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魔王はなかまをよんだ!しかしだれもあらわれなかった!!
Part4


245 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 04:04:44.12 ID:oVlup9gr0
勇者「今思うとよ」
魔王「あ?」
勇者「こんな薄暗い牢にずっと入れられて」
勇者「普通気が狂ったり、死のうとしそうなもんだよな」
魔王「・・・まあ、確かにそうかもな」
勇者「けどそんなことしなかったのは」
勇者「やっぱりお前や、魔子ちゃんがいたからなんだろうな」
魔王「・・・なんだ急に」
勇者「・・・思ったことを言っただけだ」

287 : ◆AK/VZdOeZs :2008/12/16(火) 12:11:20.25 ID:oVlup9gr0
勇者「ほんとお前たち親子には感謝してる」
魔王「・・・」
勇者「ほんとわかんねーもんだよな、ついこないだまで殺し合いしてたのによ」
魔王「・・・」
勇者「・・・話したら、解り合えるってこともあるんだな」
魔王「・・・ふん」
勇者「・・・」

289 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 12:14:33.63 ID:oVlup9gr0
勇者「ほらwお前も照れてないでなんか言えよw」
魔王「何をだ」
勇者「おれへの感謝の言葉とかあるだろ?」
魔王「何を・・・」
勇者「最後の晩餐だぜ?恥ずかしがることなんてないだろw」
魔王「貴様酔ってるのか!?」
勇者「酒もないのに酔うわけねーだろwほらほらw言えってのw」
魔王「・・・お、おれはだな・・・」
手下1「お話中失礼します」
勇者「!!」
魔王「・・・!」

375 : ◆AK/VZdOeZs :2008/12/16(火) 19:30:47.62 ID:oVlup9gr0
手下1「明日の説明に参りました」
勇者「・・・けっ」
魔王「・・・」
手下1「処刑は正午に行われます」
手下1「そのため、朝食はなしということでよろしくお願いします」
勇者「朝食を食うと死んだ後の後処理がめんどくさいからってか」
魔王「・・・」
手下1「続いて処刑場所についてですが」

377 : ◆AK/VZdOeZs :2008/12/16(火) 19:55:30.76 ID:oVlup9gr0
手下1「魔王城2Fのテラスにて行われます」
手下1「公開処刑となっています」
手下1「つきましては処刑時刻の1時間前にここを出ていただきます」
手下1「テラスまでは魔王には私が、勇者には手下2・3が誘導しますので従ってください」
勇者「・・・なんでおれは2人なんだよ」
手下1「また暴れられて処刑に支障をきたすと困りますので」
勇者「・・・ふん」
手下1「以上です、何か質問はありますか」

379 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 20:04:16.86 ID:oVlup9gr0
魔王「・・・特にない」
手下1「そちらは?」
勇者「・・・」
手下1「・・・ないようなので私はこれで」
勇者「なんで魔子ちゃんには優しくするんだよ」
魔王「・・・!」
手下1「・・・はい?」
勇者「てめえの主人を裏切って、こんな酷い目合わせて」
勇者「なんでその娘には優しくしてんだって聞いてんだよ!!」
手下1「・・・」

383 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 20:09:56.49 ID:oVlup9gr0
勇者「聞いたよ、魔子ちゃんの持ってきた差し入れ、魔王に渡したんだって?」
勇者「面会のときも自分がなんとかするって相談に乗ってポイント稼ぎか!?」
手下1「・・・」
勇者「お前・・・なんのつもりだ・・・?今更良いやつぶって何がしたいんだよ!?」
勇者「魔王が死んだ後に一緒に線香でもあげて慰めるつもりか!?」
勇者「ふざけんな・・・やることなすこと全部腐ってるぞお前!!」
手下1「・・・」
看守「おい!口を慎め!!」
勇者「おい!なんとか言えよ!!」
魔王「・・・おい、勇者」
勇者「魔王もいいのかよ!このままで!そいつの思う壺だぞ!!」
看守「おい!黙れ!!」
手下1「・・・また明日、迎えに来ます」
勇者「おい!逃げんな!!」
魔王「・・・」

386 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 20:17:26.19 ID:oVlup9gr0
勇者「・・・・・・あれ?」
魔王「起きたか、処刑日当日の朝までぐっすりとは・・・おめでたいやつだな」
勇者「え・・・なんでおれ寝てたんだ・・・」
魔王「覚えてないのか」
勇者「・・・?」
魔王「昨日お前が暴れて落ち着かないから看守がお前を気絶させたんだよ」
勇者「・・・・・・あ」
魔王「ようやく思い出したか?」
勇者「・・・なんとなく」
魔王「・・・ふんw最後まで阿呆なやつだなw」

389 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 20:24:37.08 ID:oVlup9gr0
勇者「今の時間は・・・?」
魔王「ちょうど処刑時間の2時間前ってとこか」
勇者「もうそんな時間か!?」
魔王「本当に貴様は最後まで阿呆だな」
勇者「・・・なんで看守は今日に限って起こさないんだよ!」
魔王「今日に限って朝飯が出てないからだろ」
勇者「・・・あ、そうか」
魔王「阿呆め」
勇者「うるせえ!頭がまだいまいち回ってないんだ!」

392 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 20:29:41.65 ID:oVlup9gr0
勇者「あーもーなんで看守は起こしてくれなかったんだ・・・」
魔王「・・・」
勇者「死ぬ前くらいもう少し有意義に過ごさせてくれても・・・」
魔王「・・・」
勇者「とことん腐ってるな・・・ここのやつらは・・・」
魔王「・・・勇者」
勇者「大体あいつが・・・」
魔王「勇者!」
勇者「あ?なんだよ」
魔王「・・・貴様に伝えておくべきことがある」
勇者「・・・?」

394 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 20:35:18.32 ID:oVlup9gr0
勇者「なんだよ」
魔王「・・・」
勇者「あ!もしかして昨日のやつか?」
魔王「・・・」
勇者「そういやまだお前から感謝の言葉聞いてないもんなw」
魔王「・・・」
勇者「ほらw黙っててやるから言えよw」
魔王「・・・貴様は」
勇者「?」

404 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 20:46:05.57 ID:oVlup9gr0
魔王「貴様は・・・家族がいないって・・・言ってたな」
勇者「・・・あ?」
魔王「特別な人もいないと」
勇者「・・・そうだけどそれがどうした」
魔王「父親のように慕っていた××王から裏切られたと」
勇者「・・・ああ」
魔王「全ての人間達から裏切られたと」
勇者「・・・だからそれがなんだってんだよ!」
魔王「・・・」
勇者「・・・なんのつもりだよ」

411 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 20:54:07.20 ID:oVlup9gr0
魔王「・・・どうやらそうでもないみたいだぞ」
勇者「・・・へ?」
魔王「・・・貴様を待っている人間達はいるってことだ」
勇者「・・・!?」
魔王「貴様の世界中の人間達を救いたいって想いはちゃんと届いてたみたいだ」
勇者「・・・何を急に言い出すかと思えば」
魔王「・・・」
勇者「どうしたんだよいきなり」
勇者「もうすぐ処刑されるってんで頭いっちまったか?」
魔王「・・・おれは事実を言ったまでだ」
勇者「・・・馬鹿馬鹿しい」

421 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 21:04:54.95 ID:oVlup9gr0
魔王「勇者」
勇者「この状況を見ろよ!」
勇者「おれは××王に売られてこれから処刑なんだぞ!」
勇者「みんなでおれの命を売って助かろうとしてんだぞ!!」
勇者「おれに何の報告もせずに!」
勇者「おれの帰りも待たずに!!」
勇者「平和を手に入れようとしてんだ!」
魔王「勇者」
勇者「お前だって知ってんだろ!」
勇者「おれには誰も面会に来なかった!!」
勇者「自分達が助かればおれなんてもうどうでもいいんだよ!!!」

426 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 21:19:13.06 ID:oVlup9gr0
魔王「勇者」
勇者「・・・なんだよ、今更慰めようとしてくれてるのか・・・?」
魔王「勇者、聞け」
勇者「いいんだよ!おれはもう!」
勇者「最後の最後でお前と魔子ちゃんっていう大事な人たちができた!!」
勇者「そりゃあ悲しいけど!」
勇者「生きて!お前たちと暮らしていきたかったよ!!」
勇者「・・・けどおれはもう1人じゃない!」
勇者「それがわかっただけで十分だ!!」
魔王「勇者」
勇者「なんだよまだ言うのか!?だったら証拠でも見せてみろよ!!」

428 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 21:21:21.96 ID:QUfLYNeAO
wktkがやべぇ!

434 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 21:35:26.87 ID:oVlup9gr0
魔王「・・・看守」
看守「なんだ」
魔王「今朝の朝刊を勇者に渡してやってくれ」
看守「・・・」
勇者「・・・朝刊?」
魔王「朝刊の一面を見てみろ」
勇者「・・・?」
勇者「・・・」
勇者「・・・・・・!!!」

439 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 21:47:42.29 ID:oVlup9gr0
『××王国でのデモ、連日に渡って続く』
先日の××王国と魔王国との間で調印された平和条約を巡るデモは今も続いている。
勇者と魔王の処刑を以って戦争を終結する、という平和条約の規定に市民は猛反発。
「勇者を殺すな」「勇者を救え」と大きく掲げられた旗の下に市民によるデモは平和条約公布から連日続いている。
「勇者が死ぬのはおかしい」「我々のために戦ってくれていた勇者を見殺しになんてできない」「我々が望んだ平和はこんなものじゃない」と市民達は憤りをあらわにしている。
××王国の部隊が鎮圧に動いているが今のところ怪我人は出ていない。
勇者「・・・・・・これは・・・」

442 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 21:54:44.67 ID:oVlup9gr0
魔王「・・・おれの推測だが」
魔王「おれと貴様が牢に入れられ処刑されるまで」
魔王「一貫して魔王城で行われていたのには」
魔王「××城ではできないから、という理由があったからなんじゃないかと思う」
勇者「・・・」
魔王「・・・××王国は市民達を鎮圧するのに手一杯だから」
勇者「・・・」
魔王「・・・貴様に面会人が来なかったのも」
魔王「きっと××王に禁止されていたのだろうな」
魔王「・・・貴様に会いたい人間は」
魔王「・・・大勢いすぎてきりがないから」
勇者「・・・」

452 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 22:16:26.34 ID:oVlup9gr0
魔王「もしかすると」
魔王「××王も苦渋の決断だったのかもしれんな」
魔王「予想外に長引いた戦争」
魔王「絶え間なく出る死者」
魔王「貴様を信じて待つか、これ以上の犠牲者を出さないようにするか」
魔王「これだけ好かれている者が」
魔王「父親のように慕っていた者に簡単に切り捨てられるとは思えん」
勇者「・・・」
魔王「・・・・・・良かったな」
魔王「・・・世の中の情勢を知ることも無駄じゃないだろ?」
勇者「・・・」

453 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 22:21:14.26 ID:AarAoeWK0
新聞は布石かw

454 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 22:26:31.59 ID:oVlup9gr0
勇者「・・・」
魔王「・・・」
勇者「・・・」
魔王「・・・」
勇者「・・・お前は」
魔王「あ?」
勇者「・・・ずっとこのこと知ってたのか」
魔王「・・・」
勇者「・・・ずっと新聞読んでたろ」
魔王「・・・まあな」
勇者「・・・」
魔王「・・・知ったところで貴様が苦しむだけだろうと思って言わなかったんだ」
勇者「・・・」
魔王「・・・」
勇者「・・・じゃあ・・・」
勇者「・・・なんで今言うんだよ・・・」

462 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 22:46:43.70 ID:oVlup9gr0
勇者「・・・なんで今言うんだよ・・・」
魔王「・・・」
勇者「・・・苦しむってわかってたんだろ・・・」
魔王「・・・」
勇者「なんで言ったんだよ・・・」
勇者「裏切られたって思って・・・」
勇者「そう思って死ぬほうが楽じゃねーかよ・・・」
勇者「・・・・・・余計死にたくなくなったじゃねーか・・・」
魔王「・・・」
勇者「・・・また1つ・・・」
勇者「・・・でっかい未練ができたじゃねーか・・・」
勇者「最後の最後でまたお前は敵になるのかよ・・・」
勇者「なんでこんなに苦しませるんだよ!!」

465 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 22:51:53.35 ID:oVlup9gr0
魔王「・・・」
勇者「・・・畜生・・・」
勇者「・・・うぅ・・・畜生・・・」
勇者「・・・死にたくない・・・」
勇者「・・・・・・うぅ・・・」
勇者「・・・死にたくない・・・!!」
勇者「・・・・・・死にたくない・・・!!!」
魔王「・・・」
魔王「・・・」
魔王「・・・・・・それでいいんだ」

469 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 22:54:02.67 ID:zlr1iGyXO
この作品になら金を出してもいい

473 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 23:00:07.24 ID:D1lPWq1S0
挿絵が見たい

477 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 23:02:51.07 ID:TIT31cTx0
もうやっちまえよ勇者
囲まれたって勝てるだろー!

478 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 23:03:28.14 ID:iSo/rUGS0
これは良スレだ

474 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 23:00:55.43 ID:oVlup9gr0
手下1「時間です」
魔王「・・・」
勇者「・・・」
手下1「行きましょうか」

479 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 23:06:59.89 ID:oVlup9gr0
手下1「昨日も説明しましたが広場までは我々が誘導しますので」
魔王「・・・」
勇者「・・・」
手下1「では魔王」
魔王「・・・ああ」
手下2「勇者」
勇者「・・・」
手下3「勇者!」
勇者「・・・いやだ!!」
手下2「貴様この期に及んで何を・・・」
勇者「・・・いやだっつってんだろ!!」
手下3「貴様!暴れるな!!」
手下1「・・・先に行きますか」
魔王「・・・ああ」

490 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/16(火) 23:29:30.25 ID:oVlup9gr0
手下1「・・・」すたすた
魔王「・・・」すたすた
手下8「お疲れ様です!!」
手下1「ああ」
手下1「・・・」すたすた
魔王「・・・」すたすた
手下16「お疲れ様です!!」
手下1「ああ」
手下1「・・・」すたすた
魔王「・・・」すたすた

497 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/17(水) 00:07:40.53 ID:LBRS+ymp0
手下1「・・・」すたすた
魔王「・・・」すたすた
手下1「・・・」すたすた
魔王「・・・」すたすた
手下1「・・・」すたすた
魔王「・・・魔子の」すたすた
手下1「・・・?」すたすた
魔王「・・・魔子の差し入れ」すたすた
手下1「・・・ああ」すたすた
魔王「・・・礼を言う」すたすた
手下1「・・・いえ」すたすた

499 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/17(水) 00:13:07.38 ID:LBRS+ymp0
手下1「・・・」すたすた
魔王「・・・」すたすた
手下1「・・・」すたすた
魔王「・・・」すたすた
手下1「・・・1Fです」
魔王「・・・ああ」
手下1「・・・では、魔王・・・」
手下1「いえ、魔王様」
魔王「・・・ああ」
なんと!手下1は魔王の手錠をはずした!
魔王は自由になった!

500 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/17(水) 00:15:05.99 ID:vyP+zpVq0
Ω<ナ、ナンダッテー

502 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/17(水) 00:15:45.18 ID:+jKyqIhoO
なん…だと…

504 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/17(水) 00:17:46.05 ID:T2SSoLRVO
wktk

506 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/17(水) 00:24:06.31 ID:0Wi9FWxo0
( ;∀;)イイハナシダナー