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僧侶「ひのきのぼう……?」
Part18


176 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:40:20.95 ID:UW5dTRYB0
――
僧侶「ハァ……ハァ……」
僧侶の こうげき!
魔物Cに ダメージを あたえた!
魔物Cを たおした! ▼
僧侶は ベホマを となえた!
僧侶の キズが 回復した! ▼
僧侶(これで残り半分……)
魔物Eの こうげき!
僧侶は ひらりと みをかわした!
魔物Fは ラリホーを となえた!
僧侶には きかなかった! 
魔物Dは もえさかる火炎を はいた!
僧侶は ダメージを受けた! ▼
僧侶(いける。もう攻撃パターンも分かってきたぞ)
僧侶(いける。行けるよ)
僧侶(勇者、僕もいま、魔王の城へ……)
僧侶のこうげき! ――

177 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:40:34.93 ID:DRtWSBIk0
さすが僧侶やでぇ

180 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:41:31.86 ID:UW5dTRYB0
――
僧侶の こうげき!
魔物Fに ダメージを あたえた!
魔物Fを たおした! ▼
僧侶は 魔物のむれを たおした!
僧侶は 経験値を 獲得した! ▼
 
僧侶「ハァ……ハァ……げほっ、げほっ……ハァ……」
僧侶(何とか……乗り切ったぞ)
僧侶は ベホマを となえた!
僧侶の キズが 回復した! ▼
僧侶「……」
僧侶(休んじゃいられない)
僧侶(急ごう、勇者のもとに……)
僧侶「!」
僧侶「あ。あれは――」

187 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:42:31.10 ID:UW5dTRYB0
僧侶「虹だ!」
僧侶(それも、魔王城にかかってる!)
僧侶(そうか、あれが)
僧侶(あれがきっと、村長さんの言ってた『魔の城へ続く道』なんだ!)
僧侶「すごい……!」
僧侶(あれなら魔王城の中まであっという間だ)
僧侶(これが北の城の国宝、オーブの力なんだ……きれいだなぁ……)
僧侶(! い、いけない、見とれてる場合じゃない!)
僧侶「急がなくちゃ!」
僧侶は かけだした!
僧侶「……」
僧侶(魔物が見当たらないな……)
僧侶(なんだか、城に近付くにつれて魔物の数が減っていってるみたいだし……)
僧侶(……ちょっと気になるけど、今は先を急ごう――)

189 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:42:44.16 ID:KS6eM3jkO
僧侶もしかして戦士より強いんじゃね?

191 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:43:11.53 ID:UW5dTRYB0
――
【魔大陸>山麓】
僧侶(あれから魔物が出てこなかったおかげで、思ったよりスイスイ進めて)
僧侶(……ついに山のふもとまで着いたけど……)
 ヒュオオオオォォ……
僧侶(思ったより険しい。ずっと急斜面だ。こんなの登れるのかな)
僧侶(……いや。登れるかどうかじゃない)
僧侶(登るんだ。この山を越えた先の魔王の城に、勇者たちはいるんだから)
僧侶(魔物もいないみたいだし、『ひのきのぼう』で一歩ずつ斜面を突いていけば……)
僧侶「……ん?」
僧侶「あれは?」
僧侶「……洞窟? 洞窟だ!」
僧侶(もしかしたら、山を登らずに向こう側に越えられるかも)
僧侶(でも、行き止まりだったら……ううん、そのときはそのときだ。行こう!)

195 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:44:06.18 ID:UW5dTRYB0
【魔大陸>洞窟】
――……
僧侶(……静かな場所だ)
僧侶(本当に魔王の本拠地に入ってるのかな)
僧侶(魔物の気配がまるでない)
僧侶(どうなっているんだろ)
――――……
僧侶(歩いても歩いても、何もない普通の洞窟だ)
僧侶(……でも、なんだか先に進めば進むほど、胸騒ぎを感じる)
僧侶(やっぱりこの先には、何かあるんだ)
――――――……
僧侶(……どのくらい経ったかな)
僧侶(どこまで続くんだろう。結構長いなぁ)
僧侶(山地をひとつ越えるぐらいだから、相応にかかるんだろうけど)
僧侶(……何にもないや。いったい何のために作られた洞窟なんだろ……――)

202 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:45:08.43 ID:UW5dTRYB0
――
僧侶「――ん? あれは……」
僧侶(明かりだ! 奥から光が零れてる)
僧侶(やっと出口かな? 急がなきゃ……)
――
 ズズズズズズズ…
僧侶「こ、これは……」
僧侶(この青白い光を放つ、地面に張り付いた不思議な渦巻きは……確か……)
僧侶「『旅のとびら』だ!」
僧侶(別の場所にある『旅のとびら』に繋がっている、ワープゾーンだ!)
僧侶(良かった、これでやっと洞窟から出られそうだ)
僧侶(……でも、どこに繋がっているんだろう。飛び込んでみないと分からないけど……)
僧侶(迷ってるヒマがもったいない。正解にしろハズレにしろ、もうここまできたら!)
僧侶「いくぞ!」
僧侶は 旅のとびらに とびこんだ!! ▼   ――――

206 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:45:40.20 ID:UW5dTRYB0
――――――――――――――――――――
【魔王城・屋上】
商人「ふぅ……少々長い階段でしたな……」
商人「おわっ外が暗い! 今は昼間のはずじゃあ……」
賢者「! 商人さん、階段から離れてください!」
商人「へっ? のわっち!!」
 ズズズ  ズー……ンン……
商人「か、階段が塞がれた……出口が……」
戦士「商人よ。覚悟を確かめ、武器を構えろ。そして」
戦士「この屋上の中央を、目を凝らしてよく見ろ」
商人「ん……あ、あれは……あの影は!!」
  『…………』
勇者「魔王……!」

213 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:46:45.77 ID:UW5dTRYB0
 
魔王『……』
魔王『お前が勇者か』
魔王『……』
 
商人「で、でかい……我々の背丈の4、5倍はありますぞ……!」
戦士「ふっ。先の側近とは比べ物にならん威圧感だ」
賢者「……頭部に被り物、全身が長い外套で覆われています。正体不明の外見……」
賢者「攻撃手段、耐性が分からない。皆さん、気をつけてください!」
勇者「うん……!」
勇者は 伝説の剣を 向けた!
勇者「魔王! お前を倒しにきたぞ!」
勇者「さぁ、最後の戦いだ!」
魔王『……』

215 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:47:18.37 ID:UW5dTRYB0
魔王『余は』
魔王『魔族の王である』
魔王『ゆえに魔族に仇名すものは』
魔王『全て滅ぼす』
 ビリビリ  ビリ
勇者「くっ」
商人「うおっ」
戦士「な、何という圧力……!」
賢者「これが魔王……!」
 
魔王『勇者よ。余は待っておった。お前が来ることを』
魔王『今こそ我が宿命を果たすとき』
魔王『来るがいい』
魔王『余は――魔王である』

221 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:48:06.31 ID:UW5dTRYB0
賢者「殺気! ここからです!」
勇者「みんな、いこう!」
戦士「うおおおおっ!」
商人「アイテムはお任せくだされ!」
魔王のころもから はげしいほのおが ふきだした! 
魔王のころもから こごえるふぶきが ふきだした! ▼
戦士「ぐああぁっ!!」
勇者「ブレス攻撃だ! みんな距離を取って!」
賢者「魔王の正体はドラゴン……!?」
賢者は フバーハを となえた! 
勇者たちを やさしい ひかりのころもが つつみこんだ! ▼
魔王は イオナズンを となえた!
魔王は マヒャドを となえた!
パーティーは ダメージを うけた! ▼
商人「ぬわーっ!」
勇者「じゅ、呪文までっ!?」

224 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:48:38.41 ID:UW5dTRYB0
商人「さ、さすがにアイテムは出し惜しみできませんな!」
商人は けんじゃのいしを つかった!
パーティーの キズが 回復した! ▼
賢者は ベホマラーを となえた!
パーティーの キズが 回復した! ▼
賢者「この遠距離では不利です!」
戦士「言われずとも突撃だ!」
勇者「固まっちゃだめだ! 散開して三方向から攻めよう!」
商人「ワ、ワシもですかな!?」
 
魔王『……』
魔王のころもから はげしいほのおが ふきだした! 
パーティーは ダメージを うけた! ▼
戦士「効かん!!」
勇者「よし、左右から同時攻撃だ!」
賢者「まだ正体が分かりません、お二人とも気をつけて!」

225 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:48:52.35 ID:8ok2dEXJ0
ぬわーっ!

226 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:48:59.07 ID:jfsoTAJH0
魔王様やれー!!!

229 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:49:11.50 ID:UW5dTRYB0
勇者(よし、魔王はこっちの動きについていけてない! いける!)
戦士「うおおおっ!」
勇者「やああっ!」
勇者の こうげき!
戦士の こうげき!
魔王『……』
魔王のころもから 岩石の腕が とびだした!
魔王のころもから こんぼうが とびだした! ▼
勇者「えっ!?」 ガガッ
戦士「何っ!?」 ガギッ
魔王『……』
魔王のころもから つるぎの たばが とびだした! ▼
戦士「うおおおっ!?」
勇者「うわああっ!」
商人「うわっとっと危ない!」

230 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:49:14.52 ID:Ru5PH6Nc0
四連続行動!?
すごいな

231 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:49:19.06 ID:XfqAu8FH0
やはり魔王は強くなくてはな

236 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:50:11.61 ID:UW5dTRYB0
戦士「ぐっ……あのマントの中身はどうなっているのだ……」
勇者「固まっちゃ危ない!」
魔王は ベギラゴンを となえた! ▼
商人「い、いったん退きますぞ!」
賢者「皆さんご無事ですか!」
賢者は ベホマラーを となえた!
パーティーの キズが 回復した! ▼
戦士「ぬう……あれでは不用意に近づけん!」
勇者「賢者さん、さっきの魔王の攻撃は……」
賢者「ええ。私の見間違えでなければ」
賢者「勇者様の剣を受け止めたのは、岩石型の魔物の腕」
賢者「戦士殿の剣を受け止めたのは、トロル系の『こんぼう』」
賢者「そして最後の剣山は、多腕のガイコツ系の攻撃によく似ていました」
賢者「恐らく……まだ仮説ですが、魔王の正体は――」

239 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:50:51.17 ID:UW5dTRYB0
勇者「合成モンスター!?」
賢者「まだ断言はできませんがとにかく、様々な魔物の特技・特徴が垣間見えます」
賢者「恐らく攻撃手段だけでなく、あらゆる耐性をも備えているでしょう」
戦士「で、では何も手がつけられないというのか?」
商人「あっ、ちょっと魔王が!」
魔王『……』
魔王は スカラを となえた!
魔王の 守備力が あがった! ▼
戦士「くっ……こちらが守りに入ったところを見計らって……」
賢者「いえ……これは攻略のヒントになりそうです!」
賢者「守備力を上げたということは、先の攻撃を警戒したということ!」
戦士「先の攻撃を? まんまと捌かれてしまったぞ」
賢者「しかし勇者様の一振りには、反撃に向かない岩石の腕だけで対処しようとしていました」
賢者「つまり、勇者様の『伝説の剣』は通用するのです!」
勇者「そうか……!」

244 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:51:54.50 ID:UW5dTRYB0
戦士「そうと決まれば話は早い」
戦士「体力のある俺が盾となって立ち回る。勇者は隙を見つけたら躊躇わず斬り込め」
商人「し、しかしそれは危険では……」
戦士「百も承知だ。だが無傷であれを倒せるとは思えん。いいな、勇者!」
勇者「うん、分かった!」
勇者「先陣は、全部戦士さんに任せるよ!」
賢者「私も隙あらば呪文で援護します!」
商人「ワ、ワシだって道具使用の合間に、この『せいぎのそろばん』で殴って――」
勇者「よしみんな、行こう!」
 
魔王『……』
魔王『勇者よ』
魔王『余は魔王である』
魔王は イオナズンを となえた!
魔王は マヒャドを となえた! ▼

247 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 02:52:26.40 ID:UW5dTRYB0
戦士「うおおおっ!」
戦士は ダメージを うけた! ▼
賢者(さすが戦士殿、足が止まらないのは流石)
賢者は ベホマを となえた!
戦士のキズが 回復した! ▼
戦士「このデカブツめ……」
戦士「俺を舐めるなァッ!!」
戦士の こうげき! ▼
魔王『……』
魔王のころもから 無数の鋭いホネが とびだした! ▼
戦士「うおおっ!?」 ガガガガッ
戦士(な……何という数! だが一手打たせた! 直後の時間差攻撃なら――!)
勇者「やああっ!!」
勇者の こうげき! ▼