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僧侶「ひのきのぼう……?」
Part23


599 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:41:55.36 ID:UW5dTRYB0
竜王(こやつ)
竜王(見かけよりも丈夫なことよ。予想に反して粘りおる)
竜王(致命的な一撃を加えても、二撃目の直前、回復呪文で生傷を癒されてしまう)
竜王(しかも呪文の度に費やしているはずの魔力も、まるで底が見えぬ)
竜王(一体その身に、どれだけの歳月の瞑想、精神修養をかけたというのだ……)
僧侶の こうげき!
竜王に 1のダメージを あたえた! ▼
竜王(ククク。だが)
竜王(いかに持久戦に持ち込もうとも、攻撃手段がただ棒を突くだけではな)
僧侶の こうげき!
竜王に 3のダメージを あたえた! ▼
竜王(!?)
竜王(左脚に違和感が――)
僧侶の こうげき!
竜王(こ、こやつ!)
竜王(一点を集中して攻撃している……!?)

603 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:42:27.38 ID:UW5dTRYB0
僧侶「ハァ……ハァ……」
僧侶の こうげき!
竜王に 5のダメージを あたえた! ▼
竜王『グオオオオッ!!』
僧侶「うわっ! ぐうっ……!」
僧侶は ベホマを となえた!
僧侶の キズが 回復した! ▼
僧侶「ハァ……ハァ……よし……」
僧侶(つま先にヒビが入ってきた。もう一息だっ)
僧侶の こうげき! ▼
竜王(……我を足元から切り崩そうというのか)
竜王(馬鹿な。この小僧は、本気で我を討つつもりでいるのか?)
竜王の こうげき!
僧侶は ダメージを うけた! 
僧侶は ベホマを となえた!
僧侶のキズが 回復した! ▼ ――

604 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:42:34.67 ID:yqZ4Z2RI0
いけるか?

608 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:42:53.26 ID:jfsoTAJH0
僧侶すげぇな

610 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:42:58.23 ID:UW5dTRYB0
――
僧侶の こうげき!
竜王に 8のダメージを あたえた! ▼
竜王『グオオオッ!?』
    ……ズシン…
僧侶(! 片ひざをついた!?)
竜王『クッ……思い上がるな! 躓いたに過ぎん!』
竜王は たちあがった!
竜王の こうげき!
僧侶は ダメージを うけた!
僧侶「うわあっ!」 ベシャッ  ドサッ
僧侶「……ハァ……ハァ……も、もう少しだ……」
僧侶は ベホマをとなえた!
しかし MPがたりない! ▼
僧侶「!?」
竜王『むっ! ククク……ついにその時が来たようだな』

618 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:43:53.62 ID:UW5dTRYB0
僧侶「まだだよ」
僧侶「僕にはこの、『まほうのせいすい』がある」
僧侶(本当は勇者に渡したかったけど、もう勇者はここにはいない)
僧侶(ここで無駄になるぐらいなら、僕が使う!)
僧侶(少しだけでも魔力を回復して……僕にできることをまっすぐ貫くんだ!)
僧侶(この『ひのきのぼう』のように!)
竜王「させん!」
竜王は よこなぐりに 尾を たたきつけた!
僧侶は 吹き飛び かべにたたきつけられた! ▼
僧侶「かっは! げぼっ」
竜王(直撃した! 手ごたえあり!)
竜王(……!? まだ息があるのか!?)
僧侶「うぐ……まだ……」
 僧侶は     エルフののみぐすりを のみほした! ▼

622 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:44:26.37 ID:UW5dTRYB0
僧侶の 魔力は 全回復した! ▼
僧侶「あれ?」
僧侶は ベホマを となえた!
僧侶の キズが 回復した! ▼
僧侶(身体に魔力が満ちてくる……!)
僧侶は スカラを となえた!
僧侶は ピオリムを となえた!
僧侶は フバーハを となえた! ▼
竜王(……エルフの飲み薬!? そのような希少なアイテムを持っていようとは)
竜王(迂闊だった。奴の所持品にまでは、眼を通していなかったか)
竜王(だが……どうやら他の道具は何も持っていないようだな)
竜王(残った物は、粗末な衣服に、革製の帽子に……ヒノキの棒)
竜王(ふん、手間をかけたことすら下らぬ。何ら恐るるに足らんではないか)
僧侶「まだ……まだまだ行ける! 行くぞっ、竜王!」 ヒュッ ヒュッ  ピッ
竜王(恐るるに……足らん!!) ――

623 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:44:28.63 ID:xWhtM7xo0
エルフきたーーーー

625 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:44:53.44 ID:t+VWbLB+O
「エルフの」入りましたー!!

626 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:44:59.06 ID:UW5dTRYB0
――――――――
僧侶の こうげき! ▼
ホマをとなえた!
ーハの こうかが きれた! 
――――――
王の こうげき!  ▼
のおをはきだした! 
をたたきつけた!
――――
の こうげき!
うげき!
――
 
竜王(もう)
竜王(どれほどの時が経った)
竜王(なぜ)
竜王(こやつは倒れん)
僧侶「ハァ……ハァ……やああっ!」

629 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:45:29.96 ID:WYbqZntO0
僧侶の時代

630 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:45:33.04 ID:xWhtM7xo0
がんばれ。
僧侶超頑張れ

639 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:46:19.36 ID:UW5dTRYB0
竜王(いくら魔力が回復しても、いくら回復呪文を重ねがけても)
竜王(心身に溜まる疲労は限界のはずだ)
僧侶の こうげき!
竜王に 5のダメージを あたえた! ▼
竜王(それがなぜ幾度も立ち上がり、向かってくる。勝ち目がないにも関わらず――)
僧侶「やああっ!」
竜王に 3のダメージを あたえた! ▼
竜王(一体何が)
竜王(この小僧をここまで駆り立てるのだ)
竜王(この小僧を突き動かしている『欲』は何なのだ)
竜王(知りたい。知らねばならぬ)
僧侶(……動きが鈍くなった?)
僧侶(! 赤い眼が光ってる!)
僧侶(僕の……情報を探ろうとしている……?)

646 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:47:01.73 ID:UW5dTRYB0
竜王(! ――この小僧はっ!)
竜王(名誉も金も、愛すら求めてはいない)
竜王(……信じられぬ……この小僧は俗世に塗れながら)
竜王(『欲』が……ないに等しい)
僧侶は スカラを となえた!
僧侶の 守備力が あがった! ▼
竜王(先刻この小僧は、自身は『満ち足りている』と口走ったが)
竜王(決して虚言ではなかった。この小僧は、その恵まれぬ境遇の中で……)
竜王(あらゆることに満足し、とりとめのない些事に幸福を覚えてきたのだ)
僧侶は ピオリムを となえた!
僧侶の すばやさが あがった! ▼
竜王(そして……愚直に、己の信ずる道を歩んできた)
竜王(後先も考えず、ただ愚直を貫き……)
竜王(こうして今、我の前に立っている)
僧侶は フバーハを となえた!
僧侶を やさしい ひかりのころもが つつみこんだ! ▼

652 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:48:00.28 ID:UW5dTRYB0
竜王(――この小僧は、我にあらがうに差し当たって)
竜王(世の平和秩序のためなどといった、特別な大義を負っているわけではない)
竜王(盲目的な義務感、傀儡的な使命感を抱いているわけでもない)
竜王(この絶望的な状況から、自暴自棄になっているわけでもない)
僧侶「……よし」
竜王(こやつは)
竜王(自身の意志で、ただこの場にて『良かれ』と感ずる行為を推し進めているに過ぎん)
竜王(先々の帰結を主体としておらぬのだ。重きを置くは、むしろ眼前の指針)
竜王(奴の胸中は当面、『勇者に真実を伝える』のみに在り、他意はまるで何もない)
竜王(『良かれ』と思い、目標を逐一見定め、それに向け愚直に走っているに過ぎん。愚直に……)
 
竜王『ならば、その気骨をへし折るまでよ』
僧侶「!」
竜王『聞くがいい、小僧よ。貴様の為そうとしていることは決して叶わぬのだ。なぜなら――』

656 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:48:50.67 ID:UW5dTRYB0
竜王『この【竜王の間】にも、この扉の先にも、出口などないからだ』
僧侶「……えっ?」
竜王『この扉の先は【魔界樹の間】』
竜王『いくら探り歩いても、魔界樹の「根」の他には何もない』
竜王『そしてこの空間は、【竜王の間】と【魔界樹の間】のみで構成されておる』
竜王『階段も抜け道も皆無にして、当然呪文での脱出も不可能』
竜王『「旅のとびら」を閉ざしてしまえば、生身の人間が抜け出す手段はない』
竜王『また、我がこの姿で戦うことを基準としたつくりのために、外壁は超硬度を誇る』
竜王『此処からの脱出も、外部からも侵入も不可能。貴様は完全に孤立しているのだ』
僧侶「……」
竜王『さぁ、己の行動の無意味さを悟ったであろう』
竜王『貴様は人間にしては度を過ぎるほどに、よく戦った』
竜王『幾多の障害にも屈せず、自らの理念を貫いたのだ。ここまで、よくも戦った』
竜王『もう十分であろう。安心して眠りにつくがよい――』
僧侶「…………」

661 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:49:37.12 ID:UW5dTRYB0
僧侶「竜王」
僧侶「ありがとう」
竜王『!?』
僧侶「お前は僕のことを分かってくれた、最後の理解者だよ」
僧侶「こんな僕を分かってくれて、ありがとう。これだけを、死ぬ前に言っておきたかった」
竜王『ふっ……心の整理がついたようだな。良かろう』
竜王『その潔さに免じ、最期は一思いに楽にしてやろう……』
僧侶「違うよ。死ぬ前にっていうのは、『僕が』だけじゃない。お前もだよ」
竜王『……何?』
僧侶「ここから出られないんなら、目的を変える」
僧侶「お前と、魔界樹を倒す」
竜王『!?』
僧侶「倒すのは無理だったとしても、手負いにする」
僧侶「少しでも、後に戦う勇者たちが楽になるように」
竜王『な、何だと……!?』

664 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:50:13.90 ID:+HmoocRj0
だめだから
だめだから

666 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:50:18.74 ID:UW5dTRYB0
竜王『……例え手負いにしたとて、その傷は五年も経てば完治するのだぞ』
竜王『やはりお前のやろうとしていることは、無意味徒労――』
僧侶「お前はそうかもしれないけど」
僧侶「魔界樹は勝手が違うかもしれない」
竜王『!』
僧侶「最初からもしかしたら、って思ってたんだ」
僧侶「僕を頑なに、扉の先――【魔界樹の間】に通させないのは、何か理由があるかもって」
僧侶「例えば、今なら小さなダメージでも、後々の再生に影響してしまうから、とか」
竜王『……』
僧侶「ね。そんな可能性も考えたら、戦うことに意味はある」
僧侶「僕は確かにもうボロボロで、いま立っているのもきついけど」
僧侶「眠りにつくのは、本当に指一本動かせなくなったときだ」
僧侶「僕は最期の最後まで、自分ができることを貫くよ」
竜王『……そうか。ならばもうよい』
竜王『この地の底でどこまでも幻想を追い求め、愚かな終末を迎えるが良い!』

667 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:50:19.22 ID:jfsoTAJH0
おいメガンテはやめろよ!?

668 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:50:20.60 ID:FDXbchyl0
メガンテフラグ復活

671 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:50:51.30 ID:UW5dTRYB0
――
  竜王は はげしいほのおを はきだした! 
  僧侶は ダメージを 受けた! ▼
僧侶の こうげき!
竜王に 3のダメージを あたえた!
僧侶は ベホマを となえた!
僧侶の キズが かいふくした!▼
  竜王は はげしく尻尾を ふりまわした! 
  僧侶は ひらりと みをかわした! ▼
僧侶の こうげき!
竜王に 3のダメージを あたえた!
僧侶の こうげき!
竜王に 5のダメージを あたえた! 
僧侶の スカラの 効果がきれた! ▼
  竜王は 僧侶を 大きな足で ふみつぶした!
  僧侶は ダメージを 受けた! ▼
 
僧侶の こうげき!
竜王に 4のダメージを あたえた! 
僧侶は スカラを となえた!
僧侶の 守備力が あがった! ▼  ――

673 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:51:13.29 ID:jfsoTAJH0
僧侶頑張れ。超頑張れ

674 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:51:26.05 ID:/P/EBFpX0
やめろ僧侶おおおおおおおおおおおおおおおお

675 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:51:27.06 ID:+HmoocRj0
もういいからこのへんで終わっとこ?
そうしようよもういいって

677 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:51:30.76 ID:UW5dTRYB0
――
竜王(なぜだ)
竜王(なぜ折れぬ)
僧侶の こうげき! ▼
竜王(この何の能力もない、ヒノキの棒が)
竜王(幾度も我の外皮を突いてるにも関わらず、へし折れぬ)
竜王(幾度も火炎を浴びせているにも関わらず、燃え尽きぬ)
竜王(折れぬ。ただの棒きれが、折れぬ)
竜王(たかがヒノキの棒の分際で)
竜王(――我に向かってくる!)
竜王(折れぬ。折れぬ!!)
僧侶の こうげき! ▼
僧侶の こうげき! ▼  ――

681 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:52:03.61 ID:UW5dTRYB0
――
僧侶「やああっ!」
僧侶の こうげき!
竜王(――この泥沼の戦いの中で――)
竜王は 3のダメージを うけた! ▼
竜王(――小虫が大樹の葉を食むがごとく――)
僧侶の こうげき! ▼
竜王(じわじわと――)
竜王(しかし確実に――)
竜王は ダメージを うけた! ▼
竜王(我の生命が削られつつある――!!)

685 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:52:21.10 ID:xWhtM7xo0
いっけぇぇぇ!!!

686 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 03:52:27.97 ID:nttx4zFI0
人知れず戦う聖人とか最高じゃないか