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剣士「人任せスキル99……だと……」 勇者「言っておくが褒めても何も出ないぜ」
Part1

剣士「人任せスキル99……だと……」 勇者「言っておくが褒めても何も出ないぜ」
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1 :ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/04/23(水) 00:06:50.83 ID:GEC7A++70
剣士「はあ!」ザシュ!
魔術師「喰らいなさい!」ゴウッ!
隠者「滅せよ!」キィン!
勇者「フレーフレー! み・ん・な!」ドンドンパフパフッ♪
魔物A「ぐわぁああああっ!」ドサッ
魔物B「ぎゃあああああああ!?」ボーン
魔物C「ぐぇっ!」ジュッ!
剣士「ふぅ……」
魔術師「やったわね」
隠者「皆無事か?」
勇者「勿論無事だ!」
剣魔隠「「「テメエはな!!」」」

2 :ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/04/23(水) 00:08:10.59 ID:GEC7A++70
魔術師「あ、剣士が私を庇った時に怪我をしちゃったみたい」
隠者「我が治そう」ポゥ
剣士「サンキュー」
勇者「なら俺はーー痛い痛いの飛んでけー♪」
勇者「どうだ?」ニコッ
剣士「ふんっ!」拳
勇者「痛いっ!? パパにもぶたれたことないのに!」ウルウル
剣士「ならとっとと家に帰ればいいだろう!」
勇者「剣士がオレを一生養ってくれるなら家に帰るけど?」
魔術師「クズい!」

3 :ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/04/23(水) 00:08:39.80 ID:GEC7A++70
剣士「だれがそんなことするか!」
勇者「ならオレは稼ぎを得るためにも同行するしかないな」
剣士「何もしていないから結局は養っているようなものじゃないか!」
勇者「応援してまっせ」ピッピ!
魔術師「いらないわよ!」
勇者「大体旅立つ時にオレの同行を約束したんだから文句言うなよ。オレだって本当は家でゴロゴロしていたんだぜ?」
隠者「世界が魔の手に染まり、人々が苦しんでいるというのにコヤツは……」
剣士「どうしてこんな奴が勇者なんだ……!」
勇者「さあ? ご先祖様に文句でも言ってくれ」鼻ホジホジ

4 :ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/04/23(水) 00:11:21.76 ID:GEC7A++70
ーーーーーー
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ーー
ーー王都・聖ムエド麗 城下町ウョキウートーー
王女「嘗て平和だった我が大地も、突如現れた悪魔達の手によって危機に瀕しておる」
王女「王国も手を尽くしておるのだが……不甲斐ないばかりに皆を危険に晒してしまっている」
王女「そこで世界各国の猛者に協力を仰ぎたい!」
王女「勿論無理にとは言わない。数多くの兵士がやられている以上、相手は生半可な強さではない」
王女「だがーーいや、だからこそ! 優れた力を持つ者が必要なのだ!」
王女「無論王国からも惜しみない援助をしよう」
王女「頼む! 皆の力が必要なのだ!」頭下
『どうするよ?』
『俺参加しよっかな』
『でも悪魔ってスゲー強えんだろ?』
『死にたくねえしなぁ』
王女「なお参加してくれる者は特別に創設した討伐隊に所属してもらう。そこで詳しい説明をしよう」

5 :ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/04/23(水) 00:13:42.71 ID:GEC7A++70
猛者群『』ワラワラワラワラ
王女「よく集まってくれた。感謝する」
王女「早速だが説明を始めよう」
王女「まず諸君らには4人1組のパーティーを組んでもらう。しかしーー」
王女「私の横に並ぶ彼らをパーティーに加えて貰いたい!」
剛兵「」ムキッ!
聖騎士「」キリリッ!
竜人「」ドンッ!
ーー
ーー
勇者「たりぃ」チンチンボリボリ
猛者群(最後の奴、弱そう……)

10 :ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/04/23(水) 17:35:13.44 ID:GEC7A++70
王女「因みにこの者らとは抽選で決めるので、まずは3人組を各々好きな相手と組んでくれ」
剣士「僕は前線タイプだからやっぱり後方支援の人と組みたいな」
魔術師「あら、じゃあ私と組まない?」
剣士「君は?」
魔術師「私はウィザード。魔術師よ」手
剣士「僕はサムライという剣士だ。宜しく頼む」手
魔術師「ええ」ぎゅっ!

11 :ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/04/23(水) 17:40:03.95 ID:GEC7A++70
魔術師「さて。あと一人はどうする?」
剣士「そうだな……」キョロキョロ
隠者「…………」
剣士「彼なんてどうだろう?」
魔術師「見た感じ私と同じかしら? でも取っ付き難そう」
剣士「だけど纏う雰囲気はただ者じゃなさそうだ」テクテク
剣士「やあ、僕は剣士で彼女は魔術師なんだ。良かったら一緒に組まないかい?」
隠者「我はハーミット……隠者だ。一緒に組むかと言う話だが我の邪魔さえしなければ誰だろうと構わん」
剣士「そうか、なら宜しく」手
隠者「…………」無視
剣士「あ、あはは……」
王女「皆決まったようだな。では抽選を行うので代表者1人がこのくじを引いてくれ」
猛者群(絶対に最後の奴だけは当たらないように!!)

12 :ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/04/23(水) 17:46:28.09 ID:GEC7A++70
剣士「Oh……」
勇者「よろぴこ♡」
魔術師「うわぁ、ハズレ引いちゃったわぁ」
剣士「み、見た目で判断するのは良くないよ! きっと彼にも特殊な力が!」アセアセ
勇者「ああ、そうだとも! オレは1つの能力を極めた」キリッ
隠者「ほう?」
勇者「その能力をとくとみよっ!!」カッ!

勇者 スキル:人任せ99
【特技】
応援・背後を守る(肉壁)・実況・擦り付け・ゴマすり・鋼の精神(ドウドウトサボル)・自堕落・《大樹陰寄(タリキホンガン)》
剣魔隠「」
勇者「因みに大樹陰寄はオレの奥義だぜ」ドヤァ

13 :ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/04/23(水) 17:53:32.28 ID:GEC7A++70
剣士「人任せスキル99……だと……」
勇者「言っておくが褒めても何も出ないぜ」フッ
魔術師「使えねぇえええええっ!」
剣士「なんでそんな無意味なスキルを極めたんだ!?」
勇者「楽したいからに決まってんだろ」ドヤァ
隠者「流石の我も驚いたぞ……」
勇者「だから褒めるなって」テレ
剣魔隠「「「褒めてないからな!」」」

14 :ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/04/23(水) 18:00:13.23 ID:GEC7A++70
剣士「すいません王女!」
王女「……どうした?」
剣士「どうもこうもありません! どうしてこの人を参加させているんですか!? どう考えても役に立たないでしょう!」ビシッ!
勇者「そうだそうだ」
剣士「今直ぐ別の方に変えて下さい! これでは討伐にも支障が出ます!」
勇者「そうだそうーー」
魔術師「アンタは黙ってなさい!」ブンッ!
勇者「ごはぁ!?」メキィ
隠者「流石の我もコヤツはどう考えても足を引っ張ると思うぞ」

15 :ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/04/23(水) 18:09:09.99 ID:GEC7A++70
王女「そうしたいのは山々なんだが……一応この子、伝説の勇者の血を継し者なのだ」
剣士「ファッ!?」
魔術師「伝説の勇者……って、嘗て世界を救った『この世に敵なし』とまで謳われたとされるあの!?」
隠者「そしてその子孫らは各地を治めているという話だったか?」
剣士「つまり、彼はーー」
王女「あーまあ、うん。私の息子だ」
猛者群『ええええええええええええっ!?』
勇者「因みに兄が2人と妹が1人います」
剣士「な、なら別の王子では駄目なのですか?」
王女「既に2人は討伐に向かっておるのだ。各国の子孫たちもな」
勇者「因みにオレは引き籠ってた」ドヤァ
魔術師「次そのドヤ顔したら顔面に魔術ぶっ放すから」
勇者「キャーこわーい」ブリブリ
魔術師(ウザッ!)

16 :ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/04/23(水) 18:15:17.64 ID:GEC7A++70
剣士「じゃあ何故今になって!」
王女「いや、前々から考えてはいたんだ。城にいてもぐーたらしてばかりだし、何もしないから少しは世界の役に立たせようと」
勇者「まったく! この討伐に参加しないと城から追い出すって言うから」プンプン
王女「仕事をしなければ金も渡さんぞ」
勇者「しどい! 死んだらどうするの!?」
王女「お前の兄も頑張っているのだぞ! 兎に角これは命令だ」
勇者「ぶーぶー」
王女「えっと……すまぬがコレを頼む。礼ははずむから」
剣士「は、はい……」
ーー
ーーーー
ーーーーーー

17 :ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/04/23(水) 18:19:20.33 ID:GEC7A++70
今日はこれにて失礼
人任せ勇者の奥義とは!?
待て次回!!

18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/04/23(水) 18:35:29.34 ID:dR9aA/+Fo
おつ

19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/04/23(水) 19:58:21.50 ID:DNIUs/qDo
王女は間違いじゃねーの?
王様どこ行ったん?

20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/04/23(水) 22:13:43.49 ID:pw8HoIJGo
女王じゃないのん?

21 :ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/04/24(木) 17:35:06.14 ID:xIuLsOxc0
>>19-20
スマソ
女王様でした
次出す機会があれば直して書きます

22 :ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/04/24(木) 18:00:17.38 ID:xIuLsOxc0
剣士「引き受けなければよかった……」
勇者「まったくだ」
魔術師「アンタが言うな!」
勇者「オレだって被害者なんだぞ!」
隠者「そんな事はどうでも良い。少しは戦いに参加したらどうだ」
勇者「オレが戦えるとでも?」ニヤリ
魔術師「いっそのこと魔物に喰わせる?」
剣士「そうしたいのは山々なんだけど、何故かタイミングよく彼には敵が襲い掛からないんだよね……」
勇者「オレのスキルを舐めるなよぉ!」
魔術師「皆の役に立つ技を使いなさいよ」
勇者「応援とか実況してるじゃないか」
魔術師「補助能力とかあると思ったのに何の効果もないし煩いだけじゃない!」
勇者「人は心が折れない限り戦える!!」
剣士「君が言っても全く説得力がない!」
隠者「先が思いやられるな……」

23 :ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/04/24(木) 18:24:19.21 ID:xIuLsOxc0
ーー秘境の地グンマーーー
ドラゴン『ゴアアアアアアアアッ!!』ブンッ!
剣士「くっ……!」ギィン!
魔術師「これでも喰らいなさい!」ゴウッ!
勇者「ドラゴンに効果は無いようだ(笑)」
魔術師「嘘!? ってなんでアンタが解説してんのよ!」
隠者「ぼうっとするな! 攻撃が来るぞ!」
ドラゴン『ゴルアッ!』ブレス
剣士「ぐわぁあああああああああっ!」ジュー!
勇者「おおっと! 剣士、火炎の息で体がコンガリジューシーに焼きあがってしまったぁ!」ジュルリ
隠者「滅びよ!」ズズズ
ドラゴン『グォオオオオオオオオオ、ガアッ!!』ビリビリビリ
隠者「なっ! 我のーー」
勇者「隠者の圧縮呪法を咆哮だけで吹き飛ばしただと!?」
魔術師「実況していないでアンタも手伝いなさい!!」
勇者「だが断る」キリッ

24 :ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/04/24(木) 18:57:22.98 ID:xIuLsOxc0
剣士(拙い……このままじゃ全滅してしまう)
剣士(斯くなる上は……!)
剣士「皆、僕が囮になるから逃げてくれ」ガキィン!
勇者「言われるまでもない」ダッ!
魔術師「何言ってるのよ!? 剣士を置いていけるわけないでしょ!」
勇者「剣士は犠牲になったのだ……」シミジミ
剣士「けどこの致命傷じゃあみんなの足を引っ張るだけだ」キィンッ!
勇者「だな。既に足を引っ張りまくりだ」
隠者「……それで良いのだな?」
勇者「良いって言ってんだろうYO!」
魔術師「隠者も何言ってるのよ!? 貴方の治癒法で回復させれば……!」
勇者「ンなことしてる間にやられたらどうすんだよ!」
隠者「残念ながらもうその余力がない」
勇者「あったとしてもオレに使ってもらうがな!」
剣士「たとえ治癒できたとしても今の僕らではあのドラゴンを倒せない」
剣士「しかし逃げるにしても誰かが時間を稼がなければ逃げられない」
剣士「だから僕が時間を稼ぐ!」
剣士「うおおおおおおおっ!」ダッ
勇者(ちょwwwガン無視とかワロエナイwww)

25 :ピザオタ ◆NV92d4W1y2n/:2014/04/24(木) 19:59:19.50 ID:xIuLsOxc0
魔術師「な、なら私が時間を稼ぐわ! 私ならダメージも少ないし、十分時間が稼げーー」ダッ
隠者「魔術が効かない相手に戦うというのだ!」ガシッ
魔術師「でも、でもーー!」
隠者「奴の死を無駄にしても良いというのならそこでオロオロしていろ」クルッ
魔術師「ーーッ!」
ドラゴン『ゴアアアアアッ!』ブンッ!
剣士「がふっ!?」メキィ
剣士「ま、まだまだっ!」ダッ!
魔術師「け、剣士……」グス
魔術師「ーーごめんなさい!」タッ