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勇者「魔王は一体どこにいる?」
Part45



652 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/12(金) 23:42:33.41 ID:y1e60Tva0
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ゴスン ゴスン ギギー ドカン
ゴーレム「オーーーーーン」ゴゥ ボボボボ
騎士「僧侶!つかまって!ぶった切る!」パカラッタ ブン! ザクン!
ゴーレムはダメージを受け片足を失った
グラリ ドスーン
僧侶「精霊の加護!」
ゴーレム「オーーーーーン」ゴゥ ボボボボ
騎士達は精霊の加護によりブレスを払いのけた
騎士「ゴーレムの反応が早い!加護が無ければ直撃だった」
僧侶「片足が無くても這って来る〜」
騎士「・・・馬並みに早い!!僧侶!ゴーレムを良く見て!」
僧侶「大きな兜の中に光る目が一つ、全身土色の鎧、あとはあとは・・」アセアセ
騎士「頭の位置は手が届きそうかい?」
僧侶「這ってるうちは届きそう〜」
騎士「折り返して交差するよ・・しっかりつかまって」
僧侶「は〜い!」ギュ
パカラッタ パカラッタ ブン! ザクン!
ゴーレムはダメージを受け頭部を失った
騎士「どうだ!?」
僧侶「だめぇぇぇ!!まだ動いてるぅぅぅ!!」
騎士「森を出る!!」パカラッタ パカラッタ
僧侶「ゴーレムさん早いよ〜追いつかれるよ〜」
ゴーレム「オーーーーーン」ドス ドス ドス ドス
騎士「太陽の光だ!!」パカラッタ
僧侶「あ!!!動かなくなった・・」

653 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/12(金) 23:43:18.70 ID:y1e60Tva0
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ガチャン! バラバラ
騎士「・・・なるほど・・・頭部はトロールの物だ・・心臓を丸ごと機械の心臓に入れ替えてる」
僧侶「取り出せる〜?」
騎士「ピカピカ光ってる・・なんだこれは?」グイ ブチブチブチ
僧侶「魔石と・・・機械?」
騎士「これは持って帰る・・まだ間に合うな・・僧侶!煙玉で飛行船を呼んで!!」
僧侶「わかった〜火魔法」ポ チリチリ もくもくもくもく
騎士「すこし移動する!!」パカラッタ パカラッタ
僧侶「気が付いてくれるかなぁ?」
騎士「囚人は寝ないのを知ってるかい?」
僧侶「え?そうなの?」
騎士「すぐ来ると思う・・ゴーレムが見えた筈だよ」
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フワフワ ドッスン
商人「見てたよ・・どうしてゴーレムが?」
騎士「まずコレを・・ゴーレムの心臓に入ってた」
商人「・・この魔石は遠視の魔石だ・・遠隔操作してるのかな」
騎士「多分そうだと思う・・機械の国の船から離れると暴走してる様だ」
商人「暴走だって!?さっきのゴーレムは暴走してたのかい?」
騎士「1体だけで暴れ回ってた・・そして足が馬より速い」
商人「じゃぁ森が燃えてるのはもうゴーレムが一部来てるって事?」
騎士「暴走したゴーレムが暴れまわってる可能性がある」
商人「・・これはちょっと作戦を考え直さないと・・僕は一回海賊船に戻る!」
囚人「これを持っていけ・・煙玉と閃光玉だ」
商人「・・そうだね・・1時間に一回煙で居場所を教えて」
僧侶「何個あるの〜?」
囚人「20個づつだ夜は閃光玉で知らせろ」
騎士「僕は北に向かう」
商人「待って!!この遠視の魔石も持って行って・・魔女が遠視魔法を使えるかもしれない」
騎士「僕が持てば良いかな?」
商人「遠視魔法があれば上空から君の目を通じて僕達にも様子が見れる」
騎士「わかった・・じゃぁ行く」グイ パカラッタ

659 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/14(日) 14:10:26.69 ID:FZhB/LTU0
---始まりの国城門---
執政「・・衛兵隊長!・・なぜ衛兵を出撃させん?」
隊長「衛兵は国を守るのが責務であります。衛兵が城を空けては国王様をお守りする事は出来ませぬ」
執政「今はエルフと戦である・・」
隊長「お言葉ですがエルフが森を出て始まりの国を侵略に来るとは思えませぬ」
執政「衛兵隊長は上官の意向に背くと言うのか?」
隊長「エルフとの関係をこじらせたのは執政殿であります。エルフの森の侵略を止めれば戦は終わります」
執政「・・・衛兵隊長の任を解くと言えば良いか?」
隊長「私は衛兵隊長としての責務を果たしており解任される覚えはありませぬ」
執政「ではただいまをもって・・」
隊長「それを職権乱用と言うのです・・精鋭兵!!これより発言を書記せよ!!」
精鋭兵「ハッ!!」
執政「・・・」
隊長「執政殿管轄の海兵及び空兵は下げた方が良いと思われます・・陸での行動は慣れておりませぬ」
執政「キマイラはただいまをもって我が管轄とする・・」
隊長「精鋭兵!!今の発言を国王様に報告しろ!!」
精鋭兵「ハッ!!」
執政「ふっふっふ・・すでに承認済みの話・・我が息子が育てたキマイラは息子が動かす」
隊長「・・・くっ・・執政!エルフをすべて焼き払うつもりか!?」
執政「口の聞き方に注意した方が良い・・衛兵隊長」
隊長「・・・・・」
執政「衛兵隊長はおとなしく城で見ているが良い・・もう衛兵は不要であると思い知る」
隊長「それは国王様の御意向・・か?」
執政「国王様はすでにご老体・・王子と我が息子がこれからこの国を采配するのだ」
隊長「王子はまだ子供では無いか!!・・ハッ・・まさか国王に毒を盛ったな!?」
執政「ふっふっふ冤罪を擦り付ける気か?証拠も無いのに下手な事を口にするな」
隊長「・・・・・」---この国は滅ぶ---
執政「せいぜい城の警備でもしていろ・・ふっふっふ」

660 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/14(日) 14:11:00.90 ID:FZhB/LTU0
---衛兵宿舎---
ツカツカツカ
隊長「衛兵!!駿馬を用意しろ!!」
衛兵「ハッ!!隊長はどこか行かれるのでありますか?」
隊長「戦地を直接見てくる・・すぐに戻る!!」
衛兵「私たちは待機で良いのでしょうか?」
隊長「市民を避難させる準備をしておけ・・避難先は港町だ」
衛兵「え!!?そんなに深刻な戦況でしょうか?」
隊長「事態が急変する可能性があるだけだ!黙って準備を進めろ」
衛兵「ハッ・・駿馬は城門前に準備しておきます!」
隊長「着替えて来る」
---城門前---
ヒヒ〜ン ブルル〜
衛兵「馬の足は速いですが全速力で長い距離は走らないで下さい・・戻って来れなくなります」
隊長「この馬だとエルフの森の国境までどれくらいだ?」
衛兵「2時間で行けます」
隊長「早いな」
衛兵「恐らく国で一番早い馬だと思います」
隊長「ご苦労だった・・任務へ戻れ」
衛兵「ハッ!」
隊長「では行って来る!」グイ パカラッタ

661 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/14(日) 14:11:33.84 ID:FZhB/LTU0
---エルフの森国境---
パカラッタ パカラッタ
”・・・どういう事だ?機械の国の気球だと?
”森を焼き過ぎだ!!何をしてるんだ!!
”エルフは見当たらない・・・何と戦ってる?
”自軍は・・下がり始めてるか?
”エルフに押されてるのか?
”ハッ!!・・黒い騎士の一騎掛け・・何者だ?
オーーーーーーン
”・・巨人?・・1・2・3・・・いや森の中にまだ居る
”もしやアレは機械の国のゴーレムという奴か?
”なんでこんな所に・・・ゴーレムの足が速い!!
”まずい自軍に追いつく
ゴゥ ボボボボボ
”大砲からブレス!!?
”黒い騎士が・・一騎で立ち向かっている・・・
”ハッ!!エルフもゴーレムに弓を・・・
”自軍は下がる一方か
”あれは・・・ゴーレムの暴走か?
”くぅ・・キマイラの出撃は免れんか
”しかし何故機械の国が絡んでくる・・
”また執政が裏で手を引いているな・・愚か者め
”戻ろう!!・・今日には城まで到達しそうだ
パカラッタ パカラッタ

662 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/14(日) 14:12:27.66 ID:FZhB/LTU0
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パカラッタ パカラッタ
騎士「見つけた!!」
僧侶「兵隊さんあぶな〜い」
騎士「あれは追いつかれる・・ゴーレム3体か?」
僧侶「森の中にもっと居るみた〜い」
騎士「足止めする!!」
僧侶「気をつけてね〜精霊の加護もゴーレムに捕まえられたらダメカモ〜」
騎士「・・・日暮れが近い」
僧侶「太陽の光がなくなるとゴーレムさん手を付けられなくなる〜?」
騎士「森に住むトロールも動き出してしまう」
僧侶「え?トロールさんも?」
騎士「トロール・・いやゴーレムも夜は倒すことが出来ない」
僧侶「まずいカモ〜」
騎士「つかまって!!」
僧侶「は〜い」 ギュ
オーーーーーーーン
パカラッタ ブン ザクリ ブシュ
ゴゥ ボボボボボボ
僧侶「だめぇ〜つかまるよぅぅぅぅ」
騎士「3体同時は無理か・・森まで釣る」
僧侶「ゴーレムさん速いよぅ」
騎士「火の海をくぐる!精霊の加護を!」
僧侶「精霊の加護!」
ボーーーーメラメラ パカラッタ ピョン

663 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/14(日) 14:16:14.86 ID:FZhB/LTU0
僧侶「見てぇ〜エルフさんが他のゴーレムと戦ってる〜」
騎士「1体だな・・援護する」パカラッタ ブン ザクリ
ゴーレム「オーーーーーーン」ゴゥ ボボボボボボ
騎士「フンッ!フンッ!フンッ!」サクン ザクン ザクン
僧侶「ゴーレムさん手足全部無くなっても動いてる・・」
騎士「元はトロールだから・・また生えてくる筈」
僧侶「あ!!エルフさんがわたしたちに弓を向けてるよぅ」
騎士「エルフ達!!僕はエルフのオーブを持っている!!」
エルフ「!!?」
騎士「時期にゴーレムの大軍が来る!!ここは少し引いた方が良い!!」
エルフ「お前は仲間か?」
騎士「始まりの国の人間達は後退している!!一旦引いて夜明けを待て!!」
エルフ「・・・」
騎士「あのゴーレム達の中身はトロールだ・・夜は手が付けられない」
エルフ「トロールは我々の味方の筈」
騎士「心臓が入れ替えられている・・元のトロールの心は持っていない」
エルフ「!!?そんな事が・・」
騎士「早く戻って体制を整えるんだ!!日が昇れば勝機は有る!!」
エルフ「お前は名を何と言う?」
騎士「騎士だ!エルフの長老と魔女の仲間だ」
エルフ「覚えておく!・・・ここは下がる!川を越えて火を逃れる・・来い!!」スタスタスタ
僧侶「ああぁぁ・・暗くなって来たぁ」
騎士「僧侶!!今日最後の煙玉を!!」
僧侶「は〜い!火魔法!」ポ チリチリ もくもくもくもく
騎士「僕達は一旦この森から逃れる・・・始まりの国方面へ向かう!!」グイ
パカラッタ パカラッタ

664 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/14(日) 14:16:54.91 ID:FZhB/LTU0
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パシュ! ピカーーーーー
騎士「今日はここで野営しよう・・ここなら閃光玉の光も上からじゃないと見えなさそうだ」
僧侶「足元がゴツゴツしてる〜」
騎士「仕方が無いよ・・ここは岩場だから・・風を避けてる分まだ良い」
僧侶「火は起こさなくて良いの?」
騎士「火が無いと寒くて休めない・・君に熾せるかい?」
僧侶「オッケ〜任せて〜」
騎士「じゃぁ僕は寝床を作る・・」ジャラリ
僧侶「だめぇ!!鎖で繋いでるから騎士も一緒にやるの〜」
騎士「・・・」
僧侶「火魔法!フーフー」メラ パチ
騎士「慣れたもんだね」
僧侶「うふふのふ〜」
騎士「じゃぁ次に草と木を少し集めないと・・・」
僧侶「・・・ねぇねぇ・・向こうの空が赤く光ってる」
騎士「森が燃えている・・」
僧侶「恐くなってきた〜今日もだっこして寝るね〜」
騎士「その方が暖かいね」
僧侶「ねぇねぇ今誰も居ないからさぁ〜強くだっこして欲しいなぁ〜」
騎士「・・・」ギュゥ
僧侶「・・こんな時に不謹慎かなぁ?・・でもねこうすると嫌なこと忘れるの〜」
騎士「・・・・・」
僧侶「あったか〜いウフフ」

665 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/14(日) 14:17:25.69 ID:FZhB/LTU0
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ドーン ドーン
騎士「ハッ!・・まだ日が昇って居ないのに大砲の音」ガバッ
僧侶「むにゃ〜もっとする〜?いいよ〜」
騎士「僧侶!寝ぼけてる場合じゃない!・・もう行こう」」
僧侶「ほえ?」キョロ キョロ
騎士「大砲の音がした!戦いが始まってる・・」
僧侶「まってぇ〜立てないの〜」ヨロ
騎士「・・・肩を!」グイ
僧侶「ごめんねぇ〜ウフフ」
ヒヒ〜ン ブルル パカラッタ
僧侶「お馬さんで揺れると変な感じ〜」
騎士「しっかりつかまってて」
僧侶「は〜い!」
騎士「くそう!暗くて様子が見えない」
僧侶「閃光玉使って見る〜?」
騎士「お願い!!」
僧侶「火魔法!」ポ チリチリ
騎士「投げて!!」
僧侶「え〜い!!」ポイッ ピカーーーーーーー

666 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/14(日) 14:18:12.85 ID:FZhB/LTU0
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騎士「始まりの国は攻城兵器を出してる・・」
僧侶「大きな弓みたいのがそうなの〜?」
騎士「大砲とバリスタだ・・大砲で掘りを作ってる」
僧侶「満月が真上にあるから〜」
騎士「まだ夜中だよ・・」
ドーン ドーン ドーン ドーン
騎士「ゴーレムの足を封じるつもりか・・」
僧侶「ゴーレムさんは見えなかったよー」
騎士「見えてるともう遅い
僧侶「商人達は飛行船で上に居るかなぁ?」
騎士「さっきの閃光玉が見えてると良いが・・」
僧侶「衛兵さん達にも見えちゃってるよね〜?」
騎士「多分・・・ハッ!!空から火炎瓶が降り始めた」
僧侶「みて〜火だるまのゴーレムさん?が見える〜」
騎士「・・そうか・・トロールの回復力を封じるには火で炙り続けないといけないんだ・・だから森に火を・・」
僧侶「火だるまのゴーレムさん走ってくる〜」
騎士「アレを倒してみる」グイ パカラッタ
パカラッタ ブン! ザクリ! ドサ
ゴーレム「オーーーーーーン」ズル ズル
騎士「やっぱり火で弱ってる」
僧侶「でもまだ動いてる〜」
騎士「回復力を封じてるだけだ・・倒すには至ってない」
僧侶「どうすれば倒せるのかなぁ?」
騎士「心臓の機械を壊せば良さそうだけど・・懐まで入ると捕まってしまう」
僧侶「太陽の光が無いとダメかなぁ・・」
騎士「くそう・・夜明けまで長い・・」
僧侶「ねぇねぇ・・向こうの方!!火だるまのゴーレムさんがいっぱい出てくる〜」
騎士「・・・・・すべて燃やし尽くされそうだ」

667 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/14(日) 14:18:50.97 ID:FZhB/LTU0
ピカー チュドーーーーーーン
騎士「うわぁ!!・・」ドサーーーヒヒーン
僧侶「あわわわ」
騎士「僧侶!!大丈夫か!?」
僧侶「わたしは平気〜お馬さんは?」
騎士「あそこだ!!驚いて逃げてる・・追いかけよう」
僧侶「今のゴーレムさん何処行ったかなぁ?」
騎士「バラバラだ・・キマイラのブレスだ!!」
僧侶「はぁはぁ・・待ってぇ〜」
騎士「大丈夫!・・あの馬は肝が据わっている・・すぐに止まるよ」
ピカー チュドーーーーーーン
ピカー チュドーーーーーーン
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パカラッタ パカラッタ
騎士「僧侶!精霊の加護をお願い」
僧侶「分かってる〜」
騎士「ダメだ・・キマイラのブレスの狙いが定まっていない」
僧侶「火だるまのゴーレムさんが止まらないよぅ」
騎士「いや・・ゴーレムは攻撃される方向を目指して彷徨ってるだけだ・・今ので方向が定まってしまった」
僧侶「キマイラさんは何処〜?」
騎士「・・・あそこの岩場の影・・行こう!!」