Part21
643 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/12(金) 23:58:33
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魔王「で、いきなりなんだけどここはどこだろう?」
側近「人間界の中央大陸です」
魔王「中央大陸・・・知らないなあ・・・僕が死んで何世紀も経ったのかな」
側近「いえ、100年後ですよ」
魔王「100年!100年かあ・・・・・僕を殺した勇者君はまだ生きてる?」
側近「既に他界。今や5代目が誕生しております」
魔王「はあ〜・・・ふわあーあ」
644 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/12(金) 23:59:32
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魔王「おっ・・・・・・やっと体が構築されてきた」
魔王「魔法も使えるみたいだし・・・よっ・・・」
...... まおうや側近の過去の覗き、大体の目的を知る
魔王「うわあ・・・これはひどい。幼女にこんな目に合わせるなんてひどいよ」
魔王「人間は酷いねえ・・・ま、元凶は僕なんだけど」
まおう「・・・・・」
魔王「ささっ僕に頼みがあるんだろう?言ってみてよ」
645 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/13(土) 00:00:22
BBiAGSQs
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魔王「なるほどねえ・・・エルフを生き返らせるかあ・・・」
まおう「出来るの?」
魔王「最初に言っておくけど君がしたことは重罪なんだぜ」
魔王「僕を地獄から蘇らせるなんて・・・神がしったら天界の使者から狙われるよ〜?」
側近「出来るか出来ないかを聞いているのですよ」
魔王「出来るよ。だが悪を蘇らせるのは容易くても生を蘇らせるのは難しくてね」
魔王「こんな闇の帝王を生き返らせられるのに・・・善良な一般市民を生き返らせるのはもっと酷なんだ」
まおう「・・・」
646 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/13(土) 00:01:28
BBiAGSQs
魔王「で、君のその能力・・・それが必要なんだが・・・」
まおう「いいよ」
魔王「いやいや!さすがに幼女の心臓を食べるのは気が引けるよ〜」
魔王「それに死んで母を蘇らせるなんて・・・自分の目で確認できないんだよ?いいのかい?」
まおう「いい・・・その結果さえあれば・・・」
まおう「それがまおうの幸せだから」
魔王「面白い子だなあ」
647 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/13(土) 00:02:16
BBiAGSQs
魔王「だが準備が必要だ。見ての通り、僕はまだ完全体じゃあない」
...... 彼の体は一部一部欠品している
魔王「それに勇者くんとまおちゃんの子孫の彼女にも出会ってみたいんだぁ・・・」ツン...
まおう「・・・・・」
...... 彼が触る水晶には勇者と騎士の姿が
魔王「この騎士って青年は君の兄みたいだけれど・・・いいのかい?」
まおう「・・・いい」
648 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/13(土) 00:03:39
BBiAGSQs
魔王「あれれっ一人足りないんじゃあないのかい?」
魔王「もう一人。召喚士という子はどうしたの?ああ、君が殺したのかあ・・・」
まおう「・・・」ピクッ
ズキッ!...
まおう「ぐうっ・・・うう・・・」
側近「その首の締め痕・・・・・昨日回復したはずなのに・・・・・」
魔王「ハハハッ、彼女に呪われているんだろう」
魔王「君を止めようという呪いにね」
649 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/13(土) 00:04:39
BBiAGSQs
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== 海の町 ==
勇者「船も手に入れた事だし・・・まあ、今日は遅いし出発は明日ね」
騎士「はい・・・」
____ 彼が会話を持ちかけることはない
それもそのはずだ.....仲間と妹を失ったのだから
勇者「・・・騎士、聞いてる?」
騎士「・・・はい」
650 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/13(土) 00:06:00
BBiAGSQs
騎士「オマール。勇者さんのサブミッシブで戦いから帰ってくるまで
村人が面倒見てくれることになったから・・・待っててくれな」
オマール「・・・」
騎士「きっと帰ってくるから、さ」
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651 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/13(土) 00:07:31
BBiAGSQs
勇者「・・・久しぶりね」
騎士「え?」
勇者「こうやって二人きりで部屋にいるのって」
騎士「ああ・・・そういえば・・・」
____ 男と二人で......なんて、こんな男だからこそ出来る事だった
勇者「騎士、私が何であっても従ってくれる?」
騎士「え?・・・・あ、はい・・・・もちろん・・・」
____ 最近、私は彼に疑問を投げかけるようになっている
別に何も焦ってなどいない.....彼が私から居なくなることはない....奴隷なのだから....
652 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/13(土) 00:08:35
BBiAGSQs
勇者「すう・・・すう・・・zzZ」
___ 俺は彼女の事があまりよくわからない
騎士「・・・」
___ 何を考えてるかわからないのだ
いや、違う
本当はわかっている。それを否定したいだけ
騎士「・・・寝よ」
653 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/13(土) 00:10:26
BBiAGSQs
( 夢 )
騎士「あれ どこだここ」
オマール「ようこそ私の世界へ」
騎士「!」
___ 今まで会った中で一番の美人だ....
オマール「うふふっありがとう」
騎士「心を読まれた・・・?」
654 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/13(土) 00:10:58
BBiAGSQs
騎士「えっと、ここはどこかな?」
___ さっきから今いる場所が様々な場所へチェンジされる
旅館の一室、地下室、BAR、神社などなど......
オマール「気にしないで、私の趣味だから///」ポッ
騎士「へえ〜・・・ってあれ」
___ なにかがおかしい
俺の唯一の大事な設定が無視されている気がする
騎士「俺がどもってない・・・!」
655 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/13(土) 00:12:46
BBiAGSQs
オマール「それはほら!私達は親しみある仲なんだから」
騎士「えっと・・・」(誰だ・・・)
オマール「私の体を枕代わりにしてるくせに・・・」
騎士「マジかよ・・・」
___ でも確かに彼女の左目が隠れた奇抜な髪型は....
騎士「もしかして・・・オマールなのか?」
オマール「そうだよ」
656 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/13(土) 00:16:44
BBiAGSQs
騎士「なんで擬人化・・・」
オマール「この姿は・・・きっと騎士のイメージした私の姿だから・・・///」モジモジ
___ そういえば暇すぎて寝る前にオマール擬人化妄想してたような
なんてたってオマールは俺のマイリトルポニーなのだから
オマール「・・・・・」
オマール「こうやって騎士の脳内に語りかけるのは・・・勇者のことなんだけど・・・」
騎士「勇者さんの?」
オマール「・・・・・」コクリ
657 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/13(土) 00:18:33
BBiAGSQs
オマール「勇者は端から目的は世界を従える事だったの・・・」
騎士「えっ」
オマール「お願い!あの子を止めて!」ガシッ
騎士「・・・お、俺に止めるって言ったって」
オマール「私にはどうすることも出来ない・・・何度も勇者の意識に潜り込もうとしたけど・・・・」
オマール「もう勇者は何もかも閉ざしてしまった」
騎士「そんな・・・」
658 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/13(土) 00:20:15
BBiAGSQs
オマール「私は産まれた頃から勇者を知ってるわ」
オマール「最初は無邪気な子だった・・・でも能力を頻繁に使い出すようになってから・・・」
オマール「・・・」
オマール「あの子、楽しそうだった・・・貴方達との旅を楽しんでたの・・・」
____ 確かに、旅立ちの日から比べるとだいぶ表情が豊かになった気がする
オマール「本当に世界を救ってあげてもいいかなあってレベルだった・・・」
____ どうなんだそれは
659 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/13(土) 00:21:42
BBiAGSQs
オマール「勇者は本当に世界を従わせようとしてる・・・」
オマール「きっとこのままじゃ最悪な結末になっちゃうの!」
騎士「・・・ッ」
____ もう.....これ以上の......何が待ってんだよ...!
オマール「勇者を救えるのは貴方しかいない!」
騎士「お、俺にそんなことでk_____
オマール「貴方は勇者の奴隷なだけじゃない!勇者のナイトでもあるんだから!」
騎士「・・・ッ!!」
665 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 16:56:40
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= 翌日 =
ブウウウウウウウウウウウン...
勇者「・・・恨まないでね」
勇者「貴方の妹をどんな無残な殺し方をしても」
騎士「・・・・・」
勇者「無視・・・別にいいけど・・・」
騎士「・・・・・」
_____ 今日で全てが決まる...
666 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 16:57:24
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__ 魔王城 __
魔王「蘇ってすぐ勇者到来かあ」
まおう「・・・はやくして」
魔王「・・・・・」
まおう「はやくまおうの心臓を食べて!じゃないと・・・」
魔王「恐れる必要なんて無いさ・・・それにまだ謎が一つある・・・」
側近「謎?」
魔王「騎士。彼についてね」
667 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 16:58:05
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魔王「魔王信者は亜人種の生贄を僕に捧げようとしたんだろう?」
側近「ええ」
側近「書物には全ての能力を魔王様に...と」
魔王「うんうん」
魔王「しかし最初の儀式は失敗してしまった・・・果たして本当にそうなのかな・・・」
まおう「どういうこと・・・?」
668 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 16:58:39
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魔王「きっと復活したての僕は弱いだろうから」
魔王「一刻も早くまた世界を崩壊させてほしいから・・・だろう?」
魔王「はあ〜あ〜悪役に信者なんていらないのにね。アンチで十分さ」
まおう「・・・」
魔王「君のお父さん・・・残念ながら復讐する事もなく死んじゃったみたいだね・・・」
魔王「でも大丈夫、僕の代わりに神々の地獄に落としたから」
まおう「・・・」
側近「話がズレ過ぎです。騎士のことは・・・」
669 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 16:59:16
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魔王「いやだからだよ?」
魔王「超能力。人、動物、魔物、機械、物質、己...いずれを従える事ができる」
魔王「まだ従えるものがあると思わないかい?」
側近「この他に従えるもの・・・?」
まおう「・・・・・」
まおう「・・・あ」
まおう「時間?」
670 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 16:59:53
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魔王「推測だけどね。もし、儀式が失敗に陥っていなかったのなら」
まおう「お兄ちゃんは・・・時を従えられる・・・?」
側近「そ、そんなまさか!」
側近「だとしても奴が気付く前に喉仏を切ってしまえば・・・」
ドカァアアアアアアンッ!!
魔王「お出ましのようだ」
側近「・・・」
側近「私が参りましょう」
671 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:00:38
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= ロビー =
カツカツカツカツ...カツカツカツカツ...
側近「随分・・・大きなノックですね。お嬢s____
ッガッァンッ!
側近「!?」
___ 手元が狂って外してしまった.....次は殺す
勇者「・・・」スタスタ...
側近(な、なんで・・・私には頭が上がらない筈なのに・・・)
672 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:01:33
Qg8kQQbI
騎士「やめてください!」ガシッ!
勇者「! なっ・・・離して・・・」バタバタ
側近(た・・・助かった)
側近「ハッ!」
側近「アンタ!本当に堕ちたみたいね!人をためらいなく殺そうとするなんて!」
勇者「・・・ッ」ウデアシバタバタ
673 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:02:17
Qg8kQQbI
側近「ねえ、知ってる?その子が何をしたか?」
騎士「・・・!」
勇者「!!! だ、だめ」
側近「あら?」
側近「彼には知られたくないの?自分が何をしたか・・・」ニヤ
勇者「・・・やめ」
側近「その子はね!自分の両親や従者をサブミッシブで命令なしには動けないおもちゃにしちゃったのよ!」
騎士「・・・おもちゃ・・・?」
674 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/09/18(木) 17:04:04
Qg8kQQbI
側近「私が研修中で屋敷を離れてた間だった・・・」
側近「その子・・・ソイツは・・・お嬢様としての習い事や勉学の不満が爆発」
側近「それでもって我儘言いたい放題よ。可愛いでしょ?只の我儘だったらいいけど・・・ソイツの場合は違う・・・」
騎士「・・・皆我儘に全て従ってしまう」
側近「知ってる?サブミッシブを同じ人間に何度も使うとどうなるか」
側近「命令なしには何も出来ないガラクタになっちゃうのよ」
騎士「!?」
勇者「・・・・・」