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勇者「ダジャレを作ったのは誰じゃ?」
Part1

勇者「ダジャレを作ったのは誰じゃ?」
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1 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/10(木) 19:45:49 ID:ZUaSJheo
勇者の家──
母「勇者」
母「朝よ、起きなさい」ユサユサ…
勇者「ん……」ムニャ…
勇者「あ……もう手裏剣か……」
母「へ?」
勇者「ようするに、“もう手裏剣”から“もう忍具”で“もうにんぐ”になって──」
勇者「モーニング……つまり朝ってこと」
母(この子はいつもこんなことばかりいって……)

2 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/10(木) 19:47:38 ID:ZUaSJheo
勇者「いただきま〜す」
母「今日はいよいよ国王陛下に謁見して、魔王討伐の旅に出る日ね」
父「親としては、お前を旅立たせるのは心苦しいが……」
父「宮廷魔術師様に、勇者の素質があると占われてしまったのだ」
父「なんとか……やり遂げてくれ」
勇者「ついに俺が旅立つ日がやってきたのか……」
勇者「超ショック!」
勇者「朝食時だけにね」モグモグ…
父(本当に大丈夫だろうか……)
母(不安だわ……)

3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/10(木) 19:50:27 ID:ZUaSJheo
城下町──
町民「やぁ、勇者君!」
町民「いよいよ魔王討伐の旅に出るんだってね。これから城に向かうのかい?」
勇者「ええ、白い城に向かいます」
町民「君は人類希望の星だからね、応援しているよ!」
勇者「人類のスターとして、冒険をスタートしますよ」
勇者「まぁ加勢などいりませんので、任せて下さい!」スタスタ…
町民(どうも彼と話していると、気が抜けてしまうよ……)

4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/10(木) 19:52:37 ID:ZUaSJheo
城──
国王「おお、よくぞ来てくれた勇者よ」
国王「ここに旅の準備金と装備を用意した」
国王「辛く苦しい旅になるだろうが……どうかよろしく頼む」
勇者「ええ、覚悟しています。五という字を書くのは得意ですし」
勇者「それに……料理王の頼みなら、引き受けないわけにはいきませんしね」
国王「料理王……? ワシのことか?」
勇者「だって、国王陛下は“コック王”ですからね!」
国王「はぁ……」
国王「と、とにかく、武運を祈っておるよ」
勇者「魔王なんかブーンと投げ飛ばしてやりますよ」

5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/10(木) 19:55:17 ID:ZUaSJheo
大臣「あと私からも一つ」
大臣「王国の兵は各拠点の防衛にかかりっきりで、君に兵を貸すことはできないが……」
大臣「実は、城下町の酒場に『勇者の協力者募集』の貼り紙をしておいた」
大臣「おそらく君の助けになるような、腕自慢が集まっているはずだ」
勇者「酒場ですね? ありがとうございます!」
勇者「さすが大臣、大事んな情報を持っておられる!」
勇者「では!」シュタッ
大臣「…………」
国王「本当に、彼に勇者の素質があるのだろうか……?」
大臣「さぁ……」

6 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/10(木) 19:57:46 ID:ZUaSJheo
酒場──
マスター「おう、待っていたよ、勇者さん」
マスター「三人ほど、あんたに協力したいって腕自慢が集まってるぜ」
勇者「いや、俺が求めているのはむしろ足自慢だ」
マスター「へ?」
勇者「だってここはサッカー場だろう? ……酒場だけに」
マスター「…………」
マスター「あ、え、あの……えぇと」
マスター「と、とにかく、あっちの三人が君の仲間だ」
マスター「いずれも兵100人に勝る価値を持っている」
勇者「ひゃっ、9人!?」
マスター(……めんどくさい奴だな)

7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/10(木) 20:00:20 ID:ZUaSJheo
戦士「おう、俺は戦士だ!」
戦士「ここらで一気に名を上げるチャンスが欲しくてな!」
戦士「今回アンタに同行させてもらうことにした!」
戦士「剣の腕なら、だれにも負けねえ!」
勇者「ふうん、君は剣を使うのか」
勇者「だったらなるべく慎重に、静かに戦ってくれよ」
戦士「へ? ……なんで?」
勇者「だって、剣はそーっど扱わないと。そーっどね」
戦士(な、なんだこいつ……)

8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/10(木) 20:04:27 ID:ZUaSJheo
僧侶「私は僧侶。女ですが回復魔法が得意なので、きっと力になれます!」
僧侶「どうぞよろしくお願いします!」
勇者「へえ、回復が得意なんだ」
僧侶「はい!」
勇者「つまり、潮干狩りが得意、と」
僧侶「え……? どうして潮干狩りが出てくるんですか?」
勇者「“貝福”つまり“貝の福”っていえば、潮干狩りで貝を見つけることじゃない!」
僧侶「んん、ん……?」
僧侶(これは……なんとも奇妙な方ですね)

9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/10(木) 20:06:59 ID:ZUaSJheo
魔法使い「ボクは魔法使い!」
魔法使い「ほとんどの属性の魔法を操れるけど、特に炎魔法が得意だよ!」
勇者「ふうん、炎ねえ……」
勇者「つまり、右下のちょこっと出てる部分を使うわけ?」
魔法使い「へ……?」
勇者「ほら、『ほ』っていう字の右下はシッポみたいになってるじゃない」
魔法使い「え、え……?」
勇者「だって君は“ほのシッポ”……“ほの尾”使いなんでしょ?」
魔法使い「えぇっと……」
魔法使い(意味が分からない……なんなのこの人……)

10 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/10(木) 20:09:27 ID:ZUaSJheo
町の出入口──
勇者「さあ、冒険の始まりだ!」
勇者「苦しい戦いがやってくるし、四人で笑い合っていこう!」
戦士「おう、そうだな!」
僧侶(すばらしい心意気ですね。安心しました)
魔法使い(なんだ、ちゃんと勇者らしく仕切れるんじゃないか)
勇者「フォーフォッフォッフォッフォ!」
戦士「!?」ギョッ
戦士「ちょ、ちょっと待て。なんだよその笑い方は?」
勇者「四人だからね、フォーってね」
僧侶(あらら……)
魔法使い(やっぱり……こういう人なのか)

11 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/10(木) 20:11:48 ID:ZUaSJheo
村──
村長「これはこれは勇者様」
村長「ようこそお越し下さいました」
勇者「……うん」
勇者「なんていうか、性欲を刺激される場所だね、ここは」
村長「……性欲、ですか?」
勇者「うん、ムラムラするよ……村だけに」
村長「……え?」
僧侶「な、何でもありません! さ、村で少し休みましょう!」
戦士「そっ、そうだな!」
魔法使い「そうしよう、そうしよう!」
勇者「休憩時間は九京時間もあればいいかな」

12 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/10(木) 20:14:23 ID:ZUaSJheo
森──
ゴブリン「どりゃあっ!」
ザシッ!
戦士「ぐっ……つええ!」ヨロッ…
勇者「さすが、体の5%がリンでできているだけのことはあるな」
ゴブリン「は……?」
勇者「“5%がリン”……つまり“五分リン”だ」
ゴブリン「……なにそれ」キョトン…
戦士「チャンスッ!」ダッ
魔法使い「炎よ!」ボッ…
ザシュッ! ボワァッ!
ゴブリン「ぐわあああああっ!」

13 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/10(木) 20:17:17 ID:ZUaSJheo
町──
勇者「落ちついた人々と落ちついた町並みが、マッチした町だな〜」
町長「ありがとうございます!」
僧侶(本当に褒めてるわけじゃないんでしょうけどね)
勇者「ところで、町長はバタフライが得意らしいね」
町長「バタフライって泳ぎのですか……? なぜ?」
勇者「蝶々、だけにね」
町長「え……?」
戦士「さ、さぁ〜て、この町は店も豊富だし、武器でも調達しようぜ!」
魔法使い「そうだね!」
僧侶「そうしましょう!」
勇者「不気味な武器を買おう」

14 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/10(木) 20:20:24 ID:ZUaSJheo
洞窟──
オーク「ブヒヒ、ここは通さんぞ!」ズラッ…
勇者「非常に多くのオークに囲まれたか……」
戦士「どうする、勇者!?」チャキッ
勇者「う〜ん……」
勇者「ここは洞窟だし、シューズについて尋ねてみるか」
僧侶「へ?」
勇者「どう? 靴」
オーク「……ブヒ?」
戦士(おおっ、勇者のおかげでスキができた!)
戦士「よし、逃げるぞ!」ダッ
魔法使い「うん!」ダッ
オーク「ああっ、しまった!」

15 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/10(木) 20:23:21 ID:ZUaSJheo
都市──
市長「勇者様、あなたの活躍は存じ上げております!」
市長「我々にできることがあれば、ぜひ協力させて下さい!」
勇者「そんなに俺たちに協力したいのかい?」
市長「はい!」
勇者「そんなに俺たちに協力していのかい?」
市長「(なぜ二回いう?)はい!」
勇者「そんなに俺たちに協力してぃのかい?」
市長「(なぜ三回もいう?)は、はい!」
魔法使い「あ、あのっ! いくらか軍資金を工面していただけると助かります!」
市長「え、あ……分かりました!」
勇者「そんなに俺たちに協力シティのかい?」

16 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/10(木) 20:27:33 ID:ZUaSJheo
古代城──
キィンッ! ──ザシュッ!
戦士「ぐっ……!」
暗黒騎士「我は魔王様の手によって、太古の昔よりよみがえりし暗黒騎士!」
暗黒騎士「今の軟弱な人間では我の相手にはなれぬ!」
勇者「なんじゃ、苦戦してる!」
僧侶「ま、まずいです! このままだと戦士さんが!」
魔法使い「あの特殊な鎧には、魔法も通じないし……どうしよう!」
勇者「う〜ん、騎士ってのはこうでナイトな」
暗黒騎士「……なんだそりゃ」ガクッ
勇者「戦士、戦死するなよ!」
戦士「誰がするかあああああっ!」ダッ
暗黒騎士「うわっ!?」
ザシュッ!
暗黒騎士「ぐおおっ!?(気が抜けたところに、強烈な一撃、を……!)」ガクッ…