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勇者「仲間TUEEEEEEEEEEEEEE!!」
Part8


225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 19:52:30.39 ID:RkV0hrb3o
勇者「それなら……代わりに何か情報をもらえないかな? 何でもいいんで。最近の噂だとか、この町の事とか……」
商人「あ、そうですか。えっと、なら、あー……うーん……」
勇者「なければないでいいよ。そこまで無理して考えなくても」
商人「いえいえ! あ、そういや!」
勇者「うん」
商人「ここ最近、魔結晶の値段が高騰してるって御存知ですか?」
勇者「いや……初耳だな。魔結晶自体、高価な代物だから、そう買う機会もないし」
商人「まあ、ピンキリとはいえ、安いもんでも銀貨五枚ぐらいはしますからね。ところが今は金貨一枚出しても買えないんですよ」
勇者「……それは。相当なもんだね。二倍以上になってるのか。魔結晶は貴重な魔力回復アイテムだから、この先買う事もあるだろうに……」
商人「ですよね。うちでもたまに買われるお客さんいるんで。だけど、仕入れにそれだけの金額を使う訳にはいかないんでさあ。なんで、魔結晶は、入荷させず品切れにしてるんですよ。実際、今は相当手に入りにくいですし。他の店に行ってもまず品切れのはずですから」
勇者「となると、安くなるまで魔結晶は手に入らないって事か……」
商人「で、ここからが本題なんですが……。勇者様、すみませんが、誰かに聞かれないようもう少し近くにお願いします」
勇者「……ヤバめの話か。わかった」スッ

226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 19:53:13.33 ID:eovX9b8q0
勇者弱ええええええええええええええ

228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 19:53:57.16 ID:lu2fpXM/0
商人より弱いじゃねぇか……

229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 19:54:14.08 ID:RkV0hrb3o
商人「これは、言いふらさないで欲しい事なんですが……」ヒソヒソ
勇者「ああ」ヒソヒソ
商人「七つ星商会はご存知ですよね、勇者様」ヒソヒソ
勇者「流石に知ってるよ。王家御用達の大商会だからね。この前、ついに全世界に支店を出したって話も聞いてるし。俺もこの通り、魔法銃は持ってる」ガチャッ
商人「……流石に勇者様となると銃まで高級品ですね。かなりの代物じゃないんですか、それ?」ヒソヒソ
勇者「まあ、自前で買ったから結構な額はしたね。それで、その七つ星商会がどうかしたのかい?」ヒソヒソ
商人「何でもね、そこの商会が最近、魔結晶を密かに買い占めしてるらしいんでさあ。おかげで、値段が高騰してるって噂で」ヒソヒソ
勇者「魔結晶を……? どうしてまた?」ヒソヒソ
商人「それは何とも……。だけど、その買い占めてるって噂の七つ星商会も魔結晶は品切れになってるんです。つまり……」ヒソヒソ
勇者「七つ星商会が、故意に値段をつり上げてるって事か?」ヒソヒソ
商人「多分ですけどね。だから、商人仲間の間じゃ、近々、相当デカイ戦争でもあるんじゃないかってもっぱらの噂です。魔結晶を大量に購入するのって大体国とかですからね」ヒソヒソ
勇者「戦争……? 要はどこかで大規模な戦争が起きるかもしれないってネタを七つ星商会が掴んでるって事だよな、それ」ヒソヒソ
商人「ええ。戦争が起きりゃ、魔法使い達の魔力回復の為に魔結晶は必ず必要になりますからね。だから足元見て、各国に高額で売り付けようって考えてるんじゃないかってそういう噂なんですよ」ヒソヒソ
勇者「……なるほどね」ヒソヒソ

231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 19:55:09.87 ID:eovX9b8q0
仲間「勇者YOEEEEEEEEEEEEEE!!」

232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 19:56:11.24 ID:RkV0hrb3o
商人「あそこはこれまでそんなやり口した事はなかったんですけどねえ……。ただまあ、必要品の買い占めとかはどこもやる手口ですから」ヒソヒソ
商人「で、そんな噂が密かに広まってるんで、今は武器や防具とかも値段が上がってるんですよ」ヒソヒソ
勇者「そうか……。あまり良くない話だな。戦争も武器の値上がりも……」ヒソヒソ
商人「で、その当の七つ星商会はと言えば、値上げした武器屋や防具屋を嘲笑うかの様に、勇者様旅立ち記念って事でバーゲンをやり始めまして。おかげで値上げしたやつらは客を七つ星商会に全部取られちまったらしいですがね」ヒソヒソ
勇者「……というか、そんなバーゲンやってたのか」ヒソヒソ
商人「はい。まあ、あの七つ星商会ってのは、昔から機会を見るのが上手いっていうか、タイミング外さない商会なんでね。こっちからしたら、商売上がったりでたまったもんじゃないんですが……」ヒソヒソ
商人「ただ、今回の件についてはちょっとあこぎなんで、うちら商人の組合連中からはかなりの反感を買ってますよ。出る杭は打たれるのが当然の世界ですから。元よりあの商会は仲間内から閉め出し食らってますし」ヒソヒソ
勇者(……というより、今の勢力図を考えると、閉め出しを食らってるのは逆に彼らの様な気もするがな)

233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 19:57:08.53 ID:RkV0hrb3o
商人「まあ、噂とかはこんなとこです。お役に立てましたかね」
勇者「ああ。貴重な情報をありがとう。きっと、今後の役に立ってくれると思う」
商人「それは良かった。何かしら勇者様のお役に立てたなら嬉しいもんで。ええと、それで買い取りでしたよね。すぐに値段つけますんで、少々お待ち下さい」
勇者「ああ、頼む。色とかは本当につけなくていいから」
商人「普通、逆なんですがね。しかし、わかりやした。いつも通りの価格でやらせてもらいますね」
勇者「よろしく」
チャリン
『+銅貨62枚!』
勇者「ああ、そうだ。あと、小さな金槌ってあるかい? テント用の布を持ってきたはいいけど、建てる為の金槌を忘れてきてしまったのに後から気付いてさ」
商人「もちろん、ありますよ。ちょいとお待ちを」ゴソゴソ
ジャラッ
『一銅貨3枚』

234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 19:58:20.48 ID:RkV0hrb3o
ー 宿屋、満月亭 ー
チリンチリーン
女商人A「いらっしゃいませー」
勇者「やあ。一名で一泊。部屋は普通で、夕食なしの朝食ありでお願いしたいんだけど」
女商人A「あ、はい。かしこまりました。それでしたら、銅貨10枚頂きます」
勇者「へえ、本当に安いな。それじゃあこれを」ジャラッ
女商人A「はい、確かに。ところで……」
勇者「?」
女商人A「その格好……。もしかして、勇者様では……?」
勇者「……ああ、いや。普通の旅人だけど」
女商人A「ですけど、先程、兵士さんに聞いた通りの服装ですし……」
勇者(……先回りして、宿屋の方に連絡をしたのか。親切なんだろうけど、さっきの事もあるし、出来ればやめて欲しかった)
女商人A「それに何より、雰囲気が違います。強そうなオーラって言うか、そういう特別な感じの雰囲気がビシバシ出てますし……」
勇者(どんなのなんだろうか……)
女商人A「やっぱり、勇者様なのでは? もしも違ったら申し訳ないですけど……。町長も後から御挨拶に伺うって聞いてるので、私も見落とす訳にはいかなくて……。怒られてしまいますから。……すみません」
勇者「……わかった。降参だ。確かに、女神様から神託を受けてる」
女商人A「ああ、やっぱり! 店長ー! 勇者様が御来店されましたー!!」
勇者「いや、そんな大声で……」
ドタドタドタ!!
主人「これはこれは! ようこそいらっしゃいました、勇者様!!」
女商人B「ようこそいらっしゃいました! 勇者様!」
女商人C「ようこそいらっしゃいました! 勇者様!」
商人D「ようこそいらっしゃいました! 勇者様!」
商人E「ようこそいらっしゃいました! 勇者様!」
料理人F「ようこそいらっしゃいました! 勇者様!」
勇者「またか……。しかも総出で……」

235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 19:59:08.72 ID:RkV0hrb3o
主人「ささ、大したおもてなしも出来ませんが、どうぞどうぞ。一番上等な部屋を用意しておきましたので」
勇者「いや、普通の部屋で構わないんだが……。それに、支払いも普通の部屋分しか」
主人「いえいえ、お気になさらず。代金はそれだけで結構です。なにせ、世界を救う勇者様ですから、それぐらいのサービスは致します」
勇者「出来ればこういうのはやめて欲しいんだが。俺は王族や貴族という訳でもなく、ただの平民なんだから」
主人「はっはっは。勇者様がただの平民でしたら、私どもは奴隷になってしまいますとも。ご冗談を」
勇者「いや、そういう話じゃなく」
主人「本当にお気になさらず。大した事ではありませんので。だいいち、勇者様を普通の部屋にお泊めしたなんて言ったら、私どもが恥をかいてしまいます」
主人「ですので、ささ。私どもを助けると思って、どうぞこちらに」
主人「おい、勇者様のお荷物は丁重に運べよ!」
主人「あと、こちらへは馬で来られたらしいからな! 多分、表にいるはずだ! そちらも丁重に馬小屋に連れてけよ!」
主人「ささ。勇者様。どうぞ」
勇者「……参った。迂闊に名乗るものじゃないな……」ハァ

236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 20:00:12.63 ID:RkV0hrb3o
ー 夜、宿屋『満月亭』 ー
勇者「しかし、参ったな。結局、一番豪華な部屋に通されてしまったし……」
勇者「服の洗濯や相棒の世話もチップなしでやってくれるんだからな……」
勇者「これ以上、タダで世話になるのも悪い。もう寝るだけだから、酒を飲みに酒場まで行くか」
コンコン
勇者「っと、その前に誰か来たか。まあ、そろそろ来る頃だろうとは思ってたけど……」
勇者「はい。どちら様ですか?」スタスタ
「こんばんは。私、この町のまとめ役をしております、町長と申します。勇者様がこちらにご宿泊なさってると聞きまして、ご挨拶に伺いました」
勇者「そうですか。ありがとうございます。(殺気は感じられないな……。音からして一人だけだし、問題ない)」
勇者「今、開けます。どうぞ」
ガチャッ
町長「どうも、初めまして。町長でございます、勇者様」ペコリ
勇者「ご丁寧な挨拶痛み入ります。勇者です」

237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 20:01:24.81 ID:RkV0hrb3o
町長「しかし、こうして勇者様とお逢い出来て光栄ですよ。これからの自慢話に出来ます」ニコリ
勇者「そんな自慢出来る程の者ではないですよ。それより、今晩はこの町にお世話になります。宜しくお願いします」
町長「いえいえ。しかし、流石は勇者様ですな。噂通り、誠に御立派で勇敢そうな方で」
勇者「ありがとうございます」
町長「聞いた話によると、元は騎士隊長様だったとか。さぞかし剣や魔法も優れていらっしゃるんでしょう。その凛々しいお姿がまた心強い」
勇者「ありがとうございます。ですが、まだ修行中の身ですので、日々精進している途中です」
町長「左様ですか。となると、やはり毎日稽古や訓練などを」
勇者「旅立つ前はそうでしたね。今は実戦に身を置いていますので、休息を取る方を大事にしてますが」
町長「ああ、なるほど。そうですね、疲れていては出せる実力も出せなくなりますからな」
勇者「というより、旅自体が緊張と警戒の連続ですからね。気を緩める時は緩めないと、体が持ちません」
町長「……左様ですか。そこら辺はやはり勇者様も人の子なのですな」
勇者「元から人の子ですよ。女神様から加護を頂いてるだけで、それ以外は他の方と変わりません」
町長「そうなのですか……?」

238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 20:02:17.67 ID:yPmQ7QslO
この程度のステータスでやれやれ系なのがじわる

239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 20:02:46.34 ID:RkV0hrb3o
町長「しかし、その加護というのは、やはり凄いものなのでは? 例えば、魔物から攻撃を受けてもまるで効かないとか……」
勇者「流石にそれはないと思います。実感的にはほとんど前と変わりませんね。もっとも、まだ魔物から攻撃を受けた事がないので、実際のところどうなのかはわかりませんが……」
町長「それはそれでまた……凄い。やはりお強いのですな、勇者様は」
勇者「いえ、馬で街道を走っているので、そんなに魔物とは出くわさないだけです。それに、ここら辺に強い魔物は少ないですから」
町長「いえ、私どもからしたら、よく見るスライムや一角ウサギでさえ、十分、脅威ですとも。やはり勇者様はお強いのでしょう」
勇者「そうだといいんですが……。しかし、上には上がいると言いますから。慢心して油断する様な真似はしたくないですし」
町長「いやはや、心掛けもやはり御立派で。流石は勇者様です」
勇者「ありがとうございます。……ただ、それよりも」
町長「はい?」
勇者「何か私に言いにくいお話でもあるのでしょうか?」
町長「あ、う……。わかるのですか……?」
勇者「ええ。先程から、無理に話題を繋げようとしてる感じでしたし、何より誉め言葉があれだけ続けばこちらも自然と構えます。後に、何かあるんじゃないかと」
勇者「王都で騎士隊長をしていた頃、よくこういう事がありましたので。大体は、公に言えない様な下世話な頼み事でしたが」
町長「申し訳ありません……。お察しの通り、誠に恥ずかしながら、勇者様にお願いがあるのです……。ただ、決して私利私欲だけではありませんので、どうかお話だけでも聞いて頂けませんか……」
勇者「一応、話だけは聞きます。断るかもしれませんが」

240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 20:04:16.16 ID:lu2fpXM/0
上には上がいる……まぁ、確かにな

241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 20:05:55.26 ID:RkV0hrb3o
勇者「それで、一体、どの様な事でしょうか?」
町長「実は……最近新しい採掘場を発見しまして」
勇者「採掘場ですか。そういえば、この町はそれで成り立っているような町でしたね」
町長「御存知ならお話が早い。その通りなんです。ここら辺は良質な鉄が採れますので、それで発展した町なんです」
町長「それで、今、掘っている採掘場があるのですが、そこはかなり深くまで掘り進めていて、段々と採れる鉄の量が減ってきているんです」
町長「そこで、新しく別の場所をずっと探してまして、つい半年ぐらい前にようやく見つけました。掘り進む為の足場やトロッコなども作り、今、ある程度形になってきたところなんです」
町長「ところが、ここ最近、その採掘場の近くに魔物が頻繁に現れる様になりまして」
町長「そこまで強い魔物という訳ではないので、幸いな事にまだ軽い怪我人しか出ていません。ですが、何度も何度も現れるのでこれでは採掘は到底出来ません」
町長「元騎士隊長様ならおわかりだと思いますが、国が守ってくれるのは町だけなんです。外の採掘場までは兵士を回してくれません。なので、採掘場は私どもの力だけで守らねばならない」
町長「ですから、採掘場にはそれ専用の護衛を雇って配備してますが、魔物があれだけ多く現れてはその護衛の数がとても足りません」
町長「結局、その新しい採掘場で掘るのは諦めざるを得ず、今は封印しています。しかし、これまで莫大な金額を投資していますから。そして、そのお金は町の者達も多く出しています。結局、皆が大損をしているのです」
町長「かといって、護衛を多く雇ってそこを掘る様にしても、護衛料が毎月かなりな額になり、大した儲けは出ません。やはり意味がないのです」
町長「ですので、今のこの苦境を、勇者様のお力でどうにかならないかと……。こうしてお恥ずかしながら相談に参りました。どうかその知恵とお力を貸して頂けないでしょうか」
勇者「……なるほど。そうですか」

242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 20:07:24.43 ID:RkV0hrb3o
勇者「ちなみに、魔物が最近よく現れる原因はわかっているんですか?」
町長「いえ……。なんとも……。ただ、恐らくはという程度の見当ならついてます」
町長「以前、採掘場近くの森で、奇妙な魔物を見たと言う者がいましたので……。初めて見る魔物だったそうです」
町長「ですから、ひょっとしたらそれが原因ではないかと思っています。強い魔物は、周辺の弱い魔物を引き付けますから」
勇者「……そうですね。それは十分、有り得そうな話です」
勇者「それで、その奇妙な魔物の姿とか形はわかりますか?」
町長「はい。何でも、ライオンの体に蛇の尻尾がついていた巨大な魔物だったと……」
勇者「それはまさか! キメラ……!?」

243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 20:08:27.77 ID:RkV0hrb3o
町長「……? キメラというのは?」
勇者「そういう強い魔物がいるんです。私も本の中でしか見た事ありません。嘘か本当かは知りませんが、魔王軍が、違う種類の魔物を掛け合わせて新たに作った、人工的な魔物だとか……」
町長「そんな魔物が……。しかし、どうしてまたこんなところに……」
勇者「それはわかりませんが……。ひょっとしたら、前の北の国軍との戦いで破れた際、本隊とはぐれてこちらの国に迷いこんだのかもしれません」
勇者「大きな戦争の後には、そういうはぐれ魔物が必ず何十匹かは出ますから。私も、前の戦いの時は、ずいぶん長いこと残党狩りをしました」
勇者「……しかし、キメラか。もし本当だとしたら、相当厄介ですね」
町長「……そんなに強い魔物なのですか……?」
勇者「はい。その本の記録によると、キメラ一匹仕留めるのに、軍の中隊がまるごとやられる程の被害が出たと書いてありました。もしそれが本当なら、訓練された兵士150人分ぐらいの力を持っている事になります」
町長「……っ!!」

245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 20:10:29.02 ID:RkV0hrb3o
町長「それは……また。いやはや……どうすれば……」
勇者「本当にキメラであれば、近くにあるこの町自体が危険ですね。城壁は高く堅牢に作られているとはいえ、下手したらそれを破りかねない」
勇者「とにかく、今日はもう暗いので無理ですが、明日の朝にでも私が確認に行ってきます。それでもしもキメラであれば、王都に連絡して軍を派遣してもらいます」
町長「そ、そうですか……。それは有り難い。是非、お願いします」
勇者「ええ、話からして、もう採掘場の問題どころではなさそうなので。この件は引き受けました。お任せ下さい」
町長「ありがとうございます。助かります。勇者様が引き受けてくださるのなら、実に頼もしい。安心出来ます」
勇者「元騎士隊長として、当然の処置です。それより、この話は内密にお願いします。まだはっきりした訳ではありませんので、変なデマとなって流れたら困りますから」
町長「はい、それはもう。口に鍵をかけておきます。パニックになる可能性もありますし」
勇者「お願いします。では、申し訳ありませんが、今夜はこの辺で。夜明けと共に出るつもりなので、早い内に寝ておきたい。体調を整えないと、こちらも不安ですから」
町長「あ、はい! では、私はこれで失礼します。宜しくお願い致します、勇者様」ペコッ!!
勇者「ええ、御安心を」

246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 20:13:18.79 ID:RkV0hrb3o
ここまで
普通なら省略する部分をちょいと真面目に書いてるから、ダルくなるかも。魔物がいて困ってるんで助けてってだけなんで
あと、雑談はお好きな様に

247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 20:15:47.68 ID:UK9c25DzO
乙!
しっかり書いてくれた方が面白いよ
人物像がわかっていいと思う

248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 20:16:19.04 ID:VRcPEdnAO
乙!

249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/25(木) 20:20:22.19 ID:eovX9b8q0
【名だたる剣士】
『体力 :9999
 攻撃翌力:7432
 防御力:8914
 魔翌力 :   0
 素早さ:3809』
【教会を破門された女】
『体力 :6254
 攻撃翌力:   1
 防御力:9999
 魔翌力 :8870
 素早さ:4209』
【天才格闘家】
『体力 :7703
 攻撃翌力:9999
 防御力:4056
 魔翌力 :  12
 素早さ:9999』
【大賢者】
『体力 :5254
 攻撃翌力:  12
 防御力:8296
 魔翌力 :9999
 素早さ:6238』
【世界一の大富豪(流通王・商業王・資産王・発明王)】
『体力 :5439
 攻撃翌力:2510
 防御力:2644
 魔翌力 :1073
 素早さ:2276』
『所持金:金貨9999万枚 (約50兆円)
 総資産:金貨   8億枚』(約400兆円)
【伝説の勇者】
『体力 :197
 攻撃翌力:112
 防御力:106
 魔翌力 : 73
 素早さ: 85』