Part7
126 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:19:21 ID:
7SLZ3QkY
勇者「……騎士君どうだったの?」ヒソ
魔法「おや? やはりそっちの好きだったのかい?」
勇者「まだ、分からないけど……その、後学の為に」
魔法「そうだねぇ彼は正真正銘初めてのようだったよ」
勇者「……ずるい」
魔法「なあに、何度か経験を積ませて、勇者の時でも優しくリードできるように取り計らいはするよ」
勇者「べべべ別にまだその気になっているわけじゃないよ?!」
魔法「これはこれで面白い物が見れそうだね」ニヤニヤ
魔法「そうだね、むしろ御互い初々しくやる方がいいかい?」ニヤニヤ
127 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:21:34 ID:
7SLZ3QkY
騎士「ぅぁぁぁぁぁ……」
戦士「こっちはこっちで凄い落ち込んでいるし」
騎士「もうダメだ……男としての誇りも意地もあったもんじゃない」
僧侶「だ、大丈夫ですよ騎士さん!」
騎士「……何が?」
僧侶「だ、大丈夫ですよ!!」
騎士「何が?!」
勇者(何て健気な励まし……)
戦士(ノープラン励まし……)
128 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:23:17 ID:
7SLZ3QkY
魔物の群れは騎士に首を刎ねられた!
騎士「フゥー……フゥー……!」
戦士「ああ、不甲斐無さが怒りに変わりに魔物に八つ当たりを!」
勇者「破壊神! 流石騎士君破壊神! これはもう鬼神君と呼ばざるを得なくなった!」
僧侶「……なんて勇ましいのでしょう」
魔法「ふふ、今夜も愉しませてくれr」
戦士「騎士を囲め! 手を出させるな!」
勇者「アイサー!」
魔法「じゃあ勇者で」ガッシ
勇者「隊長! 魔法使いちゃんには意味がありません!」
戦士「よし、あたしら三人の無事は確保された」
勇者「ちょーーー!?」
129 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:25:13 ID:
7SLZ3QkY
ジュァーーー
勇者「おっ肉♪ おっ肉♪」
戦士「騎士が仲間になってから、野営時の食事がすっごい豪華になったな」
魔法「結構料理も上手だね」
騎士「上手なレベルなのかこれは?」ジュァッジュァッ
僧侶「料理屋さんの厨房にいる方のような動きじゃないですか」
騎士(やー数年旅していればある程度は身につくからなぁ)
勇者「あたしも料理くらいできるようにならないとかなぁ」ハァ
戦士「あたしぁー剣さえあればいいや」
魔法「何時か私の事も料理して貰いたいな」
僧侶「やっぱり……女性たるもの料理は会得すべきでしょうか……」
騎士「なんか今おかしな発言が聞こえた」ジュアァァ
戦士「安定の魔法使い」
130 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:26:21 ID:4QbvbBFc
おい、魔法使いと一緒に寝た人の詳しい描写をくr・・・
いや、やっぱいいや。本来は冒険部分を楽しむSSだしな
131 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:27:09 ID:
7SLZ3QkY
騎士「……?」
戦士「どうした?」
騎士「いや、向こうの方角が光った気がしたが……気の所為か」
勇者「あっちは次行く町だよね」
魔法「……アーメン」
僧侶「ま、魔法使いさん不吉な事をしないで下さい!」
戦士「いやーあながち有ると思うぜ」
騎士「……魔物の襲撃か?」
勇者「うん、騎士君と出会うまでに一ヶ月旅をしていたんだけども」
戦士「その時点で二つほど町がやられていたからな」
騎士「……そうか」
戦士「今からじゃどうせ辿り着けないんだ。とっとと寝て早朝にここを発とうぜ」
132 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:28:05 ID:85GjAcbk
戦士が心の友になっててワロタwwww
133 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:29:46 ID:
7SLZ3QkY
町 ワイワイガヤガヤ
勇者「意外と普通だね」
魔法「負傷者が目立つけどもね。防衛は成功ってところだろうか?」
騎士(ここら辺は確か軍事力高かったな)
騎士(町と町との間隔が短いから一箇所襲撃されると、機動部隊が一気に集まるんだよなぁ)ウンウン
戦士「なに一人で納得しているんだ?」
134 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:31:31 ID:
7SLZ3QkY
勇者「それじゃいつも通り」
戦士「うーい」
魔法「私達は道具屋に寄ってから向かうよ」
騎士「俺達が先立ったら宿屋の前で待ってるな」
戦士「あいよー」
魔法「……?」
135 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:33:49 ID:
7SLZ3QkY
聖堂
女神(あらあらうふふ)ニヤニヤ
騎士(来るなり何ですか)
女神(いえいえ、まさか……そうですか)ニヤニヤ
女神(遂に貴方にも春が来たのですね。私は嬉しく思いますよ)
騎士(ああ、逆レイプでしたよ)
女神()
騎士(ああ……なんで振り払えなかったんだ)
女神()
136 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:35:51 ID:
7SLZ3QkY
女神(貴方を押し倒すとは中々の兵ですね)
騎士(妖艶さに負けた感ですけどね)
女神(ですがまあ、貴方が立派に人間社会への復帰ができているという事は喜ばしい限りです)
騎士(……)
女神(どうかしましたか?)
騎士(やっぱり俺は……女神様とこうして話せなくなるのは嫌ですね)
女神(それが人の理なのです……私は貴方が異形になってほしくないのです)
騎士(あ、卑怯な言い回し)
137 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:37:25 ID:
7SLZ3QkY
騎士(そんな事を言われたら引き下がるしかないじゃないですか)
女神(私はそれが一番だと思っていますので)
騎士(……そうですか)
女神(本当に貴方が信じる道を外さずに天寿を全うした時、仕えさせる事も考えています)
騎士(うーん……)
女神(私と共には生きられません。貴方はしっかりと今を生き、しかる後の悠久で共になればいいではないですか)
騎士(あれ、今凄い事を言われた気がする。俄然やる気が出てきた)
女神(私とて貴方の事を好いていますからね)
138 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:39:16 ID:
7SLZ3QkY
勇者「それじゃあ宿屋に向かおうか」
騎士「それはいいが……僧侶? さっきから一言も喋っていないが大丈……」
僧侶「……大丈夫です」フラフラ
騎士「あ、ダメだ」
勇者「……かなり熱いよ!」ヒタ
騎士「……」
騎士「よし、宿屋までは俺が負ぶっていく。勇者は道具屋で解熱剤を」
騎士「戦士達がまだいたら医者を呼んできてくれ」
勇者「わ、分かった!」
139 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:41:17 ID:
7SLZ3QkY
医者「ふむぅ……ただの疲労からくる風邪でしょうな」
戦士「問題ないんだな」
医者「しっかり休み、栄養を取っていれば数日で回復するでしょう」
勇者「よ、良かったぁ……」
魔法「これではしばらくは休憩かねぇ」
僧侶「……だ、大丈夫、です……明日には」
騎士「どう見てもダメだな」
140 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:43:58 ID:
7SLZ3QkY
勇者「よっし、今日から五日間お休みを取ろう!」
勇者「元々一日の休みもなくガンガン進んでいたのがおかしかったんだよ!」
戦士「あたしらはいいけど……魔法使いも大丈夫か?」
魔法「あら? これでも結構体は鍛えているのだよ」
魔法「まあ二人に比べたらお話にもならないだろうけどね」
騎士「強いな」
魔法「あら、強い女は嫌いかい」スリスリ
勇者「……ぶー」
141 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:45:39 ID:
7SLZ3QkY
魔法「私が僧侶の看病をするよ」
騎士「大丈夫なのか?」
魔法「風邪をひいていると分かっていれば魔法で障壁を作っておくもの」
魔法「そうそううつる事は無いでしょう」
騎士「魔法すげぇ」
戦士「あたしも始めて知ったわ、すげぇ」
142 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:47:44 ID:
7SLZ3QkY
勇者「……」ジー
戦士「……」ジー
騎士「……」
騎士「凄い居心地が悪いんだけど俺が何かしたか?」
勇者「いやぁ……そういう訳じゃないんだけど」
戦士「あたしは勇者がじっと見ているから真似しただけだ」
騎士「じゃあ勇者だけか」
勇者「じゃあ?!」
143 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:49:08 ID:
7SLZ3QkY
騎士「ああ、そうか」バッ
勇者「?」
戦士「両手広げて何やってんだ?」
騎士「え? ウェルカム?」
戦士「騎士が変態になった!」
勇者「騎士君! 酷いよこんな!」
騎士「あれー?」
144 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:50:32 ID:tACvi9Os
騎士は調子に乗っているようだ
145 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:51:19 ID:
7SLZ3QkY
騎士「いや……てっきりまた飛びつきたくなっているのかと」
戦士「最低だな勇者」
勇者「あたしー?!」
騎士「そういう事で無いならないでいいんだが」
戦士「抱きつかれるの嫌だったのか」
勇者「えーー!」
騎士「あれ受身側って結構痛いんだな」
戦士「ああ、そうだとも」
勇者「っあーー! ごめんーー!」
146 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:51:47 ID:Mi7.yaCQ
童貞捨てると器がデカくなるな
147 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/07(土) 23:53:22 ID:
7SLZ3QkY
勇者「それに関しては本当にごめんなさい……」
騎士「気にするほどじゃないが……むしろ今は何で勇者がそんな状態なのかを」
勇者「……」
戦士「どうした?」
勇者「お、おやすみ!」バッ
騎士「えー」
戦士「無いわー」
148 :
風呂とか家事とか:2012/04/07(土) 23:55:06 ID:
7SLZ3QkY
――……
「げほっごほっ……ぜぇぜぇ……」
「グルルル……」
体が重く意識が朦朧とする。犬型の魔物が遠くからこちらを窺っている。
魔物にして見れば病に侵されていようと立派な肉なのだろう。
数刻と経たずあの牙が容赦なく自分を引き裂く事を想像するのは簡単だった。
病を治す魔法は無い。何より自分には魔法の才が微塵も無い。
二週目、森の中で倒れた。これほど重い症状は一週目ではなかったことだ。
が、それはそういった状況に陥る前に魔物に殺されていたからなのだろう。
二週目と言えど死ぬ時は何時も、孤独を強く感じるものだった。
149 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 00:10:47 ID:L7wobR.k
寝落ちか?
152 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 00:14:08 ID:v.Siw/Ws
名前欄くらい見ろ
154 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 00:45:56 ID:.5ESVkLI
おもしれえ・・・
155 :
風呂とか家事とか:2012/04/08(日) 00:49:44 ID:
Kh7fgBHQ
勇者「という訳で騎士君を凄く意識しちゃうんだけどどうしたらいい!?」
魔法「看病をしている私にわざわざそんな事を相談しにきたのかい?」
勇者「たかだか、的な言い方しないでよ〜」
魔法「そうだねぇ……どうせ数日休むのだし、騎士とデートでもしてくればいいじゃないか」
勇者「その手があったか!」
勇者「え、でもこんな町でデートって……?」
魔法「二人で色々と回ればいいじゃない。独占できるのだよ」
勇者「いやだから何処を回れと?! ただの町だよ?」
156 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 00:53:27 ID:
Kh7fgBHQ
魔法「そうねぇ……」
魔法「二人で道具屋で買出ししたり」
勇者「買出し初日でしちゃったじゃん」
魔法「二人で武具屋でウィンドウショッピングしたり」
勇者「買い換えられる装備が無い事前提なんだね」
魔法「二人でちょろっと郊外に出て魔物を倒したり」
勇者「ねえ! それはおかしくない?!」
魔法「いや、全部おかしいのだが?」
157 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 00:56:24 ID:
Kh7fgBHQ
勇者「ぶー! 魔法使いちゃんにからかわれた!」
騎士「何を話してからかわれたかは知らないがご愁傷様だな」ペラ
勇者「……騎士君は何をしているの?」
騎士「折角数日あるのだし、少し本をと思ってね」ペラ
勇者「へーどんなの?」
騎士「酪農特化の国を治める角と翼を持った激強い魔王のお話」
勇者「おお! それ大人気なお話なんだよ! 何か覚えていたりする?」
騎士「いやーさっぱりなんだよな」ペラ
勇者「それねー一冊目はかなり昔に書かれたものなんだよ」
勇者「それを十年かそれくらい前に全く別の人が、書き直しと続編を書き始めたんだって」
騎士(そりゃあその一冊目は俺が人間だった時代だもの……店頭に置いてあって吹いたよ)
159 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 00:58:40 ID:
Kh7fgBHQ
勇者「そっかぁ読書かぁ」
騎士「どうかしたか?」
勇者「いやぁ暇ならどっか出かけたり、しないかなぁと思ったり」
騎士「なんか歯切れが悪いな? でもまあ、少しは体を動かすか」ノビー
勇者「え、出かける?!」
騎士「お、おう……勇者はどっか行きたい所があるのか? ついていくぞ」
勇者「え、ええと、えっとね!」
160 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 01:00:23 ID:
Kh7fgBHQ
魔法「で、この町を襲った魔物勢の襲撃に成功したと」
勇者「ぐすん……こんな……ぐすん」
魔法「まあ、デートできたのだし良かったのでは?」ジャラジャラ
勇者「お礼の金貨袋の中身を確認しながら言わないでくれない?!」
魔法「ふーむ、なら騎士を連れ出して迫ったらどうかね」
勇者「いきなり何言っているの?!」
魔法「少なくても勇者が誠実な態度で臨めば、決して彼は邪険にしないと思うが」
勇者「ねえ、交際すっ飛ばして誠実も糞もないよね」
魔法「なら秘密道具を渡しておこうか」
勇者「そんなの物に頼らなくたって見せてください!」
161 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 01:02:20 ID:
Kh7fgBHQ
勇者「き、騎士君」
騎士「どうした?」
騎士(なんか今日はやけに絡まれるな)
勇者「その、さ。ちょっと話したい事があるんだけど、外いいかな?」モジモジ
騎士「そりゃ構わないが……」
騎士(久しぶりに記憶について追究されるか? にしてもなんで余所余所しいの? てか外?)
162 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 01:04:21 ID:
Kh7fgBHQ
勇者「あ、あたしさ! その……」
騎士「……?」
勇者「〜〜〜っ! 騎士君の事が好きなの!」
騎士「……え? あ、ああ、俺も勇者の事が好きだが」
勇者「そういう意味じゃなくて! そのー、さ」
勇者「んーーー……ぎゅ」ガッ
騎士「目を瞑って迫ってきたから意味は分かったが、いきなりそれは感心できないぞ」
勇者「うぅ〜〜ダメ? あたしみたいな子供じゃダメ?」
騎士(なにこの上目遣い興奮する)
163 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 01:06:15 ID:
Kh7fgBHQ
騎士「そういう事でなくてだな……こういうのはもっとしっかりと交際した上でだな」
勇者「魔法使いちゃんとは?」
騎士「ありゃあ俺が犯されたんだ」
勇者「言い切った?!」
騎士「そりゃ認めたくはないが事実だからなぁ」
勇者「むぅ……」
騎士「それに、さ。魔王を倒してもいないのに未来を約束する事はできない」
勇者「むむぅ……」