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魔法使い「え、えろ魔道士です…」
Part4


81 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:21:16.69 ID:BrGA9n1y0
勇者「よし着いたぞ。とりあえず宿を取って道具の補充するか」
魔法使い「そうですね」
「誰か捕まえてー!」
「またか…」
「役人は何やってるんだ?」
勇者「何だ?」
魔法使い「何か揉め事でしょうか」
街の大通りの人混みの中をかき分けて俺と同じくらいの年齢の茶色のバンダナをした男がこちらへ走ってくる。

82 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:21:45.39 ID:BrGA9n1y0
「誰が捕まるかい!」
「んにゃー!ぱんつ返せにゃー!」
「おっと!おっと!どいたどいたぁ!」
魔法使い「うわぁ!」
「あいてっ!」
男は鈍臭い魔法使いと激突した。
魔法使い「あぅぅ…」
「おっとすまねぇな嬢ちゃ…ん?」
魔法使い「いえ、大丈夫です…」
さっきまで風の様に街を駆け抜けていたバンダナの男が尻もちをついた魔法使いの前に立ち尽くした。

83 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:22:37.57 ID:BrGA9n1y0
勇者「?」
「ほ、惚れたぜ!」
魔法使い「ふぇ?」
「すっ、すすすすっげー可愛いなアンタ!惚れたぜ惚れたぜビビッと来たぜ!アンタ名前は!?」
勇者(何なんだこいつは…)
魔法使い「えっ、と、はい?魔法使い…ですけど…」
魔法使いも流石に自分が何を言われているのかイマイチ理解できていない様子だ。

84 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:23:11.59 ID:BrGA9n1y0
「はぁ、はぁ…追いついたにゃす。もう逃さないにゃす」
そこに肩を上げながら息をするタンクトップにショートパンツの猫耳娘がやって来た。
「おっと、オイラとオイラの運命の女の出会いを邪魔する野蛮な奴め…ここは仕方ない」
「魔法使いちゃん。オイラは手に入れると決めたモンはどんな手を使ってでも手に入れる主義なんだ!オイラはアンタが欲しくなった!また会おうぜ!」
そう言い残すと男は軽々と民家の壁を上がり、屋根の上を駆け抜けて行った。
「すっ、すごっ…ずるいにゃす!ずるいにゃすぅ〜!」
猫耳の娘はもう駄目と言わんばかりに地面に座り込んだ。

85 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:23:45.16 ID:BrGA9n1y0
「はぁ…にゃーのぱんちゅ…」
魔法使い「な、なんだったんでしょうか」
勇者「さあな。おいそこの女、あいつに何か取られたのか?」
「にゃーのぱんつ取られたにゃ…結構お気に入りの奴だったのに…」
勇者「下着泥棒か?しょうもない小悪党だな」
「お兄さんたちあいつのこと知らないにゃす?」
魔法使い「はい。私たちさっきこの街に訪れたばかりなので」
勇者「この辺じゃ有名な下着泥棒なのか?」
「下着だけじゃないにゃ。あいつは自分が欲しいものは何でも盗む最低の野郎にゃ。その欲ぶかさとあいつの持ってる武器からあいつは針鼠って呼ばれてるにゃ」

86 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:24:20.94 ID:BrGA9n1y0
勇者「なるほどな」
魔法使い「あの人を捕まえましょう勇者様!」
勇者「随分と燃えてるな」
魔法使い「それはそうですよ!女性の下着を盗むなんて許せません!」
「えぇ!?お兄さん勇者様にゃす!?」
勇者「ああそうだ」
「勇者様ぁ!にゃーからもお願いにゃ!あいつを捕まえて欲しいにゃ!」
勇者(流石に小物相手過ぎる気もするが…)
魔法使い「勿論協力してくれますよね!?」
勇者(鈍臭魔道士が異様にやる気だな。この流れでは断りにくい…)
勇者「ああ。まぁいいだろう」
ねこ「ありがとうにゃす!にゃーはねこにゃす!」

87 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:24:53.75 ID:BrGA9n1y0
第3章
針の数の欲望

88 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:25:35.07 ID:4EEKnkijO
やれ...もっとだ...

89 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:26:18.28 ID:BrGA9n1y0
道具の補充などが終わった俺たちはねこの家に邪魔していた。
ねこ「協力してくれるお礼にゃ、ねこの家に泊まって行くにゃす」
勇者「感謝する。これで宿代を他の分に当てられる」
ねこ「勇者様が協力してくれるなら百人力にゃ!にゅふふふ…針鼠、次ににゃーの下着を取りに来たら命はないと思えにゃ」
勇者「あの男はいつもこんな白昼堂々と活動しているのか?」
ねこ「時間は関係ないにゃ、真夜中に被害を受けたっていう話もあとをたたないにゃ」
勇者「なるほどな。欲しいものを欲しいときに手に入れようというわけか。欲望に忠実な奴だ」

90 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:27:35.74 ID:BrGA9n1y0
勇者「そうなると狙っての撃退は難しくなるか?」
勇者「ふむ…」
『魔法使いちゃん。オイラは手に入れると決めたモンはどんな手を使ってでも手に入れる主義なんだ!オイラはアンタが欲しくなった!また会おうぜ!』
勇者「いや、そうでもなさそうだな」
ねこ「本当かにゃ!?」
勇者「おい鈍臭魔道士」
魔法使い「はい?」
勇者「今晩一晩中ねこの家の前で立っていろ」

91 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:28:26.87 ID:BrGA9n1y0
魔法使い「えぇ!?」
ねこ「いったいどういう作戦にゃ!?」
勇者「針鼠の次のターゲットは恐らくこいつ自身だ。こいつを餌にあの男を釣る」
魔法使い「そ、そんなぁ…無茶ですよ勇者様」
ねこ「そうにゃ、だってあいつは魔法使いちゃんが今何処にいるかすら知らないにゃ」
勇者「あいつはどんな手を使ってでも欲しいものは手に入れると語っていた。ここまで名を広げているんだ。たとえ標的が動いてたって関係なさそうだろ」
勇者「それにねこ、安心しろ。こいつ自身は魔法使いを語るにおこがましいお荷物だがこいつの持つ毒は本物だ」
魔法使い「おこがましいだなんて…うぅ、すみませんお師匠様…」
ねこ「毒…?」
勇者「この女は無意識の内に男を誘惑するというとんでもないメス兎だ」

92 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:29:15.34 ID:BrGA9n1y0
ねこ「それはすごいにゃすね…男の人にモテモテにゃすか?うらやましいにゃす!」
魔法使い「そんないいものではないですよぉ」
ねこ「じゃあ勇者様も魔法使いちゃんのことが好きにゃす?」
魔法使い「!!」
勇者「ふっ、馬鹿にするなよねこ。俺がもう既にこいつの毒に当てられてるならこいつの力を利用しようなどとは思うまい」
ねこ「それもそうにゃすか」
魔法使い「……」
勇者「何を肩を落としている。気に食わん作戦かもしれんがお前に拒否権はないぞ」
魔法使い「いえ、けしてそういうわけではないんですけど…」
勇者「?」

93 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:30:11.48 ID:BrGA9n1y0
ねこ「…いろいろ大変にゃすね」
勇者「何か言ったか?」
ねこ「いや、なんでもないにゃす」
勇者「そうか、ならこの作戦で…うっ!!」
頭に鋭い痛みがはしりよろめく。
魔法使い「勇者様!?」
ねこ「大丈夫にゃす!?」
勇者「…気にするな。とにかくこの作戦で行くぞ」
勇者(また唐突な頭痛…痛みの発生に何か条件があるのか?)

94 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:30:56.70 ID:BrGA9n1y0
そして夜が来た。
家の前に魔法使いを立たせて二回の窓から俺とねこで外の様子を伺う。
ねこ「本当にくるんにゃすかね?」
勇者「来ないならその程度のやつということだ」
魔法使い「勇者様ー!もし私が攫われたら助けに来てくださいよぉー!?」
勇者「うるさいぞ餌魔道士!こちらに向かって話を掛けるな!釣れなくなるだろう!」
魔法使い「うぅ…扱いが雑すぎますよぉ…」
ねこ(勇者様本当に魔法使いちゃんのことを女の子と思ってないにゃすね…仲間と思ってるかも怪しいにゃす)

95 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:31:34.86 ID:BrGA9n1y0
「そんなに釣りたきゃ釣られてやるぜ!」
姿は見えないが突如昼に聞いた声と同じ声が夜の街に木霊した。
魔法使い「ひっ!」
ねこ「本当に来たにゃす!」
勇者「真っ向勝負を挑むか。ただの小物というわけではないようだな」
「沼のヌシを無理やり釣ろうとは思わないことだな!」
針鼠「エサが減っていくだけだぜ!」
下にバンダナをした男の姿が見えた。

96 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:32:22.86 ID:BrGA9n1y0
勇者(間違いなく昼の男だ!)
魔法使い「きゃっ!んんー!!!」
男は魔法使いに近づいて自分のバンダナを取りそれで手際よく魔法使いの口を縛ると、抵抗する彼女を強引に抱えて走り出した。
針鼠「へっ!そこそこのおっぱいの割に思ったより軽いな。まぁ身長はガキだしこれなら逃げ切れそうだぜ」
魔法使い「んっー!んっー!」
勇者「逃がすか!」
俺は窓から飛び降りると針鼠の後に続く。
ねこ「にゃっ!?ちょっ、ちょっと待つにゃすぅ〜!」
遅れてねこも外に出てきた。
針鼠「いいねぇいいねぇ。愛の逃避行って感じでロマンチックだぜ!」
魔法使い「んんー!」
針鼠「悪いね魔法使いちゃん。落ち着いたら外してやるからよ。ホントは好きな女に酷いことする趣味はねーのさ。許してくれよっ!」
勇者(差が広がるわけでもないが全く縮む気配もない!人一人抱えた状態で俺とほぼ同じ速度で走っているというのか!?)
勇者(あいつも口が防がれているから魔法は使えそうにないな。どうする?)

97 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:33:00.94 ID:BrGA9n1y0
考えているうちに針鼠は大通りを外れ、小さな路地へ曲がった。
俺も急いで路地へ曲がる。
だがそこは行き止まりで壁しかなく、二人の姿は何処にも無かった。
勇者「なっ、なんだと!?クソッ何処へ消えた!」
とりあえず路地を出て辺りを探すことにした。
勇者「本当に何処にもいない…くそっ!見失ったか…」
ねこ「はぁ、はぁ。やっと追いついたにゃすよ」
勇者「ねこか。針鼠を見なかったか?」
ねこ「え?勇者様が追ってたんじゃなかったにゃす?」
勇者「あの辺りの路地に入ったあとに消えた。あそこには壁しか無かった。一体どうやって身を隠したんだ?」
ねこ「え?壁?」
勇者「そうだ」
ねこ「あの路地は反対側の大通りに繋がっていて壁なんか無いにゃすよ?」
勇者「なんだと?」

98 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:33:41.45 ID:BrGA9n1y0
…………
針鼠「へっへっへ…茶濁しにしかならないと思っていたが、思ったよりもオイラの幻覚魔法が効いてる効いてる。この辺じゃ見ない顔だったしあの分だとこの辺の道を知らなさそうだな。本当はここに壁なんかねーからな」
針鼠「なんで俺が選ばれたのかはよく分かんねーが魔王様に力を貰ってから絶好調だぜ!」
魔法使い「!!」
魔法使い「んー!んー!」
針鼠「あっ、悪りぃ。苦しかったよな。一旦落ち着いたから外してやるよ。よいしょっと」
魔法使い「ぷはぁっ!」
針鼠「さすがに人一人抱えて走り続けるのは堪えるな。ここらでちょっと休憩するか」
魔法使い「ゆ…ゆうしゃ…もがっ!」
針鼠「おっと。叫ぶのは無しにしてくれよ?叫んだらオイラの得物が黙っちゃいねーぜ?」
魔法使い「ひっ…針…」
針鼠「さっきも言ったろ?あんま魔法使いちゃんには手荒な真似したくねーんだ。勘弁してくれよ?」
魔法使い(うぅ…私に一人で戦えるだけの力があったら…)

99 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:34:22.31 ID:BrGA9n1y0
魔法使い「…あなたは、魔王の力の一部を受け取った残党なんですか?」
針鼠「んー?なんかよく知らねーがそうなのか?ある日いきなり魔王様を名乗る女がオイラの目の前に来てよぉ。力を与えてくれたんだ」
針鼠「オイラは魔王様にはすっげー感謝してるんだ。魔王様に合わなかったらあんなたいそうな幻覚魔法なんて使えなかったしな」
針鼠「もしこれからアンタと暮らすことが出来たならもっと感謝しなきゃな!」
魔法使い「えっ、私をどうするつもりなんですか?」
針鼠「そりゃあもうオイラのお嫁さんにしたいに決まってるじゃんよ。オイラ真剣にアンタに惚れてるんだ」
魔法使い「えぇ!?…そ、そんなの、困りますよ…」
針鼠「なんでだ?俺といたらアンタの欲しいもんもなんでも手に入れてやるぜ?これから魔法使いちゃんの欲しいもんもオイラの欲しいものになるんだ。それでもダメか?」

100 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:35:23.74 ID:BrGA9n1y0
魔法使い「だって…私は勇者様と一緒に魔王を倒さないと」
針鼠「さっき叫ぼうとしたので察したけどやっぱりあいつ新しい勇者だったのかい」
針鼠「そんなの最悪あいつ一人に任せときゃいいだろ。それともなんだ?あいつにとって魔法使いちゃんは欠かせない存在なのかい?まぁめちゃくちゃ可愛いしな」
魔法使い「そ、それは…ない、と思います…」
魔法使い(いつもお荷物か囮扱いですし)
針鼠「ふーん。じゃあさ…」
針鼠「魔法使いちゃんはあいつのこと好きなのかい?」

101 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:36:32.92 ID:BrGA9n1y0
魔法使い「ふぇっ!?しょっ、しょれはでしゅね…」
魔法使い「…よく分からないん、です…勇者様は私をとても雑に扱ってるのに…それでも勇者様はいつもかっこよくて、いつでも死んでもいいはずの私をいつも守ってくれて…偶に少しだけ優しくて…私を見る目がギラギラしてる他の男の人とは違くて」
針鼠「あーもう分かった分かったよ。話聞いてるだけで甘酸っぱ過ぎて唾が出ちまう」
針鼠「でも安心しな。これからはオイラの虜にしてやるからよ。オイラだけの女にしてやる。あんたを、ずっとオイラの隣に置いておきたいんだ」
魔法使い「あぅ…そんな恥ずかしいこと言わないでくださぃ」
勇者「それは困るな」
勇者「そいつには俺にかけた呪いを解く義務がある。それができなければ俺はそいつを殺す。俺がいつでも殺せるようにそいつには俺の隣にいてもらわなければな」
針鼠(やべっ…長居し過ぎたな。幻覚がばれたか?)

102 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:37:26.96 ID:BrGA9n1y0
勇者「そこにいるんだろ?ビスペル!」
解呪の魔法を唱えると壁は透けて消え去りそこには魔法使いと針鼠がいた。
針鼠「また追いかけっこの時間かい」
魔法使い「ひゃっ!」
針鼠はまた魔法使いを抱え直すと反対側の大通りに向かって走りだした。
勇者「ねこっ!」
ねこ「んにゃっ!もう逃さないにゃ」
あらかじめもう一方の出入り口に配置しておいたねこを使って挟み討ちにする。
魔法使い「ねこちゃん!」
針鼠「あらら、桃色パンツの猫ちゃんかい。今夜は何色のはいてるの?」
ねこ「い、言うわけないにゃすよ!」

103 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:38:31.08 ID:BrGA9n1y0
勇者「悪いが今のお前は逃げ場もなく3対1の状況だ。大人しく負けを認めろ。お前が理性を保っていられる内にな」
針鼠「はいはい俺の負けだ。ここは一旦逃げてあとでまた魔法使いちゃんを迎えに行くとするよ」
針鼠は魔法使いを下ろした。
魔法使い「ゆーしゃさまぁ!」
魔法使いが親の迎えが来た子供のようにこちらへ走って抱きついてきた。
魔法使い「ゆーしゃさまぁ…」
勇者「暑い重い離れろガキ魔道士。まだ戦いは終わっていない。俺たちはあいつを逃すつもりはない」
勇者「仮に逃がしたところでまたお前を餌にするだけだがな」
針鼠「本当にクソみたいな男だな。アンタ」
針鼠は何故だかキレ気味に俺にそう言った。
勇者「盗っ人のお前に言われる筋合いはない」
針鼠「魔法使いちゃん。あんた悪い男に騙されてるだけだよ」
勇者「なんの話だ?俺がいつお前を騙した」
魔法使い「そっ、その話は…」
針鼠「じゃあまたな!」

104 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:39:19.78 ID:BrGA9n1y0
針鼠はねこの方へ走ると数本の針を投げた。
ねこ「にゃーなら通して貰えると思ったにゃすか?」
ねこは針をかわすとすれ違おうとする針鼠の腕を掴んでそのまま壁に叩きつけた。
ねこ「くらえにゃあ!!!」
針鼠「ぶへっ!」
叩きつけられた針鼠はどしゃりと倒れる。
針鼠「ぐほっ…」
魔法使い「強い…」
勇者「思ったよりやるじゃないか」
針鼠「ちっ、とんだ怪力娘だな」
針鼠は鼻血をぬぐいながらよろよろと大勢を立て直して血の混じった唾を地面に吐きつけた。
ねこ「にゃーはこれでも一端の武闘家なのにゃ!なめてると痛い目みるにゃすよ?」

105 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/08/24(水) 02:40:15.20 ID:BrGA9n1y0
針鼠「いいぜやってやる。魔法使いちゃんにオイラはこいつらより強いってことを証明するいい機会だしな!」
針鼠は両手に何本もの針を持って構える。
勇者「やっと逃げられないことを悟ったか。だがさっきから言っているようにお前はもう終わりだ」
勇者「出番だぞクソ魔道士。更に進化した魔法で奴の理性を破壊してやれ」
魔法使い「は、はい…」