Part4
103 :
>>1:2014/01/16(木) 03:23:30.12 ID:
J27rv/BO0
麓の村・宿屋
老医師「ふむ……一応、解毒薬は投与したが、しばらくは安静にしていることですな」
勇者「そう、ですか……お手数おかけしました」
僧侶「ありがとうございます」
老医師「いやいや、何かあればまたお声をかけてくだされ。では、失礼する」
ギッ バタン
魔法使い「………」ハァ ハァ
勇者「少しは落ち着いた、かな」ナデナデ
僧侶「勇者さま、あとは私に任せてお休みください」
勇者「……すまない、頼むよ」
僧侶「大丈夫です」ウフフ
勇者「辛くなったら言ってくれ。交代するからさ」
僧侶「はいっ、その時はお願いいたしますね」ニコ
勇者「ありがとう」ニコ
ギッ バタン
勇者「……やれることは、やった。あとは……魔法使いの体力次第……か」
<ガハハハ
勇者「戦士の笑い声? 食堂からかな」イコウ
………
……
…
僧侶「解毒薬の成分に、魔力を足して効果を底上げ……」
ゴリゴリゴリゴリ パァァァ
僧侶「ふぅー……私に出来るのはこのくらいですか……」ペタペタ
魔法使い「………」ハァ ハァ
コンコン
僧侶「はい? 勇者さま、ですか?」
??「あの、ここに僧侶って方が……」ギィ
僧侶「はい、私が僧侶ですが……どちら様でしょうか?」
??「あぁ……やっぱり! 会いたかった…!」ダキッ
僧侶「ふぇ!?」
魔法使い「……っ…」ハァ ハァ
??「うふふ♪」
104 :
>>1:2014/01/16(木) 03:46:50.63 ID:
zrq6g6Mn0
戦士「正直あまり期待していなかったが、なかなか旨い料理だな。酒もたまらん」バクバク ゴフゴフゴフ
勇者「そうだな、この山菜スープなんか身体の芯から暖まる」ズズズズ
勇者 (僧侶と魔法使いにこのスープを差し入れてこようかな?)
僧侶「あの……勇者さま」
勇者「ん、僧侶か。腹減ったろ、差し入れしようかと考えていたとこだよ。交代するから食べていくか?」
僧侶「いえ、その……ちょっと用事ができましたので…」モジモジ
勇者「……そうか? わかった、魔法使いは俺がみているから心配しなくてもいいよ」ガタ
僧侶「すみません……」ペコ
勇者「いろいろ頼んであるから、僧侶も食べるといい」
僧侶「すみません……あとでいただきます」ペコ
テクテクテク
勇者「どうしたんだろう、僧侶は?」
戦士「ま、女にはいろいろあるさ。余計な詮索はせず、頼られたときに全力で支えてやればいい」ゴクゴク
勇者「……そうだな。俺は魔法使いのところにいるよ」
戦士「おーぅ! 俺はまだ飲んでるわ!」ワハハハ
勇者「……まだ飲むの?」
<ガハハハハ !
105 :
>>1:2014/01/16(木) 03:48:50.90 ID:
zrq6g6Mn0
というわけでここまで。
……進まなくて、すみません。
また、近日中に。
106 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/16(木) 03:54:39.45 ID:b6OLkYZq0
乙
ゆっくりでいいぜ。一ヶ月は落ちないしな
107 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/16(木) 04:06:07.73 ID:tPyuLRLt0
乙乙
116 :
>>1:2014/01/17(金) 00:24:47.14 ID:
36v+uaDX0
こんばんわ。
当初は面白おかしくなるはずが
なぜかシリアスな方向へ…
いちゃラブ希望されている方、
誰との絡みが欲しいか
お聞かせくださいまし。
参考にルートを設定します。
では数レス投下します。
117 :
>>1:2014/01/17(金) 00:25:16.02 ID:
36v+uaDX0
コンコン
魔法使い「………どぞ…」モゾ
勇者「魔法使い! もう起きても大丈夫なのか?」
魔法使い「……本調子じゃ……ない、けど」
勇者「良かった……」ダキッ
魔法使い「っ…ゆ、勇者?///」
勇者「ありがとうな、護ってくれて……そしてごめんな、ツラい思いをさせて…」ギュッ
魔法使い「………///」カァァ
魔法使い「大、丈夫……」キュッ
勇者「そうだ、腹減ってないか? スープなら飲めるかと思って持ってきたんだ」カチャ
魔法使い「………」コク
勇者「あぁ、そのままでいいよ。食べさせてやるから」
魔法使い「ふぇっ」ビクッ
勇者「ほら、これな、身体の芯から暖まるんだ」スクイ
魔法使い「…へぁっ……///」アセアセ
勇者「あぁ、熱いか。待ってろ……フー、フー……はい、あーん」
魔法使い「///」アセアセ
勇者「少しでも食べて、元気にならないとな」
魔法使い「………///」コク
魔法使い「ん……あむ///」
勇者「どうだ?」
魔法使い「……おいし…い…///」
勇者「そっか」ホッ
勇者「ゆっくりでいいからな、あーん」
魔法使い「んっ……ちゅる……はふ……あむ///」マッカ
魔法使い (味、わかんない……///)
魔法使い (でも……)チラ
勇者「あっ、くそ……もう少し具を小さく切ってもらってくりゃよかった」
魔法使い「……ありがと…ゆーしゃ」ニコ
勇者「…おう!」ニコ
118 :
>>1:2014/01/17(金) 00:26:56.32 ID:
36v+uaDX0
…
……
………
勇者「と、魔法使いは一命を取りとめてだな」
魔王「……」プクゥー
勇者「……なんだ?」
魔王「べっつにー?」プイッ
勇者「……変な奴」
側近 (あぁ膨らんだほっぺ…愛らしいです、魔王さまぁ!)
魔王 (もう今はいないんだもんね、最終的には私に会いに来てくれたわけだし!! 別に羨ましくなんて……羨ましくなんて……羨ましいィィィ!)
魔王「私も勇者にあーんしてほしいよぉ!!」
勇者「いや、自分で食えよ」
魔王「っは?! こ、心を読んだ!?」アセッ
勇者「でけー声で叫んだくせに!?」
勇者「…おかしな奴だな」ハハ
魔王 (笑ったぁぁ♪ 笑った顔もカッコいいよ、勇者♪)
………
……
…
119 :
>>1:2014/01/17(金) 00:28:01.06 ID:
36v+uaDX0
コンコン
魔法使い「……っ」ビクッ
勇者「……?」
魔法使い「……どぞ」
カチャ ギィィ
僧侶「ゆ、勇者……さまは、こちらにいらっしゃいますか……?」
勇者「僧侶、どうしたんだ?」
僧侶「……あ、あの…」ググッ
魔法使い「………」ユウシャノ フクノ スソ ギュッ
勇者 (魔法使い……?)
僧侶「あの、ここから北に行った先にある…森に、魔法使いさまが……侵された毒に……」
魔法使い「………」チラ
勇者「………」
僧侶「万病に対する特効薬となる、薬草が……自生しているそう……ですっ」ガタガタ
勇者「………」
僧侶「そ、それで……ですね…っ」ガタガタ
勇者「そっか、調べてくれたのか」
僧侶「……」ビクッ
勇者「じゃあ、俺と戦士で取りに行ってくるよ。僧侶はここで魔法使いを診ていてくれるか?」
僧侶「あ、あの私……っ!」
魔法使い「………」フルフル
勇者「心配するな、大丈夫だ」ポン
僧侶「……っ……」ポロポロ
勇者「帰ってきたら、その涙の訳を聞かせてくれよ?」ナデナデ
魔法使い「……ゆーしゃ……っ」
勇者「行ってくるよ」ニッ
バタン
120 :
>>1:2014/01/17(金) 00:28:59.88 ID:
36v+uaDX0
麓の村・郊外
勇者「すまないな、寝ているところに」
戦士「問題ない。いつでも戦えるように体調は整っている」ワハハ
勇者「あれだけ食って、飲んで、騒いでたのにか!? いよいよスゲーな」カンシン
戦士「ワッハッハ! 経験の差よ!」
勇者「お前を誘って良かったよ」
戦士「なぁに言ってやがる」バシッ
勇者「痛ェ!?」
戦士「まだその言葉は早ぇよ。俺達は魔王を倒すんだぞ?」ニヤッ
戦士「その時までその台詞は取っておいてくれ」
勇者「あぁ!」ヒリヒリ
121 :
>>1:2014/01/17(金) 00:31:47.87 ID:
36v+uaDX0
北の森
勇者「戦士……!」ザザッ
戦士「油断するな、この森は……どこかおかしい」ザッ
??「光に誘われる蝶のように」ユラァ
??「今日もまた、可哀想な羊が一匹……にー匹…」ユラァ
??「うふふふふふ♪」
勇者「誰だ! 姿を現せっ!!」スラッ ジャキン
戦士「それとも、姿を晒せぬ臆病者か?」ガシャッ ズシッ
スゥゥ
??「妾の名は幻夢。魔王さまに仕えし四天王が一人」
幻夢「今宵の甘美な夢へと誘われるは、どちらの殿方かしら……勇者さま? それとも戦士さま?」ウフ
勇者「せっかくのお誘いで悪いが、大事な仲間が俺たちの帰りを待っているんだ」チャキ ザッ
戦士「さっさと貴様を倒して、その秘薬とやらを持ち帰らねばな」ブゥン バシッ
幻夢「哀れなり、人の子よ……」シクシク
幻夢「せめて妾の胸に抱かれ、全ての想いを幻へと還そうぞ!」ユラァ
122 :
>>1:2014/01/17(金) 00:34:13.62 ID:
36v+uaDX0
………
……
…
側近「四天王……幻夢?」ハテ
側近 (……あぁ! 先代魔王さまに仕えていた奴ですか) ポン
側近 (あのメス豚、未だ先代魔王さまが崩御されたことを知らなかったのですか……) ハァ
側近 (あのドMは、森から1歩も出ませんからねぇ……)
魔王「その僧侶ってのは、仲間の勇者を裏切ったの?」
勇者「理由は分からん。あの時の涙……何かあったと思いたいが、村に僧侶の姿はなかったんだ。今じゃどこにいるかもわからん」
魔王「探せばいいのに」
勇者「…………」
魔王「どしたの?」キョト
勇者「他人事の発言がここまでムカつくとはな」
魔王 (あれ? 私、やっちゃった?) オロオロ
魔王「き、嫌いになっちゃやだよ?」
勇者「今ならお前を全力で切れるかもしれん」
魔王「………」クスン
…
……
………
123 :
>>1:2014/01/17(金) 00:36:51.21 ID:
36v+uaDX0
幻夢戦
勇者「はぁっ!!」ダンッ
ブンッ
幻夢「ウフフ♪ 感じちゃうわ……でも」スゥゥ
幻夢「そなたでは、妾の奥まで届かない」ユラァ
勇者「ちっ! 剣撃が擦り抜ける!」ザン ババッ
戦士「退いてろ、勇者!!!」ドドドド
戦士「オオオッ!! 撃滅波!!」ゴァッ
ドズゥゥン
戦士「くっ……これもダメか!」
幻夢「素晴らしいわぁ、戦士さま……妾、濡れちゃうぅ♪」ゾクゾクゥ
戦士「生憎、好みじゃない…なっ!!」ブゥン
幻夢「んもう……つれないわねぇ」ユラァ
勇者「ハァァァッ!!」バチバチバチ
幻夢「!」
勇者「物理がダメなら魔力を叩き込んでやる!」バチバチバチバチ
戦士「土竜陣っ!」ドズン ゴバァッ
幻夢「あぁん、おいたし・ちゃ…やん♪」スゥゥ
戦士「勇者ァ!!」
勇者「悪しき者を滅せ! 天雷!!」ズラァッ
ゴシャァァン
幻夢「っ……」ビリビリビリ
戦士「! 効いてるぞ、行けェ!!」
勇者「宣言通り、叩き込んでやるぞ……幻夢!」ジジジ…バチン バリバリ
ゴゴゴゴゴ…
幻夢「……………」
幻夢「ウフ♪」
124 :
>>1:2014/01/17(金) 00:38:36.27 ID:
36v+uaDX0
勇者「雷よ…幾重に束ね束ねて、古き神の怒りと代われ……!!」ババババババ
勇者「降御雷(フルミカヅチ)!!」ガカッ
ゴオオオオォォォン!
勇者「はぁっ…はぁっ…! どうだ、コノヤロー…ッ!」ハァ ハァ
幻夢「お終いかしら? ゆ・う・しゃ・さま♪」ユラァ
勇者「何っ!?」
戦士「まさか?!」
幻夢「子宮が痺れるほどの雷撃…♪」ジュン
幻夢「素敵だったわぁ……」トロ
勇者 (最大出力で放った高位雷撃呪文が……!!)
幻夢「お礼にぃ……見せてあげるわ、妾の力♪」ユラァ
戦士「来るぞ、勇者! 目を離すな!!」
勇者「ぐぅっ!」
幻夢「夢、幻は虚構にして現の如く」
幻夢「妾の虜よ……苛まれ哀れむ者に」
幻夢「永遠の園へと誘え」
魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物
魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物
魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物
魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物
魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物
魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物 魔物
戦士「こいつら……いったいどこから!?」
勇者「はぁ…はぁ…ちくしょ、う……! 囲まれたか……っ」
戦士 (勇者の様子が……さっきの呪文の影響か!!) チッ
戦士「勇者、一度退くぞ!」グイッ
勇者「だが……解毒薬が……」ハァ ハァ
幻夢「ウフフ……フフ……アーッハッハッハ!」ケタケタ
戦士「ぬうっ?!」
勇者「何がおかしい……!!」
125 :
>>1:2014/01/17(金) 00:41:01.21 ID:
36v+uaDX0
幻夢「これを笑わずにはおれまい」ウフフ
幻夢「哀れよの、勇者よ」
勇者「哀れ、だと?」
幻夢「ありもしない秘薬を求めて」
幻夢「そこに待つは夢に包まれた真実」
幻夢「旅を共にした仲間の裏切り」
幻夢「そなたらの願いは幻へと霧散する」
勇者「な、にが……言いたい……!!」
戦士「まさか……」
幻夢「どうして妾がここにいる?」ユラァ
幻夢「そなたら、どうやってここを知った?」ユラァ
幻夢「放棄した思考は呆気なく消え逝くぞ♪」
勇者「僧侶……あいつは泣いていた……」
戦士「このことを知っていたからなのか? それとも……」
幻夢「さぁ、妾の虜たち」スゥゥ
魔王さまの障害たる勇者を始末せよ
魔物「ヴォォオオオ!!」
勇者「これが、お前の……涙の答えなのかよ……!!」
126 :
>>1:2014/01/17(金) 00:43:47.97 ID:
36v+uaDX0
はい、と言うわけで
投下したらスコンと書き溜めを
放出し切りました…
またしばらくお待ちください。
では。
127 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/17(金) 02:16:35.90 ID:DpG2zS0DO
裏切り者は必ず殺せ!
128 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/17(金) 07:45:30.88 ID:Miqmhpsmo
そうだそうだ!
……魔法使いを助けたいなら、勇者をあの森に行かせろとか言われたのかな?
129 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/17(金) 22:57:55.62 ID:YJH5c+iKo
乙
魔法使い可愛い