姫「私が姫になった理由は勇者のことが好きだからだ!文句あるのか!?」
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Part3
37 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/29(木) 22:15:26.60 ID:
ay9jyg+Uo
城内 通路
勇者「なるほど。あの国でも教育係をしていたのですか」
教師「ハイ。色々アリマシテ、辞めたのデスが」
勇者「王子に求婚されたとか?」
教師「そういうスキャンダルに関わるような話はダメデスよっ」
勇者「これは失礼」
勇者(うは!! かわいい!! 年上とはおもえん!!)
教師「ところでプリンセスは?」
勇者「あんな奴、どうでもいいじゃないですか。それよりも今度俺と食事とかどうですか?」
教師「アラ、どんなところへ連れてイッテくれるノデスか?」
勇者(乗ってきた!? よーし……ここはマニュアル通りに……)
勇者「夜けーー」
教師「夜景が素敵なスウィートルームデスか?」
勇者「え?」
教師「それではダメデスね。ゴメンなさいっ」
38 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/29(木) 22:30:54.62 ID:
ay9jyg+Uo
姫(あいつ、もう行ったのか……。一言ぐらいあってもいいのに……)
勇者「待ってくださよぉ!!」
姫「お! わぁぁぁー」テテテッ
勇者「だったら、ほら、美味しいーー」
教師「美味しいコーヒーが飲めるお店でお喋りデスか? それもイヤです」
勇者「な……」
姫「おい!」
勇者「おう。おはよう」
姫「おはよう。誰だ、こいつ」
勇者「誰って、お前の教育係だよ」
姫「こいつが?」
教師「ハーイ。プリンセス。ヨロシクお願いシマス」
姫「……」
教師「アノぉ。ワタシの顔に何かツイテますカ?」
姫「よろしくな。あぅ……。よろしくお願いしますわ」
39 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/29(木) 22:31:22.51 ID:
ay9jyg+Uo
>>38
勇者「待ってくださよぉ!!」
↓
勇者「待ってくださいよぉ!!」
40 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/29(木) 22:41:06.82 ID:
ay9jyg+Uo
謁見の間
兵士長「挨拶は済んでるみたいですが、改めて……」
教師「本日からプリンセスの教育係を務める者デス。ヨロシクオネガイします」
勇者「ヨロシクー!!」
兵士長「てめぇはさっさと出発しろっつーの」
勇者「するっすよ!! でも、ちょっとぐらいいいじゃないっすかぁ!!」
兵士長「おまえなぁ」
勇者「あの、俺が任務から戻ってきたら雰囲気のーー」
教師「雰囲気のいいBARで一杯デスか。イヤ、です」
勇者「ほぉぉぉ……!!」
兵士長「なにやってんだよ、てめえは」
姫「……」
教師「プリンセス。コレから暫くノ間デスが、仲良くシテくださいネ」
姫「いいですけど、勇者様のことをあまりイジメないように。怒りますわよっ」
教師「オーケー。気をツケマスっ。ウフフ」
41 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/29(木) 22:50:44.90 ID:
ay9jyg+Uo
勇者「よ、よし!! お姉様、だったら、その星ーー」
教師「星を見ながらお話したって、ワタシは落とせマセンよっ」
勇者「がっ……」
教師「ワタシ、チェリー坊やはオコトワリしてマスので。ゴメンねっ」
勇者「……」
兵士長(トドメだな)
勇者「うわぁぁぁぁ!!!!」
姫「おぉ! 久々っ」
勇者「隊長!! わたくし、任務で殉じてきます!!」
兵士長「いい心がけだな。よろしく頼むぞ」
勇者「うわぁぁぁぁ!!!!」ダダダダッ
教師「アラ。ちょっと強く言い過ぎたデスか?」
兵士長「いやぁ。アイツにはあれぐらいでいいですよ、先生」
『ふざけんなぁー!! 異国の女なんてクソばっかりだー!!! 体臭がくせーんだよぉ!!!!』
兵士長「おー。負け犬が吠えてらぁ」
42 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/29(木) 22:51:58.01 ID:
ay9jyg+Uo
>>41
勇者「隊長!! わたくし、任務で殉じてきます!!」
↓
勇者「隊長!! わたくし、任務に殉じてきます!!」
43 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/29(木) 23:02:09.46 ID:
ay9jyg+Uo
教師「それはそうと光栄デス。ワタシにこんな仕事をアタエテくれるなんて」
兵士長「先生の噂は予てから聞いてたんでね。来てくれて嬉しい限りだ」
教師「一応、引退していたツモリなんですケドね。事情が事情ダケにお受けするコトにシマシタ。姫様を1日でも早く立派なクイーンにしなければ大変デスし」
兵士長「ありがてぇ話だ。それでは、先生。姫様のことは何卒内密に」
教師「気になっていたコトデスが。何故、存在を隠すのデスか?」
兵士長「まぁ、色々あるんだよ。政治ってやつだ」
教師「ソウデスカ。分かりました。詮索はシマせん」
兵士長「助かる。姫様、先生の言うことはよく聞くようにな」
姫「あい」
兵士長「こーら」
姫「はい!」
兵士長「先生、言葉遣いのほうもお願いしてもいいかい?」
教師「ハイ。勿論デス」
姫「……」
教師「デハ、行きましょうカ。プリンセス?」
44 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/29(木) 23:11:10.39 ID:
ay9jyg+Uo
姫の自室
教師「ココがプリンセスのお部屋デスかー。素晴らしいデスねー。可愛いデハありませんカ」
姫「どうも、ありがとうございますわ」
教師「プリンセス? ええと……ありがとうございます、でイイデスよ」
姫「あ、ありがとうございます」
教師「ハイ。ヨクデキマシター」ナデナデ
姫「やめろ!」バッ
教師「アラ? 撫でられるのはお嫌いデシたか?」
姫「馴れ馴れしいぞ、お前。私は姫だぞ。失敬だ」
教師「色々と教育のし甲斐がありそうデスね」
姫「ガルルルル……」
教師「そんなに警戒シナイでクダサイ」
姫「お前、変な奴だ」
教師「言葉がちょっと変なのは許してクダサイね」
姫「お前、大丈夫か? 先生できるのか?」
45 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/29(木) 23:18:15.02 ID:
ay9jyg+Uo
教師「できますヨ。これでも実績はアリマスから」
姫「ホントか……?」
教師「アラ……。これは」ペラッ
姫「あー!? 触るな!! それは私の教科書なんだー!!」
教師「プリンセス、これはオススメできまセン。即、ポイしてください」
姫「なんだと!?」
教師「これ、テキトーなことしか書いてないデスから」
姫「嘘なのか!?」
教師「ウソというか、ソウデスねー……。これを実践シテモ、成功する確率はトッテモ低いデスね」
姫「そうなのか!?」
教師「……よければ、ワタシが教えてあげても、イイデスよ?」
姫「な、なにをだ……?」
教師「女の武器ってヤツデスよ……」
姫「おぉぉ……」
教師「ウフフフ……。プリンセス、手取り足取り、オトコの落とし方ヲ、教えてアゲマスよ……コッチにオイデ……」
46 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/29(木) 23:26:35.64 ID:
ay9jyg+Uo
中庭
兵士長「エサだぞー。……ここに置いとくからなぁ」
兵士長「ちぃーっとも近づいてきやしねえ」
兵士長「狼のエサやりなんて、俺の仕事じゃねえよなぁ」
兵士長「すっ……ぱぁー……。今頃、アイツはどうしてるかな……」
戦士「んもぉ。勇者様、どこぉー?」
兵士長「アイツならもう行っちまったぞ」
戦士「えー!? なんでぇー!? あたしに一言もないのぉ」
兵士長「この前の任務で何かしたんじゃねえのか?」
戦士「何もしてないわよ。ちょっと寝込みを襲おうとしただけよぉん」
兵士長「可哀相に」
戦士「お姫様はどうしてるの?」
兵士長「今はお勉強中だ。それより暇ならちょっと付き合ってくれ」
戦士「……いいけど。体を許すつもりないから」
兵士長「こっちから願い下げだ」
47 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/29(木) 23:32:53.61 ID:
ay9jyg+Uo
夕方 通路
兵士「見たか、姫様の教育係」
門兵「見たよ。すげー美人だった」
兵士「魔女もかなりなもんだったけど、あの先生もかなりなもんだよな」
門兵「ああ。早速勇者殿がアタックしてたけど、玉砕したみたいだぜ。今朝、叫んでるのみたって」
兵士「勇者殿はもう少し落ち着かないとなぁ」
門兵「そうだよなぁ」
姫「わぁぁぁー!!!」テテテッ
兵士「な、なんだ!?」
門兵「姫様!? どうしたのですか!?」
姫「あぅ……あぅ……」
教師「プリンセス。ダメですヨ。逃げたら、オシエラレません」
姫「どっかいけー!! お前、嫌いだー!!!」
兵士「あ、あの、姫様になにをされたのですか?」
教師「ナニって言われても……。プリンセスがオトコの落とし方ヲ知りたがってイタノデ……色々と、ネ?」
48 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/29(木) 23:40:16.37 ID:
ay9jyg+Uo
姫「ひっ」ビクッ
兵士「な……!?」
門兵「お、お前!! 姫様になんてことを教えている!!」
教師「キスの方法トカなんですケドも」
姫「そんなの誰も頼んでないだろ!!」
兵士長「なーんの騒ぎだ」
兵士「隊長!! そ、それが……」
姫「お前からもなんとかいってくれ!! こいつ、おかしい!! 嫌い!!」
兵士長「先生。頼んどいてなんだけど、あまり変なことされるとこっちも考えなきゃいけないんだぜ?」
教師「それはゴメンなさい。ちょっとからかったダケですヨ」
兵士長「そうか?」
姫「あれがちょっとなのか? ふざけるな」
兵士長「姫様が完全に怯えちゃってるなぁ。頼むよ、先生。折角、アンタを探してきたんだから」
教師「ハーイ。ガンバリマース」
兵士長(本当に大丈夫か……?)
49 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/29(木) 23:49:00.31 ID:
ay9jyg+Uo
夜 中庭
姫「酷いだろ? 危うく初めてを奪われるところだったんだ」
狼「クゥーン」
姫「何かあったら、助けてくれ」ナデナデ
狼「ガウッ!!」
教師「……」
兵士長「よう。先生。夜の散歩は控えてください」
教師「……ゴメンなさい。星が綺麗ダッタので」
兵士長「拘束されても文句はいえねえぞ」
教師「分かってマス。前の仕事場もそんな感じデシたのデ」
兵士長「なら、いいけどよ」
教師「おやすみナサイ。オジサマ」
兵士長「おーぅ。お疲れ様、先生」
兵士長「……さてと」
兵士長「姫様ー。早く寝てくださいよぉー」
50 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/29(木) 23:54:29.02 ID:h5fnGqBDO
教師…全力顔パンしてぇ
51 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/30(金) 00:03:36.72 ID:
dyTrUY/Vo
姫「もうちょっとだけいいだろ?」
狼「グルルル……」
兵士長「はい、どうどう。姫、ここ最近毎晩のようにこうしてるな。そろそろ噂の一つも流れるぜ?」
姫「噂って?」
兵士長「姫様は狼と話せるんじゃないかとかよ」
姫「それぐらいなら構わん!」
兵士長「……魔女なんじゃないか、とかもな」
姫「……」
兵士長「城の連中全員が姫様だと認めてるわけじゃねえ。それは分かるよな? あれだけのことをした女の娘だ。信用されてなくて当たり前なんだ」
姫「分かってる。でも、平気だぞ」
兵士長「ほう?」
姫「私には勇者様がついてるからなっ」
兵士長「ハハッ。それもそうだな。でも、その勇者様は今はいねえ。大人しくしているべきだ」
姫「そうだな。そうする。おやすみっ」
兵士長「おやすみなさい、姫様。ーー早く戻ってきてやれよ、勇者様。姫様が待ってるぞ」
52 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/30(金) 00:13:21.51 ID:
dyTrUY/Vo
辺境の村
勇者「ーー賊は倒しました。安心してください」
「おぉ……勇者さまぁ……」
「ありがとうございます……」
「勇者さまがこの村を救ってくださったぞ」
「神様じゃ、勇者様はこの村の神様じゃ……」
勇者「では、俺はこれでーー」
「お待ちになってください、勇者さまぁ」
「そうです。もう少しゆっくりしていってください」
勇者「いや、こんなご年配の熟女しかない村に用は……」
「お礼をたーっぷりさせてくださいなぁ」
勇者「で、ですから……」
「そうじゃ、それがええ。勇者様にはもっとお礼をしなければ」
「ささ、こっちにきてくだせぇ」
勇者(はやくかえりてぇぇぇぇ!!!! 誰かたすけてくれぇぇぇぇ!!!! こんな潤いのない場所、いやだぁぁぁぁ!!!!)
53 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/30(金) 01:09:38.56 ID:lJUagypLo
続編きた!
おつ!
54 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/30(金) 07:31:23.82 ID:BXW0gsFL0
なんでや!熟女美人おるかもしれんやろ!
55 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/30(金) 11:48:18.08 ID:asa3NP6y0
この勇者最高だ乙
58 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/30(金) 20:19:50.91 ID:
dyTrUY/Vo
城内 姫の自室
姫「ガルルル……!!」
教師「もういつにナッタらワタシのことを信じてクレるんデスカ? あの日ノことはミズに流してクダサイ」
姫「流すかどうか判断するのは私だ」
教師「そんな意地悪ナことイワナイで、プリンセスっ」
姫「いいからお前は少し離れた位置から勉強を教えろ」
教師「ハイハイ。ワカリマシタ」
姫「勇者様が戻ってきたら怒ってもらいますわよ!」
教師「……」
兵士『姫様!! ご勉学のところ申し訳ありません!! 隊長が至急来て欲しいと言っています!!』
姫「望むところだ。今すぐ行くっ」
教師「プリンセス。勉強はどうするノデスか?」
姫「中止だ。中止」
教師「仕方アリマセンね。でも、ワタシも同伴サセテくださいね」
姫「なんでだ?」
59 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/30(金) 20:28:54.42 ID:
dyTrUY/Vo
謁見の間
兵士長「すっぱぁー……。お、来ましたか」
姫「ここは禁煙だぞ。用件はなんだ?」
教師「ノンノン。プリンセス?」
姫「……用件はなんでございましょう?」
兵士長「姫様。実はこういう催しを勇者殿が考えてくれまして」
姫「んー? 教会でお遊戯会?」
兵士長「庶民の子どもと触れ合うのも、次期女王陛下としては有益なことではないと」
姫「あいつがこんなことを考えてくれてたのか? ホントに?」
兵士長「どうして疑うんですか? 勇者殿は姫様のことを第一に考えておられるのですよ」
姫「……まぁ、そうだろうな。私はあいつの嫁だし」
教師「プリンセスの存在はシークレットのハズでは?」
兵士長「勿論、姫様であることは秘密にした上だ。町の子どもはただ教会で遊ぶだけ。そこに見知らぬ女の子が混ざるだけの話さ。問題あるかい、先生?」
教師「アリマセンね。寧ろ、それはプリンセスにとってもプラスになるハズです」
姫「そうかぁ……。やっぱりあいつはいい奴だな」