Part1
女勇者「強くてニューゲームっ♪」
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1239983580/
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 00:53:00.75 ID:
9k/qoNm4O
女勇者「…」パチ
女勇者「…ふわぁ…眠い…」
女勇者「さて、と。また旅立つ朝がやってきた」
女勇者「これで10週目か!記念すべき旅立ちだなぁ」
女勇者「パラメータと所持金が持ち越されてるから…うわ!50万Gもある」
女勇者「うふふ、前回の旅では武装しかしてなかったし、今回はちょっとオシャレしちゃおうかな?」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 00:56:26.66 ID:
9k/qoNm4O
ガチャ
母「あら勇者、起きてたのね」
女勇者「うん!おはようママ」
母「…今日は旅立ちの日ね」しゅん
女勇者「そんな悲しい顔しないでよママ。私は大丈夫!」
母「そうね。あなたは勇者だもの」
女勇者「そうそう!強いんだからっ。じゃ、行ってきます!」
母「勇者…」
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 01:00:09.66 ID:
9k/qoNm4O
女勇者「まずは王様に挨拶だっけ。それから仲間を見つけて…」
女勇者「前回は一人旅、前々回は全員戦士…今回はオーソドックスに行こうかな」
女勇者「よし!戦士(男)、僧侶(女)、魔法使い(女)に決定!」
女勇者「ふふ、戦士くんはハーレムになっちゃうなぁ」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 01:03:17.06 ID:
9k/qoNm4O
・
・
・
女勇者「という訳で、君達が私と共に旅してもらう仲間です!よろしくね」ニコ
戦士「うむ。出来るかぎりの力になろう」
僧侶「あ…あの、よろしくお願いします」もじもじ
魔法使い「よろしくお願いいたします」ペコリ
女勇者「うんうん、頼りがいのあるメンバーだねっ。よろしく!」
女勇者(とは言え…みんなレベル1なんだよなぁ…)
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 01:07:47.98 ID:zCGE1ie5O
これ三日前ぐらいにやってたやつの続き?
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 01:09:47.63 ID:
9k/qoNm4O
>>8違うよー
女勇者「じゃあ早速だけど、武器防具を揃えようか?」
戦士「そうだな。戦いに備えよう」
女勇者「うん!敵は手ごわいからねー。じゃあ戦士くんにはこれっ!買ってあげるよ!」
【はがねの剣 1500G】
戦士「ぬぉあ!?こ、これを…俺に?」
勇者「もちろん。戦士くんみたいな強い人には良い武器が似合うもんね」ニコ
戦士「かたじけない。有り難く使わせてもらう」
勇者「ついでに兜と鎧と盾も買っておいたからねー」
僧侶「あ、あの…勇者様…?」
勇者「うん?」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 01:14:19.72 ID:
9k/qoNm4O
僧侶「すみません、その…はじめからお金を使い過ぎじゃないでしょうか…?」
勇者「僧侶ちゃん」がしっ
僧侶「ひぁ!?す、すみません私なんかがでしゃばっちゃって…」わたわた
勇者「ふふふ、かわいいなぁ僧侶ちゃんは。大丈夫大丈夫!お金はあるからね」
僧侶「そ、そうなんですかぁ…」
勇者「ちょっと色々あってね。ほら、僧侶ちゃんにも法衣と金の杖!」
僧侶「うわぁ。これ、私が使っても良いんですか?」ぱぁっ
勇者「あーん、もう!僧侶ちゃんかわいい!おまけに魔法のイヤリングもつけちゃう!」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 01:17:54.28 ID:
9k/qoNm4O
魔法使い「…」じーっ
女勇者「ふふ、もちろん魔法使いちゃんにも。杖とマント、それに道具一式も!」
魔法使い「わぁ。私うれしいです。お役に立てるよう頑張りますね」ニコ
女勇者「うん!ふふ、魔法使いちゃんもかわいいなあ」
戦士「勇者どの。あなたの装備はどうする?」
女勇者「あ、私?別にいらないかなー」
戦士「?」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 01:20:01.12 ID:
9k/qoNm4O
女勇者「代わりと言っちゃあなんだけどさ…これ、似合う?」
戦士「……ドレスだと?」
女勇者「うんっ。さっき買っちゃったぁ!ちょっとは女の子らしいかな?」
戦士「あの、非常に似合ってはいるが…何と言うか、旅を嘗めてはいないか」
女勇者「むぅ…」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 01:24:26.77 ID:
9k/qoNm4O
女勇者「なめてないよぅ!ちょっと男前だからって勇者をバカにしないでよー」
戦士「しかしそれでは危険だ。勇者とは言え、君は女の子だ」
女勇者「女の子でも強いもん!」
戦士「…女が怪我をするのを見たくないんだ」
女勇者「…もう。ちょっとドキドキしちゃうじゃない」
戦士「俺が守れる時は良い。だが自分の身は自分で守るのが鉄則だろう」
女勇者「大丈夫だよ!危なくなったら助けてね」ニコ
戦士「う、うむ…」
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 08:02:32.20 ID:
9k/qoNm4O
女勇者「では、装備も調った所で!さっそく旅立ちますよー」
ニコニコ
戦士「いざ!」
僧侶「が、頑張ります…」びくびく
魔法使い「頑張りますね、勇者様!」
女勇者「うん!さぁまずは…おっと、モンスターが出たよー」
魔物「ぐるる…」
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 08:08:02.68 ID:
9k/qoNm4O
戦士「!」ざっ
僧侶「ひぁ!?モ、モンスター!」
魔法使い「…怖い…」
戦士「勇者殿、俺と前衛へ。僧侶は最後列で回復、魔法使いはサポートを頼む!」
僧侶「は、はぁい!」
魔法使い「わかりました。勇者様、お気をつけて!頑張って下さい」
勇者(えへへ…初々しいなぁ。1週目はわたしもこんな感じだったっけ?)クス
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 08:23:06.24 ID:
9k/qoNm4O
戦士「ぬりゃああ!」ばっ
魔物「ぐがぁーーー」
ずばっ
女勇者「ねぇねぇ戦士くん」
戦士「むん?勇者殿、戦闘中だぞ。集中しよう」
女勇者「えへへ、戦士くんって強いんだね」ニコ
戦士「…はっ?」
魔物(戦士にスキが!)
魔物「ぎゃーす!」ずばぁっ
戦士「う!!」ズキ
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 08:28:38.77 ID:
9k/qoNm4O
僧侶「きゃ!せ、戦士さん!回復をっ!」
戦士「いや…たいした事はない。勇者殿も戦闘に集中してくれ」
勇者「う〜…ごめんなさい」
魔法使い「よし、火炎魔法の詠唱できました!皆さん伏せて下さい!」
勇者「今まで詠唱してたんだ…」
魔法使い「えい、火炎魔法ー!」
ぼっ
魔物「ぎゃーー!」
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 08:37:08.20 ID:
9k/qoNm4O
魔物を倒した!
戦士「危なかったな。…勝ててよかった」
僧侶「実践は怖いですぅ…」
魔法使い「ごめんなさい、私がもっと早く魔法を出せるようになれば…」
戦士「…」ズキズキ
女勇者「あ、戦士くん…」
女勇者(腕を怪我しちゃってる…)
戦士「さぁ、先を急ごう。もっと強くならなければ」
女勇者(回復魔法(小)…)ボソッ
ぱぁぁぁ
戦士「ん?腕の痛みが…なくなった?」
女勇者「さぁ!戦士くんの言う通りだねー!先を急ごう!」ニコニコ
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 08:47:39.35 ID:
9k/qoNm4O
戦士「まず最初の目的は、北の洞窟にいく事だったな」
女勇者「そうだよー。近くの村が被害にあってるらしいから、そこの魔物を退治してくれって」
僧侶「被害…」びくびく
女勇者「被害って言っても、時々農作物を荒らされるくらいだからね。怖がらなくて大丈夫だよ」ニコ
魔法使い「あ!あれが洞窟の入口ですね!」
女勇者「うん!皆、準備は良い?行くよー?」
戦士「勇者殿。その前に陣形を組み直してはどうだろう?体力の多い私か勇者殿が前、僧侶は最後列にした方が良くないか?」
女勇者「それもそうだね!じゃ、戦士くんが先頭、僧侶ちゃんが最後!二番目に私が行くよ」ニコ
戦士「了解だ。さぁ、入ろうか」
ざっざっざ
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 08:55:24.53 ID:
9k/qoNm4O
女勇者「戦士くん、しっかり誘導してね」
戦士「うむ。迷ったら済まない」
女勇者「大丈夫だいじょうぶ!皆のレベル上げにもなるしね」ニコ
戦士「そうだな。勇者殿は向上心があるな。いいことだ」
女勇者「向上心…向上心かぁ」
戦士「?どうかしたか?」
女勇者「ううん。ありがと」ニコ
僧侶「あ、あのぅ…勇者様ぁ」トテトテ
女勇者「僧侶ちゃん、なぁに?」
僧侶「あの、あの…少しお願いがあるんです…でもただのワガママだし…」
女勇者「えへへ、全然構わないよ!言ってみて?」
僧侶「その…最後列、怖いです…」うるうる
女勇者「!」きゅん
女勇者「僧侶ちゃんはかわいいなぁもう!よし、じゃあ私と交代しようか」ニコ
僧侶「すみません…」
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 09:03:45.01 ID:
9k/qoNm4O
戦士「勇者殿」
女勇者「はいはーい、なんですか?」
戦士「すまない、道に迷ってしまったようだ…」
女勇者「えへへ、だろうと思った!さっきから何回も同じところ歩いてるもんね」
戦士「かたじけない…」
女勇者「いいのいいの!誰だって最初は迷うよね」
戦士「?」
女勇者「それに、レベルアップにもなったじゃない!戦士くんも強くなったでしょう?」
戦士「うむ…一応レベルは4になったが」
女勇者「ほら、迷った事もあながち悪いことばっかりじゃないよ!ね?」ニコ
戦士「そうだな。俺も勇者殿のようにプラス思考を心がけなければ」
女勇者「えへへ、私はバカなだけだよぅ」
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 09:05:27.48 ID:
9k/qoNm4O
戦士「しかし勇者殿、先ほどから体調でもわるいのか?」
僧侶「ふぇ?勇者様、体の調子わるいんですか?悪いならすぐ言ってくださいよぉ…」おろおろ
女勇者「いや、全然?大丈夫だよ?どうして?」
戦士「さっきから戦闘中も身を守ってばかりなのでな。少し気になった」
女勇者「…」
戦士「勇者殿?」
女勇者「ううん、大丈夫。心配してくれてありがとう」
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 09:11:54.46 ID:
9k/qoNm4O
戦士「まぁ…無理に戦闘に参加せずとも構わない」
女勇者「…戦士くん」
戦士「戦いは強制されるものではないしな。ましては勇者殿は女の子だ」
戦士「武器よりもドレスを望むような子だ。勇者として生まれなければ、別の生き方があっただろう」
女勇者(…勇者として生まれなければ、かぁ…)
戦士「しばらくは戦闘は俺たちに任せておくといい。なぁみんな?」
魔法使い「もちろんです。勇者様、私たちにお任せください」ニコ
僧侶「勇者様は、私の後ろで応援しててください。頑張りますからね」
女勇者「みんな…」
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 09:18:49.07 ID:
9k/qoNm4O
魔法使い「そして、ちょっとずつでも良いから戦闘に慣れていきましょう?」
魔法使い「はじめは見てるだけで良いんです。ちょっとずつでも、必ず戦えるようになります」
戦士「俺も最初はそうだった。敵が怖くて仕方なかった」
戦士「しかし場数を踏むほど、恐怖は薄れていくものだ」
女勇者「ありがとう。でも…私、戦いが嫌いなわけじゃないんだよ。ううん、むしろ好きかも」
女勇者「ただちょっと訳があって、皆に戦ってるところは見られたくないの。ごめんね?」
僧侶「良いんですよぅ。皆で協力して、勇者様を守っていきますから」ニコ
僧侶「だから、怪我したり病気になったらすぐに言ってくださいね?」
女勇者「僧侶ちゃん…ありがとう」
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 09:23:23.50 ID:
9k/qoNm4O
僧侶「あ!あそこの扉…」
魔法使い「…どうやら、最奥部のようですね」
戦士「皆、準備は良いか?勇者殿、心の準備は?」
女勇者「えへへ、大丈夫!」
戦士「ここで待っていてもいいんだぞ?」
女勇者(…なんだか、こんなに女の子扱いされるの久しぶりだな…)
女勇者「大丈夫!私も行くよー!」
戦士「よし、では!いざ!!」
バタン!!
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 09:29:55.44 ID:
9k/qoNm4O
ボス「なんだ貴様らは?」
戦士「村人から話は聞いた。お前がここの親玉か」
ボス「ふん、人間ごときが私に叶うとでも思うのか?かかって来い!」
女勇者(ここの魔物も変わらないなぁ…)
女勇者(身体ばっかり大きくて、それに見合った攻撃力もないし)
女勇者(見かけは怖いけど、実際はただのノロマだもんなぁ)
バシュ!!
戦士「ぐあぁ!!!」
僧侶「きゃぁぁあ!せせ、戦士さん!回復魔法ー!!」
ぱぁぁ
戦士「はぁ、はぁ、…かたじけない。魔法使い、サポートしてくれ!」
魔法使い「了解!詠唱の間時間稼ぎをお願いします!」
ガキィィン!
バシッ!!
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 09:34:45.79 ID:
9k/qoNm4O
魔法使い「よし、出来ました!戦士さん、伏せてください!」
戦士「おう!」
魔法使い「ブツブツブツ…火炎魔法!!」
ぼぉっ!!
僧侶「はぁ…はぁ…やりましたか…?」
魔物「なんだ今のは?人間」
戦士「!!」
バキッ
戦士「ぐわぁあ!??」
女勇者「あ!…レベル4じゃちょっと早かったかな…?睡眠魔法!(大)」
戦士「む?」ぐら…
魔法使い「え…え?」ばたっ
僧侶「すぴー…すぴー…」
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 09:42:08.96 ID:
9k/qoNm4O
女勇者「わぁ!僧侶ちゃん立ったまま寝てる!?やーん、かわいすぎ!!」
ボス「な!?仲間を眠らせた…バカか貴様!?」
女勇者「ごめんね?私、何回やっても仲間が怪我するの嫌いなの」
女勇者「この子達まだレベル4だよー?そんな本気になってどうするの?」
ボス「いや、でもボスは強いもんだし、一回くらい全滅してもらわないと…」
女勇者「ふぅん、ボスは強いかぁ。じゃあ君も、『勇者は強い』で納得できるんだね?」
ボス「お前が勇者?フリフリのドレスを着た、武器も持たない小娘が!ははは、笑わせるな!」
女勇者「勇者がドレス着たら悪いの?」
ボス「へ?」
女勇者「ねぇ、勇者がドレス着たらおかしい?」
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 09:44:10.80 ID:Gji9cah00
地雷踏んだwwwwww
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 09:54:25.85 ID:
9k/qoNm4O
ボス「魔物と戦おうという勇者が、戦闘の場にドレス?はははは!こんな勇者では人間も不憫だな」
ズカァァァァン!!!!!
ボス「!?」
勇者「もう、ひどいこと言わないで」
ボス(え?え?壁に穴開いてる?外見えてる?)
ボス(今素手で壁殴った?)
勇者「女の子なんだよ、これでも」
勇者「このドレス、戦士くんも似合ってるって言ってくれたんだよ」
ボス「ふん、その人間も頭がおかしいのだろう!」
勇者「もうしゃべらないで」
がしっ
ボス「うぎゃああああああああ!?な、なんて握力…!?」
ボス「体重500キロを超える私を…片手で…」
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/18(土) 10:02:41.61 ID:
9k/qoNm4O
女勇者「何回会ってもムカつく事ばっかり言って…」
女勇者「ねぇ、私が望んで勇者に生まれたと思った?」
女勇者「こんな恰好して、普通の子みたいに暮らしてみたいと思うのがそんなにおかしい?」
グググ…
魔物「…ぐぁ…!!」
女勇者「おかしいよね。私は勇者だもんね!」
ググ…
魔物「……!」
グ…
女勇者「良いよ、私だって勇者に生まれた責任があるもんね」
女勇者「バカな魔物に教えてあげる。勇者は強いんだよ」
魔物「ぎゃああああ!!」
ぐしゃっ