Part3
34 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/05(木) 23:14:46.28 ID:og3O6vZx0
ー3分後ー
魔王「…」ジー
ドンッ!!
魔王「!?」ビクッ
賢者「へいおまちっ!!」
バイト「賢者ちゃん、お寿司屋さんじゃないんだからぁ」
魔王「賢者か…これは…?」
賢者「このお店の自慢の一品『カラフルパフェ』さ」
賢者「わたしのおごりだっ」
魔王「いいのか?」
賢者「可愛いまおたんに食べてほしくて作ったんだ」
賢者「食べてくれないといやんっ」クネクネ
魔王(食べ物だったのか…)
バイト「なん…だと…」
バイト(あの賢者ちゃんがデレている…)
バイト(この子は何者なんだ…見れば見るほどかわいい!!)ジロジロ
魔王「すごく見られているのだが…」
賢者「あちゃー、目つけられちゃったね」
店長「またサボってるのかお前は」グイー
バイト「うひっ」
35 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/05(木) 23:32:27.70 ID:og3O6vZx0
賢者「ナイスタイミング、店長」
店長「知り合い来たら上がるんだったんだろ?」
店長「ちょうど客も引いたしいいぞ」
賢者「どうもですっ」
賢者「と、言うわけだから着替えてくるわぁ」
魔王「あぁ」
賢者「それ食べながら待っててくれぃ」トコトコ
バイト「…」コソコソ
バイト(賢者ちゃんの生着替えタイムっ)
バイト(今覗かないでいつ覗くっ!?)
店長「おい」グイッ
バイト「わひっ」
店長「クビと食器洗いどっちがいい?」
バイト「食器洗ってきますぅ…」トボトボ
魔王「随分と騒がしいな…」
魔王「これ、どういう味がするのだろうか…」ツンツン
魔王「えぇいままよっ」パクッ
魔王「!???!!!」
ポワーン
36 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/06(金) 00:03:24.23 ID:7LljewIv0
ー数分後ー
賢者「お・ま・た」
賢者「って、なんだいその顔は…」
魔王「───」ポワーン
賢者「意識がさようならしてるみたいだねぇ」
賢者「そうか、そんなにその育ちざかりな胸を…」
賢者「モニモニされたいのかっ」ワキワキ
魔王「はっ」
賢者「殺気で気づいちゃいやん」フルフル
魔王「あまりの味に何かが抜けていたようだ…」
賢者「お気に召さなかったかい?」
魔王「いや…甘くて…うまい…」モキュモキュ ポワーン
賢者「幸せそうな顔、超萌えるぅぅぅぅぅ!!」キュンキュン
店長「もうちょっと静かに頼む…」
賢者「あ、すんませんっす」
店長(バイトしてる時よりはじけてるな)
バイト(賢者ちゃんとその友達ちゃん…)ゴシゴシ
バイト(どっちでもいいからペロペロさせてぇぇぇぇ)ゴシゴシカチャカチャピシッ
37 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/06(金) 00:22:44.89 ID:7LljewIv0
賢者「…」ニコニコ
魔王「んぐ、なんだ?」
賢者「まおたん『が』おいしそうだと思って」
魔王「変態か貴様っ!?」
賢者「そうですがそれが何か?」キリッ
魔王「まったく恥じてない態度に反抗できん…」
魔王「あと、その呼び方をやめろと言っている」
賢者「可愛いのに…ダメ?」
魔王「全然ダメだ、やめてくれ」
賢者「あぁ…じゃあ魔王殿パフェは美味でござるか?」
魔王「貴様自体がまったくの別人になってるじゃないか…」
賢者「そのような事は決してないでござるよ、魔王殿」
魔王「…分かった、呼び方は変えなくていい」
賢者「だからまおたん大好きっ」チュー
魔王「気持ち悪い顔を近づけるなっ」グイッ
バイト(魔王ちゃんっていうんだ…)ゴシゴシゴシゴシ
バイト(わたしもチューしたーいっ)チュー
店長「…」
バイト「…はっ」
店長「無機物にキスはどうかと思うぞ…」
バイト「いや、コップが好きなわけじゃないですからぁっ!?」
バイト「可愛い子とちゅっちゅしたぁぁぁぁい!!」
38 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/06(金) 22:17:30.88 ID:7LljewIv0
ー賢者の部屋ー
魔王「…」ジー
賢者「おや?」
賢者「テレビに張り付いてるが…何見てるんだい?」
ヨォ オウオハヨウ キョウモアノコトキタノカ ウルサイナァ…
魔王「…」ジー
賢者「アニメとな…もうそういう趣味に走ったのか…」
魔王「賢者」
賢者「ん?」
魔王「学校って何だ?」
賢者「あぁ、そっちに興味持ってたのかぃ」
賢者「学校っていうのは学問習ったり、運動したり、友達を作るところだよ」
賢者「ごめんよ、実は私もこっちの学校は詳しく知らない」
賢者「色々学ぶところって事は合ってるはず」
魔王「てれび?で何度か見てたけど気になってな…」
魔王「…」ジー
賢者「興味あるのかい?」
魔王「ないといえばウソになる」
賢者「そっか」
賢者「興味を持つのは良い事だよ」
魔王「…」ジー
賢者「でもそれ、アニメ…作られたものだから参考にはあまりしないほうがいいよ」
魔王「…」ジー
賢者「いやん、放置プレイっ」ビクンッ
賢者「しょうがない子だねぇ」ガチャ バタン
39 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/06(金) 22:35:54.63 ID:7LljewIv0
ー1時間後ー
ガチャ
賢者「ただいまー」バタン
魔王「おかえり」カリカリ
賢者「またお勉強に性がでてますな」
魔王「字が違うぞ」
賢者「お、もう覚えたのか」
賢者「覚えるの早すぎだろJK…」
魔王「それよりどこ行ってたんだ?」
賢者「ん?」
賢者「明後日からまおたん学校通えることになったから」
魔王「そうか…」
賢者「うん」
魔王「…」
魔王「…」
魔王「え…?」ズイッ
賢者「近い近い近い…」フルフル
賢者「離れないとチューするぞ」ンー
魔王「っ!?」バッ
40 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/06(金) 23:00:05.84 ID:7LljewIv0
魔王「が、学校とやらに行けるっていうのは本当なのか…?」
賢者「うん」
賢者「さっきまで学園長に交渉してきてたし」
魔王「誰だそれは?」
賢者「学校の最高権力者」
魔王「何故そんな人物と繋がってるんだお前は…」
賢者「人と仲良くなるのは得意なのさっ」
魔王「そうか」
賢者「あっちの世界じゃ人外とも仲良くしたもんだ」
魔王「いや、そこまでは聞いてない」
賢者「残念♪」
魔王「しかし、わたしが学校に…」
賢者「本来ならお金かかったり手続きとかで大変なんだけど」
賢者「色々あって一部免除してくれたんだわ」
賢者「書類とかは私が書いてきたし」
賢者「まおたんは学校行くだけでいい状態さ」
41 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/06(金) 23:17:38.64 ID:7LljewIv0
魔王「何から何まで迷惑かける…」ペコリ
賢者「こんな低姿勢な魔王見たことがない…」
魔王「わたしは別に魔王だからといって偉いわけじゃない」
魔王「ただ偶然他の者以上の力を持っていただけのこと」
魔王「誰であろうと対等に向かい合う」
賢者「元の世界のまおたん、実は良い人だったんじゃないのか…?」
賢者「私はね、まおたんがここで頑張るって言うから支援してるだけよ」
魔王「そうか…」
賢者「まぁ学校、楽しみにしてるんだよ」
賢者「でもその前に話し方もうちょっとなんとかしないとなぁ」
魔王「そうだな…」
魔王「てれびとか外での会話を聞いてるとわたしの話し方がおかしいのは分かった」
賢者「しかも見た目とのギャップがひどいからなぁ…」
賢者「下手したらおっさんだよおっさん」
魔王「おっさんってどんなだ?」
賢者「えっと…こんな人」ピッ ニュースノジカンデス
魔王「このいかつい顔したのが…おっさん…」ズーン
魔王「が、頑張るので教えてくれっ」
賢者「よっしゃ、スパルタでいくよっ」パチーンパチーン
魔王「その鞭はどこから出てきた…」
42 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/06(金) 23:38:26.71 ID:7LljewIv0
ー風呂場ー
バシャーン
魔王「ふぅ…」
魔王「少しは変わったのだろうか…」ジャポ
賢者『そう簡単にはいくまいっ』ペトー
魔王「ガラスに張り付いて何してるんだ?」
賢者「ちっがーうっ!!」ガラッ
魔王「!?」
賢者「そこは『きゃー覗きよー!!』だろう!!」
魔王「お前は何言ってるんだ」
賢者「その辺の冗談はまおたんにはまだ理解できないかぁ」
賢者「つまんなーい」プリプリ
魔王「まだお前の言っている言葉は理解できない時がある」
賢者「ほら、また口調戻ってる」
魔王「え…あっ…」
賢者「普段から使っていったほうがいい」
賢者「じゃないとすぐボロ出るからね」
魔王「わ、分かった…」
賢者「1人の時もそんな感じだったの?」
魔王「そうだな」
賢者「デデェ〜ン!!魔王、アウトー!!」
魔王「!?」ビクッ
43 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/06(金) 23:53:14.98 ID:7LljewIv0
賢者「まぁいいや」
賢者「それならうーん…どういうのがいいんだろうなぁ」
魔王「どういうとは?」
賢者「人間見てきたなら分かるだろうけど」
賢者「話し方って人によって違うんだよね」
賢者「私は結構標準より砕けた感じで話してる」
魔王「じゃあわたしの場合はどういうのがいいんだ」
賢者「うーん、魔王だからなぁ…」
賢者「お嬢様口調」
魔王「…賢者さん、こんな感じかしらね?」
賢者「…んっ」バッテン
魔王「!?」
賢者「なんか萌えない」
魔王「貴方が変なこだわりを求めべきじゃないでしょう…」
賢者「じゃあ近所の年下の子口調」
魔王「…これならどうかなっお姉ちゃんっ!!」
賢者「結婚してくださいっ!!」ギュウ
魔王「や、やめてよぉお姉ちゃん…」グイグイ
賢者「おっと、ピッタリなのないな」
44 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/07(土) 00:18:14.52 ID:r9GH5x2k0
賢者「個人的には今のはドストライクなんだが…」ジュルリ
魔王「変態めぇ…戻っていい?」
賢者「いいよ」
賢者「しっかしあんた、記憶力がとんでもなくいいね」
賢者「一日勉強しただけでそこまで覚えてるとは…」
魔王「そうか?」
魔王「じゃああれでいいんじゃないか?」
魔王「一般の女性口調」
賢者「ノンだっ!!せめて一般の『少女』口調でっ!!」
魔王「だから変なこだわりを持つなと言うに…」
魔王「まぁお前にはあまり逆らえないしそうしよう」
賢者「きゃーっ!!まおたん大好きっ!!」ギュゥゥゥ
魔王「くっついてくるの好きだなぁ…」
魔王「ついでに服びしょ濡れになってる」
賢者「このまま入るからオッケー」ヌギヌギ ポヨンポヨン
魔王「…くっ」ジー
賢者「何でそんなに悔しそうなの?」
魔王「わたしはまだ育つ…焦るな…」ブツブツ
賢者「?」
45 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/07(土) 21:33:57.75 ID:r9GH5x2k0
ー2日後ー
賢者「じゃあ昨日案内した通り学校まで行くんだよ」
魔王「分かった」
魔王「わたしは今普通の人間になってる…かな?」
賢者「まだまだ怪しいところあるけど大丈夫」
賢者「ボロ出さない程度に頑張れ」ポンッ
魔王「う、うん」
魔王「じゃあ行ってくる」トコトコ
賢者「いってらっしゃ〜い」ブンブン
賢者(普通に見れば大人しいお嬢様風だから問題なさそうね)
賢者「だが変な虫は排除するけど」キラーン
賢者「とりあえず学園長に連絡しとこっと」ピッピッピッ
賢者「もしもーし、おはようございまーす」
賢者「はい、賢者さんですよー」
賢者「もしあの子の事で何かあったらこちらに即刻連絡お願いできますか?」
賢者「一応保護者なので、はい」
賢者「どうもです、それじゃよろしくです〜」ピッ
賢者(学校生活を楽しんでおいで、まおたん)
46 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/07(土) 21:51:44.53 ID:r9GH5x2k0
ー学校への道ー
魔王「…」
魔王(すごく視線を感じる…)
学生達(あの美少女は誰だろう…)チラチラ
魔王「いやいや、気のせいだ気のせい…」フルフル
魔王「夢に見たスクールライフとやらを楽しむのだっ」トコトコ
学生A「この辺で見かけない子だな」
学生B「転校生とか?」
学生C「どこかのアイドルやってる子かしら?」
学生D「二次元レベルwwwテラかわゆすwwwww」
魔王「寒気が…」ゾクゾク
魔王「早く行こう」トコトコトコ
47 :
◆e5RobaASduyx :2013/12/07(土) 22:12:19.43 ID:r9GH5x2k0
ー学校 廊下ー
教師「君が魔王さんですね?」
魔王「は、はい」
教師「じゃあついてきて」テクテク
魔王「はい」
魔王(間違ってないよな…大丈夫だよな…)
教師「今までずっと病院で過ごしていたようですが」
魔王「えぇっ!?」
教師「どうしました?」
魔王「あ、なんでもないです…」
魔王(病院ってどういう事だ…?)
教師「もう体は大丈夫なのですか?」
魔王「え、はい…もう…治りました」
魔王(賢者め、わたしをどういう人物だと吹き込んだのだ…)
魔王(元病人にして一体何の意味があるのだ…)
教師「色々分からない事は、みんなに聞くといいですよ」
魔王「は、はい」
教師「着きました」
教師「少し待っていてください、あとで呼びますから」ガラガラ
魔王「わ、分か…りました」