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女勇者「コミュ症な騎士と組むことになった」
Part24


735 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 01:14:09 OBPSQhCU
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魔王「おや?おやおや」
勇者「・・・」グイ...
 ____ そっと口元を拭う...
魔王「いやー・・・これはもしかして・・・してやられたという奴かな・・・」
魔王「まさか・・・・・大事な人の心臓を食べるとはね」
勇者「・・・・・・」
魔王「人間に能力を二つ入れると体内から爆発してしまうという記述があると聞いたけど」
魔王「これはどういうことかな」

736 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 01:15:40 OBPSQhCU
勇者「私は騎士の血を飲んだ事がある・・・きっとあの時からもう・・・」
魔王「あははっまた血かあ・・・君のひいひいひいおじいさんも僕の血を奪ったっけ・・・」
魔王「さてっと。じゃあ・・・・・死のうか」ギュウンッ!
勇者【静止しろ】
  .
魔王「・・・・・え?」ズバババババッ
     ブシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ
魔王(あ・・・れ・・・僕、六体不満足になってる・・・?)

737 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 01:16:17 OBPSQhCU
魔王「腕も足もないや・・・のど・・・・・・・m________」
勇者「・・・・・・」チャキッ...
勇者「私が時を止めた」
 _____ その3行のうちに既に何億もずっと私のターンが続いたのだ
勇者「ずっと・・・ずっと・・・永遠に止まってる時間の中・・・貴方を斬り続けた・・・」
    _____ 時間が進行していたのなら、何十年かかったのだろう
 
            きっと今の私は老けてるのかな。わからない。ずっと斬ってたから。ずっとずっと
勇者「大変だった・・・爪楊枝でダイヤモンドを砕こうとするくらい・・・」
魔王「____________」

738 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 01:17:03 OBPSQhCU
勇者「そんな驚いた表情も出来るんだ。魔王さん」
魔王「___________」
勇者「残念ね。死後硬直によって死に顔はその情けない顔よ」
勇者「・・・・・・・地獄でまた会いましょう」スッ...
      ザクッ!     ザクッ!    ザクッ!
 ____ あっけないのかもしれないけど。これが真実
勇者「死んだら柔らかいのね。心臓はもらうね」
勇者「・・・・・・ふっ、ふふっ」

739 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 01:18:03 OBPSQhCU
  _____   勇者。聞こえていますか?   _______
勇者「・・・・・・」チラリ
  _____   その心臓を食べてしまったら.....貴女は人間ではなくなってしまいます..... _____
勇者「それがなに?というか誰?」
  _____   干渉はできませんでしたが...女神として、私はずっと貴女を見守っていました..... ____
勇者「ふふっ。嘘つき・・・」
勇者「死にたいの?」ニコッ
  _____   お願いです......貴女のしようとしていることが私にはわかります.....それだけは..... ____
                    ブチュウウッ!
勇者「・・・」もぎゅもぎゅ

740 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 01:18:45 OBPSQhCU
勇者「これが魔王の記憶・・・ふふ、あは・・・はははっ・・・・」
勇者「まおうも!しょーかも!バトマスも院長も曲芸師もファイターも!・・・・・騎士も」
勇者「全部私の中に!あはっ!あはははははは!!」ケタケタ
  _____   勇者!  ______
勇者「『{([《___ = 黙れ = ____》])}』」
勇者「もう・・・私は神でさえ従えるんだ・・・」
勇者「・・・・・・これで終わらせる」
勇者「この世界を・・・全て・・・」

741 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 01:19:19 OBPSQhCU
勇者【過去に】
 ____ 私はこの世界を無かった事にする
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勇者「・・・」
 ____ 人間に干渉する前に過去の魔王を殺す
勇者「・・・・・・」スタスタ

745 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 23:46:07 rJv8kTB2
 = 18年前 =
勇者「! ここは18年前・・・?」
 ____ 違う。いくらなんでも.....魔王が人間と干渉したのはせいぜい200年以上前の筈.....
    ( そんな簡単に上手く事が運ぶと思ったかい? )
勇者「魔王・・・貴方・・・ッ!」ギリッ...
    ( こんな屈辱初めてだよ )
    ( だから邪魔できる間だけとことん邪魔させてもらうよ )
勇者【】
勇者「!? サブミッシブが使えない・・・魔法も・・・」

746 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 23:46:41 rJv8kTB2
 _ とある町 _
勇者「・・・」トボトボ
 ____ 雪が降っている.....頭や肩に雪が降り積もる.....寒い....
狩人「今日は家から出るな。絶対にだぞ」
女性「は、はい。でもなんででひょう?」
狩人「どうしてお前は俺の前だけ滑舌が悪くなるんだ」
女性「そ、そ、それは・・・えっと・・・なんででしょ?///」キョロキョロ
狩人「全く・・・恋仲だというのに・・・」
 ____ 少し先の民家に若い男女が言葉を交わしていた
        あの二人.....合わせて誰かに似ている気がする....

747 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 23:49:35 rJv8kTB2
勇者「!」
 ____ 女性の方は綺羅びやかな金色の髪....緑の瞳....そして今の舌足らず....
  ____ 狩人の方は優しい風貌と厳しい口調だがどこか頼りない感じ...
勇者「き・・・し・・・?」バタリ
狩人「!」
女性「女の子?あ・・・た、倒れてます!」
狩人「おい大丈夫か!?」ダッ

748 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 23:51:40 rJv8kTB2
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__________________________
狩人「家は」
勇者「・・・ない」
女性「ないって・・・両親は・・・?」
勇者「いない」
女性「もしかして 私と同じ・・・」
狩人「お、おい」
女性「でもわかるんです。この子は人間じゃない・・・」

749 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 23:52:20 rJv8kTB2
女性「邪悪な魔力・・・だけど・・・奥はとっても優しい・・・」ピトッ...
 _____ ああ、そっか。私.....魔王の心臓の影響で見た目もあの頃の16歳になって魔力も闇に...
女性「私はエルフといいます」シュルルルル
 _____ そっと頭の変な帽子を脱ぐ彼女
勇者「変な帽子ね」
狩人「なんだと?俺が買ったんだぞ」
 _____ ダサい趣味は父親譲りみたい。そう、騎士は魔王父に子供なんかじゃなかったんだ...あ...
        私にはわかる。この時点で彼女のお腹の中には子供がいる...きっとこの子こそが...

750 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 23:53:57 rJv8kTB2
エルフ「あれ?驚かない・・・私の耳に・・・」ピョコピョコ
勇者「あっ・・・わーびっくりー・・・」
狩人「白々しいな。まあ、このエルフが人間を信じて自ら身を明かすんだ」
狩人「もう疑いはしないさ」
 _____ ああ.....安心する.....
        この二人の側にいるだけでこれまでの事を忘れられるような.....
勇者「!」
 _____ 何千km先から魔王信者達の気配を感じる....魔法が無くても身体はもう人間じゃないんだ....
勇者「・・・・・・そうだ」

751 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 23:54:38 rJv8kTB2
勇者「まだ私は世界を終わらせることが出来る」ガタッ
狩人「? な、何を言っているんだ・・・?」
エルフ「アナタ。えっと、その、彼女のためにお薬を買ってきてはくれませんか?脳の」
勇者「いえ もう大丈夫よ」パシパシ
勇者「・・・・・・助けてくれてありがとう」ニコリ
狩人「・・・・・」チラリ
エルフ「・・・・・?」

752 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 23:55:32 rJv8kTB2
狩人「待て!外は吹雪だぞ」
勇者「・・・」パサッ...
 ____ 私はいつもつけていたティアラを外す
勇者「助けてくれたお礼にこれをあげる」スッ
狩人「これは・・・?」
勇者「プラチナとオリハルコンとダイヤモンドとサファイアで作られたティアラよ」
狩人「!?」
勇者「嘘よ」

753 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 23:56:53 rJv8kTB2
勇者「あー・・・でもどれか6つは入ってるかも」
狩人「今言った奴より多く入ってるじゃないか!受け取れるか!」
勇者「駄目」グッ...
勇者「そんな彼女から離れてしまう仕事はやめてコレ売って個人経営の店を開いて」
勇者「酒場でもBARでも居酒屋でも喫茶店でもラーメン屋でもなんだっていい」
勇者「とにかく彼女の側に居てあげて・・・護ってあげて・・・」
狩人「・・・・・・!」
勇者「これはお願いよ」

754 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 23:57:26 rJv8kTB2
  ガチャッ.......バタン
勇者「まおう・・・きっと貴女が望んだのはこの二人の間に・・・」
 _____ もし、私がここで魔王信者を止めたらまおうは産まれてこないことに
勇者「・・・・・・」
    ( いいんだよ。お姉ちゃん )
勇者「!?」
    ( もう、十分だよ まおうはとっても幸せだよ )
勇者「ますお・・・」
    ( まおうだよ! )

755 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 23:58:01 rJv8kTB2
    ( 君の魔力も残留してたのか・・・しぶといなあ・・・ )
       ( お姉ちゃんの邪魔はさせない・・・もう、まおうにできることはこれしかない・・・ )
勇者「ありがとう!」ザッザッザッ!(魔力が戻った・・・・・これで!)
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魔王父「この先の町らしいな」
 「しかし教祖様・・・本当にエルフなんて・・・」  
魔王父「どっちにしてもあの町には訪れる予定だった。前々から弟は気に喰わないからな」
魔王父「エルフ・・・・・もしいるのならこれで私の計画は・・・・・」
 「な、なんだk_____   「ぎゃあ_____   「うわあああ_____
     ッガァアアアンッ!    ッッドオオオオオンッ!    ッバアアアアアアアアアアアンッ!
勇者「そんなことさせない」ザッザッザッ...
勇者「あの二人の幸せも、これからの誰かの幸せも・・・・・私が守る」

756 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 23:59:02 rJv8kTB2
魔王父「な、何故我々の移動が貴様如きに見えるのだ」
魔王父「まだ里を離れて1分も経って・・・・」
勇者「・・・」スッ...キュイーンッ....ッッゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!
                 ぽ   ん っ
 ____ 神を超えた私に里の一つや二つくらい可愛らしい音で失くすのはかんたん
魔王父「えっ」
勇者「これで貴方を除いて魔王信者は根絶やしね・・・」
魔王父「な、何者だ!貴様は一体何者なんだ!」
勇者「通りすがりの勇者よ」スッ

757 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/21(日) 00:01:12 7rhXmFBU
勇者「・・・」チャキッ...
勇者「・・・・・」ザッザッザッ...
魔王父「よ、寄るな!」
勇者「・・・・・」ザッザッザッ...
魔王父「う、うわあああああああああ!!」ブンッ
            グ      サ   ッ
勇者「・・・ッブフッ!?」ブシュッ!
魔王父「え?さ、刺さった・・・?」

758 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/21(日) 00:02:16 7rhXmFBU
勇者「・・・・ガハッ」
 ____ か、体が動かない.....
魔王父「は、ハハハハッ!勇者だと!?害虫め!」
魔王父「見ていてください魔王様!串刺しにしてやります!」グググッ
勇者「っぐあ・・・・ううッ・・・」ブシュウウウッ
 ( アハハハハハハハッ!!! )
 ( 言っただろう?邪魔するってさ・・・まおうちゃん如きに僕を止められるわけ無いだろ・・・ )
勇者「魔おおおおおおおおおお!!」ギロッ!
魔王父「ヒッ!?こっこのおおおお!貴様がその名前を口にするなああああ!」グググッ
勇者「ぐうぐっ・・・ううっ!・・・うううああ!」ブシャアッ

759 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/21(日) 00:02:49 7rhXmFBU
勇者「・・・・・ッ!」
 ____ 意識が朦朧とする.....敵の剣が私の腹部を貫いている....
勇者「くううああああああああああああああああああ!!!」ヨロリ...チャキン...
 ( ・・・・・また僕の邪魔が増えたな )
   ( 邪魔なのはお前ネ・・・勇者、私とオマエは初めましてアルが助けるアルよ! )
魔王父「そんな馬鹿でかい大剣ぶらさげて何が出来る!」
勇者【動け・・・動け・・・動けェ!】ヨロヨロ....
魔王父「!? その能力は・・・いつの間に・・・」

760 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/21(日) 00:03:43 7rhXmFBU
勇者【さざ・・・めけ】
 ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ
魔王父「ぬうっ!?」(ゆ、雪が・・・)ヨロリ...
 ( 俺だバトマスだ。悪いがこんな妨害しか出来ない )
勇者【噛み殺せ】
 ウオオーーーーン!   グオオオオオ!   ピエエーッ!     ガルルウッ!
 ( 僕も動物を呼ぶことしか・・・魔王は食い止める!さあ! )
魔王父「ひっ・・・よ、寄るな獣共!イオラ!ヒャダルコ!ドルモーア!」

761 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/21(日) 00:05:41 7rhXmFBU
魔王父「チッ・・・取り敢えず逃げるしか!」
馬車「......」
魔王父「な!? まさか動物を従えて・・・いやまだだく、車がある!」
勇者【壊れろ・・・】
 ( 逃すでない勇者!機械なぞ壊してしまえ! )
魔王父「う、動かない・・・何故だ・・・」
勇者「はあーっ・・・はあーっ・・・」ヨロリ...ヨロリ...
魔王父「う、うわあああああああああああああああ!」

762 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/21(日) 00:06:17 7rhXmFBU
魔王父「わ・・・私にはまだ闇の召喚獣が居る・・・ディアボロス・・・」
魔王父「いでよ!」
            シーーーーーーーン...
   (  っばーか )
勇者【私にだけ・・・従・・え】
   ( 全ての魔物はウチの支配下や!・・・ふふっ、なーんてね )
勇者「・・・・しょう・・・・か」ヨロ...ヨロ...
   ( 勇者、最後までアンタに従うから )