Part3
53 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/12(木) 01:30:08
nPyJWKq2
魔法使い「口元を見てください・・・恐らく門番さん・・・」
勇者「ハッ、子供用の餌かぁ?」
魔法使い「どうしますか?このまま無断で通るか逃げるか・・」
勇者「いや、どっちにしても・・・」ガシッ
魔法使い「きゃっ!は、離してッ!」バシッバシッ
勇者「にっ、逃げるんだよォ〜〜〜〜ッ!!!」ダダダダダッ
キェーーーーーッ
キエェーーーーッ!!!
バサッ バサァッ
魔法使い「お、追ってきますよ!」
勇者「う、うぎっ」
54 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/12(木) 01:30:42
nPyJWKq2
勇者「やっ!」ボォッ
ヒューーーンッ
キメラ「・・・」ブンッ ブンッ
勇者「なっ!?俺のメラが・・・風で・・・」ガーン
魔法使い「くっ、ラリホーを二人で放ちましょう!」
魔法使い「少しは足止めできるかもしれないっ」
勇者「眠れッ!」
魔法使い「やっ!」
キメラ「グエッ!グ・・・・」ヒューーー
バタンッ
55 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/12(木) 01:36:04
nPyJWKq2
_ 村 _
勇者「だぁーー!死ぬかと思った!」ゼェゼェ
魔法使い「何故門を通ろうとしなかったのですか・・・?」
勇者「はぁっはぁっ・・・え?だってこのままだと村が襲われちゃうじゃん」
魔法使い「・・・」(変なところで正義感があるのね)
勇兄「なるほど・・・キメラか・・・奴は火を吐くぞ」
勇者「・・・」ムスッ
魔法使い「いい加減ちゃんと聞きなさい」ツネリ
勇者「あんっ」
56 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/12(木) 01:36:44
nPyJWKq2
勇者「だーかぁーらー。あんな害鳥俺が駆除するから」
勇者「君達の手には及びましぇーーーん」ベロベロバー
勇兄「む、お前なんか俺等に突っかかってないか?」
勇者「あっあっ、いやでもそこのスタイリッシュな盗賊さんには手伝って欲しいなぁ」
盗賊「・・・アタシ?」
勇者(でました一人称『アタシ』。これは勇者的にはポイント100点ですね。どストライクですね)
僧侶「え?私はっ?私私!」
勇者「・・・」プイッ
僧侶「・・・うぅ」
57 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/12(木) 01:37:22
nPyJWKq2
魔法使い「私達だけじゃ敵いませんよ」
勇者「いや、勝てるね。だって俺主人公だし」
勇兄「・・・あ、あはは。やっぱり勇者は変わらないなぁ」
勇兄「そんなお前を俺は・・・」
僧侶「お、お兄ちゃん!」
勇兄「す・・済まない僧侶。言うのはルール違反だよな」
勇者「?」
魔法使い「あー・・・これはまた・・・」
勇者「え?何なの?」
58 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/12(木) 01:37:58
nPyJWKq2
_ 自室 _
魔法使い「ふぅ、他の客もいるとなると・・・部屋を別々には借りられませんね」
勇者「いや、出費が嵩むよりマシさ」
勇者「そ、それに・・グヒヒ・・・」
魔法使い「召喚魔法! ばぐ!」
魔法使い「このばぐはいい夢を見してくれるし、私の眠りの番人なのです」
勇者「え?おて」
ガブッ
魔法使い「襲おうとなんてしたら・・・噛むくらいじゃ済みませんよ・・・」スヤァ
59 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/12(木) 01:38:37
nPyJWKq2
魔法使い「・・・むにゃzzz」
勇者「グスン・・・くすん・・・」フトンギュウ
コンコン
勇者「ん・・・?」
コンコン
勇者「は、はーい。どうぞ、鍵あいてるんで」
ガチャ
僧侶「ど、どうも・・・」ニコ
60 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/12(木) 01:39:32
nPyJWKq2
_ 村 _
= 中央広場 =
勇者「あんだよ・・・」
僧侶「ね、ねぇ・・どうしてそんなに私・・あ、お兄ちゃんや私を嫌うの?」ウルウル
勇者(出た。こいつの涙目上目遣い。たいていの男はこれで許すが)
勇者「兄さんはイケメンだから嫌い。お前は俺を置いて兄さんに着いていったから」
勇者(ま、兄さんを嫌いなのはお前を連れてったことなんだけど)
僧侶「えっ、だ、だってそれは・・・」
勇者「どうして約束破ったんだよ。俺と旅するって言ったのによ」(ああ、なんか俺女々しい)
僧侶「うぅっ、そ、それはほんと・・・言えないの・・・ごめんね?」
61 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/12(木) 01:41:51
nPyJWKq2
勇者「別にもう会うことなんて滅多にないんだから」
勇者「ふわぁ〜あ。もう戻っていい?俺にはまほさんがいるから」
僧侶「あっ・・・そ、その人のこと・・・好きなの?」
勇者「うん」(嘘だけど。本当は好きな人なんていないし・・・)
僧侶「・・・・・」
僧侶「うそ・・・・・」
僧侶「・・・・・うそでしょ?」
僧侶「・・・ねぇ!嘘だよね・・・!?ねぇ!!?」ガシッ
勇者「ひぃっ!?」
62 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/12(木) 01:43:32
nPyJWKq2
僧侶「な、何よもうっ!さきにそういえばいいのに!」
勇者「うぐ・・・」(怖かったー)
僧侶「ゆ、勇くんがえっちで変態なのは知ってるけど・・・」
僧侶「でもダメだよ!あんな小さな子に変なことしちゃ!」
勇者「したいけどできないんだよぉ!」
ポツッ
僧侶「あれっ?」
ポツポツッ
ザーーーーー
勇者「あ、雨降ったから戻ろうず!」ダダッ
僧侶「あっ、待ってよ!まだ話はっ・・」
63 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/12(木) 06:22:52 D6HaI7bI
この勇者、立ったフラグを端からばっきぼきに折りよるわ…
64 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/12(木) 15:59:59 E4l4POlY
めちゃくちゃおもしろい
C
65 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/13(金) 00:21:40
jPUb26FY
_ 翌朝 _
魔法使い「・・・何笑ってるんですか気持ち悪い」
勇者「いやぁ、まほさんの口に付いたシーザードレッシングが僕の股間から発射される
モノを連想されて」
魔法使い「レモン汁ぷしゃー」プシャーッ
勇者「シィィィザァァァァ!!!」
勇者「つ、つーか目が!目がァ!」
宿屋「食べ物で遊ばないでくれませんか!」
僧侶「・・・」ムスッ
勇兄「あ、あはは。仲良さそうで・・・」
66 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/13(金) 00:22:58
jPUb26FY
勇者「いやいや、ニヤけてるのは新しい技を覚えたのだよ」
魔法使い「期待しません」プイッ
勇者「きっとまほさんも使えないような魔法だろうなぁ〜なぁ〜」ドヤドヤァ
魔法使い「む」ピクッ
勇者「いやぁ、昨日の豪雨を見て考えたのだよ。これは強いぞぉ〜〜」ドヤドヤァ
魔法使い「むむっ」
勇者「名付けて!で」
キメラガデタゾーーー
ニゲロー ニゲロー!!!
勇者「なにっ!?」
宿屋「ひぃっ!?お、お客さんも逃げて!!」
67 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/13(金) 00:23:53
jPUb26FY
盗賊「・・・懐に忍び込む・・・」チャキッ
勇兄「さすがに、勇者名乗るなら戦うしかないよな。俺が接近戦をする!」チャキッ
僧侶「回復なら任せてください!」
魔法使い「遠距離で援護します」
勇者「観客席で見てまーす」ホジホジ
魔法使い「・・・おい」ギロッ
勇者「ッシャァオラ!任せろやオラァ!オラオラァ!」シュッシュッ
キメラ「キエェーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!」バサッバサッ
勇者(あ、無理だこれ)
68 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/13(金) 00:26:30
jPUb26FY
勇兄「やぁっ!!」ブンッ
グシュッ!
キメラ「グエッ!グエッ!」ブシュッ!
勇兄「ふぅっ・・・これでも鉄の斧なんだけどな」
勇兄「深くはえぐれない・・・か」
盗賊「・・・っ」ヒュッ ヒュッ
ジャキッ
カキンッ!
盗賊「足・・・硬い・・・」
69 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/13(金) 00:27:54
jPUb26FY
魔法使い「燃え散れッ!メラミ!」ボオォォッ
ヒュゥッ
ボォォッォォッ!!!
キメラ「グエッ!!?クエーーーッ!クエックエッ!!!」ドタバタ
魔法使い「やった!」
勇兄「す、すごいじゃないか!今のでかなりのダメージをくらえ・・・」
キメラ「クエックエックエッ」ゴロゴロ
盗賊「いやっ・・・違うっ・・・」
勇者(みんなカッコよく戦ってるなー)
70 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/13(金) 00:28:00 Oj8gf23g
いいねいいね
71 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/13(金) 00:29:23
jPUb26FY
盗賊「むしろ火を吸い込んでる・・・奴は火を体内に備えているから・・・」
勇者「でもまぁ羽毛は焦げたしいいんじゃね」ホジホジ
魔法使い「あ、危ないっ!光よ衣を作れッ!バーハッ!」
シュゥゥゥッ
キメラ「すぅ〜〜〜〜〜ッ!」
ボォォォォォォッ!!!
勇兄「がはっ!?ほ、炎が・・っ」
僧侶「ホイミっ。大丈夫?」
勇兄「ああ、彼女がバーハをかけてくれなかったら・・・本当にありがとう」
魔法使い「い、いえ。この呪文さえもまだ詠唱を唱えないとかけられないですし・・・」
勇者「て、テメェなにまほさんに色気使ってんじゃオラァ!」ムカッ
72 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/13(金) 00:30:43
jPUb26FY
キメラ「・・・!」ギロッ
勇者「げっ!こ、こっち見た!!」
勇者「ひぃっ!!」
勇兄「ゆ、勇者お前じゃ無理だ!逃げろっ!」
魔法使い「まずいっ・・・!」
勇者「・・・は?」ピタッ
勇者「・・え、いやちょ・・・待って、みんな俺が勝てないとでも?」
キメラ「グエッ」ゲシッ
勇者「ほげーーーっ!」 バコーーーンッ
そのとおりです
73 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/13(金) 00:31:36
jPUb26FY
勇者「か・・・はっ・・・」
キメラ「キェーーーッ!!!」フシュゥッ
僧侶「顔も赤いし湯気が出てる・・・・ま、まずいよ怒ってるのかな!?」
勇兄「まずいぞ。魔物は怒ると守備や攻撃力が上がると本で見た」
盗賊「取り敢えず・・・私がキメラの気を引く」シュタッ
キメラ「キエッ!グエェェエーーーッ!!!」ゲシッ ゲシッ ゲシッ
勇者「かはっ・・・ぐぁ・・・」
勇者(サボってたバツって言いたいのかよっ!)
74 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/13(金) 00:33:06
jPUb26FY
ガシャーーーンッ
勇者「うぐ・・・あ・・・」(民家が壊れた・・・ごめんなさい)
ヒックウゥ ウゥ メソメソ
勇者「・・・そこのタンス・・・誰かいるのか?」
「だ、誰?」
勇者「・・お前の親はどうした・・・?一緒に逃げなかったのか?」
「かくれんぼしてたら・・それで・・・うぅ」
バコーーーンッ
勇者「いつまでも隠れてる・・・わけにはいかないか・・・」
勇者「おいガキ!絶対そん中いろよ!」
75 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/13(金) 00:35:04
jPUb26FY
魔法使い「くっ、私の魔法でもダメージが薄い」ギリッ」
勇兄「す、すまない・・・足が・・・っ」ガクッ
僧侶「えっ、な、治らない!?」
勇兄「古傷が開いたんだ・・・回復呪文じゃ昔の傷まで治せやしない」
キメラ「・・・」
勇者「よぉ鳥。焼き鳥にしたら塩か醤油、どっちをかけられたい?」スタッ
キメラ「クエックエッ!」
勇者「キョロちゃんかお前は・・・いいぜっ、チョコをかけてやるよっ!」ッブンッ!!!
カキンッ
勇者「あり?」
76 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/13(金) 00:36:20
jPUb26FY
勇者「かてぇっ!!」
キメラ「キェーーーーッ!!!すぅ〜〜〜っ」
勇者「ま、まずいっ!!?」(コイツ炎吐く気だ!マジシャンズレッドかよ!)
勇者(ここで俺が避ければ後ろのガキが・・・)チラリ
勇者「いいかガキ・・・」ジッ ジジジジッ
「え?」
勇者「静電気くらい我慢しろよな・・・」ビリビリ ビリビリッ
キメラ「クエーーーッ!!!」
ボォォォォォォォッ
勇者「全ての魔力を込めてやる・・・ライデイン!!!」
ビリッ ゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!
77 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/13(金) 00:38:44
jPUb26FY
ピカッッ
魔法使い「ま、まぶしっ・・・」
勇兄「くっ、何が起きたか見えないぞ・・・!」
盗賊「いや・・・あれは・・・」
勇者「・・・けほっ」
キメラ「」プスプス
勇者「けほっけほっ、まずっ、食えんよコイツ」ゴホゴホ
キメラ「」プスプス
勇者「あ、勝ったよ!かったよーー!」ニコニコ
78 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/13(金) 00:40:44
jPUb26FY
_______
_____
少年「ありがとうお兄ちゃん!」
村人「ウチの子を助けていただき本当に有難う御座いました!」ペコリッ
勇者「いいんです。俺、勇者ですし」キラッ
村娘「きゃーーーっ!カッコイイ!」
勇者「フッ・・・済まないけど娘さん方。俺には・・」
村娘「かっこいいです!サインください!」
勇兄「あっ、いいよー」スラスラ
勇者「・・・」
79 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/12/13(金) 00:41:03 jtq75/2g
勇者さんマジパネェっす