剣士「人任せスキル99……だと……」 勇者「言っておくが褒めても何も出ないぜ」
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Part4
93 :
ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/05/13(火) 00:32:37.10 ID:LTBf9nsG0
スキル説明
【応援】
応援するだけ。敵味方を不快にする。
【背後を守る(肉壁)】
名前だけの使用者の安全確保スキル。敵味方関係なく使用者以外の存在を壁にする。1対1では効果なし。
【実況】
まんま実況。兎に角不快にする。
【擦り付け】
自分の責任を相手になり付ける。味方にのみ擦り付けられる。
【ゴマすり】
とことん相手を不快にする。但し怒りの矛先は絶対自分に向かない。
【鋼の精神(ドウドウトサボル)】
敵の魔術及び味方の特技を受けても絶対に自分の精神が揺るがない。つまり戦わない。
【自堕落】
文字通り。極限まで味方を苛つかせる。
《大樹陰寄(タリキホンガン)》
上記参照
【応援団招来】
学ラン鉢巻着用の応援団50名、チアガール50名、吹奏楽団50名の盛大な応援を約1時間行う。5分まではやる気だけを向上させるが、それ以降は集中力を根こそぎ奪う(召喚時間1時間)。
【背後へ消える(絶対回避)】
隠れられる物(人)があるかぎり攻撃対象にならない。相手の真正面では効果なし。
【一夜城実況ドーム】
スタジアムを瞬時に建て、実況アナウンサーを招来する。特に効果はないが周囲に建物があった場合は発動終了後、その建物を破壊する。
【責任転嫁(オレシラネーシ)】
自分の失敗を相手に押し付ける。また敵の攻撃を誘導できる。
【手揉揉(シャショ〜ゥ)】
尋常じゃない程相手を苛つかせる。但し殺意は別に向けられる。
【屈せぬ心】
味方に怒りを買う事で常に高い精神力を保たせる。ただし使用者の好感度がマイナスになる。
《不働勇者(ハタライタラマケ)》
自身の身体能力を半分にする事で1日までに起こった事象を全てなかった事にする(戻す時間は任意)。但し記憶はその場に居た全員に引き継がれてしまう。1度使うと3日使えなくなる。
94 :
ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/05/13(火) 00:33:51.79 ID:LTBf9nsG0
今日はこれにてドロン
スキル全て書くの疲れたわぁwww
95 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/05/13(火) 06:11:58.81 ID:r/JcIQ/tO
乙
すげーな。見事なまでに他者がいないと意味がないスキルばっかりwww
人任せ99は伊達じゃねーw
96 :
ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/05/13(火) 22:54:04.18 ID:nRSxif500
今日で全て書ききりますお
よろしゅう
97 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/05/13(火) 22:56:29.89 ID:g3WX1IQJo
乙乙
98 :
ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/05/13(火) 23:02:38.56 ID:nRSxif500
シュンッ!
剣士「あ、あれ? さっきまで僕らは魔王城にいた筈じゃ」
魔術師「ここって魔王城の直ぐ傍の湖よね?」
隠者「転移魔術……だと……。今は失われたはずだが」
戦士「私が使ったんだ」
剣士「なっ! もう立ち上がっていたのか!?」チャキ!
闘士「おおっと、剣は納めてくれ。俺様達はもう正気に戻っているぜ」
勇者「兄ちゃん!」パァ
戦士「ありがとな、勇者。まさかお前が助けてくれるとは思わなかったよ」
闘士「まったくだ! あの廃人ニートだったお前がな!」
勇者「今日から兄ちゃんはオレの召使ですな」ドヤァ
闘士「調子に乗んな!」拳
勇者「ごふぅ!?」
99 :
ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/05/13(火) 23:08:38.31 ID:nRSxif500
剣士「え、ええっと。お二人は元に戻ったんですか?」
戦士「ああ、もう大丈夫だ。君たちには申し訳ない事をしたね」
魔術師「けどいつ目が覚めたの? それにとっさの判断で出来ることかしら?」
闘士「ああ。そいつぁ勇者の腹立つスキルのお蔭で体は操られたままでも、心は取り戻せていたんだ」
戦士「そして私たちが同時打ちする前に耳打ちをしてくれていてね」
隠者「だからタイミングよくこの場所に跳んだのか」
勇者「そして魔王は一夜城ドームが閉じた効果で城の下敷きだ!」フフンッ!
剣士「でもその程度で魔王がやられるかな?」
闘士「そいつは心配ねえ。転移する前に俺様の必殺技もブチ込んでやったしな」
戦士「それにあの魔王城は城全体に強い魔力が込められている。勇者のスキルが本当で崩れているなら魔力暴走が起きて今頃ーー」
ちゅどーん!
闘士「大爆発が起きるって訳よ」
100 :
ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/05/13(火) 23:21:00.50 ID:nRSxif500
魔術師「じゃ、じゃあ本当に……やったのね?」ウルウル
戦士「流石の魔王もあの爆発じゃ生きてはいられないだろう」
隠者「なんだがあっけないものだな……」
闘士「だが魔王がいなくなっただけで魔物はウジャウジャいやがるんだ。まだ本当の意味で平和になったとは言えねえな」
剣士「そうですね。これからもまだまだ頑張らないと、ですね」
勇者「えぇ〜、もう城に帰ってゴロゴロしてたい〜」ブーブー
???「ではその望み、叶えてやろう」ビッ!
勇者「えっ?」ズンッ!
101 :
ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/05/13(火) 23:24:37.30 ID:nRSxif500
魔術師「へ、ゆう……しゃ?」
勇者「こふっ」ドサッ
戦士「い、生きていたのか……魔王!」
魔王「流石の我も焦ったがな」
闘士「くそっ、よくも勇者を! だれか治癒を頼む!」ダッ!
勇者(あ、雰囲気で倒れちゃったけどどうしよう。ぶっちゃけスキルのお蔭でノーダメなんだけどwww)
剣士「ま、待ってください! まだ隊列がしっかりとーー」
魔王「中々楽しませてもらったが、それよりも遥かに不愉快にさせて貰ったからなぁ」ビキビキ
魔王「死すら温いと思う様な絶望を味あわせてやる!!」
102 :
ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/05/13(火) 23:36:44.62 ID:nRSxif500
しゅー……
剣士「」
魔術師「」
隠者「」
戦士「」
闘士「」
勇者(究極奥義!! 死んだふりーーッ!)
魔王「つまらん。これだけいて3分も持たんとは」
勇者(お! 終わったみたいだな。皆には悪いけど魔王が去ったらとっとと逃げよう)
勇者(生きてたら……また会おうぜ!)
魔王「さて。死体も邪魔だし消すか」
勇者「ファッ!?」
魔王「…………」
勇者「…………」
魔王「…………」
勇者「……てへぺろっ☆」
103 :
ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/05/13(火) 23:43:11.96 ID:nRSxif500
魔王「…………」スッ
カッ!!
勇者「ギャー!?」つ剣士
魔王「消え失せろ」ギュオオオオオオオッ!!
勇者「ヒィイイイッ!!」つ魔術師
魔王「灰になれ!」ゴォオオオ!
勇者「ホゲーッ!」つ隠者
魔王「いい加減にっ!」バキィンッ!
勇者「うほぉおおおっ!?」つ戦士
魔王「い、いい加減に……!」バチバチバチッ!
勇者「いやっふぅー!」つ闘士
勇者「ふぅ、危なかった」ツヤツヤ
魔王(こやつ、平気で死人を盾に!)
104 :
ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/05/13(火) 23:50:43.88 ID:nRSxif500
魔王「ならば次は死体ごと滅してやるわ!」
勇者「バカめっ! オレがただ仲間を盾にしていたと思っていたのか?」ニヤリ
魔王「なんだと?」
勇者「さあ! 今だ皆!!」
剣魔隠戦闘「「「「「ふざけんなぁーーーーーッ!!」」」」」ブチブチブチブチッ!
魔王「な、なんだ!? この波動は!」ビリビリ
勇者「もう忘れたのか? オレの必殺技を」
勇者「本来のストレスに加え、更に全てのスキルを総動員させて不快にさせまくってやった!」
勇者「トドメに死にかけに追い打ちをかけた事で、最早苛々は肉体を凌駕しているだろう!!」
勇者「そんな状態で大樹陰寄を使ったら……」
魔王「つ、使ったら……?」
勇者「まwおwうwもwよwゆwうw」
105 :
ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/05/13(火) 23:55:41.76 ID:nRSxif500
剣魔隠戦闘「「「「「ギシャー!!」」」」」
魔王「ひぃいいいっ!? 悪魔より怖い顔!」
しばらくお待ちください♪
魔王「」チーン
勇者「」チーン
剣士「あ、あれ? いつの間にか魔王が倒されてる」
魔術師「それになんかとっても清々しい」ツヤツヤ
隠者「勇者も死にかけているが」
戦士「まあ良いんじゃないかな」ハハッ
闘士「大体は想像がつくしな」
106 :
ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/05/14(水) 00:03:18.51 ID:n2kpOUR+0
魔王「こ、こうなれば世界もろとも……滅ぼしてやる」ヨロヨロ
魔術師「こ、コイツまだ!?」
魔王「我が魔力の全てを解き放ってやるーーッ!」ブゥーン
隠者「くっ、攻撃が弾かれる」ボッ
剣士「そんなっ、ここまできて終わるなんて!」ガキィン
闘士「ち、畜生があー!」
勇者「…………」ムクリ
戦士「勇者?」
勇者「オレが……魔王を食い止める」
剣士「ど、どうやって!? 君には何の力もないじゃないか!」
魔術師「そうよ! 今更格好つけたってバカなだけよ!」
勇者「方法はある。魔王を食い止める方法が一つだけ」
隠者「こんな時に冗談を言っている場合ではーー」
勇者「解ったんだ。伝説の武具の使い道を」
闘士(伝説の武器? 確かあれって危険すぎるから封印されたんじゃ)
剣士「けどあれは汚いだけで何の使い道もなさそうだったじゃないか!」
勇者「良いから見てな」ニヤリ
107 :
ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/05/14(水) 00:09:50.76 ID:n2kpOUR+0
魔王「お別れの挨拶は済んだか?」
勇者「ああ、十分にな」
魔王「では死ーー」
勇者「我が血に従え、伝説の武具よ! あるべき姿に戻りて来たまえーーッ!」バッ
魔王「?」
ギューンッ!
剣士(なんか)
魔術師(形状が)
隠者(変わってる?)
搾木馬<ドモッ!
濃硫酸鞭の鎧<チャッチャチャース
無限蝋燭の兜<オネガイシマシュゥ
激荒おろし金の靴<バッチコイー
金剛球体の盾<モツトコ?ンナモンネエヨ
超振動性具の杖<ジブンヨウダヨォ
剣魔隠戦闘「「「「「」」」」」
108 :
ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/05/14(水) 00:16:24.19 ID:n2kpOUR+0
剣士「急に装備品らしくなったけど……」
魔術師「こんなの装備できるわけないじゃない!」
隠者「そしてやっぱりカピカピしてるな」
魔王「なっ! ままままさか! しょ、しょれはっ!?」ガタガタ
勇者「なんでご先祖様はこんな無意味な物を残したのかずっと解らなかった」
勇者「けどようやく分かった。これはきっとご先祖様が魔王対策の為に作られたんだと」
剣魔隠「「「そうだったのか!」」」
???《えっ? 自分で装備する為だけど……》
???〈アンタちょっと黙ってなさい!〉
魔王「イヤァーーーーッ!」ガクガクガク
109 :
ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/05/14(水) 00:26:28.16 ID:n2kpOUR+0
闘士「やったぜ!」
勇者「なしとげたぜ!」
戦士「これで魔王を封印できたんだね」
魔王「ぶくぶくぶく……」白目
魔術師「こ、これ……死なないの?」
隠者「仮にも魔王だから問題ないだろう」
剣士「この状態では人前に出られないだろうしね……」
勇者「これにて一件落着だな! さて帰ろう!」
魔術師「全く締めをなんでアンタが……」
剣士「まあ、良いんじゃないかな。勇者にも助けられたし」
隠者「腹の立つこと方が多かったがな」
勇者「とっとと城でエリートニートに戻るんだ!」カッ
戦士「報告書をたっぷり書いてもらうよ」
闘士「あと残党悪魔の討伐もな」
勇者「いやぁあああああああっ!!」
110 :
ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/05/14(水) 00:29:33.34 ID:n2kpOUR+0
ーー王都・聖ムエド麗 王城932ーー
女王「皆良くやってくれた。心から礼を言うぞ」
剣魔隠「「「ははー」」」
女王「しかも我が息子たちまで救ってくれた事、本当に感謝している」
女王「報酬は何が良い? どんな要望にもこたえよう」
勇者「じゃあ三食昼寝付きのーー」
女王「お前はまだ報告書が残っているだろう」パチンッ!
ガシッ! 兵士つ勇者⊂兵士 ガシッ!
勇者「いやぁあああああああっ! またあの牢獄に監禁されるのはらめぇえええええっ!」ズリズリ
111 :
ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/05/14(水) 00:37:01.20 ID:n2kpOUR+0
女王「……では改めて。褒美は何が良い?」
剣士「僕は各町の警備強化をお願いしたいです。僕の出身地は人手が足りなくてとても苦しい思いをしたので」
女王「自分の為でなく人の為にと?」
剣士「いえ、僕の為です。僕が討伐している間、いつも村のことが気掛かりでしたから」
女王「うむ。解った」
魔術師「私はもっと魔術師を教育できる機関が欲しいわね。魔術はどんどんすたれてしまっているし」
女王「解った。では直ぐに育成機関を立ち上げよう」
隠者「我は必要なときに必要な物を揃えてもらえればそれでいい。己の術は自分で極める」
女王「心得た。ではいつでも必要なものがあったら言ってくれ」
女王「そなたらにはまた討伐に参加してもらう時があるかもしれんが、今はゆっくりと休んでくれ」
剣士「いえ、その気遣い入りません」
魔術師「それにまだ各国の討伐隊だってまだキチンと組めていなんでしょう?」
隠者「それに今のままではまだゆっくり出来そうもないからな」
女王「そうか……ではまた頼めるか?」
剣魔隠「「「任せて下さい!」」」
112 :
ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/05/14(水) 00:43:53.29 ID:n2kpOUR+0
ーー
勇者「おっふぅ、ようやく半分が終わったぜ」
勇者「まさか休憩すらなかなか与えてくれないとは……いつから母上は鬼軍曹になったんだ?」
勇者「自室に戻ることすら困難とか、オレの頑張りは一体www」
メイド「坊ちゃま、お疲れ様です。おやつのご用意をさせていただきました」
勇者「お、久しいなメイド。いつものロイヤルミルクチーとチョコレートとクッキーとかりんとうは用意してあるか?」
メイド「勿論でございます」クスッ
勇者「それとーー2人きりなんだ。タメ口で話せ、気持ち悪い」
メイド「はいはい。で、久々の外はどうだった?」
勇者「いやー、本当に魔王討伐は大変だったんだよ〜」モグモグ
メイド「どうせ遊んでいただけでしょう」クス
勇者「オレは真剣に皆を応援してたつーの! って……ちょっとミルクチーの量が多いぞ」プルプル
メイド「えっ? いつも通りの量ーー」
メイド「……また、不働勇者を使ったのね」
勇者「♪〜」ピーピピー
113 :
ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/05/14(水) 00:52:03.66 ID:n2kpOUR+0
メイド「はぁ……、いくら自分が行動したくないからって自身の能力を削ってまでやる事?」
勇者「働いたら負けだ」
メイド「たとえそれが自分の命にかかわることだとしても?」
勇者「真のニートは死に屈したりはしない!」ドヤァ
メイド「そうやって貴方はいつも誰かの為に命を削って、人に手柄を上げちゃうのね」
勇者「面倒事には関わりたくないだけやで」
メイド「全盛期の貴方だったら魔王だって楽勝だったでしょう」
勇者「もしものことを言ったって無駄なだけだ」
メイド「だってあの時の貴方は今の戦士様や闘士様よりもーー」
勇者「おい! ミルクチーが飲めねえからお前がオレに飲ませろや!」バンバン
メイド「はぁ、解りました」
勇者「あと、お前はいちいち小うるさいんだ。だからその歳で誰にも相手にーー」
メイド「あっと、手が」ツルッ
勇者「ほぎゃあ! 顔面に紅茶があ!」ビシャア
メイド「今の貴方が私に逆らえるとでも?」ニコ
勇者「オレは勇者なんだぞ! 偉いんだぞ!」ムキー
メイド「ではもう紅茶入りませんね」スタスタ
勇者「あー! 待て! 待てったら!」
メイド「悔しかったら自分でカップをお持ちになって下さいね♪」クルッ
勇者「言ったな! テメッ、この野郎!」ダッ
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お し ま い
114 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/05/14(水) 01:07:55.80 ID:oVwBl+TNo
おつ
121 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/05/17(土) 11:11:41.08 ID:WJPvaAi50
面白かった!
乙でした