Part9
224 :
>>1:2014/01/26(日) 10:58:18.08 ID:
Ur6f8U+v0
はい、おはようございます。
一応最後までの構想が出来ましたが
壮大になりつつあります。
小出しでモヤモヤは変わりませんが。
いつもの数レス行きますよ。
225 :
>>1:2014/01/26(日) 10:59:16.75 ID:
Ur6f8U+v0
魔法使い「……」パチ
勇者「おはよう。よく眠れたか?」
魔法使い「……ふぁ…」コク
勇者「そうか……」
魔法使い「……何か、あっ……た?」コシコシ
勇者「あぁ昨夜な。まだ確証はないが……」
魔法使い「……そう」
勇者「…………」ジッ
魔法使い「……?///」モジ
勇者「昨夜、魔法使いは何か……気付くことはなかったか?」
魔法使い「………………」
魔法使い「……」フルフル
勇者「……そっか。いずれにせよ、この街に何かあるのは間違いない。魔法使いも気を付けるんだぞ」
魔法使い「……」コクン
勇者「とは言うものの……」ファア
勇者「ん、悪い……結局、あまり眠れなかったからな。少し横になるよ」
魔法使い「……!」コクコク
勇者「出来るだけ、出歩かないでくれよ……何が……あるか……わから……い……」スー…
魔法使い「………」コク
勇者「……スー……スー……」Zzz
魔法使い「……」スッ
チュ…
魔法使い「………///」ファサ ポンポン
魔法使い「…………」
ゴメン…ネ…
226 :
>>1:2014/01/26(日) 11:00:45.26 ID:
Ur6f8U+v0
アッ…アゥウッ…
勇者「……ん……」モゾモゾ
ダ…メ…アッ…マダ…
勇者「……んが?」パチッ
アッ…ア…クッ…ファ…
勇者「…!?…」ガバッ
魔法使い「あぁぁっ……! あく……っ……い……やぁ……!」ハァ ハァ
勇者「ま、魔法使い!?」
魔法使い「ゆー……しゃ、ダメ……うぁ……っ! ゆーしゃ…ぁ……ゆーしゃぁぁっ!!」ビクッ ビクッ
勇者「どうしたんだ!? しっかりしろ! 俺ならここだ! ここにいるぞ!!」
魔法使い「ク、る……キちゃう……あぁ……っ! イ……ヤ……」
勇者「魔法使……っ!」ゾワゾワッ
ゴォォォォ!!
勇者「また……!?」
魔法使い「ゆ……しゃ……ぁ……っ……ぁぁああああああああああああっ!!」ゴバァッ ドウッ
勇者「うぐっ!?」ドガッ
ギィィィ…ン
勇者「これ、は……共振……っ!?」
勇者 (魔法使いが……この街を覆う魔力に呼応してるというのか?)
勇者「くそっ!! 何が起こってる!!」ググッ
魔法使い「っ!」カッ
勇者「!!」バッ
ズドドド……ォォン ガラガラガラ…
………
……
勇者「……だあっ!!」ドガァッ ガコン ゴドッ
勇者「ハァッ……ハァッ………こ、これは……?」
住人?「ァ……ァァ……」フラフラ
傭兵?「……ァヒ……ァ」フラフラ
兵士?「……アリ…マセ…」フラフラ
女?「…ィァ……ィィ……ァ…」フラフラ
魔法使い「…………」ヒュォオオ
勇者「魔法使い!! 魔法使い、何があったんだ!」
魔法使い「…………」フイッ
勇者「魔法……使い?」
バシュッ
勇者「ま、待ってくれ、魔法使い!」
227 :
>>1:2014/01/26(日) 11:03:23.07 ID:
Ur6f8U+v0
■■■■■■■……
傭兵?「アヒ……アヒ、ヒ……」ブンッ
ザクッ
勇者「がっ……!? お、前……!」
■■■■■■■…
女?「イヤ……ィィァァ……」ブンッ
ドガッ
勇者「何で……くそっ!」チャキッ
■■■■■■■……
住人?「ォォ……ァァァ」ブンッ
勇者「ぐっ!」ガギィッ
■■■■■■■…
兵士?「リ……マセ……アリ……マセン…… 」ビュオッ
ドガァッ
勇者「がはっ!?」ドザァ
ァ……ァァ……
ォォ……ァァァ……
ァァ……ァ……ァァァ
勇者「この街の住人……どうなってるんだ……どいつもこいつもおかしいところだらけじゃないか!!」タッ
ブンッ ビュオッ シュッ ブォッ ビュンッ
勇者「くそっ……」サッ バキン パシッ バッ ガキッ
勇者 (さっきから頭の奥を蠢くように聞こえる声……一体何が……!)
勇者「頼む、どいてくれ! 仲間が……魔法使いが俺を待ってるんだ!!」ザッ
ォォ……ォォン……
勇者「ちくしょう……っ」ダンッ トッ
ブンッ ビュオッ シュッ ブォッ ビュンッ
勇者「はああっ!」 バキン パシッ バッ ガキッ
ビュカカカ ズドッ
勇者「うぐ……っ!」ズボッ カラン
勇者「……どけェェェェ!!」ダッ
228 :
>>1:2014/01/26(日) 11:04:23.01 ID:
Ur6f8U+v0
勇者「魔法使い!」ハァ ハァ
魔法使い「……………………」
王国兵「おや? これは勇者様」
軍師「どういうことですかな、勇者様」
勇者「お前ら、魔法使いに何をした!? 魔法使いだけじゃない! この街の住人も!!」
軍師「は、て……何のことだか」ニヤニヤ
王国兵「私共にはさっぱり」ニヤニヤ
勇者「白々しいんだよ、何だあの生気も感じない集団は!」バッ
ォォ……ァァ、ァ……
ァ……ァァ……
軍師「……ふむ」クイッ
王国兵「……勇者様。魔王の脅威に晒され魔物に怯える人々をご覧になり如何お思いか?」
勇者「……それが何の関係がある?」
軍師「怯えるばかりでなく、なぜ戦おうとしない?」
勇者「眼前に死が迫れば、人は臆病にもなる」
王国兵「そうだ! 人は臆病にも傷付くことが恐い! そして死が恐い! 他人が傷付くことには無頓着なのにも関わらずだ!!」
軍師「しかし、そんなものがなくなるとしたら?」
勇者「………貴様ら……」
軍師「そこで我ら王国軍はある秘法を見出だした!!」
王国兵「己自身、戦いに身を投じることができる。己自身が守りたいものを護れる」
軍師「見よ! 古代呪術書に記された神秘の秘法! それにより新たに生まれ変わった彼らを!!」
勇者「……!!」バッ
ァァァ……ァァ、ァ……
アヒヒ……アヒアヒ……
勇者「そ、んな……」
軍師「死ぬこと無き躯……素晴らしいことではないか?」
勇者「まさか……昨日襲撃してきた不死者は……」
王国兵「ご明察。推測通りでございますよ……勇者様」ニタァ
勇者「この街の住人は……すでに……」ギリィッ
229 :
>>1:2014/01/26(日) 11:06:54.11 ID:
Ur6f8U+v0
軍師「我が不死軍は不滅! 人も! 動物も!! 魔物すらも!!」
軍師「すべてを取り込み強大になっていく!! 魔王なぞ恐るに足らず!!」
勇者「これ以上、死者の冒涜は許さんぞ!」
軍師「これは異なことを……我らが国王様の御事案ですぞ、勇者様」
勇者「な……に……」
勇者「国王が……国王が臨んでこんなことを!? 自国の民を、人間をなんだと思っているんだ!!」
軍師「ふぅ……やれやれ。おい」
王国兵「国家反逆罪にて勇者様を、いや……勇者を抹殺せよとのご命令だ」
魔法使い「……は、い……」スッ
勇者「そんな……嘘、だろ……魔法使い……」
魔法使い「………………」キィィン
勇者「魔法使いィィィィ!!」スラッ ビュオッ
ズドオォォォン!!
230 :
>>1:2014/01/26(日) 11:17:26.57 ID:
Ur6f8U+v0
………
……
…
魔王「不死化魔法ね」
勇者「知ってるのか」
側近「吸血鬼の真祖やリッチなど、元が人間だった者たちが更なる高みを目指すために用いた呪法ですね」
勇者「あぁ、元は己自身に掛ける呪術と聞いた。それを街全域に施し、住人を不死者の戦士と変える」
側近「ふむ……最前線都市であれば大量に人が死んでも不思議はない、という訳ですね」
勇者「そこに漬け込んだんだ。そして新たな死者をも飲み込み、より強大になっていく」ギリ
魔王「………」
側近「心情的にはともかく、非常に利に敵った方法ですよ」
側近「死ぬこともなく、疲れを知らない不死者の軍団……人間は恐るべきモノを造り出しましたね」
勇者「…………」
魔王「側近!」グアッ
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
側近「は、はひぃ!?」ズル ベタン
魔王「少し……黙りなさい」キッ
側近「ははははいぃぃぃぃ……」ブルブルブル
勇者「………」
…
……
………
231 :
>>1:2014/01/26(日) 11:19:41.47 ID:
Ur6f8U+v0
というわけで、また次回!
お楽しみに?
232 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/26(日) 12:30:24.42 ID:lX+OBPcxo
おっつ
魔王の感性マトモだよなぁ
233 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/27(月) 00:36:00.72 ID:f8qLZDc50
魔法使いが気になるな〜
乙です
234 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/27(月) 01:32:21.57 ID:JfUXNiTmo
乙
魔法使いが健気で可愛すぎる
235 :
>>1:2014/01/28(火) 05:43:44.19 ID:
KODQU2MZ0
おはようございます。
この先の展開でゴチャつきまして
ただいま整理及び加筆・添削中です。
なかなか来られないお詫びに
まだしていなかった
要らないかもしれない
勇者パーティーの人物紹介です。
戦士 : 使用武器・斧
豪放磊落ながら周りに気を使える大男。
年長者らしく時には仲間を諌め、時には先立って
パーティーの先頭を担ってきた。
その命を賭して勇者を守った。
僧侶 : 使用武器・メイス
若いながらも信仰心の厚い聖職者。
神託を授かり、勇者と共に旅立つことを決意。
姉を偽った魔物に騙され、姿を消した。
後に光の中から勇者の前へと姿を現したが……。
魔法使い : 使用武器・杖
勇者のパーティー中、最年少の女の子。
言葉を発することが苦手で、その声は小さくか細い。
魔力が次第に脹れ上がり、その潜在能力は底が知れない。
勇者に恋心を抱いているが……。
本日中に更新いたします。
もうしばらくお待ちください。
236 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/28(火) 08:04:43.89 ID:QFKkb+TLo
あいさー待っとります
237 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/28(火) 14:22:29.96 ID:a8z5iom2o
なんかじわじわこみ上げてくるな
おつ!まってる!
238 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/28(火) 14:25:17.98 ID://oZKXk9o
大人向けの絢爛な挿し絵の入った文庫サイズの絵本で読みたいので、絵師と>>1頑張って!
239 :
>>1:2014/01/28(火) 15:56:37.87 ID:
KODQU2MZ0
はい、お待たせしています。
これより投下していきます。
擬音ばかりになり見辛いかと思います。
これ伝わるんですかね?
自分の能力ではこれが限界でした……
どうかご容赦くださいませ。
240 :
>>1:2014/01/28(火) 15:57:35.36 ID:
KODQU2MZ0
勇者「目を覚ませ! 魔法使い!!」
魔法使い「……氷槍………乱刹……」パキッ パキパキパキ…
ヒュヒュン ヒュンヒュン ヒュンッ
勇者「はあッ!!」ザガァン
魔法使い「………」ヒュィィィン
勇者「魔法使い!!」
軍師「かつての、仲間同士……」ニタニタ
王国兵「そして今は最大の敵」ニヤニヤ
軍師「さぁ行きなさい、我が不死軍よ! 勇者を取り込めば魔王打倒の栄光はこの手に……フフ……フヒャヒャヒャ!」ケタケタケタ
王国兵「■■■■■■…」アーヴーアーダー…
ァ……ァァ……
ォォ……ァァァ……
ァァ……ァ……ァァァ
勇者 (王国兵……あいつの呪詛で不死者を操るのか……) チラ
魔法使い「……閃光……衝…」ヒュゾゥッ
ゴバァッ
勇者「うわっ!!」ズザザザザ
不死者「ァァ……ァ……」ブゥン
勇者「くっ!」ギィン
軍師「ほら、よそ見をしている場合じゃありませんよ?」
魔法使い「……蛇……咬氷……」ビュルルッ ビシュビシュッ
勇者「がっ……!!」ドスドスッ ピキッ ピキピキ
勇者 (か……身体が凍っていく!?)
不死者「ァァァ………ァァ……」ビュオッ
勇者「うぐ……っ」バキッ
軍師「どうした勇者、手が出せんか? それともその程度なのか?」フハハ
勇者「ぐ……ぁ……っ」ハァ ハァ
王国兵「さぁ終わりだ勇者!! 殺してしまえ!!」バッ
魔法使い「………」ドボォッ
軍師「ほ、ほう……なんと言う魔力だ。さすがは勇者と共にいた魔法使い……」
軍師「空間が歪んで見えるほどの超高熱を生み出すとは……」
魔法使い「………」ゴボボッ
勇者「……そうか。キミは……」ニコ
軍師「……気が触れたか?」
魔法使い「………」スッ
勇者 (きっと、キミを取り戻してみせるよ……魔法使い) キッ
241 :
>>1:2014/01/28(火) 15:58:29.75 ID:
KODQU2MZ0
魔法使い「煉……獄……」ズドンッ
勇者「瞬雷……っ!!」バリッ
ゴドォォォン……
勇者「危ねぇ……あと少し遅かったら蒸発しちゃうって」シュウウ…
魔法使い「……?!」バッ
軍師「いつの間に!!」
勇者「はぁぁぁぁ……!!」ゴロゴロゴロ…ガカッ
軍師「雷雲……?」ズシャァン ゴロゴロゴロ…
王国兵「まさか、呼び寄せたと言うのか?」ガカッ ゴロゴロゴロ…
勇者「雷帝招来……雷神化ァァァ!!」ジジシ…ゴシャァン!!
魔法使い「…………」
軍師「ほう……まだあの様な力を持ち合わせているとは……これでは魔法使いさまの分が悪いのでは?」
王国兵「ご安心を。彼女の内を探っておりましたら中々……面白いものが見られそうですよ」
魔法使い「……っ」ピクッ
王国兵「さて、と……その小さき肢体に秘めし力を解放しよう……」
■■■■■■……
魔法使い「うぅぅ……ぃやぁ……ぁぁああああっ!!」ドォッ
勇者「魔法使い!?」バチバチ
王国兵「対峙するは愛しき者。せめて己の手で最後を飾ってあげなさい」
軍師「心配はいらぬ。勇者と共にこの不死軍を率いる名誉をくれてやろう」
魔法使い「…………」ゴオオッ
勇者 (秘める力、か……魔法使いの奴…ハハ) バリバリバリ
魔法使い「寄る辺、無き……虚空に、無慈悲……なる終焉、を……」ズズズ…
勇者「何だ……しっかり強いじゃないか」
魔法使い「暴、竜……閉ざせし……異界の、闔……開けよ……開け」ゴン ゴン ゴン ゴン…
勇者「自信がなかったのか? それとも怖かったのかな? でも大丈夫だよな……」
魔法使い「その骸……を、捧げや……捧げ……」ギャリ ギャリ ギャリ ギャリ…
勇者「自慢できるな、これが俺の……俺たちの魔法使いだ! ってさ」ニコ
魔法使い「……我っ、礎……に……っきま……せ、い……!!」ガクガクッ
勇者「キミの全力……見せてくれ。……俺も、それに応えよう!!」バリバリバリッ
魔法使い「……召………喚……!!」ギュゥゥ
ー Azi Dahaka ー
ヴオオォォォォォッ!!