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僧侶「ひのきのぼう……?」
Part5


148 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:06:57.05 ID:JOtdaiZe0
商人「……ところで、皆さま方は、渡した資金で何を買われたのですかな」
勇者「え? ボクは……これ」
商人「ほう!? 『いのちのゆびわ』ではないですか! かなりの代物ですぞ!」
勇者「や、やっぱりそうなの?」
商人「ええ、時価で18万ゴールドは下りませんな! よくぞ見つけました!」
勇者「じゅうは……ひええ」
戦士「俺は装備品を買った。剣と盾と鎧だ。どうだ」
商人「ああーこれは。うむ。さようですか」
戦士「構わん。ずばり言ってみろ」
商人「売却対象ですな。装備は、ワシが買い揃えたものを使ってくだされ」
戦士「……俺はな商人。この生涯で商才を得る機会を、すべて武芸につぎ込んできたのだ!」
商人「ワ、ワシは別に何も言っておりませんがっ! とっ、ところで賢者殿はいずこに?」
戦士「さぁな。先に帰ってきていたが、買うものがあるといってまた出て行ったぞ」
勇者「……」
商人「ふむ……もしかしたら、アレのウワサを聞きつけたのかもしれませんな」

150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:07:51.68 ID:JOtdaiZe0
勇者「アレって?」
商人「いやぁ何でも、この市場に異国産の『エルフののみぐすり』が流れ込んでいるらしんですよ」
商人「飲んだ者の魔力を瞬時に全快してくれる、大変希少なアイテムなのですが……」
商人「見た目がどこでも扱っている『せいすい』そっくりで、飲んでみるしか確認方法がないのです」
商人「何でも乱獲を恐れたエルフ達による細工らしく、素人の目での判別は限界があるそうで」
勇者「ふうん、MP全快か。そんなものがあれば、魔王戦でもとても役に立ちそうだね」
戦士「ふん、呪文に縁のない俺には関係ない話だな」
商人「偽物も多く出回っている商材なので、今回探すのは諦めましたわ」
商人「代わりに、魔力を微量回復するという『まほうのせいすい』を安く買い込みましたぞ」
勇者「それで十分だよ。商人さん、ありがとう」
商人「なんの、魔王打倒という事実こそ、最大の資本になりますゆえに!」
戦士「金のために魔王を倒すか。俺には理解できんな」
商人「魔王を倒す目的など、人それぞれですぞ!」
勇者「商人さんの目的って、お金のためだったんだ……」
商人「ああ勇者様まで!!」

151 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:08:50.80 ID:JOtdaiZe0
コンコン   ガチャ
賢者「……ただいま戻りました」
勇者「!」
商人「おお、賢者殿!」
戦士「何を買いに行ったのだ?」
賢者「大したものではありません。薬草と、薬の調合材料です」
商人「薬の? もしや『エルフののみぐすり』などは?」
賢者「いえいえ、そんな大層なものは買えませんよ。置いてあるかどうかも分からないのに」
商人「あちゃーさようですか。いえ、実は流れてるらしいんですよ、『エルフの』が」
賢者「本当ですか? まぁあったとしても、それと見出すのは大変でしょうね」
戦士「賢者でも『せいすい』と見分けるのは無理か?」
賢者「あれは区別の基準すらまだ不確定なのです。恥ずかしい話ながら、まだ私の力量では……」
商人「賢者殿をもってしても無理なら、諦めるしかありませんなぁ」
賢者「恐縮です。一日でも早くその域まで達せられるよう、精進致します」
勇者「……」

152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:10:12.05 ID:gKE6IQxy0
商人性格悪いけど才能は凄いな
グヌヌ....

154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:10:56.24 ID:IOzKLG490
「薬の調合材料」ね…

155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:11:21.94 ID:JOtdaiZe0
戦士「それはそうと、明日から西の町に向かうことになったぞ」
賢者「西の町に? あそこは戦士を多く輩出することで有名な地ですね」
商人「さすがは賢者殿、よくご存知で。何でも、あそこに伝説の剣があるとの情報を得ましてな」
賢者「おお、伝説の剣! 我々の旅には無くてはならないものですね」
賢者「天に選ばれた勇者のみ装備できるという、聖なる力を宿した退魔の極致」
賢者「早急に手に入れ、勇者様の手に馴染ませておくべきでしょう」
勇者「え? う、うん……」
戦士「……魔王を倒すことのできる剣、か……」
商人「さて、今夜も遅くなったことですし――」
賢者「明日に備えて、早めに床に就きましょう」
商人「あ、あれ? 異郷の名産品を肴に、一杯やりませんか?」
勇者「……ボクはいいや。今日は何だか疲れちゃった……」 ガチャ
賢者「私も遠慮しておきます」
商人「あちょっと皆さん! あ、戦士殿は」
戦士「俺もいらん。余計な出費をかけた分は、自分で処分するのだな。ではお休みだ」 バタン

157 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:12:33.08 ID:JOtdaiZe0
――――――――――――――――――――
【北の城>城下町>雑貨屋】
キィ…
僧侶「こんにちは」
主人「いらっしゃい。おお、お前は! ということは勇者も帰ってきているのか?」
主人「勇者もいるなら、全品半額だ! ウチの店をひいきに頼むぜ!」
僧侶「いいえ。僕はパーティーを外されたんです」
僧侶「つい昨日の夜、一人で帰ってきたばかりです。勇者はまだ旅の途中です」
主人「……なんだ。お前一人か。つまらねえ」
僧侶「ごめんなさい。今日は食べ物を買いにきたので、見せてくださいな」
主人「ああ? ちゃんと金はあるんだろうな? ……ん?」
主人「その腰に差してる杖、ちょっと見せてみろ。値打ちモンか?」
僧侶「これは『ひのきのぼう』です。僕の装備です」
主人「ひのきのぼうぉ〜? 仮にも勇者についてった奴が、ひのきのぼうを装備だって?」
主人「だははは、そりゃパーティーをクビにされてもしょーがねえやな! だはははは!!」

158 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:13:37.11 ID:JOtdaiZe0
僧侶「ひのきのぼうは、僕にぴったりの武器なんですよ」
主人「だははははははは、そりゃ傑作だ! じゃお前これからひのきのぼうだ、『ひのきのぼう』!」
僧侶「はい、戦士さんにもそう言われました」
主人「すでにあだ名になってたか、そりゃそうだわな、だははははは!!」
僧侶「このパンをください。それからバターと……お野菜も少し」
主人「だははははは、いい話のネタができたぜ! だははははは!」
僧侶「はい、選びました。全部でいくらですか?」
主人「だははははははは!」
僧侶「あのう」
主人「ん!? オイてめえ何勝手に商品取ってんだ! その汚ねえ手をどけろ!」
僧侶「ごめんなさい」
主人「全部で200Gだ200G! 金がないならとっとと戻しやがれ!」
僧侶「はい。200ゴールドです」
主人「なんだ、ちゃんとあるじゃねーか。始めから金を出せばいいんだよ」
僧侶「ありがとうございました。それじゃあさようなら」 キィ…

159 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:14:02.83 ID:9U9n1luh0
僧侶…

160 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:14:41.43 ID:JOtdaiZe0
【北の城>城下町>外れの小屋】
僧侶「ただいま」ガチャ
僧侶「ふふ」
僧侶(200ゴールドかけて、ちょっと多めに食べ物買っちゃった)
僧侶(残りの全財産は390ゴールド。切り詰めればひと月は過ごせる)
僧侶(でも、早めに働き口を探しておいた方がいいかな)
僧侶(少し旅を経験したから、簡単な護衛くらいはできるかもしれない)
僧侶(あ、もしそうなら魔力を鍛えたり、武器の扱い方も特訓した方がいいかな)
僧侶(よし、そうしよう)
僧侶(思い立ったが吉日。さっそく今から特訓を始めよう)
僧侶は ひのきのぼうを 装備した! ▼
僧侶「いってきます」ガチャ
 
僧侶(あ、そうだ。その前に寄りたいところがあった。先にそっちに行こう)

161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:14:52.19 ID:pvR//xZO0
うわぁ…

162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:15:07.33 ID:kiBoUT9h0
この大陸には勇者と僧侶以外はゲスしかいないのか
もう滅ぼせよ魔王

166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:17:09.54 ID:JOtdaiZe0
――
【墓地】
僧侶「神父さん、ただいま帰りました」
僧侶「……僕は神父さんから色んなことを教わりましたけど、」
僧侶「結局、勇者の役には立てませんでした。ごめんなさい」
僧侶「その代わり、勇者は立派に頑張っています。あの調子なら、きっと魔王を倒せます」
僧侶「だからどうか天国から、みんなを見守ってあげてください」
僧侶「僕も毎日、お祈りを捧げます。だから、お願いします」
僧侶「……」
 
僧侶「よし」
僧侶(……よく見ると、全然お墓のお手入れされてないな)
僧侶(僕と勇者と交代で掃除してたけど、これからは僕一人でやらなきゃなあ)
僧侶(あっすごい。最後に勇者が植えた花が、こんなに成長してる)
僧侶(僕も頑張ろう!)

167 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:17:16.03 ID:9VKcFNUq0
今度から大切に使うわ・・・ひのきのぼう

172 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:18:05.46 ID:JOtdaiZe0
――
僧侶「えいっ! やっ!」
僧侶「やっ! えいっ!」
僧侶「うーん」
僧侶(やっぱり振り回すより、突いた方が強いんじゃないかな)
僧侶(下手に叩きつけると、棒へのダメージが溜まっていつか折れちゃうかもしれないし)
僧侶(でも正確に一点を突くのって、難しいんだよなぁ)
僧侶「やっ!」
僧侶(ほら。ちょっとずれるとカス当たりになっちゃって、てんでダメだ)
僧侶(でも百発百中までになったら、きっと頼もしい武器になるぞ)
僧侶(あの『ひのきのぼう』が本当に頼もしくなったら、ちょっぴり愉快だね)
僧侶(よーし練習あるのみだ)
僧侶「やあっっつっ痛っ!」
僧侶(突いた拍子で筋を痛めちゃった! ホイミホイミ)
僧侶(ん……? 軽い装備だから、もう片方の手で呪文も使えるな。これも練習しておこう――)

176 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:19:00.33 ID:JOtdaiZe0
 
僧侶「やあっ!」 ヒュバババ バッ
僧侶(……よし。武器の特訓はこのくらいにしておこう)
僧侶(気付けばもうこんなに暗くなってる。ちょっと夢中になっちゃった)
僧侶(次は魔力の鍛錬だ。林の奥まで行こう)
僧侶(……よし。この辺りでいっか。それにしても林の空気は気持ちいいなぁ)
僧侶は すわりこみ しずかに目をとじた ▼
僧侶(まずは腹式呼吸から……) …フー ハー フー…
僧侶(次に……魔力が身体全体を伝うイメージ……)
僧侶「……」
僧侶は めいそうを はじめた…… ▼
僧侶(……)
僧侶(………………)

178 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:19:50.26 ID:JOtdaiZe0
<夕方>
町民A「――おっ。ウワサをすれば、あれは『ひのきのぼう』」
町民B「へえ、あれが勇者様のパーティーから逃げてきた『ひのきのぼう』か」
町民A「あれ目つぶって何やってんの」
町民B「黙祷とかけまして木刀(もくとう)、その心は『ひのきのぼう』!」
町民A「うひゃひゃひゃ、全然上手くねえ――!」
僧侶(………………)
子供A「あっ、ひのきのぼうだ!」
子供B「魔王に怖気づいて逃げてきたおくびょーものだ!」
子供A「やーいおくびょーもの!」
こどもは いしを なげた
いしは 僧侶に あたった ▼
子供「「逃げろー!」」
僧侶(………………)

182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:20:27.94 ID:JOtdaiZe0
<夜>
兵士A「……む。あれはなんだ? 魔物か!?」
兵士B「いや……違う。ありゃー例の『ひのきのぼう』だな。ほっとけほっとけ」
兵士A「へえ、あんなのが戦士殿と共に旅をしてたのか。見る限りとても釣り合わんな」
兵士B「勇者様にも釣り合わんな。絶対にだ」
兵士A「お前勇者様の大ファンだもんな」
兵士B「へへ。あそこまで可憐さと凛々しさを持ち合わせた女の子、そうはいないぜ」
兵士A「確かにそれは俺も認めるが、あの器量ならとっくに他の男とくっついてるんじゃないか」
兵士B「バカ野郎、勇者様は魔王を倒すまで不純なことはしないんだ! アイドルを汚す発言は慎め!」
兵士A「お前こそ大声を慎め。俺達は一応仕事中だぞ」
兵士B「なぁに平気平気。こんだけ網張ってれば、例の盗っ人も簡単に町から出られんさ――」
僧侶(………………)
僧侶「……」ス…
僧侶「よし、瞑想おわり。うわ、もう夜中だ! 家に帰らなくちゃ」

184 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:21:28.61 ID:JOtdaiZe0
【北の城>城下町>小屋】
僧侶「ただいま」
僧侶「さてさて、今日のお楽しみ。お食事の時間」
僧侶「今日は運動もしたからお腹がぺこぺこだ。ぺこぺこー」
僧侶「パンふた切れにバター塗って……あと、お野菜も少し添えて……できあがり!」
僧侶「いただきます」
僧侶(パンは朝にふた切れ、夜にふた切れで我慢すれば、一ヶ月はもつ)
僧侶(昔に比べたら、毎日朝晩食べられるから幸せだ。バターも野菜もあるからご馳走だし)
僧侶(……そういえば旅してたとき、あそこの宿屋で食べたご飯はおいしかったなぁ)
僧侶(頑張って働けば、毎日あんな食事ができるかもしれない。そう考えただけでやる気が出ちゃう)
僧侶(でもだめだめ、今は我慢して、自分をもっと鍛える時期なんだ。そもそも現状でも満足だしね)
僧侶「ごちそうさま」
僧侶「おいしかった」
僧侶(じゃあやることもなくなったし、寝よう)
僧侶(考えてみれば安心して眠れる場所があるのも、幸せなことだねぇ)

185 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:21:32.51 ID:pvR//xZO0
いやな予感しかしない…

188 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:22:36.96 ID:JOtdaiZe0
僧侶「よいしょ」
僧侶「ふう」
僧侶(これから毎日鍛えて、ルイーダさんの酒場のギルドに登録して)
僧侶(護衛や採集なんかの仕事をたくさん引き受けて)
僧侶(お金を稼いで、一人で安定した生活を送れるようになって)
僧侶(……それからどうしようかな)
僧侶(導師さんにでもなろうかな。回復呪文と薬だけは得意だし)
僧侶(うん、世界中を旅して回る大僧侶ってのも、かっこいいかもしれない)
僧侶(そうしたら、少しは勇者の知り合いとして、恥ずかしくない人間になれるかな)
僧侶(……いまごろ勇者たちは元気にしてるかな。病気になったりしてないかな)
僧侶(ううん、僕なんかよりすごい賢者さんがいるから、きっと大丈夫だよね)
僧侶(勇者と、戦士さんと、商人さんと、賢者さんが無事でありますように)
僧侶(おやすみ……)
僧侶(……)
僧侶「Zzz……」

193 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:24:03.04 ID:JOtdaiZe0
――――――――――――――――――――
【砂漠(南の港町〜西の町)】
商人「ううう……日差しが厳しい……」
勇者「地面から熱気が揺らいでるね……頭がクラクラするよ……」
戦士「ふん。これしきのことで参るようでは、打倒魔王などもってのほかだぞ」
賢者「……戦士殿も少し足がふらついてますよ……」
商人「ううむ。よりによって荷を溜め込んだ直後に、こんな砂漠が広がっていようとは……」
勇者「みんなこまめに水分取るんだよ」
戦士「ぐびぐびぐび」
賢者「……戦士殿、結構飲まれますね……」
商人「ああしんど! 次の日陰を見つけたら、少し休憩させてくだされ」
勇者「商人さん、ボクが少し持ってあげるよ。だから頑張ろう」
戦士「当然だ。一刻も早く西の町に向かわねば、伝説の剣が消えてしまうかもしれん」
賢者「……屈強な戦士たちの町の、伝説の剣。すんなり手に入るとは……」
勇者「必ずボク達が手に入れよう。そして一刻も早く魔王を……」フラフラ

194 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 23:24:43.67 ID:JOtdaiZe0
まものの むれが あらわれた! ▼
戦士「なにっ! 岩陰から!?」
勇者「!! みんな、モンスターが――」
魔物のむれは こちらが 身構える前に おそってきた!
魔物Aの こうげき! ▼
商人「ひいっ! いてぇ!」
商人は ダメージを うけた! ▼
魔物Bの こうげき!
つうこんの いちげき! ▼
賢者「うわあああっ!!」
賢者は 大ダメージを うけた! ▼
勇者「賢者さん!」
戦士「くそっ、まずは一体集中で数を減らせ!」
商人「に、荷物だけは死守しますぞ!」
賢者「敵に奇襲を許すとは……不覚……」
勇者(……こんなこと、今までなかった……)