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勇者「魔王……?」魔王「いかにも」フフン
Part15


381 :>>1:2014/02/16(日) 15:01:00.35 ID:myqr4c8b0
ゾバッ ジュルルルルッ!!
勇者「うあっ!?」ギュルルッ
魔法使い「勇……やっ?!」ビシュルルッ
僧侶「きゃあぁぁっ!?」バシュルルッ
戦士「うおおっ!?」ジュルルルッ
不定形「ギャぎャギゃギャぎゃ!!」ブヂュッ グチャグチャ
勇者「ぐっ……ぁ! くそ、剣が……」ギチギチ
僧侶「あああ……っ!!」ミシ…
魔法使い「うく……けほっ……」ミシミシ…
戦士「この……野郎っ!!」メキメキ
勇者「ぐううぅぅっ!!」バチバチバチ
魔法使い「あぁぁっ!!」バリバリッ
僧侶「やっ……あぁ!!」バリバリッ
戦士「ぐぉぉっ!!」バリバリッ
勇者「み、みんな!!」
勇者 (この触手が避雷針替わりになってるのか……!!) チッ
土王「側近さま……! 勇者たちが……!!」
側近「くっ……魔王さま!?」
魔王「……」ガチガチガチ
側近「……土王、魔王さまをお願いします」ダンッ
土王「側近さま!? 結界の外は……私たちには……っ!」
側近 (今、助けます。勇者さま) タタタタッ
魔王「……くる……恐いの……くる……」ガタガタガタ

382 :>>1:2014/02/16(日) 15:01:51.31 ID:myqr4c8b0
ズリュリュッ ブチャッ
側近「邪魔です、どきなさい」ヒュンヒュンッ
シャシャシャシャッ ビシュッ
側近「捌葉の型」スゥゥ…
側近「乱脚っ!」ダシダシダシダシ ベチャッ キモチワルッ
勇者「そ、側近……っ!?」
側近「もう少しガマンしてください」タンッ
側近「一葉の型・裂脚!」ザォッ ズシャッ
勇者「……っと!」スタッ
魔法使い「ふにゃ……!」ドガッ
勇者「ふぎゅる!」ベタッ
戦士「勇者、大丈夫か?」ダスッ
僧侶「あ、あの……」ダキカカエラレ
戦士「おっと……立てるか?」ソットオロス
僧侶「は……い……平気です……///」
魔法使い「身を……呈して……護っ、て……くれたね……勇者」スリスリ
勇者「た、助かったよ……側近。ありがとうな」タオレタママ
側近「イチャつくのは後にしてください。アレを何とかしなくては……」
不定形「……! ……!!」ゴリュゴリュゴリュ
勇者「肥大化してる……」
側近「今や瓦礫をも取り込み、巨大化が止まりません」

383 :>>1:2014/02/16(日) 15:02:47.85 ID:myqr4c8b0
側近「最早あの者自身、先代の力を行使することも制御することもままならないのでしょう」
僧侶「そんな……」
戦士「どうしたらいい?」
魔法使い「……解析……開、始」キュィィン
側近「……ふむ」
勇者「何かわかるか?」
魔法使い「狙う、は……一点……」
側近「肥大化した肉の壁を排除しつつ、中心にある核を撃つことですね」
不定形「……!! ……!!」ウゴゴゴゴ
魔法使い「……」コクン
僧侶「……お願いします」
勇者「よし! 行くぞ!!」
全員『おーっ!!』

384 :>>1:2014/02/16(日) 15:03:29.51 ID:myqr4c8b0
戦士「まずは俺からだぜ!!」ブゥン ブゥン
不定形「……!!」ビシュビシュビシュッ
戦士「今更、そんなモノが通じるか!」ドチャァッ
戦士「オオォォォォォォッ!!」ギュゥン ギュゥン
ギュン ギュン ギュン ギュン ドォッ
戦士「初撃! 圧壊怒号!!」ズゴォン
戦士「追撃! 連鎖崩壊!!」ドズゥン
戦士「終撃!! 豪腕爆砕ァァァい!!」ゴガァァァン!!
不定形「……!?!?」ブシャァァッ

385 :>>1:2014/02/16(日) 15:04:25.76 ID:myqr4c8b0
側近「あなたに直接的な怨みはありませんが……行かせていただきましょう」タンッ
不定形「!!」ウジュルル
側近「陸葉の型・連脚!」ダドンッ ダドンッ ダドンッ ダドンッ
側近「とっておきです」クルルルル
側近「落葉・終の型……玉葉蹴撃!!」キンッ ズドォォン
不定形「……っ! ……」グラァ

386 :>>1:2014/02/16(日) 15:05:18.93 ID:myqr4c8b0
不定形「……!」ジュルジュルジュル
魔法使い「させ、ない……っ、させる、ものか……っ」スッ
魔法使い「破瓜、の血で……染め上げ、よ……鋼の……檻……」ピュイィィ…
魔法使い「惨の刻……捧ぐ……生命の、想い……」
魔法使い「贄の刻……繋ぐ……緋き糸を……手繰り……」
魔法使い「遺の刻……抱く……愛しき者を……その手に……」
魔法使い「零の刻……眠れ……鉄の処女……よ ……」
ー iron maiden ー
ガシャァァァン……
不定形「……っ ……」ブシャァァッ

387 :>>1:2014/02/16(日) 15:06:36.08 ID:myqr4c8b0
ギィィィ… シュゥゥ
不定形「……」ビクッ ビクッ ビクッ
勇者「見えた! アレが核か!!」ダンッ
魔法使い「勇、者……!」
僧侶「勇者さまっ!」
戦士「勇者ァ!!」
側近「勇者さまっ」
勇者「全開ッ!! 雷光撃滅天昇弾ぁぁぁん!!」ドッ ギュゥゥゥン
不定形「……!」
不定形「…
不定

ゴバァァァァン!!
勇者「殺した人達に、あの世で詫びを入れてこい……」ヒュンヒュンッ パチン

388 :>>1:2014/02/16(日) 15:08:56.92 ID:myqr4c8b0
と、言うわけでここまで。
次には空気軍にエアーが入ります。
では!ノシ

389 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/02/16(日) 15:11:02.07 ID:a9l5yNJ7o

魔王頑張れ!
魔法使いに勇者を取られるぞ!

391 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/02/16(日) 17:00:50.03 ID:WJQDOloT0
魔王ちゃんは先代殺したんじゃなかったの?

394 :>>1:2014/02/16(日) 18:31:33.18 ID:myqr4c8b0
>>391
世界で流布したひとつの物語。
空は穢れ、水は淀み
土は腐り、火は色を失くす
人々は凍え、空腹に喘ぎ、
凶暴な魔の遣いに怯える毎日を生きていた時代。
魔の王は、人々を苦しめ、次々と命を奪っていく。
どこからか現れた、ひと振りの剣を携えた不思議な青年。
その一刀は、魔の存在を赦さず。
青年が祈れば、天より稲妻が落ちた。
希望の光。
神より遣わされた救世主だと、人々は喜んだ。
青年もまた、人々の願いを受け入れた。
魔の王と青年の戦いは七日七晩と続く。
長い、長い戦いの末ー
青年の最後のひと太刀が、魔の王を貫いた。
魔の王が倒されたことで
世界は徐々に息吹を取り戻して行く。
空は青く澄み渡り、水は清らかに流れ
土は緑を芽吹き、火は赤く燃え上がり…
人々は、いつの間にか姿を消したその青年を、勇気ある者と呼び、この物語を後世へと伝えていった。

395 :>>1:2014/02/16(日) 18:37:16.48 ID:myqr4c8b0
…………
……

ー 巻末 ー
今は眠りにつくも、必ずや復活を果たそう。
ひと時の平和を、噛み締めるがいい人間よ。
勇者よ、必ずや復讐を果たそう。
その時は恐怖にがいい、愚かな人間よ。

……
…………

396 :>>1:2014/02/16(日) 18:43:43.62 ID:myqr4c8b0
と言うことで、魔王はこの時代から生きてますが、
決して表舞台には出てきません。
先代魔王と先代勇者。
まぁ、これは本編とは
全くの別物となりますので割愛しますが、
先代が死に、側近が魔王を「魔王」にすることで
護ってきた。と言う脳内設定です。
蛇足説明失礼しました。
近いうちに本編を投下しますので、
お待ちくださいませ。

397 :>>1:2014/02/16(日) 20:47:11.51 ID:myqr4c8b0
はい、では魔王編の投下を開始します。

398 :>>1:2014/02/16(日) 20:48:01.21 ID:myqr4c8b0
勇者「さぁ、先を急ごう!」
魔法使い「……」コクン
側近「そうですね……今、魔王さまを」
??「そう急くことはあるまい、側近よ」ザッ
魔王「いやぁぁぁぁっ!」ガクガク
勇者「!?」
側近「……っ、先代……魔王……」ギリ
先代「下僕風情が我を呼び捨てるとは……主に対する口の聞き方を忘れたか?」ギロ
魔王「……ひっ……かひっ……」ブルブル
側近「先代様……死んでいなかったのですね」
先代「我は魔王……闇と暗黒をこの手に絶対無二の支配者なり」ゴォォッ
戦士「コイツが……魔王……」ググッ
僧侶「あ……ぁ……」ブルブル
魔法使い「桁が……違うなん、て……レベルじゃ……」ブルブル
勇者 (先代魔王……! ただそこにいるだけなのに、なんて威圧感……!!)
先代「……ふむ」チラ
勇者「っ……! 雷光弾ぁん!!」バリバリッ
側近「勇者さま!?」
ドゴォォォン!!
勇者「コイツはヤバイ! コイツの存在を許したら……世界が……!!」
先代「……これが『勇者』だと? 笑う気にもならんな」シュゥゥ
戦士「バカな!?」
僧侶「そんな……無傷だなんて……」ガタガタ
魔法使い「下がっ……て……!! 勇者……!!」キィィン
先代「勇気と無謀は別物だ……失せろ、小僧」スッ
ゴォッ……ガォォォォン!!
勇者「ガ…………ハ……ァッ…………」ドザァァッ
魔法使い「勇者ぁ……!!」タタタッ
戦士「なんと言う威力……奴にとって、ほんの戯れ……」
魔法使い「僧侶……っ! 勇者、が……勇者が……!!」
勇者「」
僧侶「今、治療を……!!」
戦士「出来るのか?!」
僧侶「やってみせます!! やらなきゃ……勇者さまが……っ!!」
先代「下らぬ……」スッ
ズォォォォ…ゴォォォォン!!

399 :>>1:2014/02/16(日) 20:49:14.85 ID:myqr4c8b0
勇者「……」
戦士「ぐぅ……今……? グフッ……!!」
僧侶「あ……ぐ……」
魔法使い「な……に、が……起こ……った、の……?!」
先代「寝ていろ……汝らに用はない」クルッ ザッザッザッ
先代「我はそなたに用があるのだ」
魔王「あ……あぁ……ひぎっ……」ガクブル
側近「魔王さま! 大丈夫、大丈夫です!! 魔王さまは四天王たちが護って……!」
先代「邪魔だ」スッ
ドッ…!!
火王「ウガァァァッ!?」ドガァッ
水王「きゃぁぁっ!?」ズシャァッ
風王「うぁぁぁっ!?」ズザァァッ
土王「……っ?!」ドシャァッ
側近「あの結界が……容易くっ?!」
魔王「み……んな…………っ」ブルブル
先代「ふ……今は魔王か」スゥ
魔王「……ひっ」ビクッ
勇者「魔王から離れろォォォォッ!!」
ザギィィン!!
先代「ほう、まだ息があったとは……腐っても『勇者』か」シュウ シュウ
勇者「魔王から……離れろって……言ってんだ……!!」ゼェー…ヒュー…
魔王「ゆ……しゃ……」ブルブル
先代「汝に指図される謂れはないな」
側近「何て無茶を……! 死にますよ、勇者さま!!」
勇者「うるっせぇ……っ! あの能天気が……あんだ、け……怯えてんだ……」フラッ
勇者「何…があった、か……知らんが……コイツは……ここで……倒……さ……なきゃ……」ドサッ
側近「勇者さま!!」
先代「鬱陶しい虫けらは、駆除される運命」スッ ギュォォォッ
バッ

400 :>>1:2014/02/16(日) 20:51:00.62 ID:myqr4c8b0
魔王「…………っ」ガチガチガチガチ
先代「何の真似だ?」スッ
魔王「勇者は……っ、こ、殺させ……ない……っ」ブルブル
先代「人形が……その人間がそんなに大事か?」
魔王「わた、私は……もう……に、人形なんかじゃ…………!」
先代「いいや、人形だ」ギンッ
ドクン…ッ
魔王「か……ひゅ……っ……かひっ……?!」ブルブル
側近「魔王さま!? やぁぁぁっ!!」ダンッ
側近「弐葉の型・虎爪蹴!!」ダゴッ ダゴッ
先代「我の教育不足だな。まさか飼い犬に噛まれるとは!」ガシッ ブゥン
ズダッ ダォッ ドガァァッ
側近「う……ぁ……」ズザザァァ
魔王「側近……っ」
側近「ま……おう……さ……ま……!」
先代「あの時、勇者に邪魔をされた答えを聞かせてもらおうか、人形……」
先代「いや、姫よ」
魔王「……いや……いや! 何を、されても……何を言われても……私は……!!」ブルブル

401 :>>1:2014/02/16(日) 20:51:46.02 ID:myqr4c8b0
先代「まぁよい。頷くまでやることは変わらぬ」
魔王「……っ」ビクッ
先代「我と共に来るんだ」
魔王「……ひっ」ガタガタガタガタ
先代「……この場で皆殺しにしてもよいのだぞ?」
魔王「この……っ!!」キッ
先代「どうする? この者たちの命は、そなたの返答次第だ」
魔王「……」チラ
魔法使い「……くっ……」
僧侶「……はぁ……はぁ……」
戦士「ぐっ……!」
魔王「……」チラ
側近「……魔王さま……ダメ……です……!」ガクガク
四天王「…………」
魔王「…………」
勇者「」
魔王「……」ギュッ
魔王「……わかり……ました……」ブルブル
側近「魔王さま……っ! やめて……ダメ……!」
魔王「一緒に…………行きます……」ポタポタ
側近「魔王さまぁ!!」
先代「よかろう」ニヤッ
先代「聞こえたか、弱き者共よ。魔王の命乞い、その心遣いを噛み締めろ」
魔王 (ごめんね、みんな……ごめんね、勇者……) ポタポタ
先代「フッフッフ……フハーッハッハッハ!!」
ズシュンッ
ハァーッハッハッハ…

402 :>>1:2014/02/16(日) 20:54:02.74 ID:myqr4c8b0
ここまでです。
最初のギャグが今じゃ見る影もない…
次は火曜までには投下したいです。