Part22
675 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:04:44
Qg8kQQbI
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= 2年前 =
勇者「うあ・・あ・・・違う。側近、違うの」
側近「お母さん?お母さん!・・・・・なに・・・なにこれ」
...... 私が帰ってきた時には勇者の両親・私の母含む従者達は何も動かないロボットになってしまった
睡眠、食事、排泄、なにやらなにまで命令なしには動けなくなってしまう...
勇者「違うの・・・違うの・・・」
勇者「こんなことになるなんて・・・私・・・」
側近「・・・・・」ギリッ
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676 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:05:38
Qg8kQQbI
側近「今もなおあの人達は私達が作ったスケジュールの命令通りに毎日同じ動作を繰り返してる」
勇者「・・・」
側近「ソイツのせいで色んな人間の人生が破壊されてしまったのよ!」
側近「しかもソイツは!そのクズは!」
側近「その罪を開き直って世界を従えるなんて馬鹿な事を抜かしてるのよ!?」
騎士「・・・」
勇者「・・・・・」
677 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:06:37
Qg8kQQbI
側近「騎士君。今なら引き返せるわ、そこの船に乗って港に戻れば・・・」
側近「いつも通りの日常が待っている・・・それってかなり幸せなことなのよ?」
騎士「・・・・・」
側近「そうだ。貴方、勇者のこと好きでしょ?」
勇者「えっ」チラッ
騎士「・・・」
騎士「・・・・・///」タラー...
騎士「・・・・・・・//////」ダラダラダラダラ
678 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:07:27
Qg8kQQbI
側近「どう?今の聞いて幻滅したでしょう?」
騎士「・・・・・いや」
騎士「はは・・・そんなことある筈無いじゃないですか・・・むしろ嬉しいんです・・・」
騎士「だって大好きな人の過去を知れるんですから///」ゾクゾクゾクッ
側近「・・・う」ビクッ...
騎士「確かに勇者さんは屑です・・・悪口言ったり・・・暴力ふるったり・・・我儘傲慢・・・」
騎士「でも・・・俺はそんな彼女が大好きなんです」
勇者「・・・・き、騎士?」
679 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:08:15
Qg8kQQbI
側近「・・・は、ははっ、ははは!」
側近「大好きだから?大好きだから従っちゃうの!?」
騎士「・・・いや」
騎士「大好きだから・・・俺は勇者さんの野望を止める・・・」キッ!
____ あ。ぼ、ぼうっとしてた...顔が熱い...
騎士が私を睨みつけてる...私を止めるって...?
勇者「フン」
勇者「奴隷如きがいきがらないで・・・」ギロッ!
680 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:08:55
Qg8kQQbI
騎士「俺は貴女の奴隷であり貴女の騎士でもあるんだ」
騎士「俺が守ってやる・・・」
勇者「守る・・・?はあ〜〜〜っ?」
騎士「か、カッコつけたのにその反応は無いじゃないですか!」
勇者「私に騎士はいらない・・・いるのは従順な奴隷・・・」
勇者「むしろ騎士道精神に則って{忠誠・武勇・敬虔・謙譲・弱者保護}を守って欲しいんだけれど」
騎士「だから弱者保護を______
勇者「私は弱者じゃない!」
側近「・・・」
681 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:09:59
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騎士「お・・・お前は弱いだろ!」
___ なっ......タメ....口....
騎士「メンタルは小学生並じゃないか!体だって只の女がだし」
勇者「ち、ちが」
騎士「開き直って世界征服なんて悪行をエスカレートしていく小学生と同じだ!」
___ このっ!
勇者「だまれ!」
ドガアッ!
騎士「ぐふっ」
682 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:10:55
Qg8kQQbI
騎士「そうやってすぐ暴力をふるう・・・自分の意見にそぐわないと・・・ごはっ!」
勇者「だまれだまれ!」
騎士「この!」
バシッ!
勇者「痛いっ・・・いい・・・」
騎士「じ、自分がやられてやなことを人にするなよ 」
勇者「私に命令しないで!」
683 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:12:02
Qg8kQQbI
勇者「私には・・・!もうこれしかない!こんな世界どうだっていいんだ!」
騎士「なんでそんなこというんだ!いつもいつも性格が矛盾してるんだよ!」
騎士「お前は過去なんて切り捨てて今を何事もなかったように生きれる性格な筈だ!」
勇者「そんなことできるはずないじゃん!」
勇者「っていうか貴方に・・・わ、私の何がわかるの・・・!」
騎士「わからない!だから知りたい!」
騎士「好きだから・・・もっと一緒にいて知りたいんだよ!だからこうやって言ってんだろうが!!」
勇者「・・・ッ!///」カアァァァ
684 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:12:32
Qg8kQQbI
勇者「う、うがあああっ///」ブンブンッ!
勇者「ギガデインッ!」
バリバリッ....ッバシュウンッ!
騎士「ウォタラッ・・・!」
キュウウンッ...
____ ううっ、ま、魔法の相性が....いつの間に....
騎士「俺だって色々成長出来た・・・しょーかも・・・」
騎士「今度は勇者さん・・・あなたの番だ・・・」
685 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:13:38
Qg8kQQbI
騎士「人は変われる・・・罪だって何かしら償える方法は必ずある・・・」
勇者「そんなの・・・・・あるわけ・・・・」
騎士「俺が一緒に探します」グッ...
騎士「そういうことだったらいつでもご命令を」
____ そう言って片膝をつく
勇者「・・・ふ、フン」
686 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:14:10
Qg8kQQbI
勇者「話なんかしてる暇ないの」
勇者「・・・・・貴方とは最後に決着をつける」
____ 大剣の切っ先を騎士に向ける
騎士「・・・」 勇者「・・・」
騎士「ってあ。側近さん・・・」チラッ...
勇者「・・・・・」
____ 側近はのぼせていた
きっと私達の論争に巻き込まれたのだろう...
騎士「さあ、行きましょうか」
687 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:18:18
Qg8kQQbI
= 魔王の間 =
勇者「・・・居た」
騎士「まおうちゃん!」
まおう「・・・」
魔王「・・・あはっ」
勇者「! まさか、貴方が」(この魔力・・・異常過ぎる・・・)ゾクッ...
騎士「え?じゃ、じゃあもしかして」
魔王「どうもどうも!地獄から100年ぶりにこんにちわ。魔王だよー」
688 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:19:08
Qg8kQQbI
まおう「はやく・・・まおうの心臓を食べて・・・」
魔王「いや、まだだ」
騎士「!」
勇者「・・・」ギリッ...
魔王「まあまあそんな固くならないで」ヒュンッ
騎士「!? い、いつの間に」
魔王「やあ騎士君・・・突然だけど今から僕が言う事を復唱してくれないかな・・・」
魔王「時よ止まれ ってさ」
689 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:19:41
Qg8kQQbI
勇者「ッ!」シュバッ
魔王「おっと」スッ
カキィンッ!
魔王「その武器の構え・・・目つき・・・話を削いで入ってくる感じ・・・」
魔王「勇者君にそっくりだなあ!」ニコニコ
____ 私のひいひいおじいちゃんのこと...
思えばこの魔王と私はDIOと承太郎の関係...良し、私が勝つ...絶対に...
魔王「ってそれより」ヒュンッ...ガシッ
騎士「がっ!?・・・ぐ・・・」
魔王「はやく言ってくれよ・・・・じゃないとマミるぜ?」
690 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:20:14
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騎士「時よ・・・止まれ・・・」
魔王「・・・」
魔王「なーんだ」スッ...
騎士「ケホッ!・・・ゲホッケホッ・・・」ドサッ
魔王「いやあ、僕の考えすぎか。もし持ってるなら欲しかったなあ・・・ザ・ワールド!みたいな?」
勇者「騎士は只のハーフエルフよ。そんな能力あるわけない」
魔王「そりゃ残念」スタスタ...
691 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:20:54
Qg8kQQbI
魔王「ふう」ストン
魔王「じゃあ僕座ってるからさ・・・まおうちゃんとイベント終わらせちゃってよ・・・」
魔王「やるでしょ?『そんなことしてもお母さんは喜ばない!』とか『今ならまだ引き返せる!』とかさ」
騎士「このッ!」
勇者「・・・」スッ...
勇者「まおう。もう、私や騎士の言う事に従う気は無いのね?」
まおう「・・・・・」コクリ
692 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:22:26
Qg8kQQbI
騎士「いいですよ。勇者さん・・・気を使わなくて・・・」
勇者「騎士・・・」
騎士「血の繋がった妹だからこそ・・・止めるんじゃなく、終わらせてあげたい・・・」
まおう「ううッ!」ズキッ!
『私が終わらせてあげる』
まおう「お兄ちゃんでも・・・邪魔するなら・・・」
693 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:23:28
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まおう「っぁああっ!」ギュウンッ!
ガシッ
騎士「ぐッ・・・まだまだぁ!」
騎士.____ 俺達は世界から望まれない子供だっただろう
まおう「グラビガッ」
ズウウウゥゥゥンッ.....
騎士「ぐ・・・じゅ、重力操作魔法・・・」
____ でも、そんなに母を生き返らせたいってことは
俺の母親はそれだけ優しい人だったんだろうな
694 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:23:58
Qg8kQQbI
騎士「・・・ホーリー!」キランッ
シュパァアンッ....グオォオオオンッ!
まおう「_____ッ!」
____ 俺は何も叱ることが出来ない。せめて、終わらすことくらいは.....
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695 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:25:29
Qg8kQQbI
まおう「ぐあぁ・・・ううっ!・・・」
騎士「いま・・・終わらすから・・・ね・・・」
ヒューーーーー...ッズガアアアアンッ!
____ 目の前を吹き飛ばされた勇者さんが横切り、壁にめり込む
勇者「げふっ・・・・ぐうううあ・・・」
魔王「やっぱり耐久は女の子だったか」
魔王「ごめんよ これでも紳士なんだけどなあ。手加減は難しいね」
魔王「さてっと」スタスタ...
696 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:26:24
Qg8kQQbI
騎士「や、やめr________ ズガアアアアンッ!
魔王「さあ、願いを叶えてあげようプリンス」ガシッ...グイ...
まおう「ま・・・ま・・・を・・・・ら・・・」
魔王「痛みなく・・・血を吹き出させる事無く心臓を摘出してあげよう・・・
697 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:28:09
Qg8kQQbI
勇者「!」
騎士「が・・・あ・・・めろ・・・・やめろおおおおおお!!」
ギュウンッ
魔王「うん、実に健康的な幼女の心臓だなあ」
まおう「________」
____ 糸が切れた人形のようにたおれるまおう
698 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:28:51
Qg8kQQbI
魔王「おっと・・・僕の先祖は元魔族でもカニバリズムじゃあないぜ?」
魔王「人間は食べない主義なんだ。太るからね・・・ま、今回は掟破りも仕方ない・・・あーん・・・」
騎士「ああ・・・あ・・・」
勇者「・・・」
魔王「ふうーっ・・・ごちそうさま・・・」
魔王「えっと?誰生きかえらせるんだっけ?ママ?」
魔王「また今度ででいいよね」ニヤッ
704 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 00:49:13
OBPSQhCU
魔王「なーんで僕が他人のマミーを生き返らせなきゃならないのさ」
____ 私にとってまおうという少女は憎き敵だ
____ 過去に何があろうと 自分自身を捨ててしまった彼女を許しはしない
勇者「・・・」チラリ
騎士「ああぁ・・・あああッ・・・」
____ 目の前で殺されてせいせいする筈だった
勇者「・・・・・」
705 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 00:50:23
OBPSQhCU
勇者「ふっ」シュンッ
ッパアンッ!
魔王「女の子が大剣を投げるものじゃないよ」
勇者「それでも幸せを願っての事だった・・・大切な何かを取り戻したい気持ちは・・・」
勇者「私でもわかる!」ジジジッ...
魔王「!」
ピシャアンッ
魔王「いってて・・・大剣に魔法を仕込んでたか・・・」
706 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 00:51:27
OBPSQhCU
魔王「悲しいなあ」
魔王「それもこれも全ての元凶は僕だという事実が何よりも」ピトッ
ズズズズ.....ゴゴゴゴ....ドドドド....
____ 魔王が私のティアラに人差し指をそっと置く
勇者「あ」
ブシャアアアアアアアアアアアアアアッ!
____ あ.....さ....っきからの変な音は.....私の後ろの壁が崩れる音.......
魔王「はいこのSS終了」
勇者「___」ドサッ
707 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 00:52:13
OBPSQhCU
魔王「あーあー僕も地獄でストレス溜まってたからなあ・・・すぐ壊しちゃったよ」
騎士「え」
____ 勇者さんの『肩から上が無い』.....
魔王「皆さんごめんなさい。僕の不注意によりくだらない終わり方になってしまいこの度は____
騎士「待てよ!な、なにしたんだよ・・・勇者さんは?」
魔王「だから何もかも終わったのさ」
魔王「反省として君は生かしておこう・・・・・ばあい」スタスタ...
708 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/20(土) 00:52:50
OBPSQhCU
騎士「・・・なんだよ」ポツン
騎士「なんだよそれ・・・なんだよそれ・・・!」
騎士「俺はまだ何も言えてないんだよ!何も・・・・何も・・・・!】
魔王「!」ピクリ
騎士【戻ってくれよ・・・こんな未来誰も望んでない!戻ってくれよ!!】
魔王「おいおいまさか・・・」