Part5
60 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/08(日) 23:41:11.18 ID:1h5hUZaf0
賢者「まぁ食べようか」
魔王「う、うん」ビクビクッ
賢者「しらたきうまー」
魔王「はふはふ、熱いけどなかなか…」
賢者「学校どうだった?」モグモグ
魔王「思った以上に楽しかった」
賢者「ほー、そりゃよかった」
賢者「友達できた?」
魔王「友達かはまだ分からないけど」
魔王「わたしに良くしてくれる人ならいた」
賢者「まさか…どこかの部屋で二人っきりってっ事に…」
魔王「昼に二人きりだった」
賢者「なん…だと…」
賢者「どこのどいつだいそれは…」
賢者「場合によったらひき肉だっ」ゴゴゴゴ
魔王「昼ご飯を忘れたので一緒に食べたりした」
賢者「…」
賢者「え?」
賢者「もしかして相手って女の子?」
魔王「そうだけど?」
賢者「別にXXXされたとかじゃなかったのか…」
魔王「?」モグ
賢者「それならいいやぁ…白菜うまー」モグモグ
61 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/09(月) 00:00:01.15 ID:BeNNWEZa0
賢者「まぁ仲良く出来るならしていくといいよ」
魔王「うん」
魔王「あ、でもクラスの人に追い回されたりはした」
賢者「まぁ容姿が良いから人気者にはなるっしょ」
賢者「しばらくしたら落ち着くと思うよ」
魔王「そういうもん?」
賢者「そういうもん」
賢者「適度に相手してあげるといいよ」
賢者「そうすれば悪いようにはされないから」
魔王「分かった」
魔王「それにしても賢者は詳しいな」
賢者「そぉ?」
魔王「ここで生まれた人間と言ってもおかしくない気がする」
賢者「さすがにそれはないよ」
賢者「魔法使えるし、まおたんの正体だってすぐ見破った」
賢者「ここでは普通の存在ではないよ」
賢者「知り合い作ると自然と情報って入ってくるもんでね」
賢者「自然と覚えた事がほとんどさ」
魔王「そっか…」
賢者「まおたんも人の話には耳を傾けてみるといい」
賢者「知識は書いてるものだけじゃない」
賢者「人の話からでも得られるんだ」
魔王「あっちではそんな事考えた事もなかった…」
62 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/09(月) 00:19:55.19 ID:BeNNWEZa0
魔王「賢者はやっぱり頼りになる」
賢者「…そぉ?」
賢者「そこまで言われると照れるなぁ…ははっ」
魔王「…」
賢者「お肉いただき〜」ヒョイパクッ
魔王(彼女は褒められるのに弱いのだろう)
魔王(やはり人間、弱いところは持っているのだ)
魔王「賢者は学校に行かなかったの?」
賢者「そりゃ行ってないよ〜」
賢者「ここ来た時点で大人だったしねぇ」
賢者「自分の世界では行ったことあるけど」
賢者「学校は子供が行くところだよ」
魔王「わたしは子供なのか…」
賢者「多分人年齢にしたら16、7歳ぐらいっしょ?」
魔王「おそらくは…」
賢者「だったらこっちではまだ子供なのさ」
魔王「ふーん」
賢者「しっかしそろそろ寒くなってきてるねぇ」
魔王「そういえばかなり冷えてきた」
賢者「あっちじゃ四季なんてなかったしなぁ」
魔王「四季?」
賢者「春、夏、秋、冬と四つあってね…」
63 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/09(月) 00:37:16.07 ID:BeNNWEZa0
ー次の日 朝ー
魔王「じゃあ行ってくる」
賢者「うん、一応周りには気をつけておくんだよ」
魔王「分かってる」
賢者「どうしても危ない時は周囲にバレないように魔法を使いな」
賢者「多分そこまで強力じゃないのなら出せるはずだから」
賢者「ただし殺さない程度にね」
魔王「うん」
賢者「じゃあいってら〜」
魔王「いってきます」
魔王(今は気配がない…大丈夫だろうか?)
64 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/09(月) 00:54:39.60 ID:BeNNWEZa0
………
魔王「…」トコトコ
???「…」
魔王(やっぱり何かがこちらを見ている)
魔王(でも、一定の距離で保っているな…)
魔王(襲い掛かる気はないのか…?)
魔王「…」
女「あーっ!!まおたーん!!」タッタッタ
魔王「あっ」
女「おっはよー」
魔王「おは…よう」
女「一緒に行こ?」
魔王「う、うん…」
魔王(彼女といて大丈夫だろうか?)
魔王(下手に巻き込むわけもいかないのだが…)
???「…ちぇ」
魔王(気配がなくなった)
魔王(誰かといるといなくなるのか?)
女「どしたの?」
魔王「なんでも…ないよ…」
女「じゃあいこっかー」
魔王「うん」
魔王(帰りにまたいれば対策を考えよう)
65 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/09(月) 01:12:51.87 ID:BeNNWEZa0
ー授業中ー
魔王「…」
ポコン
魔王「?」
魔王(何か頭に当った…何だ?)キョロキョロ
魔王「これは?」ヒョイ
魔王(紙を折りたたんだものようだ)
魔王「…」パラリ
魔王「人気…投票?」
生徒「うぇ…間違えた」
生徒「魔王ちゃん、ごめんそれ返して」
魔王「?どうぞ」スッ
魔王(見てはいけないものだったのだろうか?)
生徒「まさか…中身見てないよね…?」
魔王「…」フルフル
魔王(とりあえず見なかった事にしよう)
生徒「よかったぁ…」コソコソ
魔王(あとで彼女に聞いてみるか)
66 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/09(月) 21:59:09.23 ID:BeNNWEZa0
ー休憩時間ー
女「まおたん、おトイレいこっ?」
魔王「うん」ガタッ
女「いやぁ、最近寒くなってきましたなぁ」
魔王「そうだね」
女「あと風が強い日が多くてやんなっちゃうっ」
魔王「なんで?」
女「いや、ほらスカートすぐめくれちゃうし」
女「ジャージ履くのもなんだかやだしね」
魔王「なるほど」
魔王(と、言ったもののいまいち理解できない)
魔王「あ、そういえば…」
女「ん?」
魔王「さっき、授業中に紙が飛んできたんだけど」
女「うちのクラスではよくある事だよ〜」
魔王「そう…なの?」
女「男子達が何かを書いてるっぽいんだけどね」
女「見せてくれないんだよっ」プンプン
魔王「わたし…中、見たんだけど」
67 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/09(月) 22:21:04.41 ID:BeNNWEZa0
女「うっそ!?なんて書いてあったの?」
魔王「クラスの人気投票がどうとか」
女「人気投票?」
魔王「うん…」
女「一位、誰だった?」
魔王「一番上にわたしの名前が書いてあったのしか…」
女「うは、多分まおたん一位だ…」
女「その下からは見てないの?」
魔王「読めなかった…」
女「そっかー残念無念」
女「やっぱり期待の新人は大人気だったのかぁ」
魔王「そういえば賢者もそう言ってたっけな…」
女「賢者って昨日来てたお姉さん?」
魔王「うん」
女「すっごく綺麗な人だったよぉ」
女「でも姉妹じゃないよね?」
魔王(まぁ見た目が全然違うからな)
魔王「うん…訳あって…世話になってるんだ」
女「いいなぁ、そういうお姉さんが近くにいて」
魔王「そうかな?」
女「あれ、何か忘れてるような…」
魔王「トイレ…」
女「あーっはっはぁ、すっかり忘れてたや」
魔王「生理現象を…忘れるって…」
68 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/09(月) 22:43:12.81 ID:BeNNWEZa0
ー放課後ー
女「それじゃーねー」ブンブン トコトコ
魔王「うん、また明日…」フリフリ
魔王「帰ろう」コツコツ
魔王(帰りは一緒ではなかった)
魔王(彼女は何やら用事があるらしい)
魔王「…」コツコツ
???「…」
魔王(やっぱり1人の時にはいるようだ…)
魔王「走るか…」ダッ
???「!?」
魔王(振り切れる程度ならいい…でも…)
魔王(わたしの運動能力で逃げ切れるのだろうか…)
魔王「はぁはぁ…」タッタッタ
賢者「はぁはぁしてるまおたんかぁわいいっ」タッタッタ
魔王「!?!?!??」キキーッ
69 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/09(月) 23:00:41.10 ID:BeNNWEZa0
賢者「先に言っておくけど私じゃないよ?」
魔王「…そっか」
賢者「また見られてたんでしょ?」
魔王「出現の仕方がが唐突だったから…つい」
賢者「ごめんごめん」
賢者「今は?」
魔王「気配が消えてない…」
???「…♪」
魔王(他の人がいるといなくなるわけじゃないのか…?)
賢者「私が近くにいるってのにいい度胸だねぇ」クルッ
魔王「賢者…」
賢者「絶対にあんたには手ぇ出させないから安心しな」
賢者「相手はなかなか警戒心が強いね」キョロキョロ
賢者「まったく姿が見えないわ」
魔王「どうする?」
賢者「帰ろう」
賢者「多分、今のままじゃ捕まえられない」
魔王「分かった」
70 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/09(月) 23:24:09.00 ID:BeNNWEZa0
ー部屋ー
賢者「まおたんにプレゼントだよ」スッ
魔王「これは…」
賢者「昨日言ってた携帯電話」
魔王「これが…」
賢者「いや、まだ箱に入ったままだから」
賢者「…これが本体?」ゴソゴソ スッ
魔王「小さいな…」
賢者「それでも色んな機能が入っているんだよ」
魔王「ほぉー」
魔王「ど、どうやって使うんだ!!」
賢者「口調戻ってるがな」
魔王「あ」
賢者「説明書…はまだ理解できないか」
賢者「せめて最小限の使い方は教えておいてあげよう」
魔王「早く早くっ」
賢者「なんでそんなにテンション高いの?」
魔王「初めて使うものだし…」
賢者「あぁそれではしゃいでたのか」
賢者「子供なまおたんもかわいい〜」
魔王「まだ?」
賢者「はいはい、教えてあげまちゅよ〜」
魔王「あ、ちょっと殴りたくなった」
賢者「殴るのはやめてっ!?」
賢者「じゃあこれはね、ボタンを押す事で使用できるんだ」
魔王「この…文字が書いている所をを押せばいいの?」
賢者「そうそう」
賢者「他にもその上の方のも押せる」
魔王「ふむふむ」
71 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/09(月) 23:44:05.74 ID:BeNNWEZa0
ー深夜ー
魔王「…」ポチポチポチ
魔王「!!」パァァァァ
魔王「…」ポチポチポチ
魔王「!?」ポワーン
賢者「ん…」
賢者「まだ起きてたのかい?」
魔王「うん…」ポチポチ
ピーピー
魔王「?あれ?」
賢者「どうしたのさ?」
魔王「音がしてから画面が真っ黒に…」
賢者「どう考えても充電切れです本当に(ry」
魔王「もう使えないの…?」
賢者「連続で使える時間が決まってるんだ」
魔王「そうだったのかぁ…」
賢者「分かりやすく言うと魔力切れと同じ」
賢者「しばらく付属の充電器で充電しないと使えないよ」
魔王「これか…じゃあジュウデンしておく」カチャ ピピッ
賢者「ついでにもうこんな時間だから寝なさいな」
魔王「あ、ホントだ」
賢者「夢中になりすぎ」
魔王「すいません」
賢者「罰として一緒に寝る事」
魔王「わ、分かった…」ゴソゴソ
賢者「うほっ、柔らかくていいにおいがするのぅ」ギュウ
魔王「苦しい…」ムギュ
72 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/10(火) 00:16:25.76 ID:7mINfk3W0
ー翌日 教室ー
魔王「ふぅ」
魔王(今日もまたついてきていた…)
魔王(相手は何がしたいのだろうか?)
女「おっはよー」
魔王「あ、おはよ…」
女「んん〜?何か悩み事?難しい顔してるぞぉ」
魔王「え、うん…いや」
女「どっち?」
魔王(賢者が学校で信頼できる者がいればいいと言ってたな…)
魔王(わたしの判断だが、彼女は信頼できる気がする)
魔王(話すだけ話してみるか)
魔王「ちょっと…困った事が…」
女「あたしでよければ聞くけど?」
魔王「実は…」