Part7
42 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/02(土) 20:39:05.36 ID:
3lewGuBR0
---始まりの国城門---
衛兵「馬運搬用の馬車を用意しておきました。荷物は積んであります。すぐ出れます」
精鋭兵「よし!お前なかなか用意が良いじゃないか・・憶えておく」
衛兵「ありがとう御座います!!」
精鋭兵「これから偽勇者捜索に向かう!馬車には3名づつと交代の馬1頭を乗せろ」
衛兵「はっ」
精鋭兵「今回は自分も同行する。3交代で夜通し走るぞ」
衛兵「はいっ」---すごい!これなら追いつける---
精鋭兵「では作戦開始!詳しくは馬車内で個別に指示する!乗れぇ」
43 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/02(土) 20:39:49.05 ID:
3lewGuBR0
---森の町宿屋---
チュン チュン チュン
僧侶「ふぁあ〜〜あ〜んんんん!!!!!!!あれ?」キョロ
僧侶「!??」---モシカシテ---
僧侶「・・・」---ドウシヨウ---
僧侶「・・・」---モウイッカイネテミヨウ---
僧侶「・・・・・」スヤ パチ
僧侶「ふぁあ〜〜あ〜んんんん」キョロ キョロ
僧侶「・・・」---ヤッパリ---
僧侶「・・・」---ハダカ---
騎士「むにゃ」
僧侶「・・・」---コレハ---
僧侶「・・・」---ヤッテシマッタ---
そろ〜り そろ〜り
スルスル キュ スルスル ギュ
チュン チュン チュン
騎士「んんん・・・」
僧侶「・・・」グイ
騎士「・・・強制的に目を開けるの・・やめてくれないか・・・」
僧侶「お、ぉはょぅ」
騎士「早いね・・大丈夫かい?僧侶昨日はすごかったよ」
僧侶「・・・そ、そう?」
騎士「だっこ好きなんだね」
僧侶「え?」---オワッタ---
騎士「さて起きようかな」
僧侶「ちょちょっと散歩にいってくる〜」
騎士「いいよ。すぐ帰ってきてね」
ガチャ バタン
---どういう顔すれば良いかな---
---いつも通りで良いのかな---
---なんて話しかけよう---
---きらわれてないかな---
---なんか帰りにくいな---
---どうしよう---
ガチャ バタン
騎士「おかえり〜朝食が来てるよ一緒に食べよう」
僧侶「うん」
騎士「ほら・・あ!おいしそう」
僧侶「うん」
騎士「早く食べなよ」パク
僧侶「うん」パク
騎士「やっぱり始めて飲んだの?」
僧侶「うん・・!?ううん」フリフリ
騎士「これからは程々にしようね」
僧侶「ねぇ!わたしどうだったの?」
騎士「どうだったって・・」
僧侶「ほら・・良かったとか悪かったとか・・」
騎士「ん〜〜まぁ良かったよ」
僧侶「そっか・・」---ヤッテシマッタ---
騎士「僧侶の事が良く分かったよハハ」
僧侶「嫌いになってない?」
騎士「そんなこと無いよ・・また一緒に逝こう」
僧侶「え?あ・・・うん・・でも良く覚えてないの・・」カァ
騎士「じゃぁ今度はゆっくりね」
僧侶「私・・早かったの?」
騎士「ちょっとね・・」
僧侶「わかった・・がんばる」
騎士「・・まぁ・・がんばる物でも無いけど・・」
騎士「よし!ごちそうさま。早く食べなよ・・今日はちょっと北の遺跡を見に行ってみたい」
僧侶「あ、うん分かった〜」---でもなんか安心した---
騎士「出かける準備しておくね」
僧侶「は〜い」
-----------------
店主「昨晩はお楽しみでしたね。もう出発されますか?」
僧侶「・・・」モジモジ
騎士「はい。今日は北の遺跡に行ってみようかと・・」
店主「それは良いですね。歩いて30分程で行けますよ・・・あらご存知でしたわねほほほ」
騎士「今日の分のお勘定と・・・馬を少し預かってて下さい」ジャラリ
店主「お預かりいたします。お気をつけて行ってらっしゃいませ」
44 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/02(土) 20:40:26.88 ID:
3lewGuBR0
---遺跡の森---
テクテク トコトコ
僧侶「・・・ねぇ・・手をつないでも良い〜?」
騎士「あ、あぁ良いよ。どうしたんだい?」
僧侶「なんとなく手を繋ぎたい感じ〜ウフフ」グワシ
騎士「見たことの無い石造が沢山あるね・・」
僧侶「そうだね〜ココって何だったんだろーね〜」
騎士「この林道は良い香りがする・・花の香りかな?」
僧侶「あ!向こうにお花畑がある〜早くいこ〜」グイ グイ
騎士「うわ!?スゴイ一面の・・・花だ」
僧侶「わ〜いウフフ〜」ルンルン
騎士「あんまり遠くには行かないで」
僧侶「すご〜〜い!ど〜ん」バタ
騎士「花を荒らすなよ?」
僧侶「騎士もおいでよ〜大の字になって横になってみよ〜よ〜ウフフ」
騎士「よっこら」バタ
----------------------------
チュン チュン ピヨ チュン ピヨ ピヨ
---なんだか時間を忘れるね---
---そうだね〜ウフフ〜---
---手を繋いでも良い?---
---良いよ---
---なんかすごく幸せな感じ---
---心が満たされる感じ---
チュン チュン ピヨ チュン ピヨ ピヨ
----------------------------
♪ラ--ララ--♪ラー
騎士「あれ?泣いてるのかい?泣き虫だなぁ」
僧侶「どうして涙が出るんだろ?悲しくないのに」ゴシゴシ
騎士「さてと・・」ヨッコラ
僧侶「私ずっとココに居た〜い」
騎士「ダメだよ・・僕達は行かなきゃ・・おいで」グイ
僧侶「ねぇ、あそこの瓦礫は何だろ〜う」
騎士「あれが・・元々は魔女の塔だったのかな?」
僧侶「シッ・・・何か聞こえる」
??(♪ラ--ララ--♪ラー)
騎士「本当だ」
45 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/02(土) 20:40:56.00 ID:
3lewGuBR0
ノソ ノソ ノソ
老婆「旅人の方かね?」
騎士「あ、はい」
老婆「花を踏まないでおくれ・・」
騎士「・・すいません」
老婆「わらわは目が見えにくくなって・・もっと近くに来てくれんか?」
スタスタ
老婆「おおおおおおおおおおぅ」
僧侶「え?何?」
老婆「やっと返しに来たか・・・早くアレをわらわに返しておくれ」
騎士「え?アレって・・」
老婆「わらわはあの指輪が無いと生きて行けん・・約束どおり返しておくれ」
騎士「ゆ、指輪?」---約束?---
老婆「そうじゃ・・わらわは待っておった」
騎士「まさか・・・コレ・・かな?」ゴソゴソ
---「マ・ジョ・・ニ・・カエセ」---
---「・・モリ・・ヘ・・・ユケ」---
老婆「そう!それじゃ・・それは愛しの人に会う為の物・・早く返しておくれ」
騎士「あなたは・・魔女?」
魔女「そうじゃ・・その指輪が無いとわらわは若さを保もてん・・」
騎士「わかったよ・・ハイ」
魔女「付いておいで・・ここは危ない」
騎士「危ない・・って・・何が?」
ノソ ノソ ノソ
---追憶の森---
魔女「ここなら安心じゃ・・さて始めるよ」
騎士「始めるって何の話?」
魔女「そなたらから少しだけ若さを貰う約束じゃ・・忘れたのか?」
騎士「約束って何のことだか・・」
魔女「なに・・心配せんでも良い・・少しだけ若さを貰うだけじゃ」
僧侶「わたしお婆ちゃんになっちゃうの〜?」
騎士「いや・・それは・・」
魔女「心配せんでも良いと言っておろう・・・早よう手を繋げ・・はぐれるぞ?」
グワシ
僧侶「ウフフ」
魔女「目を閉じるのじゃ・・」
騎士「ちょっと・・説明を・・」
魔女「すぐ終わるから・・早よう閉じろ」
---スッ---
--------
--------
--------
--------
--------
騎士「・・もう良いかな?」パチ
僧侶「私も開けて良い?」パチ
騎士「あれ?・・・・」
僧侶「あれ〜〜〜〜〜?お婆ちゃん?」
騎士「・・どこに行った?」
僧侶「消えちゃった〜ウフフ」
騎士「何だったんだろう」
僧侶「わたしお婆ちゃんになってない?」
騎士「いや・・変わって無い」
僧侶「魔女のまぼろしかな〜タヌキに化かされた・・なんてね〜」
騎士「ま、まぁ・・そろそろ戻ろう」
僧侶「うん。又来ようね」
テクテク トコトコ
46 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/02(土) 20:41:27.38 ID:
3lewGuBR0
---森の町---
バカラッ バカラッ パカパカ ブルル
衛兵「どうどう・・・」
ドスン ドスドスドス
精鋭兵「衛兵!どうだ?見つけたか?」
衛兵「ハッ!宿屋に若い男女が昨夜宿泊したとの事です。あの馬を見てください」
精鋭兵「ウム・・・偽勇者に間違いないな」
衛兵「来た甲斐がありました!」
精鋭兵「よし!でかした。今は何処にいる?」
衛兵「今朝がた北の遺跡の森に向かったようです。まだ戻って来ていません」
精鋭兵「ソコに何があるか聞き込みはしたか?」
衛兵「昔は塔があったようですが2年前に崩されたようです。今は何もありません」
精鋭兵「・・・噂に聞く魔女の塔だな」
衛兵「はい・・最近老婆が付近をうろついているとの事です」
精鋭兵「ふむ・・よし!2名は遺跡の森へ向かってくれ」
衛兵「はっ」
精鋭兵「見付けても手を出すな!必ず町に戻ってくる」
精鋭兵「残りの者は宿屋周辺で潜伏して待機!馬に接触するのに合わせて捕える」
衛兵「分かりました!」
精鋭兵「よし作戦開始!」
---必ず捕らえてやる---
---数時間後---
精鋭兵(遅い・・・遅すぎる)
精鋭兵「衛兵!!集まれ!!」
ドタドタ
精鋭兵「済まない・・・読みが浅かったやもしれん」
衛兵「・・・」
精鋭兵「日が暮れる前に遺跡の森を全員で調査する。先に行った衛兵が心配だ」
精鋭兵「被害を最小限にするために今回は全員で行動する事とする」
精鋭兵「みんな・・強行軍になって済まない・・出発しよう」
衛兵「いえ・・そんなこと無いです。行きましょう!」
精鋭兵「ありがとう・・」
衛兵(---この人は衛兵の事を思ってくれている---)
---遺跡の森---
サワワ サワワ・・・
♪ラ--ララ--♪ラー
精鋭兵「!?」
女「♪ラ--ララ--♪ラー」
精鋭兵「御婦人・・ここらで若い男女か衛兵2人を見なかったか?」
女「♪ラ--ララ--♪ラー」
精鋭兵「・・・」
女「♪ラ--ララ--♪ラー」
精鋭兵「御婦人はココで何を?」
女「わらわは愛しき人を待っている・・・」
精鋭兵「今日ここらで人を見かけ無かったか?」
女「花を見に来る人は沢山居るのでな・・」
精鋭兵「この辺りだけ何故沢山の花が?」
女「愛しいからじゃ・・・」
♪ラ--ララ--♪ラー
47 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/02(土) 20:41:57.02 ID:
3lewGuBR0
---森の街---
テクテク トコトコ
僧侶「ルンルン」♪
騎士「あれ?馬が居ない・・・」
僧侶「綱を繋ぎ忘れた〜なんてね〜ウフフ」
騎士「宿屋も閉めてる・・・まいったなぁ・・」
僧侶「じゃぁ買い物でも行こうよぉ〜」
騎士「あぁそうだね。少し時間を潰そう」
僧侶「わ〜い。何処いく何処いく〜?」
騎士「・・・そうだな・・まず洋服を買いに行こう」
僧侶「行く行くううううううウフフ」
テクテク トコトコ
---防具屋---
カランコロン
店主「いらっしゃいませ」
僧侶「・・・」---なんかちがう---
店主「何をお探しですか?」
騎士「女性用の軽くておしゃれな装備ないかな?」
僧侶「!?お?そんなのあるの?」ワクテカ
店主「失礼ですがそちらの方は・・」
騎士「あぁ僧侶なので鎧じゃ無い方が良いです」
店主「ではピッタリのおしゃれなローブがございます」
騎士「試着させて下さい・・・良いよね?」
僧侶「うん!わくわくしてる感じ〜ウフフ」
店主「ではこちらで・・・」
スルッ スルッ シュッ
---数分後---
僧侶「これに決めた〜ウフフ」
騎士「お?見せて・・」
僧侶「ジャーン♪」
騎士「おぉ良いね・・・可愛いよ」
僧侶「ウフフ〜もっと言って〜〜♪」
騎士「それフードかぶるとどんな感じ?」
僧侶「ほい!」スルッ
騎士「良いね・・偽装の任務完了かな」
僧侶「買い物楽し〜い」
騎士「あと店主!急所だけカバーするインナーも付けておいて」
店主「分かりました」
僧侶「これ着て行っても良い?」
騎士「もちろん。今まで着てたやつはここで引き取って貰う」
店主「インナーの装着も忘れないで下さい」
僧侶「は〜い。付けて来るね」
騎士「代金はここに置くよ」ジャラリ
店主「ところで旅の方・・最近この町では神隠しがあるのでお気をつけください」
騎士「え?神隠し?」
店主「お連れ様が神隠しに会わぬ様しっかりと手を握ってあげるとよろしいかと」
騎士「あ、あぁ忠告ありがとう」---神隠しねぇ---
僧侶「お・ま・た・せ〜♪ウフフ」
騎士「うん。じゃぁ行こう」
---武器屋---
ガチャリ バタン
店主「らっしゃーい」
騎士「この子に杖を買ってあげたいんだけどあるかな?」
僧侶「え〜〜〜?杖?わたしお婆ちゃんじゃないよ〜ぅ」
騎士「・・出来るだけ短い奴で・・」
店主「・・・これでどうよ?」
僧侶「お?ちっちゃくてかわゆ〜い♪」
騎士「この杖にはどんな効果が?」
店主「それはまどろみの杖と言って眠りを誘う効果がある。買って行くか?」
騎士「僧侶どうする?」
僧侶「うん!コレで良い〜」
店主「まいど!!ちなみにそれは突いて使えば護身にもなるぜ!」
騎士「良いね!お代はここに置くよ」ジャラ
僧侶「じゃぁ次にいこ〜」
店主「おぉぅちょっと待った。神隠しが流行ってるから手を繋いでやんな!」
騎士「え!?」---またか---
僧侶「店主さん気が利く〜〜〜う」グワシ
騎士「ちょちょちょ・・・」
ガチャリ バタン