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勇者「魔王は一体どこにいる?」
Part36



502 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/01(月) 23:30:45.04 ID:2w2T7GxR0
---林---
ワッサ ワッサ
僧侶「よし!これで寝床はヨシと・・次は火を起こさなきゃ」
僧侶「火魔法!」ポ
僧侶「ふ〜ふ〜ふ〜」メラ メラ
僧侶「騎士って一人でこんな事してたのかなぁ・・」
僧侶「罠張っておこ〜っと」
僧侶「罠魔法!罠魔法!罠魔法!」ザワザワ シュルリ
僧侶「よし!っと・・・寂しいなぁ」
僧侶「焚き木は足りるかなぁ・・お腹空いてきたなぁ・・」
??「明かりが見えるぞ」
僧侶「!!?」---まずいかも---
??「しっ・・」
僧侶「どかーん!!!!」
??「うお!!!僧侶か?」
僧侶「その声は盗賊さん?」
盗賊「おいおい探したぜ・・囚人!!こっちだ」
僧侶「良かった〜〜ふぇ〜ん」
盗賊「・・・良かったはいいが・・どかーん!!は無ぇだろ」
僧侶「先制攻撃〜ウフフ」
盗賊「まぁ・・僧侶にしちゃ上出来だなヌハハ」
囚人「寝床まで作ってある」
盗賊「もう燃やしちまえ!港町はすぐソコだ・・こんな所で野営してるこっちが恥ずかしい」
僧侶「え!?そうなの〜?」
盗賊「この林の先だ・・あんまり遅いから探しに来たんだよ」
僧侶「えへへ〜」
盗賊「えへへじゃねぇ!早く来い!」

503 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/01(月) 23:31:13.31 ID:2w2T7GxR0
---港町の宿屋---
ガチャリ バタン
盗賊「僧侶見つけたぜ・・すぐそこの林で野営してやがった」
商人「ご馳走用意してるよ」
僧侶「わ〜い!食べていいの〜?ウフフ」モグモグ
盗賊「ったく世話がやける・・」
商人「今日は疲れただろうから話は明日にしよう」
盗賊「そうだな」
僧侶「は〜い」モグモグ
商人「薬剤師!後で例の奴おねがい」
薬剤師「うん」

504 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/01(月) 23:31:48.85 ID:2w2T7GxR0
---
僧侶「え!?何するの〜?」
薬剤師「僧侶の髪の毛伸びっぱなしでしょ?」
僧侶「・・そういえば3年程手入れしてないな〜」
薬剤師「少し色を変えるのと髪の毛を切ってあげる」
僧侶「色?」
薬剤師「そう・・これからあなたは昔の自分に会う事になるって商人に聞いたわ」
僧侶「・・・」
薬剤師「面倒にはなりたくないでしょう?・・だから色を少し変えるの」
僧侶「色もお薬で変わるの〜?」
薬剤師「簡単な薬で変わるわ・・すこし時間掛かるけどね」
僧侶「眠たくなってきたなぁ・・ふぁ〜あ」
薬剤師「目をつぶってて良いよ」
僧侶「うん・・そうする〜むにゃ」

506 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/02(火) 22:53:44.25 ID:oNdQKWDv0
---翌日---
僧侶「おっは〜♪」
盗賊「うお!!金髪か!!」
僧侶「うふふのふ〜今日からエルフになるの〜♪」
盗賊「エルフ狩りに合うぞ?」
商人「さて・・揃ったね・・今後について話すよ」
盗賊「おう!!」
商人「まず僧侶・・君は武闘会に出てもらう」
僧侶「やっぱりそうだと思った〜うふふ」
商人「武闘会参加登録の為に身分証明を偽装する必要がある・・2週間は港町に居てもらう事になるかな」
僧侶「オッケ〜♪」
商人「僕と薬剤師と盗賊はその間ちょっと探したい物があるんだ」
盗賊「何を探すんだ?」
商人「ドラゴンの話だと予言の書という物が始まりの国にあるらしい」
盗賊「なんだそれ?」
商人「どうやら僕が読んでいた古文書の続きらしいんだ・・複製されたものが各王国にある」
盗賊「城に有るのか?」
商人「城の書物庫だよ・・盗賊と女盗賊で忍び込んで欲しい」
盗賊「ふむ・・武器屋と防具屋のフリか?」
商人「察しが良いね・・その通りだよ」
僧侶「私と囚人はお留守番で良いの〜?」
商人「君達はしばらくお休みだ・・自由にしていて構わない」
盗賊「今日行くのか?」
商人「そうだね・・馬車で行って2日かな」

507 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/02(火) 22:54:14.00 ID:oNdQKWDv0
---馬車---
僧侶「じゃぁ行ってらっしゃ〜い!!」
盗賊「おう!エルフ狩りだけは注意しろよ!」
グイ ヒヒ〜ン ブルル ガタガタ
盗賊「良いのか?僧侶を自由にして・・」
商人「ハハ良いんだよ・・港町で目立つように行動してもらった方が良い」
盗賊「なんでだ?」
商人「僧侶は武闘会に出るから王国にマークされるんだ・・僕らとは別の方が良いんだよ」
盗賊「ふむ・・囚人はそれを知ってるのか?」
商人「囚人からの提案だよ・・上手くやるさ」
盗賊「ヌハハ抜かり無いな・・ところで予言の書の事だが・・」
商人「気になるかい?」
盗賊「あぁ・・お前も気になってるんだろ?」
商人「王国は予言の書に記されている予言を回避する為に軍事力に力を入れているらしい」
盗賊「何!?」
商人「ただ他国を凌駕する為じゃないかもしれないんだ・・気になるだろう?」
盗賊「そんな話聞いたこと無いぞ?」
商人「多分機密事項だろうね・・ただ僕は真実が知りたい」
盗賊「そんな重要機密が簡単に盗めると思うか?」
商人「解読する前の原本の写しなら割と沢山出回ってるってさ」
盗賊「じゃぁ解読にまた時間が掛かるな」
商人「ハハハその通りだよ・・でも僕はもう本を読むくらいしか君達の役に立てないからね」
盗賊「・・・心臓は悪化してるのか?」
商人「僕はもう薬剤師無しでは生きていけないよ」
薬剤師「・・・・・」

508 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/02(火) 22:54:39.47 ID:oNdQKWDv0
---始まりの国---
ガタガタ ヒヒ〜ン ブルル
盗賊「さあ!付いたぜ!」
商人「まず防具屋に行こう」
盗賊「んむ・・女盗賊に会うのは久しぶりだな」
商人「ハハ気になるのかい?」
盗賊「薬漬けになってなけりゃ良いが・・」
商人「防具屋は何処かな?・・宿屋の近くらしいけど」
盗賊「あそこじゃねぇか?」

509 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/02(火) 22:55:10.49 ID:oNdQKWDv0
---防具屋---
店主「いらっしゃいま・・せ」
盗賊「よう!変わってないな商売はどうだ?」
店主「来月の武闘会のおかげで良く売れています」タラリ
盗賊「そりゃ良かった」
店主「装備品をお求めでしたら奥の部屋に・・」
盗賊「そうか・・じゃぁ奥の部屋から見させてもらおう」
---奥の部屋---
女盗賊(来るなら来るって先に言ってよ!!)ヒソ
盗賊(まずかったか?)
女盗賊(衛兵に少し疑われ出してる・・時間の問題よ)
盗賊(悪かったな・・今晩宿屋に来れるか?)
女盗賊(分かったわ・・配達で行くから待ってて)
盗賊(何か買っていった方が良いか?)
女盗賊(当たり前でしょ!)
盗賊「ゴホン!じゃぁこの皮鎧を頼む!」
女盗賊「かしこまりました・・サイズを合わせて配達致します・・」

510 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/02(火) 22:55:43.36 ID:oNdQKWDv0
---宿屋---
コンコン
女盗賊「装備品をお届けに参りました・・」
盗賊「鍵は開いているから入ってくれぇ」
ガチャリ バタン
商人「やぁ!女盗賊!久しぶりだねぇ」
女盗賊「・・・連絡くらいして欲しいわ」
商人「ハハいつも感謝しているよ」
女盗賊「今回は私を迎えに来たのかしら?それともまた何かやらかす気?」
商人「両方だよ」
女盗賊「危険な仕事じゃないでしょうね?」
商人「結論から言うよ・・武闘会の後に君は僕達と一緒に来てもらう・・それと」
女盗賊「それと?」
商人「最後の隠密だよ・・城の書物庫から予言の書という物を盗んできて欲しい・・盗賊と一緒にね」
女盗賊「書物庫は衛兵宿舎の反対側ね・・入るのは簡単・・でも時間が掛かりそう」
盗賊「書物庫で予言の書を探すのは俺がやってやる・・どのくらい時間が作れる?」
女盗賊「武器と防具の交換で大体30分ね・・それ以上は無理」
商人「次に城へ交換に入るのはいつになるんだい?」
女盗賊「10日後」
商人「そうか・・じゃぁ盗賊は10日間防具屋で働いておいた方が良さそうだね」
盗賊「なぬ!!?」
女盗賊「フフ怪しまれないようにするんだったらその方がいいわね」
商人「良いじゃないかハハハどうせ10日間はヒマさ」
女盗賊「お手伝いという事で良いかしら?」
盗賊「ん〜む・・仕方があるまい」
商人「僕と薬剤師はその間情報でも集めておくよ」

511 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/02(火) 22:56:10.77 ID:oNdQKWDv0
---翌日防具屋---
盗賊「・・・おいおい・・これ全部手直しするのか?」
女盗賊「その装備品を直して衛兵宿舎の壊れた装備品と交換するのよ」
盗賊「防具屋は結構大変だな」
女盗賊「・・・その大変な仕事を私にやらせてたって訳よ」
盗賊「武器屋の方が良かったかもな」
女盗賊「武器屋はもっと大変よ」
盗賊「うへぇ・・」
女盗賊「早くしないと食事に間に合わないわよ!」
盗賊「お前もヤレよ」
女盗賊「私は店番よフフ」

512 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/02(火) 22:56:43.51 ID:oNdQKWDv0
---10日後---
女盗賊「城門くぐったら書物庫まで行って!見つからないように」
盗賊「分かった・・書物庫には誰も居ないよな?」
女盗賊「普段は人が入ることは滅多に無いわ」
盗賊「他に注意する事は?」
女盗賊「もし衛兵に見つかっても騒ぎは起こさないで・・私が何とかする」
盗賊「わかった」
---城門---
門番「止まれ!ここは始まりの国王様の城である」
女盗賊「武器と防具の交換に来ました」
門番「むむ・・もう一人は誰だ?」
女盗賊「見習いです・・人手が足りないので来月から配達を任せようかと」
門番「ん〜む・・武闘会の前では仕方ないか」
女盗賊「入ってもよろしいでしょうか?」
門番「防具屋の店主・・今度食事でも・・」
女盗賊「はい!喜んでお受けいたします」
門番「!!!衛兵!門を開けよ!」ニヤ
衛兵1「ハッ!!」
衛兵2「ハ〜イ!!」
ガラリゴロリガラリゴロリ ガタン
女盗賊「では失礼します」ペコリ
盗賊「・・・」ペコリ
女盗賊(今よ!!)ヒソ
盗賊(すぐ戻る!)コソ〜リ

513 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/02(火) 22:57:16.96 ID:oNdQKWDv0
---書物庫---
コソ〜リ コソ〜リ
盗賊(まず鍵開けか・・)カチャ カチャ カチン
盗賊(楽勝、楽勝・・)
盗賊(・・・こりゃまずい・・書物が多すぎる)
盗賊(予言の書って言うくらいだからそれなりに風格のある書物か?)ガサ ゴソ
盗賊(まいったな・・書物の色だけでも分かってれば)ガサ ゴソ
盗賊(原本の写しとか言ってたな・・まてよ?)
盗賊(解読する必要があるって事は俺は読めない書物だな)
盗賊(背表紙で読めない奴は・・・あれ?無いぞ?)
盗賊(・・・・・おかしい・・やっぱり無い)
盗賊(!!?ん?違うなあれは地図だ・・)
盗賊(・・まぁ見たことのある普通の地図だが・・地名が読めんな)
盗賊(まさかこれか?・・・矢印と謎の文字)
盗賊(だめだ時間が無い!この地図がきっとそうだろう・・)
コソ〜リ コソ〜リ

514 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/02(火) 23:28:22.51 ID:oNdQKWDv0
---衛兵宿舎前---
女盗賊「・・・はい・・では武闘会の後に又交換に参ります」
隊長「ご苦労であった!まっすぐ帰られよ」
女盗賊「え、えぇ」ソワソワ
隊長「んん?どうした?」
女盗賊「いえ・・忘れ物は無いかと思い直しております」---遅い---
隊長「あぁ何か見つけたら防具屋まで届けさせる。心配しなくて良い」
女盗賊「はい・・よろしくお願いします」
衛兵「ねぇねぇ防具屋さんの見習いさんはここで何してるの〜」
盗賊「どかーん!!」
衛兵「わお!!ウフフ〜ばっかみた〜い」
盗賊「驚かそうと思ったんだが・・」タラリ
隊長「おい!衛兵を小馬鹿にするな!衛兵!お前もしっかり見張っていろ!」
衛兵「は〜い!!」
女盗賊「・・・見習いが失礼しました・・ただいま連れて返ります」
隊長「気を付けてな」
女盗賊「ありがとう御座います隊長様」

515 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/02(火) 23:28:48.54 ID:oNdQKWDv0
---街道---
女盗賊「・・まったくヒヤヒヤしたよ・・そして上手くいった?」
盗賊「ん〜む予言の書らしき書物は無かったが・・見たことの無い文字が書いてある地図を見つけた」
女盗賊「見せてもらって良い?」
盗賊「構わんが・・お前に読めるか?」パサ
女盗賊「・・・う〜ん確かに読めないわね」
盗賊「もう同じ手で書物庫に入るのは無理だな」
女盗賊「そうね・・私も大分目を付けられてる」
盗賊「まぁ・・まずこの地図を商人に見てもらうだな」
女盗賊「私は防具屋に戻るからあなたは宿屋に行って」
盗賊「おう!夜は宿屋に来いよ?」
女盗賊「フフ行けたら行くわ」

516 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/02(火) 23:46:14.83 ID:oNdQKWDv0
---宿屋---
盗賊「予言の書かどうか分からんが謎の地図を持ってきたぜ」
商人「待ってたよ・・見せて」
盗賊「俺には読めん文字が書いてある」パサ
商人「・・・いや僕にも読めないんだけど・・待てよ・・」
盗賊「何か分かるか?」
商人「○印の位置が・・・これは辺境の村辺りかな?」
盗賊「んむ・・その辺りだが」
商人「各王国の場所には沢山文字が書いてあるね・・何だろう?」
盗賊「王国に起きる惨事が書いてあったりしてなヌハハ」
商人「エルフの森は特に文字が多いね」
盗賊「こりゃエルフの文字か?」
商人「それは無いよ・・エルフは書物を残さない・・オーブを使って知識を残すんだ」
盗賊「そりゃ知らなんだ」
商人「この文字・・魔女なら読めたりするかもしれないなぁ」
盗賊「お前の持ってる古文書の文字と違うのか?」
商人「全然違うね・・さっぱり分からないよハハハ」
盗賊「これが予言の書だと良いな」
商人「そうだね・・まぁ信じよう」

518 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/03(水) 23:48:48.02 ID:9urEw9ic0
---翌日---
商人「じゃぁ盗賊は港町まで僧侶と囚人を迎えに行ってくれるかな?」
盗賊「うむ・・お前は予言の書の解読か?」
商人「そうしたい所だけどちょっとね・・」
盗賊「む?また何か考えてるな?」
商人「違うんだよ・・薬剤師の飼ってるスライムが分裂しそうなんだ」
盗賊「なぬ?増えるのか?」
商人「僕も見ておきたいと思ってね」
盗賊「ヌハハ勝手にしろ」
商人「新たな命の誕生の瞬間だよ?馬鹿にしちゃいけない」
盗賊「まぁ俺は興味ないな」
商人「免疫がそのまま遺伝するか・・変異するか・・興味深いよ」
盗賊「あ〜分からん分からん・・港町まで行ってくる・・じゃぁな!」ノシ