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勇者「魔王は一体どこにいる?」
Part38



537 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/04(木) 23:31:13.40 ID:o6XQlM4D0
---海賊船---
ザザー ザザー
僧侶「回復魔法!回復魔法!回復魔法!」ボワー
海賊王「おいおい・・もう十分やろう・・」
僧侶「回復魔法!回復魔法!回復魔法!」ボワー
海賊王「まぁしゃぁないなぁ・・わいの義手と義足使ったらええ」
僧侶「回復魔法!回復魔法!回復魔法!」ボワー
海賊王「失った手足はもう生えて来んが・・それほど不自由はせんで?」
僧侶「回復魔法!回復魔法!回復魔法!」ボワー
海賊王「それより心の方やな・・生きる事を拒否しとるかもしれんわ」
僧侶「回復魔法!回復魔法!回復魔法!」ボワー
海賊王「!!?なんやそれ・・・鎖で繋いどるんか?」
僧侶「回復魔法!回復魔法!回復魔法!」ボワー
海賊王「がはは・・もう置いて行かれんようにしとるんか?」
僧侶「回復魔法!回復魔法!回復魔法!」ボワー
海賊王「わいから言わすと置いて行ったのはどっちや?って話やな」
---『わたしを置いていかないで』---
---君だったのか---
海賊王「お!?指が動いたで?」
僧侶「え?え?え?・・・」グイット
騎士「・・・・・」
僧侶「・・・・・」
海賊王「無理やり目を開けんでもえーがな・・」
騎士「・・置いていって・・ごめんよ」
海賊王「うお!!なんちゅう目覚めの言葉や!!」
僧侶「うわぁぁぁぁぁん・・」グスグス
海賊王「目ぇ覚ましよった・・えらいこっちゃ」

538 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/04(木) 23:31:57.40 ID:o6XQlM4D0
---翌日---
海賊王「もうすぐ商人達が海賊船まで来る筈や・・・」
僧侶「シクシク」
海賊王「なんやまだ泣いとるんか?」
僧侶「騎士の手と足が無いの・・」シクシク
海賊王「わいの義手と義足があるがな・・今持ってくるわ」
騎士「・・僧侶・・も・・う大丈夫・・だよ」
僧侶「ごめんね」
海賊王「ほれ!!この義手と義足を使ってみぃ!!」ドサリ
騎士「・・・」
海賊王「こうやってはめるんや・・」グイ ガチャ ジャキン
騎士「立て・・るの・・か?」
海賊王「立ってみぃ!!慣れれば普通に走れるで?」
騎士「んむむ・・」ヨッコラ ヨロ
僧侶「!!!手を・・」グイ
騎士「・・・」ギッタン バッタン
海賊王「その義足は風の魔石が付いとるけー慣れれば今までより早く動けるで?」
騎士「義手の・・方は?」
海賊王「力の魔石が付いとる!!おっ!!そうや!!巨人用の武器を海で引き上げたんやった」
騎士「巨人?」
海賊王「お〜い!!お前らぁ〜巨人の武器を引きずって来い〜〜!!」
海賊達「へい!!お頭ぁ!!」ダダダ
海賊王「2メートル越えの馬鹿でかい両手剣や・・わいは持てんかったがお前なら持てるか思うてな」
海賊達「持ってきましたぜぇ・・はぁはぁ」ズル ズル
海賊王「持ってみぃ!!」
騎士「・・・」グイ ブン!
海賊王「!!!た、たまげた・・・片手で持ちよるんか!!」
盗賊達「頭ぁ!!娘さんの飛行船が来やしたぜ!!」
海賊王「がはは・・予定通りやな・・商人達が乗っとる筈や!」

539 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/04(木) 23:32:38.08 ID:o6XQlM4D0
---
フワフワ ドッスン
女海賊「はろはろ〜・・アレ?僧侶元気無いねぇ〜」
盗賊「騎士!!!無事か!!?」
騎士「・・なん・・とか」
盗賊「喉がやられてるのか・・」
商人「やぁ!!良かった・・心配してたんだよ」
盗賊「それにしても大変だったな」
商人「ハハ僧侶は大分目が腫れてるね」
盗賊「無理も無ぇだろ!」
騎士「皆と・・少し話・がした・・い」
商人「そうだね・・ご馳走でも食べながら話そう!・・体は大丈夫そうかな?」
盗賊「うお!!・・お前手と足はどうした?」
海賊王「手と足はもう壊死しとったから切り取ったわ・・放っておくと広がるけな」
盗賊「切り取った・・て・・おい」
海賊王「わいの義手と義足があるけぇ不自由はせん筈や」
盗賊「ん〜む・・良いのか悪いのか・・」
海賊王「僧侶は大分落ち込んどるがな〜」
僧侶「シクシク」
商人「・・・まぁまず美味しいご馳走でも食べよう」

540 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/04(木) 23:52:08.82 ID:iYgrbIt4o
全く落ち込んでるように見えない

541 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/05(金) 00:27:43.80 ID:vOO42hZXo
た、確かに

542 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/05(金) 13:38:15.92 ID:4VbcHIyjo
こっからどうなるんだろう

543 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/05(金) 16:19:02.97 ID:8FkGhJYt0
wktkする

544 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/05(金) 21:22:42.18 ID:jTBnjwbd0
---
商人「喉に効く薬だよ・・薬剤師が作ってくれた・・飲んで見て」
騎士「ゴクリ・・」
商人「それからスライムに体の毒を抜いてもらおう」
薬剤師「・・・じっとしてて」ポイ
スライム「プギャー」ニュルリ
商人「あとご馳走と一緒にハチミツ酒も仕入れてきた」
僧侶「!!?」モジモジ
盗賊「僧侶!お前も飲め!!悪いことは忘れろ!!」
僧侶「グビビ・・プハァ」ジャラリ
盗賊「んん?なんだぁ?僧侶・・お前騎士と鎖で繋いでるのか?」
僧侶「わたしはもう騎士のそばを絶対離れないもん」
盗賊「鎖で繋ぐのはやりすぎな気がするがな・・」
商人「さて・・お腹も膨れたところで騎士に今までの事を教えてもらいたい」
盗賊「まだ喉の調子が悪いんじゃないのか?」
商人「ゆっくりでいいさ」
騎士「・・・」
商人「まぁ・・まず僕達の事から話そうか・・魔王城の後からで良いかな」
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545 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/05(金) 21:23:19.07 ID:jTBnjwbd0
商人「・・・そしてやっと騎士を見つけた訳だよ」
盗賊「エルフの娘は海葬されたと聞いたが本当なのか?」
騎士「・・・エルフ・・の娘は・・・」
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商人「そうか・・キマイラにされたって言うのか」
盗賊「なんてこった」
騎士「・・もう一つ気が付いた・・事がある」
商人「ん?何かな?」
騎士「信じられない・・かもしれないけ・・ど・・きっとこの世界は・・幻だよ」
商人「幻?」
騎士「魔王が仕組んだ幻・・・魔王の予定通りにループする世界」
商人「・・ハッ・・もしかして予言の書の事か!?」
盗賊「何の事だか分からんが俺達は幻なのか?」
商人「僕達自体が幻?・・・まてよ・・そういえば古文書には200年前より以前の事は良く書かれている」
商人「どうしてそれ以降の記述が一切無いんだろう・・もしかして今は本当はまだ200年前なのか?」
盗賊「言ってる事がさっぱりわかんねぇぞ」
商人「騎士はこれからどうすれば良いと思う?」
騎士「魔女・・を探す」
商人「やっぱりそう来るか」
僧侶「・・・あのねぇ〜私見たの〜」
商人「見た?って?」
僧侶「武闘会で闘った魔法剣士さん・・瞳が青かったの〜」
商人「なんだって!?」
僧侶「無口で瞳が透き通った青色だったよ〜魔女の愛しき人かも〜ヒック」
盗賊「そりゃ気が付かなかったな」
商人「ハハハ・・最初から君達のすぐ近くに居た訳か」
盗賊「どうする?探す相手が2人になったぞ」
商人「こうしよう・・エルフの森の上なら飛行船で飛べる。エルフの森経由で魔女の塔まで行こう」
盗賊「全員飛行船に乗れるか?」
商人「いや・・行くのは騎士、僧侶、女海賊だけさ・・僕達は魔法剣士の行き先を探ろう」
女海賊「何処で落ち合えば良い?」
商人「中立の国かな・・一番情報が集まる」

546 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/05(金) 21:23:51.20 ID:jTBnjwbd0
---翌日---
海賊王「えらい格好やな・・でかい両手剣が目立ち過ぎや」
商人「ハハハ完全に黒騎士って感じだね」
女海賊「アタシのコーディネイトだからぁ」
僧侶「ねぇねぇ私は捕らわれた姫に見えるかなぁ〜」
盗賊「お前らぁ!!無駄口叩いてないでさっさと行けぇ!!」
女海賊「はいはい・・じゃぁパパ行ってくるね〜」
ゴゴゴゴゴゴゴ フワフワ プシュー
騎士「・・・」
僧侶「ねぇ何考えてるの?」
騎士「すべてが幻なんて・・」
僧侶「わたしの想いも幻なのかなぁ?」
騎士「少し思い出したんだ・・この光景も見たことがある」
僧侶「え!?わたしたちどうなるの?」
騎士「・・予言の通りになる」
僧侶「予言って?」
騎士「そして元に戻る」
僧侶「ねぇ・・だっこして」
騎士「・・・」グイ ギュー
女海賊「!!?ベタベタしてんじゃねぇ!!アタシが居るの忘れないでよ」

547 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/05(金) 21:24:19.66 ID:jTBnjwbd0
---飛行船---
ビョーーーウ バサバサ
女海賊「どうだい?めちゃめちゃ早いでしょ!?」
僧侶「どれくらいで着くの〜?」
女海賊「2日で森の町付近まで行ける筈!森の外れに降ろすからさ・・あんた達2人で魔女を探して来て」
僧侶「え〜女海賊はどうするの?」
女海賊「アタシは飛行船が盗まれないように森の上空で旋回してるさ」
僧侶「迷子にならないかなぁ〜?」
女海賊「煙玉と閃光玉を渡しておくよ・・魔女を連れてきたらソレを使ってネ」ポイ
僧侶「どうやって使うのかなぁ〜?」
女海賊「紐みたいな所に火を着ければ良いさ」
僧侶「火魔法!」ポ チリチリ もくもくもくもく
女海賊「あわわわわわ・・こんな所で使うなって!!」
僧侶「オッケ〜使い方わかったぁ〜ウフフ」
女海賊「フフ僧侶!少し元気出てきたネ」

548 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/05(金) 21:24:49.97 ID:jTBnjwbd0
---2日後---
フワフワ ドッスン
女海賊「着いたよ!ここからしばらく東に行けば森の町よ」
僧侶「うん!わかった〜ウフフ」
女海賊「アタシは上空で待つから魔女を連れてきたら合図して!」
僧侶「は〜い!!行こ!!騎士ぃ」
騎士「・・・」ノソリ
女海賊「フフ惚れ惚れする黒騎士っぷりネ」
僧侶「だめぇ〜騎士はわたしのもの〜」
騎士「僧侶・・行こう」
僧侶「は〜い!!」ルンルン

549 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/05(金) 21:25:21.46 ID:jTBnjwbd0
---森の町---
ガヤガヤ ガヤガヤ
(偽勇者が逃げてるらしいよ?)
(物騒だねぇ・・)
(何か悪いことでもしたのか?)
(さぁ?兵隊が沢山捜索に来てる)
僧侶「ねぇねぇ・・偽勇者ってさぁ」
騎士「昔の僕達の事だ・・多分宿屋に馬が繋がれてる」
僧侶「馬?・・・初めて乗ったあの黒くて大きなお馬さんの事?」
騎士「宿屋に繋いでる馬に乗って行こう」
僧侶「ウフフ〜騎士の喉良くなってきてるね〜」
騎士「僧侶と薬剤師のお陰だ・・」
僧侶「毎日癒してあげる〜ウフフ」

550 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/05(金) 21:25:51.02 ID:jTBnjwbd0
---宿屋---
ヒヒ〜ン ブルルル
僧侶「あ!!お馬さんが沢山居るぅ〜」
騎士「王国からの追っ手かな・・さぁ馬に乗ろう」グイ
僧侶「ねぇねぇ覚えてる?わたし達この宿屋で結ばれたの〜」
騎士「・・・」
僧侶「全部・・幻なの?わたしの気持ちも幻なの?」
騎士「・・・ずっと一緒に居よう」
僧侶「うん」

551 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/05(金) 21:26:36.82 ID:jTBnjwbd0
---遺跡の森---
パカラッタ パカラッタ
衛兵「馬に乗った怪しい2人が来ます!!」
精鋭兵「止めて確かめろ!」
衛兵「おい!!そこの2人!!止まれ!!」
パカパカ ブルル〜
衛兵「顔を見せろ!!」
騎士「・・・」
衛兵「怪しい!!馬から下りろ!!」
騎士「邪魔をするな」
衛兵「なにぃ!!」スラン チャキリ
僧侶(精霊の加護!!)
衛兵「止まれ!!」
パカパカ パカパカ
衛兵「止まれと言っている!!」
精鋭兵「構わん!!馬から引きずり降ろせ!!」
衛兵「このぉ・・」ブワッ
精鋭兵「!!?なぬ?」
衛兵「何だ?吹き飛ばされた・・」
精鋭兵「衛兵!!全員集まれぇ!!」ゾロゾロ

552 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/05(金) 21:27:17.00 ID:jTBnjwbd0
パカパカ パカパカ
僧侶(ねぇ覚えてる?あの精鋭兵・・闘士だよ)ヒソ
騎士(分かってる・・)
僧侶(魔女どこだろう?)
騎士(追憶の森へ行って見よう)
精鋭兵「弓を構え!!」ギリリ
精鋭兵「止まらんと撃つぞ!?」
騎士「邪魔をするな」
精鋭兵「ぐぬぬ・・構わん!!馬を射抜け!!」
シュン シュン シュン シュン
衛兵「あ、当たりません・・」
精鋭兵「馬にも当てれんのかぁ!!貸せ!!」ギリリ シュン
騎士(少し脅かす)グイ ジャキリ
衛兵「あわわわわ・・・あんなでかい武器を片手で・・」
精鋭兵「・・・」ゴクリ
騎士「邪魔をすると・・こうなる」ブン! ザクリ!
グラグラ ドッスーン!!
衛兵「かかか片手で大木を切り落とした・・」
精鋭兵「お、お前は何者だ!!?」タジ
騎士「・・・騎士だ」
精鋭兵「魔王の手先だな?」
騎士「・・・フフフ・・ハッハッハ」
精鋭兵「な何が可笑しい」
騎士「邪魔をするな」グイ
ヒヒ〜ン パカラッタ パカラッタ

553 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/05(金) 21:27:43.93 ID:jTBnjwbd0
---追憶の森---
♪ラ--ララ--♪ラー
僧侶「魔女の声だぁ!」
魔女「♪ラ--ララ--♪ラー」
僧侶「魔女〜迎えに来たよ〜」
魔女「おやおや・・僧侶かい?わらわを迎えに来たという事は愛しき人が見つかったかの?」
僧侶「うん!!見つけた〜」
魔女「では一緒に行くかのぅ・・ここは危ない様じゃ」
僧侶「馬にもう一人乗れるかなぁ?」
魔女「わらわの心配はせんで良い・・兵隊が乗ってきた馬が居るでのぅ・・すこし待っておれ」