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女騎士「魔王、貴様を倒す!」
Part1

女騎士「魔王、貴様を倒す!」
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1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:31:17.57 ID:55r0hKBa0
魔王「フハハハハ、よく来……えっ」
女騎士「ん?」
魔王「いや無理無理無理」
女騎士「えっ」
魔王「俺、魔王じゃん?」
女騎士「うん」
魔王「君、女騎士じゃん?」
女騎士「うん」
魔王「勇者じゃないじゃん」
女騎士「うん? ……まあ、確かに」

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:32:23.81 ID:55r0hKBa0
女騎士「し、しかし、そんなことは関係ないだろう! 私はこれまでの人生全てを鍛練と魔物の討伐に費やしてきたのだ。ただの人間と侮ってもらっては困る!」
魔王「いやいや、そういうことじゃなくて」
女騎士「ではどういうことなのだ……」
魔王「まあ、見て貰ったほうが早いな……どこでも良いから斬ってみ?」
女騎士「貴様……何を企んでいる! 私は騙されんぞ!」
魔王「うん、そういうのいいから」
女騎士「あっ、はい。ごめんなさい……」
魔王「ほら、首でもどこでも」
女騎士「では失礼して……せやああッ!!」

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:33:36.20 ID:55r0hKBa0
魔王「いってて……ほら、どうよ?」
女騎士「どうって、傷がついて……はっ!? 傷が……一瞬で治っている!?」
魔王「そういうことだ。残念ながら勇者でなければ俺を倒すことはできんのだ」
女騎士「……本当にか?」
魔王「本当本当。なんならもう一回やってみるか?」
女騎士「……いや、いい。結構痛そうだったし」
魔王「うむ、まあ確かに結構……というか超痛かった。お前が勇者じゃないのが不思議なレベルで」

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:35:02.95 ID:55r0hKBa0
魔王「いやー、変だと思った。この間勇者撃退したばかりなのに、どうしてまた来てるのかと」
女騎士「私はこれから一体どうすればいいのだ……」
魔王「素直に帰ればどうだ? 故郷はあるんだろう」
女騎士「この城へ向かう前、家族に『次に会うことがあれば、魔王討伐に成功したと思ってくれ』と伝えている……戻ってこなければ死んだと思ってくれ、とも」
魔王「それは帰りにくいな……」
女騎士「ああ……」
魔王「だが、ほら、家族なんだ。事情を話せばわかってくれるだろう」
女騎士「嫌だ」
魔王「何故だ?」
女騎士「恥ずかしい……」
魔王「……」

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:36:47.76 ID:55r0hKBa0
魔王「そもそも、どうして俺の討伐などに人生の全てを賭けてしまったんだ」
女騎士「子供のころ、父上が『お前には剣の才能がある。お前ならばきっと魔王をも討てよう』と褒めてくれたんだ……私の鍛練をしてくれたのも父上だ」
魔王「ああ……大人の無責任な発言というやつだな」
女騎士「どうして……どうしてこんなことに……っ!」
魔王「う、うむ……まあ気を落とすな。お前もまだ若いし、剣など捨てて普通の町娘として生きることもできるだろう」
女騎士「普通の町娘だと? 見ろ、傷だらけになったこの身体を! 色気はなく、愛想もなく、剣の才能以外に何もない私に、どう普通に生きろと言うのだ!」
魔王「あ、ああ。とりあえず、肌を隠してくれ。目のやり場に困る……」
女騎士「っ……すまない。醜いものを見せてしまった……」

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:38:28.82 ID:55r0hKBa0
女騎士「はあ……」
魔王「……俺はそんなことも無いと思うぞ。女騎士よ」
女騎士「傷の話か? 同情などいらんぞ。……ふん、敵に同情されるとはな。なかなか屈辱なものだ」
魔王「同情などではない。お前の負った傷は、これまでお前が生きてきた人生の軌跡だ。それを醜いと呼ぶのは、自分の人生が醜いものだと言っているようなものだろう」
女騎士「違う、私は真っ直ぐに生きてきた!」
魔王「そう思うのであれば、その傷が醜いものなどと言うな。それにな、女騎士……」
女騎士「な、なんだ……」
魔王「俺はお前に色気がないなどとは思えんぞ?」
女騎士「っ……」

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:38:36.96 ID:hG9Oz0Kg0
期待

9 : 【大吉】 :2014/02/01(土) 23:39:31.40 ID:QF9AGwOl0
これはきたい

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:39:55.45 ID:oDVgaqcT0
こんな良い魔王を討伐して良いのだろうか?

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:40:03.59 ID:55r0hKBa0
女騎士「つまらん世辞など……っ!」
魔王「世辞などではない。お前であれば故郷に帰っても幸せに生きていられるだろう。良い男を見つけ、子供を産み、育て、老いていく……そんな生き方も悪くは無いと思わないか」
女騎士「しかし……やはり駄目だ。自分で言ったことも守れず、おめおめと家族の元へ戻るわけにはいかない」
魔王「強情な奴だ……。では、こうするのはどうだ? お前は俺を封印したことにして、俺は百年ほどじっとしている。それならば何とか面目は保たれるだろう」
女騎士「それはそうだろうが、それは家族を騙すということだろう。それに、私の都合でそなたを百年もの間しばりつけることになる」
魔王「お前にとって俺は敵だろう。どうしてお前が俺の心配をする」
女騎士「それはお互い様……いや、そなたにとって私は敵未満というわけだな。そこら辺のアリと同じような存在でしかない、か」
魔王「いや、そこまでは言わないが」

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:43:14.99 ID:55r0hKBa0
魔王「ふむ……では、良い案を考えたぞ。家族を騙すことなく、お前の面目を保つ方法だ」
女騎士「ほ、本当か! 是非教えてくれ!」
魔王「……いや、これにはお前の協力が必要不可欠だ。忘れてくれ。他の方法が何かあるはずだ」
女騎士「私の都合なのだ、協力して当たり前だろう! 頼む、教えてくれ」
魔王「落ち着け。俺がどうかしていたんだ、忘れてくれ。お前も選ぶ権利があるものな……うむ」
女騎士「意地が悪いぞ、魔王。手段を考え付いたのなら言ってくれてもいいだろう。確かに最終的に手段を選ぶのは私だが、そもそも内容を言って貰えなければ選択肢にもならん!」
魔王「選ぶ、というのはそういう意味ではないんだが……仕方ない。言うから驚かずに……いや、怒らずに聞いてくれ」
女騎士「怒るなんてとんでもない。むしろありがたい限りだ!」
魔王「……女騎士よ、俺と結婚しないか?」

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:44:28.57 ID:SpHhm+tB0
キタ━(゚∀゚)━!キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!キタ Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!!!

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:44:42.98 ID:55r0hKBa0
女騎士「……」
魔王「ん? どうした、女騎士。おーい」
女騎士「……」
魔王「反応がない……それもそうか。女騎士は人間で、俺は魔王だ。思考停止するほど嫌であっても仕方があるまい。しまったな、魔王一生の不覚かもしれん……」
女騎士「……はっ!? すまない、思考が完全に止まっていた!」
魔王「うむ、知っている。また別の方法を考えよう」
女騎士「い、いや、ど、どどどどうして私が魔王と結婚することが、現状を打開する手段なのだ!?」
魔王「ああ、まだその話なのか。頼むから忘れてくれ、俺も後悔している」
女騎士「後悔……そうだな。私などと結婚など……」
魔王「……魔王は人間に惚れ、その人間を娶ることの代償として世界の平和を約束する。そんなシナリオだ。どうだ、聞いただけでも鳥肌が立つだろう」

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:46:31.49 ID:55r0hKBa0
女騎士「……結局は同情だろう。家族に嘘をつくことに変わりは無い」
魔王「同情ではないし、嘘でもない!」
女騎士「っ!?」
魔王「女騎士、お前は俺を倒すということだけにこれまでの人生全てを捧げてきた」
女騎士「……ああ。物心がつき、父上に褒められたあの日から十数年……私の生きる目標は剣を極め、魔王を倒すことだけだった」
魔王「敵意であっても、ずっとお前は俺のことを想い続けてくれていたんだ。惚れぬわけにはいかんだろう」
女騎士「……!」
魔王「お前は勇者とは違う。天から魔王討伐の運命を背負わされたわけではない。そうでありながら、お前は純粋に俺のことを想っていたのだろう」
女騎士「魔王……」
魔王「と、まあ、ここまで全部言い訳だ。別にそんな大層な理由じゃない」
女騎士「魔王!」
魔王「俺はお前という存在が好きになった。性格も、見た目も、生き方も、俺好みだった。それだけだ……もう一度聞くぞ。俺と結婚しないか?」
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17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:48:18.29 ID:55r0hKBa0
女騎士「ただいま戻りました」
騎士父「おお、娘よ! 待ち侘びていた……お前が家にいない間、私はずっと祈っていたよ……!」
女騎士「その祈りが届いたのでしょう。五体満足で帰ってくることができました」
騎士弟「ねーちゃ、おかえりなさい!」
女騎士「ああ、ただいま。私が留守の間、利口にしていたか?」
騎士弟「あたりまえだい! ぼくも早くおおきくなって、ねーちゃみたいな騎士になるんだ!」
女騎士「ふふ……ああ、きっとなれるだろうさ」
騎士父「疲れているだろう。そんなところに立っていないで、上がって休みなさい」
女騎士「その前に話があるのですが、母上は?」
騎士父「旅行だとさ。全く、このご時世にあいつらしいよ。いつ魔王の手先に襲われるかわからんだろうに……いや、お前が魔王を倒してくれたから、その心配もないのだな! ハッハッハッハ!」

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:49:59.98 ID:55r0hKBa0
女騎士「父上、実はそのことについてお話があるのです」
騎士父「話だと? まあとりあえず上がりなさい。それから聞こうじゃないか」
女騎士「……入ってきてくれ」
騎士父「……?」
魔王「初めまして、父上殿」
騎士父「……娘よ、誰だ?」
女騎士「ああ……驚かないで聞いてください。こいつは……」
騎士父「やはり駄目だ! お前から直接聞きたくは無い。魔王討伐の旅をしている間に、この男が言い寄ってきたのだな!? お前もお前だ、こんな男にほいほいと……!」
女騎士「父上、それは違……う? 違う、のか?」
魔王「そこはしっかり否定……いや、ふむ、確かに」
騎士父「やはりそうだったか! ぬぅ、貴様ッ、名を名乗れッ!!」
魔王「それもそうだな。俺は……」
騎士父「いや、前言撤回だ!! 盗人などに名を名乗られては、生涯の恥だ!」
魔王「盗人とはな……」

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:51:24.33 ID:55r0hKBa0
魔王「とにかく父上殿、落ち着いてもらおう」
騎士父「父上だと!? 貴様に父と呼ばれる筋合いはない!」
魔王「……ふむ、取りつく島もないな」
女騎士「す、すまない……いつもはもう少し冷静なのだが……」
騎士父「とにかく、貴様は帰れ! 我が家に入っていいのは娘だけだ!」
魔王「承知した。今回のところは帰らせていただこう」
女騎士「本当にすまない……」
魔王「なに、予想の範疇だ。久しぶりの我が家だろう。ゆっくりと満喫するといい。ではな」
女騎士「う、うむ」
騎士父「二度と来るなよ! 次その顔を見せたら……斬る!」
女騎士「父上!」
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22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:53:11.42 ID:55r0hKBa0
女騎士「……はぁ」
騎士弟「ねーちゃ。とーちゃ、晩御飯いらないって」
女騎士「そうか。母上は……旅行へ行っているんだったか?しばらくは私が食事を作らねばな……」
騎士弟「やった、ねーちゃが作ってくれるの!? ……あ」
女騎士「どうした?」
騎士弟「ねーちゃ、やっぱりぼくがつくるよ」
女騎士「ん? 私が作る食事、お前も好きだったろう。それにお前が料理などできるのか?」
騎士弟「うん、時々とーちゃといっしょに練習してたんだ。苦いの以外も、作れるときあるよ?」
女騎士「はは……。しかし、別に私も料理の腕は落ちていないから安心していいぞ?」
騎士弟「ううん……だってねーちゃ、まおう倒して、疲れてるでしょ」
女騎士「弟……」
騎士弟「だからぼくがつくるんだ! ねーちゃはやすんでていいよ!」
女騎士「そうか……。では、姉ちゃんと一緒に作ろうか!」
騎士弟「ほんと!? じゃあ、まおうのお城へぼうけんに行ったときのお話をしながらね!」
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24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:56:00.00 ID:55r0hKBa0
魔王「うむ……あの父上殿を説得するには一体どうすれば良いものか……」
魔王「やはり1人で悩んでいても埒が明かんな。おーい、側近! 側近はいるか!」
側近「はっ、ここに」
魔王「おおう、その急にスパッと出てくるの、どうやっているんだ? 魔法か」
側近「東にある島国の暗殺者から習いました。あとは水の上を走ったり、分身などもできますよ」
魔王「ほう、今度教えてくれ。それで、相談なんだが」
側近「はい。何なりと」
魔王「婚約者の父上殿を何とか説得しようと思っているんだが、どうすればいいと思う」
側近「ご結婚なさるので?」
魔王「ああ、そういえばお前はあの時出かけていたんだったな」
側近「ええ、東の島国へ」
魔王「お前、城が攻められているときに限って新しい技を覚えに行っていたのか!?」
側近「いやあ、この間勇者倒しましたし、しばらくは来ないかなあと思って」

25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:57:13.60 ID:55r0hKBa0
側近「それで、説得ですが」
魔王「うむ、どうすればいい」
側近「やはり贈り物がよろしいかと」
魔王「なるほど、贈り物か……しかし、何を贈れば良いものか」
側近「そうですね……魔王様ですし、やはり世界の半分とかでしょうか?」
魔王「む? 魔王であることと関係があるのか」
側近「ええ、やっぱり魔王といえばコレ!と週刊『魔族の生き方』に載っていました」
魔王「ふむ、そんなものがあるのだな。しかし、当地の魔族との兼ね合いもある。俺の一存では少々難しいな」
側近「確かにそうですね……」
魔王「では、金貨はどうだ? 人間は皆、金貨が好きだと聞いたことがある」
側近「贈り物としては悪くはないですが……ご結婚相手のご家族へ贈るにしては、少々生々しいというか、いやらしいですね」
魔王「そういうものか……難しいな」

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/01(土) 23:58:22.58 ID:55r0hKBa0
側近「何か、相手のご家族に関して知っていることとかないんですか? 趣味とか仕事とか」
魔王「そういえば、鍛練をしてくれた、と女騎士……婚約者が言っていたな」
側近「鍛練とは? 武術か何かですか」
魔王「ああ、恐らく剣術だろう」
側近「それですよ!」
魔王「ふむ?」
側近「剣です! 剣を贈りましょう!」
魔王「剣か。うむ、悪くは無いな」
側近「ええ、きっと喜んでくれましょう」
魔王「よし、さっそく魔族の中で最も腕の良い鍛冶師を呼べ。一晩で最高の剣を作らせよう」
側近「はっ!」
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27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/02(日) 00:02:56.43 ID:mc5FzudR0
騎士父「……おはよう」
女騎士「父上……おはようございます。もう少しで朝食ができます。座って待っていてください」
騎士父「ああ……息子は?」
女騎士「外で洗濯物を干しています。ふふ、少し見ない間に成長しました」
騎士父「そうか……」
女騎士「さあ、朝食ができました。弟を呼んできます」
騎士父「待て……。少し話がしたい。昨日のことだ」
女騎士「……はい」

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/02(日) 00:04:03.43 ID:55r0hKBa0
騎士父「あの時は私も熱くなっていたが……昨日一晩考えて、頭が冷えた」
女騎士「父上……」
騎士父「使用人も金もなく、ただ広いだけのこの屋敷にお前を閉じ込めるのは、果たしてお前にとって幸せなのか、とな……」
女騎士「父上、例え使用人がいなくとも、ここは私の家です。幸せでないはずがありません」
騎士父「ああ、そう言ってくれるのは嬉しい。だがな……好きな男と一緒にいるほうが、お前はさらに幸せになれるのではないだろうか」
女騎士「……」
騎士父「私はあの男のことを何も知らん。だが、お前が選んだ男だ。悪い男なわけはないだろう」
女騎士「……そう、信じています」
騎士父「あの男も、剣しか知らぬお前を好いてくれているのだ。これは喜ばしいことではないかと思ってな」