Part4
48 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/07(土) 22:30:21.96 ID:r9GH5x2k0
魔王(胸が…)ドクンドクンドクンドクン
魔王(わたしともあろうものが緊張しているだと…)
魔王(静まれ!!このっ!!)ムニムニ
教師「魔王さん入っ…て?」ガラガラ
魔王「ぁ…」
生徒「おい…何やってるんだあの子…」
生徒「自分で自分の胸揉んでるね…」
生徒「変態?」
魔王「あ、あぁぁぁぁっ」カァァァァ
生徒「でもかわいくね?」
生徒「確かに可愛いねぇ」
生徒「お人形さんみたい」
魔王「屈辱だ…」ドヨーン
教師「え、えっと…本日新しく入った魔王さんです」
教師「挨拶…できる…?」
生徒「教師、なかなか鬼畜だな」
生徒「この空気で挨拶とかマジぱねぇ…」
魔王「…あぅ」グス…
生徒達「頑張れー」
生徒達「泣かないでー」
魔王「ま…魔王…です…」オドオド
生徒達「もうちょっとだよっ」
生徒達「一言、一言だけっ」
魔王「よ、よろしく…お願い…しますっ」ペコッ
生徒達「うぉぉぉぉぉ!!」
生徒達「よく頑張ったねっ!!」
生徒達「お前が好きだー!!つきあってくれー!!」
教師(何気に告白してる子がいる…)
教師「じゃあこれから仲良くしてあげてください」
教師「席は…後ろの一番端ね」
魔王「…はぃ」テクテク
49 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/07(土) 22:47:25.99 ID:r9GH5x2k0
ー休み時間ー
生徒「ねぇねぇ趣味何?」
魔王「えっ、えっと…」
生徒「ずっと病院生活だったって本当?」
魔王「それは…」
生徒「付き合ってる人っている?」
魔王「いや…」
賢者「性感帯ってどこ?」
魔王「そんなの知らない…」
魔王「…」
賢者「どしたの?」ニコニコ
魔王「何故ここにいる…?」
生徒「うお、知らない間に綺麗なお姉さんがいるぞっ」
賢者「あら、綺麗なお姉さんだなんて」ポッ
賢者「まおたんの保護者みたいなものね」
賢者「仲良くしてあげてよ」
生徒「まかせてくださいよ!!」
生徒「あたしもまおたんって呼んでいい?」
魔王「そ、それは…」
賢者「好きに呼んじゃって〜」
魔王「おま…ごほん…」
生徒「魔王ちゃんもいいけどお姉さんもよくね?」
生徒「ハイスペック姉妹ってか?」
50 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/07(土) 23:11:11.47 ID:r9GH5x2k0
魔王「それで賢者は何の用でここに?」
賢者「色々必要な物渡しに来た」ドサッ
賢者「残念だったな諸君」
賢者「『教科書ないの、見せて〜』とはならんっ」
魔王「何の話?」
生徒「くそがぁぁぁぁぁ!!」ガクッ
生徒「さすがお姉さん、抜け目がない…」
賢者「そういうわけでお姉さんは撤収〜」トコトコ
賢者「じゃ〜ね〜」ガラガラ ピシャン
魔王「…」
生徒「なんかすごいお姉さんだったね?」
生徒「出来たら紹介してほしいぜ!!」
魔王「あ、あれは変態だから…あまり近づかないほうがいい…よ」
生徒「またまたぁ」
生徒「でも私はまおたん一筋っ」
生徒「ばっか、俺のもんだ!!」
生徒「おまいら、勝手に自分のもんにするなよ…俺の嫁に決まってるだろ」
魔王「はぁ…」
魔王(賢者のおかげか、あまり緊張しなくなったな…)
51 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/07(土) 23:47:04.61 ID:r9GH5x2k0
ー授業中ー
魔王(黒板?に書いてるのを移せばいいのだったか)カリカリ
コツコツ
魔王「…」
コツコツコツ
魔王「?」クルッ
?「やぁ」
魔王「い、今授業中なんだけど…」
魔王(授業中に必要以上の話をしてはいけないらしい)
?「気にしちゃダメよぉ」
?「あたし、女っていうのよろしくねっ」
魔王「よ、よろしく」
女「ちなみにさっきまおたんって呼んでいいか聞いたのあたしね」
魔王「そうなんだ…」
魔王(こやつも変な奴ではないだろうな…)
女「ねぇねぇ、お昼一緒にご飯食べない?」
魔王「え、えっ?」
女「多分、お昼ご飯食べる暇なく囲まれて質問攻めにされちゃうよ?」
魔王「そ、それは困る…」
女「でしょ?だからどこか別の所で食べようよ」
魔王「わ、分かった」
教師「おい、そこ話をするなっ」
女「あ、すいませーん」
魔王(1人よりはいいか…)
52 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/08(日) 00:24:20.50 ID:1h5hUZaf0
ー昼休み直前の授業中ー
魔王「…」カリカリ
女「まおたんまおたん」コツコツ
魔王「…なに?」
魔王(早速まおたんと呼ばれてるし…まぁ名前ぐらい好きに呼ばせるか)
女「抜け出す準備してて」
魔王「え?」
女「合図するからそのまま教室出て」
魔王「分かった…」
女「5、4、3、2、1…」
キーンコーン…
女「いくよっ」スクッ
魔王「んっ」ガタッ
ガタガタガタッ
魔王「!?」ビクッ
女「周り気にしないで走ってっ!!」ギュ ダダッ
魔王「うわっ」タタタッ
生徒「おい、逃げたぞっ」
生徒「追いかけろっ」
生徒「魔王ちゃんぺろぺろ〜」
53 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/08(日) 01:08:33.63 ID:1h5hUZaf0
ー未使用教室ー
女「ここまで来たらそう簡単に見つからないっしょ」
魔王「はひっはひっ…」
女「体力ないねぇあの程度で疲れるなんてぇ」
魔王「いやっ…これは…」
魔王(わたしは魔法特化な魔王なんだよ)
魔王(元々体力はないんだ)
魔王(…とは言えないんだがな)
女「あ、そういえば今まで入院してたんだっけ」
女「ごめんごめん」
魔王「別に…かまわないよ」
魔王(いわゆる病み上がりとなっているのは好都合だな)
魔王(賢者はそこまで計算していたのだろうか…)
女「それじゃご飯食べよっか」ゴソゴソ
魔王「…ぁ」
女「あれ?お弁当持ってきてないの?」
魔王「完全に忘れていた…」ズーン
54 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/08(日) 01:35:02.25 ID:1h5hUZaf0
女「あっはっはードジっこだぁ」
女「じゃああたしの一緒に食べようよ」
魔王「でも…」
女「いいからいいから、ほらっ」スッ
魔王「美味しそう」
女「食べてから感想はどーぞ♪」
魔王「うん…」パクッ
魔王「!?」
女「どうかな?」
魔王「美味しい…」モグモグ
女「よかったー、これ自分で作ったんだぁ」
魔王「へぇ」
女「じゃんじゃん食べてよっ!!」
魔王「本人も…食べないと…」
女「あははっそうだね、食べるよ」モグモグ
女「美味し〜」
魔王(友達?と楽しく食事…)
魔王(こういうのだよ、わたしが求めていたのは!!)
女「ちなみにお昼終わるまでここいたほうがいいよ」
魔王「まだ…探してるの…かな」
女「ここ、本来ならカギかかってる所だから」
女「探す人もいないから安心していいよ」
女「ただし、出たら保障は出来ないけど…」ニヤリ
魔王「ここにいる…」ビクビク
女「えっへへ〜」パクッ
55 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/08(日) 21:55:45.75 ID:1h5hUZaf0
ー放課後ー
男子生徒「ねぇねぇどこか行かない?」
魔王「い、いや…」
男子生徒「ばっか、すでに俺と約束済みだっつーのっ」
男子生徒「妄想の中でしただけだろ?」
男子生徒「俺なんかバイクあるから遠出とかできるぜ」
魔王「あぅ…」
女子生徒「ちょっと、男の子だけで決めないでよ」
女子生徒「いきなり男だけとか怖くてダメよ、ねぇ?」
魔王「え、えっと…」
男子生徒「女は出てくるんじゃねぇよ!!」
女子生徒「下半身でしかもの言えない奴らは黙ってなさい!!」
ギャーギャー
魔王「…今のうちに逃げよう」コソコソ
女子生徒「ここは本人に聞こうじゃないっ」クルッ
男子生徒「上等だぁ!!」クルッ
魔王「ぅ…」ダッ
生徒達「どこいくの!?待ってーっ!!」ドドドド
魔王「うわぁぁぁぁぁ…」ダダダダダッ
56 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/08(日) 22:07:39.42 ID:1h5hUZaf0
魔王(この建物の配置が全然分からん…)
魔王(このままでは追い込まれてしまう)
魔王(どうにかいい方法は…)
魔王「窓?」
魔王(ここからならばっ)
バッ!!
女子生徒「うそっ!?」
男子生徒「ここ二階だぞっ!?」
シューン タッ
魔王「よし…ぁ…」
男子生徒「スーパー転校生か!!」
女子生徒「スタントマン…?」
魔王(しまった、ここは普通の人間しかいないんだった…)
魔王(人間ってめんどくさい!!)ダダダッ
57 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/08(日) 22:27:10.17 ID:1h5hUZaf0
ーアパート前ー
魔王「やっと帰れた…」
???「…」
魔王「?」クルッ
サッ
魔王「何かに見られていた気が…」
???「…」
魔王「!!」バッ
サッ
魔王「…」
魔王(何者かわたしを追いかけてきている…?)
魔王「早く部屋に戻ろう…」テクテクテク
大家「あら、魔王さん」
魔王「あ、大家…さん」
大家「どうしたの?」
魔王(この人に一応話しておくか?)
魔王「あの…なんだか後ろから…」
魔王「誰かに見られてる気がして…」
大家「えっ?本当に?」キョロキョロ
魔王「はい」
大家「ふーむ…可愛いからストーカーできちゃったのかしら?」
大家「一応見張っておくから部屋に戻ってて」
魔王「はい…」トコトコ
魔王(真面目に対応してくれるようだ)
大家「あ、そういえば随分と口調が変わったわね」
魔王「変…ですか?」
大家「むしろ今までが変」
魔王「あぅ…」
大家「これからも頑張りなさいね」ニコ
魔王「は、はい」
大家「じゃあ部屋で大人しくしててね」
魔王「わ、分かりました」トコトコ
58 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/08(日) 22:52:36.03 ID:1h5hUZaf0
ー夜ー
賢者「賢者さんのお帰りだっ!!」バンッ!!
魔王「テンション高いな…おかえり」
賢者「ただいまっ!!いつものことだけどねっ」
魔王「言われてたとおりスイハンキ?のスイッチは押しておいた」
賢者「おぉ〜ありがと〜」
賢者「うん、もうすぐできるね」
賢者「んじゃパパッと料理しますかね」キュッキュッ ジャー
魔王「手伝おうか?」
賢者「すぐだからかまわないよ」カチッ ボッ
賢者「それより、まおたん」
魔王「ん?」
賢者「なんかストーカーに狙われてるって?」
魔王「すとーか?なんだそれは?」
賢者「ぶっぶー、減点いち」
魔王「あ」
魔王「何かなそれは…」
賢者「よしよし、かわいいぞ」
59 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/08(日) 23:14:47.26 ID:1h5hUZaf0
賢者「後ろから誰かに見られてたんでしょ?」
賢者「大家さんに話聞いたよ」
魔王「あ、うん…」
賢者「まぁここにいりゃ私がいるから大丈夫さ」
魔王「うん」
賢者「問題は学校がある日の行きと帰りか」
賢者「私が付き添うのも限界あるしなぁ…」
賢者「学校側で信頼できる人いればねぇ…」
魔王「しばらくは様子見るよ」
賢者「そうかい、悪いね」
賢者「明日あたりに携帯でも買ってくるか…」
魔王「ケイタイ?」
賢者「遠くに離れていても会話できる優れものさ」
賢者「よっし、できたっと」ドサッ
魔王「やけに早かったけどそれは?」
賢者「鍋だよ、色んな具を入れてある」
賢者「種類は色々あるけどこれは一番普通のヤツ」
魔王「へぇ…あ、ご飯入れる」モリモリ
賢者「おーありがとね」
賢者「随分と動いてくれるようになったね、あんた」
魔王「1人で生きてるわけじゃないし」
魔王「やる事はやっていくっ」グッ
賢者「やばい、抱きしめて押し倒したい」ジリジリ
魔王「それはお願いだから…やめてほしい…」モジモジ
賢者「モジモジしてるまおたんもイイ!!」キュン