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勇者「仲間TUEEEEEEEEEEEEEE!!」
Part17


504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/13(日) 17:25:38.25 ID:0AI19Bpuo
ー 西の国、研究所 ー
少女E「とうとう立てたわ、私専用の特別研究所」
少女E「苦節、十年……。ようやく私の道が見えてきたわね」
少女E「商売の方は軌道に乗ったし、各支店長にある程度任せても大丈夫だし……」
少女E「ここで、思う存分研究出来るわ!」
少女E「そして、私が子供の頃からずっと考えてた『あれ』を現実のものにするの!」
少女E「魔結晶をたっぷり買えるだけのお金も今から貯金しておいて、五年後には『あれ』も完成させる!」
少女E「それで初めて、私は世界を救う勇者の仲間だと胸を張って言えるんだから!」

505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/13(日) 17:27:20.23 ID:0AI19Bpuo
ここまで
流石にそろそろ、わかる人には展開バレしてるだろうから、今回だけはネタバレ的な書き込みは控えてもらえるとありがたい

506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/13(日) 17:28:22.54 ID:QEvdxqY/O
ネタ振りにしか聞こえない


507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/13(日) 17:32:00.79 ID:gq2VGWX8O

勇者の間の悪さよ…

508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/13(日) 17:35:29.73 ID:vB2Vb2eYO


510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/13(日) 18:05:14.78 ID:3JdyADhzo

盛り上がってきたな

521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/16(水) 15:09:42.98 ID:JpBbyk/ao
そして、現在……
勇者が山奥の村に訪れる五日前の事……
ー 東の国、王宮 ー
兵士A「名剣士様、ご来訪ーーーっ!!」
バタンッ! (玉座の間の大扉が開かれる)
兵士B「」ビシッ (敬礼)
兵士C「」ビシッ (敬礼)
兵士D「」ビシッ (敬礼)
兵士E「」ビシッ (敬礼)
兵士F「」ビシッ (敬礼)
兵士G「」ビシッ (敬礼)
兵士H「」ビシッ (敬礼)
兵士I「」ビシッ (敬礼)
部屋の左右に並ぶ屈強な兵士たち
彼等は全員、歴戦の強者であり、その顔には大小の傷が武勲代わりに刻まれ、そのたたずまいには一分の隙もなかった
そんな彼等にして、自然と敬意を払わせてしまう男
それこそが部屋の中央、豪華な敷物の上をゆっくりと歩き、玉座へと近付いていく彼
即ち、名剣士である
名剣士「お久し振りでございます、陛下」
名剣士「いえ、ここではあえてこう言わせて頂きましょう。無礼の程をお許しを」
名剣士「お久し振りです、師匠」
剣聖「ははっ。そうだな。やっぱりお前はそういう言い方のがしっくり来るな」

522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/16(水) 15:11:43.24 ID:JpBbyk/ao
剣聖「しかし、相変わらずの厚かましさで安心したぞ。俺はお前を弟子にとった覚えなんかないんだが、いつの間にか師匠呼ばわりしやがって」
名剣士「心の師匠ですよ。それに多少は稽古をつけてもらいましたからね」
剣聖「勝手な事を。剣のいろはも教えた覚えはないんだがな」
名剣士「いの字ぐらいまでは教わったと自負してますよ。しかし、相変わらず軽いですね、師匠は。その甲冑を着こなしている身なりといい、とても国王様になられたとは思えない」
剣聖「こっちのが落ち着くんだよ。そう言うな。元は革命軍のリーダーだったのが、いきなり国王だとかに祭り上げられて一番戸惑ってるのは俺だからな」
名剣士「統率力や指揮能力とか考えれば当然ですよ。あと、その呆れるぐらいの強さもですけどね。俺は師匠に剣をかすらせた事すらないですから」
剣聖「剣の強さなんて、革命を行う上であまり必要なかったがな。クーデター起こそうってんじゃないんだ。国民の意識の改革から始めないと」
名剣士「実際、クーデターなら一日で終わってたでしょ、師匠は」
剣聖「で、何が変わるんだ? 血にまみれた独裁者が新しく誕生するだけだろ。そんなのは願い下げだ。政権が変わるのが大事なんじゃない、国民の意識が変わるのが大事なんだよ」
名剣士「わかってます。ただ、従うだけでは操り人形と同じだって。師匠の師匠の教えですよね。もう耳にタコなんで」
剣聖「俺にとっては血肉だ。師匠の教えがなければ、俺は今のこの強さも平和も手に入らなかった」
名剣士「尊敬されてるってのはよくわかってますよ。それよりも……」

523 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/16(水) 15:13:26.04 ID:JpBbyk/ao
名剣士「多分、師匠の耳にも既に入ってますよね? 勇者が現れたって話」
剣聖「ああ、知ってる。その為に無理を言って、しばらくこの国を留守にする事を議会にねじ込んだからな。準備はもう整ってる」
名剣士「なら、わざわざ来なくても良かったですかね。師匠が動けなくて困ってるといけないと思って、何か助け船を出そうかと急いで来たんですけど」
剣聖「悪いな、気持ちだけもらっとく」
名剣士「残念ですよ。逆に恩を売る機会だと思ったのに」
剣聖「そういう奴だ、お前は。妙なところだけ俺に似てやがる」
名剣士「まあ、唯一の弟子なんでね。師匠譲りですよ、それは」
剣聖「だから、弟子にした覚えはないぞ」
名剣士「師匠と俺は元革命軍のリーダーと副リーダーじゃないですか。その時、政治やら剣術やら色々教わったし、言ってみればもう師弟みたいなもんですよ」
剣聖「強引過ぎるな。まあいい。それよりも名剣士、暇ならこれからちょっと付き合え。丁度今から旅立つつもりだったんだ。折角だから見送りをしていけ」
名剣士「もちろん、お付き合いします。久々に師匠の勇姿も見たいですしね」

524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/16(水) 15:15:14.71 ID:JpBbyk/ao
ー 大廊下 ー
名剣士「しかし、驚きましたよ。本当に師匠の言っていた通りになるなんて……」テクテク
剣聖「当たり前だ。ガキの頃から、俺は『勇者(名前)』にたった一回でも勝った事がないんだからな」テクテク
名剣士「そこらは正直、話し半分に聞いてたんですけどね。師匠に勝てる人間がいるなんて想像がつかなかったんで……」
名剣士「でも、師匠より強いってんなら、間違いなく世界を救う勇者に選ばれるでしょうし、実際そうなってますから。そりゃ流石に信じますよ」
剣聖「だから、俺の話した事は嘘や間違いじゃなかっただろ。今じゃ、あいつがどれだけ強くなってるか、俺にも想像がつかないしな」
剣聖「正直、剣の道はもう極めたと内心では思ってたんだが、とんだ驕りだった。俺もまだまだ修業不足だな。勇者に選ばれたあいつは、きっと俺よりも遥かに強くなってるだろうから」
名剣士「にしちゃあ、嬉しそうですよね、師匠」
剣聖「当たり前だ。子供の頃からの夢がようやく叶うんだぞ」
名剣士「っと、話してたらもう着いちゃいましたか、厩舎に」
剣聖「ああ、見送りはここまででいい。さ、行こうか、相棒」
天馬「」ヒヒーン!!

525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/16(水) 15:16:37.03 ID:JpBbyk/ao
剣聖「それじゃあな! 魔王を倒したら戻ってくる! 城の奴等にも宜しく伝えといてくれ!」ヒラリ
天馬「」ブルル
名剣士「ご武運を!」
剣聖「ああ、それじゃ行くぞ、相棒!」タンッ
天馬「」バッサ、バッサ (天に舞い上がってく)
名剣士「……しかし、相変わらずカッケーな、師匠は」
名剣士「天騎士の鎧に名剣デュランダルと伝説剣エクスカリバー、そしてペガサス……。神話に出てくる英雄そのものだ。勇者でないのが不思議なくらいだぜ……」

526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/16(水) 15:18:21.89 ID:JpBbyk/ao
ー 東の国、上空 ー
剣聖「さて、お前の速度なら山奥の村まで20分ぐらいで着くだろう。十五年前の約束を果たしに行くぞ!」
天馬「」バッサ、バッサ
剣聖「しかし、最近は政務ばかりで実戦は久し振りだからな。腕が鈍ってないといいが……」
剣聖「む……」
天馬「」バッサ、バッサ
剣聖「……珍しいな。こんなところで大型の魔物に出会うなんて」
焔鳥「SIGYAAAAAA!!!」バッサ、バッサ (全長41メートル)
剣聖「どれ、肩慣らしといくか」チャキッ
「飛剣! メ ル ト ス ラ ッ シ ュ ッ !!」
ザシュッ!!!!
焔鳥「シィ……ギィ…………」 (真っ二つ)
ヒューン……ドグシャッ!!!
剣聖「弱すぎて試し切りにもならんか。ちっ」
【天下無双の剣聖】
『体力 :9999億
 攻撃力:9999億
 防御力:9999億
 魔力 :9999億
 素早さ:9999億』
特殊技能:魔法剣
    :剛剣
    :柔剣
    :飛剣
    :聖剣
    :暗黒剣
    :暗殺剣
    :二刀流
    :無刀流
    :居合

527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/16(水) 15:19:44.95 ID:K55j0M9Qo
ええええええっ!?

528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/16(水) 15:20:05.22 ID:JpBbyk/ao
ー 中央国、大聖堂
  離れの特別礼拝堂
  最奥の間 巨大部屋 ー
ギギギギギギィィ…… (魔力でコーティングした鋼鉄製の扉が開かれる)
女「……ようやく。ようやく、お会い出来ました」
女「お久し振りでございます、女です」ペコッ……
女「今日は特別な知らせを持って参りました」
女「この世で唯一無二、世界にただ一人だけの特別なお方」
女「竜に愛されし聖女様……」
聖女「わ、久し振りだね、女ちゃん。懐かしいなあ」
その言葉とほぼ同時に、彼女のすぐ横に座っていた二匹の生物が低いうなり声を出しながら顔を上げた……
三界における最強の孤立種族ーードラゴンである
天海竜『グルルルッ……』(全長38メートル)
地海竜『ギルルルッ……』(全長38メートル)
【双子の竜族】(二匹の平均値)
『体力 :736万
 攻撃力:424万
 防御力:408万
 魔力 :357万
 素早さ:280万』

529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/16(水) 15:21:08.75 ID:q3/1r/9ZO
いつから名剣士が少年Bと(ry

530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/16(水) 15:21:45.69 ID:JpBbyk/ao
聖女「少し痩せたんじゃない? 大丈夫? 元気にしてた?」
女「はい、体は健康そのものです。それもこれも全て女神様の加護の賜物です。聖女様こそ、お元気そうで何よりです」
聖女「もう、相変わらず固いなあ、女ちゃんは。もっとフレンドリーでいいって言ってるのに」
天海竜『…………』ジロッ
地海竜『…………』ギロッ
聖女「あ、ダメだよ、ドラリンにドラポン。この子はわたしの友達。攻撃したら、めっ、だからね」
天海竜『…………』コクッ
地海竜『…………』コクッ
聖女「うん。いい子たちだね。よしよし」ナデナデ
天海竜『ぐるるっ……』(ご満悦)
地海竜『ぎるるっ……』(ご満悦)
女「聖女様も初めてお会いした時から少しも変わっておられないようで安心しました……。あの時も聖女様はそうやって、竜をまるで赤子の様に大人しくさせてしまわれて……」
聖女「もう五年も前の話だっけ? そういえば女ちゃん、あの時、竜に襲われかけてたよね」
女「はい。そこを聖女様に助けて頂きました。まるで奇跡を見ているかのようでした」
聖女「大袈裟だよ。竜は元々大人しい種族なんだから、きちんと話せばわかってくれるもの。こっちに悪意とか恐怖がなければ平気よ」
女「それを言えるのは、世界で唯一、聖女様だけですよ。正直、私は今でも竜は怖いですし……」
聖女「そうなの? こんなに可愛いのにね」ナデナデ
天海竜『ぐるるるるっ……』(ご満悦)
地海竜『ぎるるるるっ……』(ご満悦)
女(猫みたいな鳴き声を出してる……)

531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/16(水) 15:23:48.91 ID:JpBbyk/ao
聖女「それで、今日はどうしたの? 何か特別な報せがあるって言ってたけど」
女「はい。吉報です。聖女様が前に話しておられた勇者様が現れたのです。名前も確認しましたが、以前お聞きしていた通り勇者様ご本人で間違いありません」
聖女「ああ、うん、知ってるよ。女神様から直接聞いたから」
女「そうですか。直接お伝えを受けるとは、流石は聖女様です。もしも知らなかったら、どうしてもお伝えしなければと、ここまで来たものですから」
聖女「わざわざありがとうね。ここに来るのも大変だったんじゃない? 忍び込んで来たの?」
女「いえ、色々ありまして、教会に復職する事になりました。不本意ではありますが、その内、また枢機卿に任命されるようです」
聖女「あ、戻っちゃうんだ。女ちゃんはそのまま教会とは縁を切ってた方が良かったと思うんだけど……」
女「申し訳ありません。こちらにも事情がありまして……。聖女様のお耳汚しとなる様な事なので、詳しくは申し上げませんが……」
聖女「うーん……。でも、気になる。教えてくれない?」
女「いえ、いくら聖女様と言えどもこればかりは……。しばらくの辛抱だと割り切りますし、あまりに長くなるようなら、その内、自分で何とか致します」
聖女「そうは言ってもなあ……。女ちゃんも困ってるみたいだし……」

532 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/16(水) 15:25:14.56 ID:JpBbyk/ao
聖女「悪いけど、ちょっとだけごめんね」
女「?」
聖女「」パアアッ (後光が差す)
女「!?」
聖女「ふうん……。勇者の事で脅されちゃったんだ」
女「わ、わかるのですか!?」
聖女「うん。何となくだけど。でも、それなら平気だよ。私も一緒に行くし、何なら各地の教会に勇者は本物だって伝えるよう、天使さんを派遣してもいいし」
女「……て、天使様??」
聖女「うん。お話は聞いてたよね? いざという時はお願いしていい?」
ピカーッ (目映い光が部屋中を照らす)
天使A「心得ました」フワッ
天使B「全ては聖女様のお心のままに」バサッ
天使C「御安心を……」フワリッ
【聖女の世話役】(三天使の平均値)
『体力 :516万
 攻撃力:272万
 防御力:296万
 聖力 :264万
 素早さ:224万』
女「て、天使様が降臨を……!!!」

533 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/16(水) 15:26:25.84 ID:JpBbyk/ao
女「け、結界は……大丈夫なのですか? この部屋には聖魔含めて最強の結界がかけられていたはずですが……」
女「唯一、通過出来る場所が、あの外側からしか開かない頑丈な扉だけだというのに……」
聖女「結界なら、この前ドラリン達が遊んでいる時にパリンッて割れちゃったみたい」
女「」
聖女「どっちにしろ、あの程度の結界じゃ、天使さんには意味ないけどね」
女「そ、そうですか……。流石は天使様……」
聖女「私自身も、前からこっそり抜け出して色々なところに行ってたりしてたし」
女「」
聖女「そもそもドラリン達なら、あの扉自体、壊すの簡単だと思うよ」
女「」

534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/16(水) 15:28:07.72 ID:JpBbyk/ao
女「な、ならば何故、聖女様はこの様な軟禁生活を受け入れられてるのですか」
女「私はてっきり、聖女様は封印されていて身動きが取れないからだと……。しかし、その気になればここからいつでも出られるというのに、何故!」
聖女「それは、ここの場所が聖地だけあって、みんなの信仰や祈りが世界中から集まってくるからだよ」
聖女「今、女神様が魔王によって封印されてるらしくって。だから私が女神様の代わりに、この場所でそれを祝福や加護に変えて与えてるの」
女「で、では、聖女様は今や実質的に女神様と同じ……。私の加護も聖女様が……」ガクガク、ガタガタ
聖女「うん。天使さんに頼まれてその代わりをしてるだけなんだけどね。私は力を貸してるだけで、細かい事は天使さんが全部やってくれてるよ」
女「そ、そうですか……。さ、流石は聖女様……」ガクガク
聖女「急にどうしたの? 震えてるけど? 寒いの?」
女「あ、い、いえ……。多少驚いてしまったので……」ガクガク
聖女「驚く程大した事はしてないよ。きっと女ちゃんでも出来るから。試してみる?」
女「ムリムリムリムリムリムリ、恐れ多いです! 私ごときではとてもとても!!」ブルブル
聖女「そんな謙遜しなくてもいいのに」
女「いえいえいえいえいえいえ!! 絶対ムリですから!! 無茶ぶりやめて下さい!!!」ガクガク

535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/16(水) 15:30:10.02 ID:JpBbyk/ao
聖女「でも、気軽に動けないと不便な時もあるからなあ。今回もどうしようかなって考えてたところだし」
女「そ、それはそうでしょうね……。勇者様のお供をすると言うのならかなり長い間、ここを空ける事になりますし……」ガクガク
聖女「そうなんだよね。二・三日ぐらいならいなくなっても平気なんだけど、何ヵ月も空けると世界中の加護とか祝福が少なくなっちゃうだろうから、みんな困ると思うし……」
女「は、はい……。そうでなくとも聖女様は教会のシンボル的なところありますし……。聖女様が行方知れずになったとなれば、世界中の者が悲しむはずです」
女「それに、竜に愛されてる聖女様の存在があるからこそ、教会は絶大的な信頼を得ています。最強の武力を有している事にもなるので、大きな顔が出来ている訳ですし……。きっと教会も聖女様の旅立ちを認めないでしょうね……」
聖女「言い方全然違うけど、何か教皇さんも似たような事を言ってたね。あの人の陰湿なやり方は嫌いなの、わたし。だから、女ちゃんがやってる事は応援してたよ」
女「で、では、聖女様も今の教会の方針を快く思ってはいないと……!」
聖女「うん。わたしはここから長い間離れられなくなっちゃったし、わたしが教会の事を悪く言うときっと女神様への信仰自体が弱くなっちゃうからね。そのせいで何も出来なかったんだけど」
聖女「だから、信仰を下げずに教会に反旗を翻している女ちゃんにはいつも感謝してたよ」
女「なら、私はすぐさま、以前の様に教会から袂を分かちます! まだ枢機卿になるという発表はされてませんし!」
聖女「そう? ありがとね。でも、その前にやっぱり女ちゃん、わたしの代わりに祝福や加護をみんなに与えてくれない?」
女「だからそれはムリですって!! 聖女様たっての頼みなので断りたくはないのですが、ムリなんです!!」ガクガク