勇者「コミュ障すぎて満足に村人と話すことすらできない」
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Part21
858 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)03:03:30 ID:
Wqh
勇者「……」
魔法使い「そんなに見つめられても、困っちゃうんだけど」
勇者「……剣の修行を始めて一年ぐらいがたったとき、だったと思う」
魔法使い「え?」
勇者「師匠の提案で、いきなりギルドの訓練に参加させられたんだ」
魔法使い「……うん」
勇者「当時は子どもだったし、怖いもの知らずの俺は魔物の群れに挑んだ」
勇者「もちろん、あっさりと返り討ちにあった。大怪我もした」
勇者「ギルドの連中には、当然叱られた。人生初の挫折だったと思う」
勇者「だけど叱られたおかげで、ギルドの人たちと、すこし仲良くなれた」
魔法使い「……」
勇者「……」
859 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)03:05:01 ID:
Wqh
魔法使い「……もしかして、なぐさめてくれてる?」
勇者「そのつもりだけど。……元気、出た?」
魔法使い「出ない。ていうかそれ、全然なぐさめになってないし」
勇者(自分では頑張ったつもりなのに。むずかしいな)
魔法使い「元気は出ないし、なんか逆に脱力しそう」
猫「聞いてる俺様まで、力が抜けそうにゃん」
魔法使い「でも、よかったかも。おかげで肩の力も抜けた気がする」
魔法使い「変ななぐさめ、ありがとね」
勇者「……どういたしまして」
戦士「話は終わったかい?」
勇者「うおっ!?」
僧侶「教会の報告も来ました。ここからは迅速な行動が求められます」
勇者(お前ら、いたんかいっ)
860 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)03:19:46 ID:
Wqh
戦士「今度勇者には、ボクが女性の口説き方を教えてあげるよ」
勇者(いや、べつにいいんだけど)
戦士「まっ、冗談はここまでにしておこう」
僧侶「ええ。魔王城の前に、まずは魔法陣にたどり着かなければいけません」
魔法使い「いよいよ、だね」
猫「そうだにゃん」
戦士「ーーさっ、行こうか」
勇者(これが最後の戦いになるなら、俺はみんなに言うべき言葉があるのでは?)
勇者(だが、かけるべき言葉は見つからない。それだけじゃない)
勇者(このイヤな感じはなんだ。まるで、これからとんでもない間違いを犯してしまうような、そんな予感)
勇者(これからの戦いに対する緊張が、思考を悪い方向へと誘導しているのか?)
勇者(考えても答えは見つからなかった)
勇者(俺は黙って、みんなの背中へとついていった)
861 :
はい◆N80NZAMxZY :2014/11/29(土)03:20:23 ID:
Wqh
つづく
いつも読んでくれてる人ありがとうございます
862 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)03:36:56 ID:shL
勇者の下手な励ましでほっこりしたのに何だこの切り方、、
863 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)06:52:59 ID:HAB
珍しく勇者が人間相手に沢山しゃべるな
864 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)09:32:20 ID:Bct
乙!
イヤな感じは当たるんだよなあ・・・
867 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)20:00:09 ID:0y7
うわああぁ続き気なる
871 :
はい◆N80NZAMxZY :2014/11/30(日)22:46:46 ID:
Aq2
◆
戦士「ここまではスムーズに来れたね。順調すぎてコワイけど」
僧侶「今のところ、魔物との交戦も数回のみ。計画どおりとも言えますが」
勇者(魔王城への侵入はあっさりと成功した)
勇者(猫という案内人がいた。敵の裏をかく手段もあった)
勇者(だとしても、事が順調に運びすぎているように思える)
魔法使い「追っ手も来てるし。ここに来て引き返すのは無理だよ」
戦士「二手にわかれるって手もなくはない」
僧侶「しかし。二手にわかれた状態で、魔王と対峙することになったら?」
戦士「最悪だね。戦うことも、逃げることもかなわなくなる」
勇者(敵を撒けることができるのは、猫が城の中身を把握していたおかげでもある)
魔法使い「猫ちゃん、どこかに裏道的なものはないの?」
猫「首輪の爆破で脅す。道案内をさせる。俺様をこき使ってくれるにゃん」
872 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)22:48:39 ID:
Aq2
猫「まあ、裏ルートは存在する。それで魔王様の居場所へ、最短でたどり着ける」
魔法使い「本当!?」
猫「だが、理解しているか? ここは魔王さまの城で、俺様はお前たちの敵」
猫「裏切りのタイミングとして、今がもっとも適した状況にゃん」
戦士「ここまで来たんだ。裏切るつもりなら、裏切ればいい」
僧侶「どっちにしても、ここで燻っているのが一番危険です」
猫「泥沼にはまる覚悟で、俺様に頼るわけだな?」
魔法使い「うん」
猫「勇者。お前もそれでいいんだな?」
勇者(猫の黄金色の目がはっきりと俺をにらんだ)
勇者(こんな状況だ。全員の判断力が曇ってないとは言い切れない。もちろん、俺も)
戦士「ここは敵の腹の中だ。過ぎた時間の分だけ、ボクらの状況は悪くなる」
勇者「……わかった。みんなと同じ意見で」
勇者(いいのか、本当にこれで?)
873 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)22:49:53 ID:
Aq2
猫「この壁に隠し通路がある」
魔法使い「……ホントだ。でも、狭いね」
猫「あくまで隠し通路だからにゃん。さあ、行くぞ」
戦士「自分から先陣を切るとはね」
猫「戦士。どうせお前は、俺様に先頭を歩かせるつもりだったにゃん」
戦士「すこしはボクのことを理解してるみたいだね。っと、急がないとね」
僧侶「ええ。追っ手はすぐそこまで迫っています」
勇者(暗く狭い通路を急ぎつつも、慎重に進んでいった)
魔法使い「ここは……」
勇者(隠し通路を抜けた先にあったのは、真っ白な空間だった)
戦士「それで? ここからはどうやって進めばいい?」
猫「どうやって、だと?」
874 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)22:52:08 ID:EMJ
来てたか!
875 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)22:56:23 ID:
Aq2
魔法使い「猫ちゃん? どうし……っ!」
戦士「な、なんだ!?」
勇者(前触れはなかった。見えない力が、覆いかぶさってくるような感覚)
勇者(気づけば全員、地面に膝をついていたーー猫を除いて)
勇者「……っ! 猫、お前……!」
猫「最後に確認したはずだが? 俺様を信用していいのか、と」
勇者(からだが動かない。それだけじゃない。いつの間にか空間が、黒い霧に覆われている)
勇者「なんのつもりだ……!?」
猫「勘違いしてないか? 俺様は敵だ。お前と最初に出会ったときから、今日までずっと」
猫「敵は排除する。まして、魔王さまの脅威となり得るなら、なおさら」
僧侶「危険です……この状況で、魔王が現れたら……!」
猫「ここに、魔王さまはいない」
勇者「な、に……!?」
猫「そもそもここは、魔王城なんかじゃない」
876 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)22:59:49 ID:
Aq2
魔法使い「魔王城じゃない、って……そんな、ことって……」
猫「すべてはこの瞬間のためだ」
猫「今までのすべてが、この結末へ導くための布石だったにゃん」
勇者(そうだ、気づかなきゃいけなかったんだ)
勇者(全滅した部隊の生き残りが魔法陣を残した。これからして都合がよすぎた)
勇者(そんなものが残せた時点で、おかしいじゃないか)
勇者(猫が俺をたおそうとした計画にしたって、疑問に思ったじゃないか)
勇者(『しっかし、ずいぶんずさんな計画だよなあ』)
勇者(『もっと有利になる展開、いくらでも作れそうなのに』)
勇者(あの計画の本当の狙いは、俺たちのパーティーに潜りこむことだった?)
猫「勇者、覚えてるか? 俺様が話した『奥の手』のこと」
勇者「……」
猫「お前はこう返したなーー『お前には足しかついてないぞ』と」
猫「この霧が俺様の『奥の手』だ。お前たちはもう、詰みだ」
877 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)23:04:08 ID:
Aq2
戦士「これぐらいで、ボクらがやられるとでも?」
猫「そうだな。俺様ではお前たちを殺すことはできないだろう、普通にやればな」
猫「なぜこんな場所にお前たちを連れてきたのか、わかるか?」
僧侶「まさか……!」
猫「そう。お前たちは死ぬんだ、この城とともに」
魔法使い「そんなことをしたらあなたまで!」
猫「わかりきったことを。もちろん俺様もここで死ぬ」
勇者「なんで……」
猫「命を賭けてまで魔王様の力になろうとする、か?」
猫「お前の顔はそんな顔だな、勇者。口には出さないのに、すぐに顔に出る」
猫「何度も言わせるな、あの方の邪魔はさせない。誰であっても、絶対に」
勇者(まずい。空間を満たしているのは霧と高密度の魔力だ)
勇者(おそらくこの魔力は、城を爆発させるためのもの)
878 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)23:05:21 ID:
Aq2
魔法使い「っ……!」
勇者(魔法使いは指一つ動かせない。転移の術を使って逃げるのは無理だ)
勇者(そして城を満たすほどの規模の魔力)
勇者(城から脱出でもしないかぎり、俺たちが助かる見込みはない)
勇者(考えろ、考えるんだ! 考えて、なにか手段を……!)
魔法使い『「勇者の剣」って、ようは魔力を溜めてるんだよね?』
魔法使い『だから、試しに私の魔力を剣に流してみた。どうなったと思う?』
勇者(ーーイチかバチかだ。これに賭けるしかない)
猫「もう遅い。なにをしてもムダだ」
勇者「……猫。言ったはずだ、ぞ……!」
猫「……」
勇者「優位に立ったぐらいで浮き足立つような奴に、俺はたおせないって、な……!」
勇者(動け……っ! すこしだけでいい、ほんのわずかでいいから!)
勇者「ーーうごけええぇっ!」
黒い霧が裂け、そこから現れた真っ白な光が勇者の瞳を射抜いた。
879 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)23:06:48 ID:
Aq2
◆
猫(これで、俺様の一生も終わりか)
猫(自分がこんなふうに死ぬなんて、まったく、笑えないにゃん)
猫(いや。考えてみれば、魔族としての始まりから、もう笑えないか)
猫(生みの親の顔も覚えてないくせに。魔王さまとの出会いは、忘れられない)
猫(あんな怖い顔してるくせに、俺様と出会ったときの目は丸かった)
猫(『そなたは余を目にしても、恐れおののかないのだな』なんて不思議そうだったな)
猫(魔族や人間どころか、この俺様とすら目を合わせることができない魔王さま)
猫(そんな魔王さまも、自分の願いを語るときだけは目を見て話してくれたにゃん)
猫(あの方はあんなコワイ顔のくせに。目はとっても綺麗なんだ)
猫(人間との戦争に敗れたあと、俺様たち魔族は何度も死にかけた)
猫(それでも生き残れたのは、ひとえに魔王さまが俺様たちのために戦ってくれたから)
猫(……いつからだろう。そんな魔王さまの力になりたいと思ったのは)
猫(いつからだろう。そんな魔王さまに憧れたのは)
880 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)23:07:59 ID:
Aq2
猫(俺様が勇者をたおすために、城を出ることを話したとき。あなたは怒った)
猫(なぜか俺様まで怒って、平行線のまま話は終わってしまい)
猫(結局城をこっそり出ることに決めた)
猫(でも、魔王さまは俺様のやることなんて見抜いていた)
猫(城を出る直前。なにも言わず、俺様にこの首輪をくれたにゃん)
猫(嬉しかった。なのに、俺様は意地になってなにも言えなかった)
猫(そして、勇者。はじめて会ったときから、変な奴だと思っていたにゃん)
猫(自分の使命に対しても曖昧な態度で、覇気も感じられなかった)
猫(なにより。お前は勇者とは思えないほど情けなかった)
猫(仲間と口をきけなくて死にかける。敵と話せなくて俺様に頼る。ああ、情けない)
猫(そのくせ、なにかの拍子に急に語りだしたりもするし)
猫(そういう部分は、すこし魔王さまに似ているのかもにゃん)
猫(……だから。気づいたら少しだけ、少しだけ親近感を覚えた)
猫(さらに。あの街で『勇者の剣』を振るったお前の背中。お前の背中に重ねてしまった)
猫(俺様たちを護ってくれた、魔王様の後ろ姿と)
881 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)23:10:17 ID:
Aq2
猫(うん。勇者と魔王さまは似てるようで似てないし。似ていないようで似ている)
猫(なんで死ぬ直前で、二人のことを考えてしまう?)
猫(……まったく。一番情けないのは俺様か)
猫(なんにもできない、動物でもない魔族でもない中途半端な存在)
猫(リザードやサキュに比べたら、俺様はただの役立たず)
猫(最期だ。この死に際が、みじめな一生をちょっとでも塗り替えてくれたら……いいにゃあ)
猫(俺様、すこしは力になれたか? にゃあ、魔王さま?)
猫(あぁ……もう一度だけ見たいにゃあ、魔王さまの顔)
猫(それから、勇者)
猫(お前とはちがうカタチで出会っていれば、もしかしたらーー)
882 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)23:11:53 ID:
Aq2
◆
魔法使い「……うぅっ……」
魔法使い(どう、なったの? からだが痛すぎて……視界も……)
僧侶「……目が、覚めま、し……たか?」
魔法使い「そ、僧侶ちゃん!? ち、血だらけ!?」
僧侶「あなたに、たくしま、す……」
魔法使い「僧侶ちゃんっ!?」
魔法使い(な、なにがどうなってるの!?)
戦士「……はぁはぁ……寝てる場合じゃないよ、魔法使い」
魔法使い「せ、戦士!?」
魔法使い(僧侶ちゃんと同じで、戦士も血だらけだった)
戦士「立て、る……? 立てるなら、にげろ……勇者を背負って」
魔法使い「な、なに言ってるの? それより……」
魔法使い(次の瞬間、理解した。戦士がどうして逃げろって言ったのか)
魔法使い(私たちを囲っている瓦礫の隙間から見えてしまった)
魔法使い(私たちは、大量の魔物によって包囲されていた)
883 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)23:13:44 ID:
Aq2
戦士「僧侶ちゃんが、ボクらを回復してくれた」
戦士「だけど……満身創痍のこの状況、全員で逃げるのは、無理だ……」
魔法使い「じゃあ、どうするの……!?」
戦士「だから、にげろ。勇者を背負って。……ボクがなんとか、時間をかせぐ」
魔法使い「それこそ無理だよっ! こんな数を相手に……!」
戦士「じゃあ全員、ここで死ぬのか!?」
魔法使い「……っ!」
戦士「あきらめるのかっ!? そしたら本当に終わりだぞ!?」
戦士「ここまでボクたちが旅してきたこと! その意味もなくなるぞ!?」
魔法使い「……で、でも、私は……」
戦士「安心しろ……女の子とした約束は、破ったことがない。ボクの自慢だ」
魔法使い(私は……私はまた、みんなの足を引っ張ることしかできないの?)
魔法使い(なんにもできないまま、みんなにまもられるだけ?)
884 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)23:15:10 ID:
Aq2
魔法使い(……僧侶ちゃんは、癒しの術を私に優先して充てた)
魔法使い(それは。私が転移の術を使えるから)
魔法使い(成功したことはほとんどない。でも、僧侶ちゃんは私に全てを託した)
戦士「魔法使い?」
魔法使い「戦士。ここは私にまかせて」
戦士「なに言ってるんだ!? 逃げろって……!」
魔法使い(私が引っ張らなきゃいけないのは足じゃないーー手だ!)
魔法使い「……戦士。何度も言わせないでよね」
戦士「……?」
魔法使い「私、女の子って年齢じゃないでしょ?」
魔法使い(大丈夫。もう失敗なんてしない)
魔法使い「戦士。僧侶ちゃんと勇者のこと、頼んだからね」
885 :
名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)23:16:36 ID:
Aq2
◆
魔物「コイツは驚いたぜ。まさかあの爆発に巻きこまれて、生きてるとはな」
魔物「警戒して様子見してたのが、アダになっちまった」
魔法使い「すごいでしょ? 神様がまもってくれてるんだよ、私たちのこと」
魔物「取り残されてるあたり、嬢ちゃんは見放されてる気がするがな」
魔法使い「さあ、どうかな。それこそ神のみぞ知る、ってヤツじゃない?」
魔物「この状況でも笑ってられるとは」
魔物「将来、大物になるかもしれねえな。将来があれば、だが」
魔法使い「サイン書いてあげてもいいよ。グレムリンさん?」
魔物=グレムリン「残念だったな。俺は人間が死ぬほど嫌いなんだ」
魔法使い「そう? 私は嫌いじゃないよ、あなたたちのこと」
グレム「減らず口を。死ぬんだな、ここで」
?「いけませんよ、グレムリン。彼女は城へ連れてきます」
魔法使い「……インチキ占い師」
?「ふっ、またお会いしましたね」
895 :
名無しさん@おーぷん :2014/12/02(火)10:42:21 ID:
h64
◆
リザード「フェイクの城に誘いこんで、その城を勇者たちもろとも沈める」
リザード「こんな作戦が成功するなんてな。本気でつまらねえ」
サキュ「アンタね……。勇者と戦わずに済むんだし、めっけもんでしょ」
サキュ「……でも、奇妙なのよねえ」
サキュ「見通しでは跡形もなく吹っ飛ぶはずだったの、あの城」
リザード「んだよ、勇者たちが生きてる見込みがあるとかじゃねえのか」
サキュ「勘弁してよ。瓦礫の撤去作業も、中途半端な状態で終わっちゃったのに」
リザード「人間どもか」
サキュ「そっ、アイツら。城の爆発を確認してすぐに部隊を送ったみたい」
サキュ「勇者たちの変わり果てた姿が発見できたら、安心できたんだけど。ねっ、姫様?」
姫「……」
?「残念ながら、死体があの場所から発見されることはないかと」
サキュ「戻ってたの? ていうか、どういう意味?」