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魔王「死に逝くものこそ美しい」女勇者「その通りだ」
Part6


196 :>>1 :2014/05/11(日) 22:21:47.94 ID:4WmrJOXno
*************
《 泉のほとり 》
勇者「ふう、少し食べ過ぎた」
魔王「情け無い。所詮は人間か」
勇者「フフッ、そうね」
魔王「……何処に笑うところがあるというのだ、平時の貴様ではないな」
勇者「……そうね、祭りの熱気に当てられたのかもしれない、でもそれが楽しい」
勇者「良かった……祭りは成功」

197 :>>1 :2014/05/11(日) 22:22:43.90 ID:4WmrJOXno
魔王「……あまり水際に近付くな」
勇者「どうして?」
魔王「海魔共の動きが怪しい。貴様を力ずくで血族に加えんとしても不思議ではない」
勇者「……私を?何の得が」
魔王「貴様が持つその恩恵だ、精霊すら使役しかねんその力ならば他の部族を統べることも容易かろう」
勇者「試したこともないけど……」
魔王「あの歌の際、精霊言語を用いていたではないか、加えて生命の恩恵、それは大きな力となる、最早その力の制御も手に入れたらしいしな」
勇者「……気付いていたの?」
魔王「催しの際、見慣れぬ服を着ていたな?あれは神の下賜物ではあるまい、それを貴様が纏っているのはそういうことであろう」

198 :>>1 :2014/05/11(日) 22:24:12.75 ID:4WmrJOXno
勇者「……そうね、特別な服じゃなきゃ前はボロボロになってた、それと、多分、殺そうと思えば、そうすることも出来ると思う」
魔王「栄えさせることもな」
勇者「でも、そもそも私は人間として生まれた、今更、魔族になることがあるの?」
魔王「獣も植物も、高次の存在になればなるほど人間の体に近付く。神は自らの姿を模して貴様等を創造したゆえな」
魔王「それと交われば人の座より引きずり降ろされる、逆に魔族はより高次の存在となる、我以外の魔族が人間を襲うのはそういった目的もある」
勇者「……貴方は魔族の事に詳しいのね」

199 :>>1 :2014/05/11(日) 22:27:26.11 ID:4WmrJOXno
魔王「痴れ者、我をなんだと思うてか」
勇者「ハラペコの甘党魔族?あと素直じゃない」
魔王「断じて違う、我は魔の王なるぞ」
勇者「フフッ、そうね」
魔王「菌糸王か妖精王が貴様を手に入れれば力の天秤は一気に傾くであろう、誘いもあったのでは無いか?」
勇者「…………」
魔王「申せ、別に咎めたりはせん、魔族とはそういったものだ」
勇者「そうね、今も誘われる。彼等の目的は貴方の言うとおりこの力だと思う」
勇者「けど、この力のお陰で私は彼等に会えた、だからこうして追放されても楽しく生きていられる」

200 :>>1 :2014/05/11(日) 22:28:25.85 ID:4WmrJOXno
魔王「……あれ等が我の目の届かぬ所で人に害を与えぬとは思えん。その力でねじ伏せたのであろう?」
勇者「……相互に利益のある関係もあれば、一方的に利益を得たり害をなすことも有る、それは魔族だけじゃない、自然だけでもない、人間の世界でも同じ」
勇者「降りかかる火の粉は払わなければならない」
魔王「…………」
勇者「共に生きる、と言っておいて、貴方は失望する?」
魔王「馬鹿な」

201 :>>1 :2014/05/11(日) 22:29:49.59 ID:4WmrJOXno
勇者「どうして?」
魔王「あれらは『そういうもの』だ、そして貴様も『そういうもの』だ」
魔王「そして貴様の方が強かった。だから貴様が生き残る。その事実は『役割』に当て嵌められた我等とて覆せん」
勇者「……そうね、けどそれでも悩むの」
魔王「何故だ、弱きが滅びるは運命であろう」
勇者「そう、それでも悩む、それが人間なの。魔族もそうかもしれない」
魔王「馬鹿な、我とその眷属がそのように脆弱な」
勇者「では、貴方は何故、私を水辺から遠ざけたの?」
魔王「…………」

202 :>>1 :2014/05/11(日) 22:31:05.57 ID:4WmrJOXno
勇者「私は貴方にとって滅びるべき人間ではないの?」
魔王「……笑わせるな人間」
勇者「どうして?」
魔王「魔王を前にして戦うことを選ばなかった者は勇者ではない、『役割』を放棄したに過ぎない貴様は敵ですらない」
勇者「……素直じゃない」
魔王「断じて違う」
勇者「そう?でもそれは私が勇者かそうでないかだけ、私を『守ってくれた』ことの理由にはならないわ」
魔王「…………」
勇者「ありがとう、助かった」
魔王「…………ふん」

203 :>>1 :2014/05/11(日) 22:32:25.17 ID:4WmrJOXno
勇者「そろそろ戻ろう、朝日が昇る前には…………あ」
魔王「なんだ……む?」
「オレと一緒になってくれ!」
 「…………嬉しい!」
     「なあお前、その、この後暇か?」
       「この後って……朝よ?」
魔王「なんだあれは、つがいをつくっておるのか……む?」
勇者「…………」
魔王「何故、赤くなっておる?」
勇者「なんでもない、祭りの場では見慣れた光景」
魔王「ほう、祭りにはそういった風習もあるか……む」

204 :>>1 :2014/05/11(日) 22:33:38.74 ID:4WmrJOXno
二条の光が燐光をチラつかせながら湖面を飛び回る。
その動きは自分達がつがいであることを証明しているかのように規則的で連携の取れたものだ。
魔王「……あれは妖精か」
舞踊にも近いその動きは魔界にあって幻想的であると言わせしめる。
音もなく飛び回る二条の光は泉の中心に止まるとその姿を現した。
性固定されている種であろう妖精のつがい。
二つの光は何に憚れることなく、
その口と口を合わせた。

205 :>>1 :2014/05/11(日) 22:34:48.66 ID:4WmrJOXno
………………
最後の勇者『ん……愛している』
………………
魔王「……愛している」
勇者「はっ!?」
魔王「……という光景か?なんだ貴様、突然頓狂な声をあげるでない」
勇者「あ、貴方が変なことを言うから」
魔王「『愛している』とは変なことなのか?」
勇者「そうではないっ、そんなことは、無い、はず?」
魔王「何故、疑問であるか」

206 :>>1 :2014/05/11(日) 22:35:51.97 ID:4WmrJOXno
勇者「私にもよくわからな……」
魔王「見慣れた光景ではないのか?」
勇者「そ、そう見慣れた光景、だから普通のことっ」
魔王「では、答えよ。あれらはどんな意味があるというのか」
勇者「え……」
魔王「どうした?答えよ、貴様はいつも当然の事であるように、恐れも知らず我に叱責をしていたではないか」
勇者「おしべと……めしべが……」
魔王「なんと、植物もあのようになると言うか」
勇者「そ、そう根本は同じ、男がいて、女がいれば自然とそうなるっ」

207 :>>1 :2014/05/11(日) 22:37:27.83 ID:4WmrJOXno
魔王「ほう、少し面白い、では貴様もいずれあのようになると言うか」
勇者「な、ならないっ、もう行くっ」
魔王「…………待て」
足早に去ろうとする女の手を掴みこちらを降りむかせる。
やはり平時、冷静であるこの女にしてらしからぬ様子である。
勇者「……何?」
手の平から伝わる熱がそのまま顔にまで伝播しているように紅潮した顔、それは祭りに当てられたものか、それとも付近のつがい共に当てられたものか、
獣は発情すれば体温が上昇することは知っていたが、それはこの女も同じなのであろうか。

208 :>>1 :2014/05/11(日) 22:38:49.19 ID:4WmrJOXno
いつもは忌々しい炎を宿した双眸も、この時にあっては潤み、どこか許しを請うような様に被虐心が湧き上がるは、我が暴君である故か。
勇者「今日の貴方は少し変、きっと祭りの空気に当てられて……」
魔王「それは貴様では無いのか?」
勇者「そ、そんなことは無い」
そうして目を合わせるのを拒み、顔を逸らす女の唇を見やる。
何故、瑞々しく濡れているのか、常ならぬ時において、人の唇とは乾くものではないのか。

209 :>>1 :2014/05/11(日) 22:40:08.54 ID:4WmrJOXno
勇者「少し、困る……」
雄と雌が一所に集えば自然そうなるとこの女は言った。
では、我もこの女とそうなるのであろうか。
このまま、こうしていればそうなるのであろうか。
その口に吸い寄せられるのであろうか。
魔王「………………」
果たして、我をして、その口に、
勇者「…………もう行こう」
吸い寄せられる事は無かった。

210 :>>1 :2014/05/11(日) 22:42:10.04 ID:4WmrJOXno
今日はここまで。
本当にたくさんのレスありがとう。
味覚描写は初めてだったのですが、この時間帯に書くと大変なことになることを知った。

211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/11(日) 22:50:06.96 ID:zwHJewIIo


212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/05/11(日) 22:50:32.32 ID:5NjXB4h30
いいよいいよーこういう関係大好きだ。
飯テロは読者に多大なカロリーを与えるが俺は嫌いじゃない。体重が90越えるとどうでも良くなるしな

213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/11(日) 23:05:40.99 ID:8y9QCaido
いい雰囲気だなぁ
結末が気になる

214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/12(月) 00:12:17.57 ID:DW0KCEXSo
勇者可愛い

215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/12(月) 00:32:38.79 ID:7uqCFqdAO
乙です
>>208文中の被虐心→嗜虐心かな?と思うんだけど…野暮ったくてごめん
でもとても楽しく読んでるよ〜

216 :>>1 :2014/05/12(月) 08:10:24.88 ID:Ow+aN1U2O
>>208 被虐心→× 嗜虐心→○
>>215 野暮なことは無いです、ありがとう!

217 :>>1 :2014/05/13(火) 23:31:56.28 ID:rGb98vWto
*************
魔王「皆の者、今宵はよく集まった、この我自ら褒めて遣わそう」
魔王「今宵の宴は散り逝く多くの戦士の命在ってのもの」
魔王「貴様等、魔族は我の配下である、戦士に対する礼儀を知り、それ故、全霊を持って明日からも殺すが良い」
魔王「だが、ゆめ忘れるな、力至らねば……」
魔王「今宵の晩餐にあがっていたのは貴様等の方であるとな!」
魔王「皆!手を合わせよっ!!」
「「「「「 応 ッ !!!! 」」」」」

218 :>>1 :2014/05/13(火) 23:33:19.66 ID:rGb98vWto
魔王「『ごちそうさま』でした!」
「「「「「 『ごちそうさま』でしたッ!!!! 」」」」」」
こうして、魔王軍としては初の『祭り』は終わりを告げた……
……一部を除き
*************
獣王「ハナよ……息災か、今宵もまた変わらず、否、今宵は一段と美しい毛並みだ……」
ワンッ ハッ ハッ ハッ

219 :>>1 :2014/05/13(火) 23:34:26.34 ID:rGb98vWto
獣王「お前を一族に迎えたいと申す者が後を絶たぬ、このままではあの人間にも害が及ぶやもしれん、お前にとって悪い話でもないだろう」
ハッ ハッ ハッ ワンッ ワンッ
獣王「そうか……強い女だなお前は」
ワンッ ワンッ
妖精王「……オラァ!犬っコロ、何盛ってやがる!いい加減こっちに来いっての!」
獣王「無粋な奴よ……ハナよ、ではな、また会おう」
ワンッ

220 :>>1 :2014/05/13(火) 23:35:13.81 ID:rGb98vWto
妖精王「なーにお前?あんな犬にご執心なの?狼王の誇りは忘れたのー?」
獣王「貴公等と違い我等は戦士に値する者をないがしろにせぬだけよ」
妖精王「汗クサッ!もーいーからさ、さっさときめよーぜ?」
獣王「フン、望むところだ……」
機械王「ワカリキッタコトヲ……」
妖精王「今回の……『祭り』?でわかったでしょ?最も優秀な種族は……」
獣王・機械王・妖精王「「「(我)(アタシ)(ワレ)等」」」
獣王・機械王・妖精王「「「(ウム)(アン)(ア")?」」」

221 :>>1 :2014/05/13(火) 23:36:14.39 ID:rGb98vWto
妖精王「おい……何ぬかしてんの?魔王様はアタシ等のお菓子にご執心だったわけよ?理解できる?」
獣王「そのようなものをいくら食らったところで文字通り腹の足しにもならぬ、なんともあれば、食とは生き抜くためが本分ならば」
機械王「馬鹿メ、コレダカラ有機生物共ハ、ソモソモ、ソレラヲ作ルタメノ道具ヲ誰ガ用意シタト?人間ノ食材ヲ揃エル為ニ交換スル鉱石ヲ誰ガ捻出シタト?」
妖精王「油のめぐりがワリーんじゃねえかポンコツゥ?全部奪えばいいんだよォッ!!んなモンはよォッ!!魔族だろうがテメーはァッ!?」
獣王「浅ましい……あの勇者に勘付かれ止められる姿が目に浮かぶ。貴公、二度、地を這わされるつもりか?」

222 :>>1 :2014/05/13(火) 23:38:55.89 ID:rGb98vWto
妖精王「……ビビッてんじゃねーよ!大体、人間共の道具や調味料だって結局あの女の手を使ってんじゃねーか!馬車馬の如く使いまわしゃいいんだよ人間なんてよ」
機械王「動揺シテイルノハ貴様ダ、妖精ノ、ソレデハ優秀ナ種族トハ言エナイ」
妖精王「……やっぱり、止めだ、くだらねー」
妖精王「お前等ここでぶっ殺したほうがよっぽどわかりやしーわ……」
獣王「……よかろう、ここのところ鈍っていた。妖精の羽と無生物の頭をもぐのも一興か」
機械王「今カラ敗レタ際ノ言イ訳カ?獣人ノ体ニナッテマデ狼王が手ニ入レタ知性ハ、浅知恵ダッタラシイ」
????「「「やれやれ、王と名の付く者達が見ていて呆れますね」」」
獣王・機械王・妖精王「「「アア"ッ!?」」」
????「「「そんなことだから自分達が敗北していることにも気付かない、勝者が誰かもわからない」」」

223 :>>1 :2014/05/13(火) 23:40:00.50 ID:rGb98vWto
獣王「この不快な匂い」
機械王「コノ汚染濃度」
妖精王「嫌みったらしい口調」
????「「「そうです、ようやく気付きましたか」」」
獣王「…………」
機械王「…………」
妖精王「…………オメーどうしたの?その体」
????「「「どうしたと?森と共に生きる妖精が知らないのですか?」」」
菌糸王(小)「「「この原木なるものを……」」」
.

224 :>>1 :2014/05/13(火) 23:41:18.51 ID:rGb98vWto
獣王「……貴公のそのナリに驚嘆しているのだと思うぞ?」
菌糸王(小)「「「私は貴方達とは違い、原初の姿を保つことに誇りを持っていますれば……こうして胞子を原木に移し、移動を行うのです」」」
菌糸王(小)「「「そう、これも人間の知恵、どうです?声も出ないほどに驚きましたか?」」」
妖精王「絶句してんだよォッ!!」
機械王「合理的デハアル」
妖精王「え?マジで言ってんのポンコツ。それはないだろー……」
獣王「それで、そのような無様を晒して何故祭りに参加など、貴様等の種族は参加者は皆無であったであろう?」
菌糸王(小)「「「ええ、一族の者はいません、私と……この」」」
キノコ屍人「アウー」
菌糸王(小)「「「お供だけならば……なんともなれば貴方達程度、一族総出で出るまでもなければ」」」

225 :>>1 :2014/05/13(火) 23:42:47.92 ID:rGb98vWto
妖精王「うわー冬虫夏草の生えたゾンビが原木持って夜道を闊歩とか……」
獣王「悪夢以外のなんでもないな」
機械王「合理的デハアル」
キノコ屍人「アウー」
妖精王「そんで?相変わらず卑猥な様晒して、何、勝者面してんの?」
菌糸王(小)「「「わかりませんか?」」」
キノコ屍人「アウー」
妖精王「わからねーよ、オメーが恥の訪問販売始めた以外はな」
菌糸王(小)「「「愚かな……総身の知恵も知れたものとはよく言ったものでございますね」」」
キノコ屍人「アウー」
妖精王「テメーの今の様振り返って言いやが… キノコ屍人「アウー」 うっせえんだよ!なんなんださっきから、燃やされてーか!?」

226 :>>1 :2014/05/13(火) 23:43:47.09 ID:rGb98vWto
獣王「私は貴公等の漫談に付き合っている暇はないんだが」
菌糸王(小)「「「ならば愚かな羽虫や畜生に教えて差し上げましょうや……あの様を御覧なさい」」」
キノコ屍人「アウー」
妖精王「そいつが指差すのかよ……アン?」
獣王「ウム?」
機械王「…………」
「ウッヒャッヒャッッヒャッヒャ!!」
    「ウブ……オロロロロロロ……」
            「飲めー!脱げー!ムヒョヒョヒョヒョヒョ!!」

227 :>>1 :2014/05/13(火) 23:44:21.01 ID:rGb98vWto
妖精王「……魔王様が終わりを告げたってのにヒデエ様だな。オイ、犬ッコロ、あの×××晒して踊り狂ってんのオメーんところの戦士(笑)じゃねーか」
獣王「……二度と晒せるモノが無きようしておこう。それより人目も憚らず○○○しておるのは貴公の配下きっての賢者殿であろう」
妖精王「……いーんだよ、妖精はそんなもんだ、植物だって憚ってねーだろうが」
獣王「しかしアレは……ワームの類と絡み合い、あまつさえ△△△を」
妖精王「王様のアタシがいーっつってんだろうが!大体、酒が入ってりゃ……!」
獣王「……ヌ」
機械王「…………」

228 :>>1 :2014/05/13(火) 23:45:10.44 ID:rGb98vWto
菌糸王(小)「「「気付きましたか、『酒精を生み出すのは何か』、ということを……」」」
妖精王「酒を発酵させるにゃテメーらが……!」
獣王「なんという……」
菌糸王(小)「「「そう、あなたたちは……」」」
菌糸王(小)「「「私共一族の虜となっているということにっ!」」」
キノコ屍人「アウー、アウー」
獣王「なんだと……そんなことがっ」
妖精王「やめろ犬ッコロ、料理にあいつらは欠かせねーもんだ、テメーだってわかってんだろ……」
獣王「馬鹿な!こんな、こんな事が……!」