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勇者「仲間TUEEEEEEEEEEEEEE!!」
Part26


871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/29(火) 20:37:39.77 ID:TFwo0+zOo
ー 同時刻。魔王城前、大広場 ー
大魔導師「魔王様。遊撃部隊八千名、近衛兵一万二千名。全て出陣の準備、整いました」
魔王「遅い!」
大魔導師「も、申し訳ありません!」
魔王「奴等、既に南西部を突破し、中央付近にまで来ているというではないか。すぐに出るぞ!」
大魔導師「は、はい!」
魔王「飛べる魔物は全員、鶴翼の陣を維持しつつ余に続け! 飛べぬものは下から向かえ!」ヒュンッ (浮上)
「はっ!!」
魔王「叩き落として地上戦に持ち込む故、下の者らはとどめの用意をせよ! 指揮は側近に任せる!」
側近「ははっ!」
魔王「よいか、皆の者!! 例え敵がどれ程の強敵であろうと、余と、余の誇る軍の敵ではない!」
「はっ!!」
魔王「前後左右に加えて、空と陸から完全に包囲して殲滅戦に持ち込めば我らの勝利は約束されている! 余の指揮に従うだけでお前たちは勝利の美酒にあずかれるのだ!!」
「ははっ!!」
魔王「皆、恐れず進め! 余自ら先陣を切る!!」ヒュインッ (高速飛行)
「ははっ!! 魔王様に続けーーーーっ!!!!」
『グオオオオオオッ!!!!』×魔物20000体
 

872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/29(火) 20:39:10.26 ID:TFwo0+zOo
ー 妖魔の森、中央部付近 ー
キラー女王蜂A「!!」ブイーンッ!!! (全長32メートル)
キラー女王蜂B「!!」ブイーンッ!!!
剣聖「しつこいっ!!」ズバッ!!!!
天馬「」バッサ、バッサ!!
キラー女王蜂A「!!!!」(一刀両断)
女大富豪『甘いよっ!!』ガチッ
魔導機神「」ドシュンッ!! (魔力レールガン発射)
キラー女王蜂「!!!!」(一撃死)
女闘神「ったく。強さは大した事ないんだが、数が多くて面倒だな」
鳳凰「」バッサ、バッサ!!
聖女「うん。予想してたよりも多いね」バササッ
真魔王「だけど、下、見てよ! やっと暗黒湖を越えたよ!」ヒュンッ
剣聖「お、本当だな! 竜王の話によると、これでようやく半分ってとこか。流石に妖魔の森は広い!」
女大富豪『ね、なら、そろそろ! 勇者に合図を送ってもらおうよ! これまでに十分魔物を引き付けたよ、私達!』
聖女「そうだね! 竜王さん達もきっと待ってるだろうし、そろそろ来てもらいたいよね!」
女闘神「じゃあ、あたしが代表して勇者と話してくる! 皆はそのまま近寄ってくる魔物を倒しててくれ!」
剣聖「了解! 頼んだぞ!」

873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/29(火) 20:40:33.02 ID:tN38qnH+O
おもしろい

874 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/29(火) 20:41:17.05 ID:TFwo0+zOo
ー 仲間達からやや後方地点 ー
勇者「……なんかもう、これからどうしていいか、俺」グスッ
天海竜『グルルッ!!』アセアセ
「勇者ぁーー!!!」
勇者「」ビクッ
勇者「ぅっ……」ゴシゴシ
女闘神「よしっと、辿り着いた」
鳳凰「」バッサ、バッサ!!
勇者「ど、どうしたの、女闘神?」
女闘神「ああ、勇者。実はそろそろ合図を送ってくれないかってな」
勇者「合図?」
女闘神「ああ、竜王への一斉攻撃の合図だよ。勇者には勇者の考えがあると思うんだけど、あたしらは今が良いタイミングなんじゃないかって思ったからさ」
勇者「あ、合図ね。う、うん……。わかった、そうだよね、送るよ……。でも、どうやって送ればいいのかな……」
女闘神「何でもいいよ。女大富豪みたいに派手な事をしてくれりゃ、それで合図になるから。魔法でも気功でも剣技でも何でもいいからさ。勇者ならそれぐらい楽勝だろ?」
勇者「え」ビクッ!!

875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/29(火) 20:44:32.58 ID:e7omVj+L0
あっ……

876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/29(火) 20:44:54.63 ID:TFwo0+zOo
女闘神「え、ってどうしたんだよ、勇者。やっぱ送るのはもう少し後からの方がいいのか?」
勇者「い、いや、そうじゃないんだけど……!!」アセアセ
女闘神「なら、頼んだ。流石に近寄ってくる魔物が鬱陶しいからさ。ドカンと一発、派手なのかましてくれ」
勇者「あ、あの……で、でも……」オロオロ
女闘神「勇者? 本当にどうしたんだよ? 何かまずいのか?」
勇者「そ、その……実は俺は……」グスッ
女闘神「……?」
勇者「あ、あれだけ派手な合図なんて……出来な」
ピカーッ!!! (天からの光)
勇者「!?」
女闘神「!?」
キラキラキラキラキラ……
女神「お待ちなさい、勇者よ……」 (降臨)
女神「その先を言う必要はありません……」
勇者「女神様!!?」
女闘神「!!?」

877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/29(火) 20:45:55.02 ID:TFwo0+zOo
ここまで
>>839
予定だと、多分、あと五回か六回更新があるから、このスレだけじゃ終わらないんじゃないかな
次スレ突入して、それで終わる予定

878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/29(火) 20:47:01.17 ID:3cm8cQqO0
どこまでも道化か…マジでこの女神勇者にひどいことしてるな


879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/29(火) 20:50:19.91 ID:Of70Qzz1o

なら雑談は遠慮しなくていい感じなんだね
世界のために勇者を生贄に捧げる女神ェ…

886 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/29(火) 21:36:47.67 ID:nXSbFYQAO
乙!
伝説から神話へ神話からお笑いへか……勇者

895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/30(水) 17:30:36.87 ID:EDqZDKuQo
勇者「い、一体、何故ここに……!」
女神「もちろん、あなたを助ける為ですよ、勇者……」
勇者「俺を……!」
女闘神「勇者を……?」
女神「あなたの悩みは全てわかっています……」
勇者「!!」
女神「仲間との力の差がありすぎて、それで躊躇っているのですよね……」
勇者「……はい」
女闘神「力の差が……? そうなのか、勇者!?」
勇者「うん……ごめん」
女闘神「!!」

896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/30(水) 17:32:40.89 ID:EDqZDKuQo
勇者「本当にごめん……。今まで隠してて……。なんか言い出せなくて……」
女闘神「い、いや、あたしは別に気にしてないけど……。でも、それ本当に本当なのか……?」
勇者「うん、そうなんだ……。嘘とかじゃないよ……」
女神「ええ……。私も保証します……。勇者の言う事に嘘偽りはありません……」
女闘神「女神様までそう言うなら……本当なのか。そっか……」
勇者「うん……。悪い……。ずっと黙ってて……」

897 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/30(水) 17:33:30.34 ID:4WycSdb00
これは勘違い加速の予感、、、

898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/30(水) 17:33:57.06 ID:EDqZDKuQo
女神「ですが、勇者よ……」
勇者「はい……」
女神「あなたは『選ばれし勇者』なのです……」
勇者「はい……」
女神「例えどれだけ仲間達と差があろうとも、その事をあなたが気に病む必要はありません……」
勇者「…………」
女神「あなたは、私が選んだ世界でたった一人の勇者なのです……」
勇者「はい……」
女神「自信を持って進みなさい……。あなたの仲間達も、それを気にする程、器の小さい者達ではないはずです……」
勇者「……ですが」
女闘神「いや、女神様の言う通りだ、勇者!」
勇者「え……」
女闘神「あたしはどれだけ勇者と差があっても、気にはしない! それは皆も同じはずだ!」
勇者「女闘神……。それ、本当に……?」
女闘神「ああ! 当然だろ!」
勇者「良かった……。ありがとう、女闘神……」グスッ

899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/30(水) 17:34:50.45 ID:IBmClqDb0
逆の意味なんだよな、力の差がありすぎるの意味が

900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/30(水) 17:35:42.45 ID:EDqZDKuQo
勇者「俺……今までずっとその事でどうしようか悩んでて……」グスッ
勇者「ほんの少しだけど、嘘ついて誤魔化そうかとかも思ったんだ……。勇者だってのに……」グスッ
勇者「でも、それは俺が子供の頃から憧れてた勇者とは真逆の行為で……。そんな風に考えてしまった自分が情けなくて……」グスッ
勇者「だけど、皆から嫌われたり、呆れられたりするんじゃないかって風にも思えて……。だから……」ポロポロ……
女闘神「何を言ってんだよ、勇者! 泣くなよ!」
女闘神「あたしも、あたしらもそんな事で勇者の事を嫌いになる訳あるかよ! それは絶対だ! 断言出来る!」
勇者「女闘神……」ポロポロ
女闘神「むしろ、誇らしくあるぞ! それだけ勇者が強いって事なんだからな!」
勇者「え…………?」
女闘神「あたしらだって相当強くなったって思ってたんだ。でも、勇者はそれを遥かに越えてるってんなら、嬉しい限りだろ!」
勇者「あ、あれ……。女闘神……?」
女闘神「あたしらはそんな強い勇者の仲間でいられるんだ! 一生の自慢に出来る! あたしはそれが純粋に嬉しいよ!」
勇者「いや、あの、そうじゃなくて逆な」
女神「勇者よ、聞いての通りです。あなたのその強大な力の一端を、今こそ仲間達に……。そして、世界中の皆に知らしめなさい……」
勇者「え、ちょっ」
女神「その為の準備は全て整えてあります……。あなたの凄さを知らしめる用意が既に……」
勇者「!?」 

901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/30(水) 17:37:00.54 ID:EDqZDKuQo
ー 中央国、大聖堂
  大礼拝同、屋根の上 ー
女「では……女神様の神託通り、今こそ『奇跡の鐘』を鳴らします」
天使「はい……。お願いします、女様……」
女「勇者様の強さ、偉大さ、凄さ……。それを世界中の皆に届ける為に……」スッ (鐘に手で触れる)
『この世に生きる全ての者よ……』
『天上からの旋律のしらべを聞きなさい……』
『この鐘の音を全世界に……』
女「」ソッ (鐘に聖力を送り込む)
カラーン、コローン……
 カラーン、コローン…… カラーン、コローン……
  カラーン、コローン…… カラーン、コローン……
   カラーン、コローン…… カラーン、コローン……

902 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/30(水) 17:38:12.61 ID:EDqZDKuQo
ー 同時刻、南の国
  王宮二階、バルコニー ー
カラーン、コローン…… カラーン、コローン……
 カラーン、コローン…… カラーン、コローン……
姫「これは……。何て美しい響き……」
姫「空から、鐘の音が……」
天使「姫よ……。勇者の帰りを待ちし姫よ……」
姫「はい。天使様……」
姫「私に何かご用がおありなのでしょうか……?」
天使「鐘が鳴りし時、世界は動く……」
天使「そなたの想い人たる勇者……。かの者が魔王を倒すであろう……」
姫「!!」
姫「勇者様が!!」
天使「そう……勇者が。かの者の力、その一端をここから眺めると良い……。もうすぐそれは起こる……」
姫「もうすぐ……」

903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/30(水) 17:39:43.09 ID:EDqZDKuQo
ー 同時刻、東の国
  王都、記念広場 ー
カラーン、コローン…… カラーン、コローン……
 カラーン、コローン…… カラーン、コローン……
「鐘の音が空から……」
「まさか……これが『奇跡の鐘』!」
「天使様も降臨されてる! 間違いない!」
「だけど、一体、何が起こるんだ、これから!」
名剣士「これが奇跡の鐘かよ……。生まれて初めて聴く音色だ……。ヤバイぐらいに綺麗だな……。ついつい聞きいっちまう」
名剣士「だが、この鐘が鳴る時は、災厄か奇跡のどちらかが起こるって噂だ。一体、今回はどっちだ……?」
ザワザワ、ザワザワ、ザワザワ!!
天使「皆の者よ……。怯える事はない……」
天使「この鐘は奇跡の前兆……。女神様はこう仰られた……」
『鐘が鳴りし時、北の空を見上げよ……』
『さすれば、勇者のその強さが理解出来るであろう……』
ザワザワ、ザワザワ、ザワザワ!!
名剣士「北の空……?」
名剣士「つまりは妖魔の森の方角か……。師匠達なら、もう妖魔の森に向かっててもおかしくないだろうが……」
名剣士「それと関係があるのか……?」クイッ (空を見上げる)

904 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/30(水) 17:41:10.85 ID:EDqZDKuQo
ー 同時刻。北の国、山奥の大屋敷 ー
カラーン、コローン…… カラーン、コローン……
 カラーン、コローン…… カラーン、コローン……
大賢者「これは……!」
九尾の狐「まさか、また聴く事になろうとはな……。奇跡の鐘の音じゃ……」
大賢者「やっぱり、そうなんですね! だけど、何て美しい音色なんだ……!」
九尾の狐「奇跡の鐘には二種類の音色があるんじゃよ、小僧。この美しき音は良い事が起こる前触れの方じゃな」
大賢者「良い事ですか……! だけど、今の時点で良い事と言えば……」
九尾の狐「前回は魔王が現れた時じゃったな……。となると、今回は魔王が倒されでもするのかの……」
大賢者「まさか、あの南の国に現れたという勇者が、もう……!」
九尾の狐「ほう。その様な奴がおったのか。しかし、人間ではあの魔王を倒すのは無理じゃと思うが……」
大賢者「いえ、勇者は魔王を倒す為に女神様が選んだ人です。不可能じゃありませんよ!」
九尾の狐「なるほどの、女神が一枚噛んでおるのか。それなら可能かもしれんが……さて、どうか」
九尾の狐「何にしろ、小僧。勇者が魔王を倒すにしても、今は北の空を見ておれ。妾の予感からすると、何か起こるなら向こうの方角じゃ」
大賢者「は、はい!」

905 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/30(水) 17:41:36.55 ID:Mpe5eKsZo
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