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僧侶「ひのきのぼう……?」
Part24


688 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:52:40.09 ID:UW5dTRYB0
――
竜王『グオオオオッ!』 ズシ…ンン…
竜王は 地に前足を つけた! ▼
僧侶「ハァ……ハァ……」
僧侶(やっと……膝をつかせたぞ……これで頭に届く……!)
竜王『貴……様!』
竜王は はげしいほのおを はいた! ▼
僧侶「うああああっ!」
僧侶に 直撃!
僧侶は 大ダメージを うけた! ▼
僧侶「げほっ、かはっかはっ」
僧侶は ベホマを となえた!
僧侶の キズが かいふくした! ▼
僧侶(フバーハもピオリムも効果がきれてた……きつい一撃だったな……)
僧侶(あ……今ので『かわのぼうし』が、完全に燃え尽きちゃった……)

689 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:53:05.06 ID:/P/EBFpX0
くそっ
まだ終わってないのに涙が止まらねえ

693 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:53:34.12 ID:yqZ4Z2RI0
貴重な装備が!

694 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:53:40.33 ID:UW5dTRYB0
竜王『グルルルル……』
竜王(……あの額の印は……王家の印……)
竜王(『追放者の証』……)
竜王(同族にそこまでの仕打ちを受けながら、なぜ人のために戦える)
竜王(この世の誰一人、お前の奮闘を知りはしないのだぞ)
竜王(天界の目はもちろん、勇者が『伝説の剣』で為していたように)
竜王(他人へ声を届けることも、支援を集めることもできないのだぞ)
竜王(ともに戦う仲間もおらず、まともな武器やアイテムさえ持たず)
竜王(命を捨てるも同然の、無謀な戦いを続けられるのは何故だ。何故だ――)
 
僧侶「うわあああっ!」
竜王『!! く、来るな』
竜王『物狂いの分際が、我に纏うなアアァァ!!』
竜王は はげしいほのおを はきだした!
僧侶は フバーハを となえた!   ▼  ――

698 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:53:55.48 ID:mqrvoAVI0
泣けてきた

701 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:54:10.77 ID:A/U81iRNO
マジで泣きそう
俺は今まで何をしていたんだ

702 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:54:15.03 ID:UW5dTRYB0
――――
僧侶(も。もう)
僧侶(魔力がなくなってきた)
僧侶(今度こそ、終わりが近付いてきた)
僧侶(結局、魔界樹までたどりつけなかったけど)
僧侶(悔いはない。僕にしては、よくやった方)
僧侶(そうだよね、勇者――)
 
僧侶「勇者」
僧侶(そっか。僕は……勇者に幸せになって欲しいから――)
 
僧侶は バギマを となえた! ▼
竜王『ぬ!?』
竜王(攻撃呪文? この戦いで初めて見る。だが――!)
竜王には きかなかった! ▼

708 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:55:28.15 ID:UW5dTRYB0
竜王(馬鹿め。この姿の我には、一切の呪文は通じぬ――)
竜王『!?』
竜王(い、いない!? 奴はどこに消えたのだ! !?)
 
僧侶「うわあああぁぁっ!!」
 
竜王『上か!?』
竜王(こやつ、バギマの気流に乗って飛んだというのか!?)
竜王(自殺行為な。自らの呪文で傷だらけではないか!)
竜王(しかも飛びすぎたな。上から降下したところで、まだ距離がある!)
竜王(何もない空中では、軌道を変えられん!)
竜王は 口をおおきく ひらいた! ▼
竜王(至近距離で消し炭にしてやる!)
竜王(これで終いだ!!)

712 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:55:54.32 ID:WTn+TdFQ0
きたああああああああ

715 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:56:12.32 ID:FNwjIqwB0
ああああああああ
やめろおおおおおおお

717 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:56:31.89 ID:xWhtM7xo0
僧侶いけえええええ

718 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:56:32.72 ID:UW5dTRYB0
僧侶「――!!」 ヒュッ
僧侶は 空きビンを なげつけた! ▼
竜王(なっ)
竜王(これは)
竜王(エルフの飲み薬の)
空きビンは 竜王の キバに あたった!
空きビンは こなごなに 割れた!
破片が 竜王の のどに ばらまかれた! ▼
竜王『ガハッ!? ガフッガッカッ!!』
僧侶は 竜王の あたまに しがみついた!!
僧侶は 片腕を 竜王の 目につっこみ――
僧侶「うわああああああああぁぁぁ!!」
赤い眼球を ひきぬいたっ!! ▼
竜王『グオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!』

721 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:57:01.38 ID:BJxllvhM0
ううううおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

723 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:57:06.87 ID:FDXbchyl0
マジか
やったね僧侶くん!

724 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:57:11.76 ID:yqZ4Z2RI0
かっけー

725 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:57:12.42 ID:pbhvmwCK0
涙出てきた

729 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:57:21.34 ID:UW5dTRYB0
竜王『貴様アアアアアアアァァァァァァッ!!』
竜王は くるったように 頭を ふりまわした!
しかし 僧侶は しがみついて はなれない! ▼
竜王の 爪が 僧侶を おそう!
僧侶は 背中に ダメージを うけた!
しかし 僧侶は しがみついて はなれない!! ▼
 
僧侶(……心臓は分厚い皮で守られてて、突いた所でダメージにならない)
僧侶(首を切り落とすのも、『ひのきのぼう』じゃ無理だ)
僧侶(僕が狙える致命的な急所……それはもうここしかない)
僧侶(ドラゴンの頭の内部と直結している、ここしか!)
僧侶「――あああああああああぁぁぁッ!!」
僧侶は 竜王の 眼窩の 奥深くに 
ひのきのぼうを 突き刺した!! ▼
竜王に 大ダメージを あたえた!! ▼

730 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:57:25.07 ID:xWhtM7xo0
こいつが真の勇者や

738 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:58:02.56 ID:UW5dTRYB0
竜王『グガァアアアアアアアアァァァァァッ
  アアアアア アアア  ァァァァ ァ  
    アアア……  ア…… アアアア……   』
   ズズズズズズ
              ドオォンン……
 
竜王を たおした! 
僧侶は 経験値を 獲得した! ▼
 
僧侶「ハァ……ハァ……ハァ……」
 
僧侶は ベホマを となえた!
しかし MPが たりない! ▼
僧侶「ハァ……ハァ……危なかった……」
僧侶「勝負に出て……げほっ……正解だった……げほっげほっ!」

742 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:58:32.02 ID:/P/EBFpX0
すげええええええええ
倒した!!!

743 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:58:49.10 ID:xWhtM7xo0
流石ですわ

747 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:59:01.27 ID:WYbqZntO0
やるじゃん

748 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:59:09.26 ID:jfsoTAJH0
すげえええええ倒した!

749 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:59:10.61 ID:UW5dTRYB0
僧侶「……!」
竜王の からだが 縮んでいく――
竜王は 魔導士の すがたに なった!
竜王『ウググ……お……おのれ……ググ……』
竜王『我の……「眼」を……返せっ……!』
竜王『グググガ……』
僧侶「返さないよ……」
僧侶「これを返したら……ごぼっ……魔力を回復されちゃう……」
僧侶「僕は……げほっ……このまま、先の扉に進むよ……」
   ザッ…   ザッ…    ザッ…
竜王『ま……待て……!』
僧侶は  力を ふりしぼって 
【魔界樹の間】への とびらを 押し開けた――! ▼

754 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:59:46.98 ID:UW5dTRYB0
【魔界樹の間】
僧侶「!」
魔界樹の根が うごめいている
魔界樹の根が うごめいている
魔界樹の根が うごめいている
魔界樹の根が うごめいている
魔界樹の根が ――       ▼
僧侶「これ」
僧侶「この……ダンジョンみたいなもの全部が……『根』?」
 
竜王『ハァ……ハァ……ク……ククク……』
竜王『ハハハハハッ……! どうだ……己の浅はかさが分かったろう』
竜王『魔界樹の「幹」は我が居城を支えるに過ぎんが』
竜王『「根」は、この魔大陸そのものを支えているのだ!』
竜王『歳月を詰めた我が結晶! 例えメガンテを放ったとて、びくともせんわッ!』
僧侶「……」

762 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 04:00:46.90 ID:UW5dTRYB0
竜王『その満身創痍では、もはや根一本、断つこともできまい』
竜王『苦難の果ての絶望を、その身に思い知ったか! クククク……』
僧侶「……」
僧侶「メガンテなら……さっき覚えたよ……」
僧侶「お前との戦いに勝ったときに……ちょうど習得した」
竜王『!?』
僧侶『そして……僕の魔力も、まだ完全に尽きたわけじゃない。メガンテは唱えられる」
竜王『……ハッ。それがどうしたというのだ』
竜王『貴様がその身を懸けて玉砕しようと、魔界樹の規模に勝りはせん!』
竜王『例え十発、百発のメガンテに包まれようとも、この魔界樹は滅びぬ!』
竜王『それがたった一人の僧侶の、たった一度のメガンテなら、不発も同然よッ!』
僧侶「……」
僧侶「僕はね」
僧侶「『ひのきのぼう』なんだ」
竜王『何……!?』

764 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 04:01:06.93 ID:ffGbAR750
あかん

766 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 04:01:33.86 ID:tA9QuMLr0
やめてくれ

767 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 04:01:41.09 ID:UW5dTRYB0
僧侶「この『ひのきのぼう』は」
僧侶「僕が一人旅を始めた頃、お店で買ったただの棒だけど」
僧侶「この過酷な旅で、いつも手元にありながら」
僧侶「結局最後まで」
僧侶「折れることはなかった」
僧侶「魔物を攻撃するときも、そうじゃないときも、真っ直ぐを貫いたからだよ」
僧侶「周りから見たらただの棒だけど、僕を数え切れないくらい、助けてくれた」
僧侶「『ひのきのぼう』はこんなにも強いんだ」
僧侶「……そんな『ひのきのぼう』である僕が」
僧侶「すべての生命力をかけた呪文を、唱えるんだ」
僧侶「十も、百もいらない」
僧侶「一撃だぜ」
竜王『     やめろ』
竜王『やめろおおオオォォォォッ!!』

768 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 04:01:42.97 ID:FNwjIqwB0
おい

776 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 04:02:19.86 ID:bnlPZBOk0
おいやめろ

777 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 04:02:30.55 ID:FDXbchyl0
語尾がワイルドになった

778 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 04:02:34.68 ID:A/U81iRNO
(アカン)

779 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 04:02:34.89 ID:+5BCPZEVO
ちょっとカッコつけた

782 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 04:02:55.92 ID:rO8ivGVG0
!鳥肌注意!

783 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 04:02:57.06 ID:UW5dTRYB0
竜王『貴様の死に、何の価値がある!?』
竜王『貴様の挺身を知る人間は、誰一人いないのだぞ!?』
竜王『礼を言う者も、称える者も、この世界中を巡っても誰一人いない!』
竜王『それどころか、貴様がもたらそうとする平和で得をする者は、』
竜王『貴様を嘲笑し、唾棄し、忌避してきた、愚かな民草なのだぞ!?』
竜王『真実を知った者が命を賭し、何も知らない者がのうのうと平和を享受する――』
竜王『貴様はそんな理不尽が許せるのかッ!?』
竜王『そんなことのために死に絶えて、本当に満足なのか!?』
僧侶「満足だよ……」
竜王『!?』
僧侶「この世界に居場所を失った僕に……価値はないと半ば諦めかけていた僕に……」
僧侶「最後に、こんな大役が与えられたんだ」
僧侶「ちゃんと僕の命に、使い道があって良かった……」
僧侶「今まで……ここまで生きてきて、本当に良かったよ……」
竜王『こ、この……この狂人めがアアアアァァァァ!!』

784 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 04:03:02.46 ID:0HpqD3+SO
濡れた

785 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 04:03:09.29 ID:FxtqB+W+0
かっけえ