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勇者「魔王は一体どこにいる?」
Part34



466 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/31(日) 14:47:56.07 ID:PDJX4b4O0
---終わりの国---
ガヤガヤ ガヤガヤ
盗賊(囚人!顔を隠しておけ!お前はこの国じゃ有名すぎる)
囚人(クックック・・早く無様な国王の顔が見たい)
盗賊(・・・そんなに酷い仕打ちを受けたのか?)
囚人(家族を全員な・・)
盗賊(・・・)
囚人(教会はこっちだ・・先に家族に会いたい)
盗賊(わかった・・手短に済ませろ)

467 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/31(日) 14:48:26.26 ID:PDJX4b4O0
---教会---
盗賊(・・・そうか・・子供が居たのか)
囚人(この日の為に苦難の道を歩んできた・・涙が出ないのが悲しい)
盗賊(死者だとバカにしてきて済まなかった・・お前の心はまだ人間のままだ)
囚人(よし・・行くぞ)
盗賊(教会の裏だったな・・あの林の中か?)
囚人(おそらくそうだろう・・待て!!・・上空でドラゴンが旋回してるな)
盗賊(ん??高い・・・見てるな?)
囚人「急ごう!」

468 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/31(日) 14:48:55.23 ID:PDJX4b4O0
---林の中の洞窟---
ヴヴヴヴ ヴヴヴヴ
ガラガラガラガラ ガシャーン
盗賊「よし!開けた!ゾンビを誘ってくる!」タッタッタ
囚人「お前はムリをするな・・後で解錠の役がある」
盗賊「分かってる!だが俺の脚力もバカにはならんぞ?」
囚人「クックック・・好きにしろ」
ヴヴヴヴ ヴヴヴヴ
盗賊「うはぁ・・大量だぜ!!100は居るぞ」
囚人「このまま洞窟を出ろ」
タッタッタ

469 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/31(日) 14:49:25.92 ID:PDJX4b4O0
---街道---
盗賊(・・・そろそろ騒ぎ立てるか)
囚人(よかろう)
盗賊「助けてくれええええゾンビの大群が出たぁぁぁぁ!!」
盗賊「早く逃げろおおおおぉぉぉ」
盗賊「すごい大群だぁぁぁぁぁ!!」
盗賊「海に向かって逃げろおおおぉぉぉ」
(なんだ?ゾンビだって?)
(どこだどこだ?)
(うわああぁぁ教会からゾンビがぁぁ!!)
(に、逃げろおぉぉ!!)
盗賊「よし!上手く行った・・次は城だ!!」
囚人「付いて来い!こっちだ」

470 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/31(日) 14:49:56.36 ID:PDJX4b4O0
---城門---
門番「止まれ〜い!ここは終わりの国王様の城である・・」
盗賊「大変だ!!町にゾンビの大群が現れた・・100体以上居る!!」
門番「!!?な、なんだと?」
盗賊「一般民が襲われてる・・なんとかしてくれ!!」
門番「衛兵!!隊長に報告しろぉ!!」
衛兵「ハッ!」
盗賊「おい!!ここからでも見える・・ゾンビが100体じゃきかねぇ・・」
門番「・・どれ・・・うお!!・・・こりゃ大変だ」
盗賊「早く城門を空けてくれぇ!!みんなゾンビにやられちまう!!」
門番「わ、わかった・・」
ガラリゴロリガラリゴロリ

471 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/31(日) 17:59:24.10 ID:PDJX4b4O0
---
隊長「武器を持って町の守備につけぇ!!」
衛兵「ハッ!!」
隊長「手の空いてる者は大砲を一基1番塔から下ろせ!!」
衛兵「ハッ!!」
ゾロゾロ ゾロゾロ
囚人「よし・・1番塔のやつから行くぞ」
盗賊「どれだ?」
囚人「付いて来い・・途中で衛兵の兜をかぶって行く」
盗賊「ぬはは慎重じゃねぇか」
囚人「面倒は避ける・・これをかぶれ!」ガポ

472 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/31(日) 17:59:56.09 ID:PDJX4b4O0
---1番塔---
盗賊「隊長からこの1番塔の大砲を一基降ろせと指示があった」
衛兵「何!?町はそんなに大変な状況なのか?」
盗賊「ゾンビの大群が100体以上は居る!!」
衛兵「100体か・・」
盗賊「もっと居るかも知れない・・ここは俺達に任せて応援に行った方が良い」
衛兵「し、しかし・・」
盗賊「このままだとお前の家族もやられるぞ」
衛兵「!!!・・大砲の下ろし方は分かるか?」
囚人「わかっている・・魔法師はどうしてる?」
衛兵「魔法師は宿舎で休憩中だ・・呼んだ方がいいか?」
囚人「まだ呼ばなくて良い・・後で俺達が呼びに行く」
衛兵「わかった・・後は頼む!!」
囚人「盗賊!お前は上に上がって大砲の施錠を開けろ・・俺はここで大砲を降ろす」
盗賊「まかせろ!」
囚人「リミットは大砲が下に降りきるまでと思え・・降ろし始めるぞ」
ガラガラガラガラ
盗賊「そりゃ難易度高けぇな・・行って来る!!」ダダダ

473 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/31(日) 18:00:24.90 ID:PDJX4b4O0
---1番塔の上---
盗賊「おおぅ・・町が良く見える・・大混乱だな」
盗賊「こうしちゃ居られねぇ・・早く解錠しないとな」
盗賊「!!鍵も6つ有るのか・・間に合うか?」ガチャガチャ
盗賊「今出してやるからよ・・親ドラゴンが迎えに来てるぜ?」ガチャガチャ
ガラガラガラガラ

474 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/31(日) 18:00:51.03 ID:PDJX4b4O0
---1番塔の下---
盗賊「ふぅ・・ギリギリ間に合ったな・・鍵が6つあるなんて聞いてないぜ」
囚人「子ドラゴンを引きずり出すぞ」
盗賊「お、おう・・」グイ グイ
囚人「よし!いい子だ」グイ グイ
ギャオース
盗賊「上に親ドラゴンが迎えに来てる・・適当に城の中で暴れて良いぞ!」
囚人「次の塔に行く・・来い」
盗賊「俺達に攻撃すんなよ?他の子ドラゴンが助けられなくなるぞ?」
囚人「急げ!!こっちだ」
ギャオース

475 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/31(日) 18:01:20.47 ID:PDJX4b4O0
---終わりの国の街道---
ヴヴヴヴ ヴヴヴヴ
衛兵「数が多すぎる・・」ダダダ ザク
一般民「船だ!!船が来てる!!船に逃げろ〜!!」
衛兵「くそう・・倒してもキリが・・・うわ!!こんな時にドラゴンが」
海賊達「海賊が助けに来たぁ!!一般民は海賊船に乗れぇ!!」
一般民「たたた助けてくれぇ・・」
(海賊船が助けに来てるらしい・・船に向かって走れぇ)
(ド、ドラゴンも沢山来てるぅ)
(王国の大砲はどうなってる!?)
(家がぁ家が燃えるぅ〜)
(早く海へ逃げろ!!)
衛兵「これは魔王軍の仕業なのか!?」

476 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/31(日) 18:02:41.29 ID:PDJX4b4O0
---城内---
ゴゥ ゴーン
盗賊「大砲がブレス打ち始めたぜ・・」
囚人「魔法師に感づかれたな・・あと2つ」
盗賊「次はあの塔だな?はぁはぁ」
囚人「魔法師だけヤレるか?」
盗賊「俺を誰だと思ってる・・隠密のプロだ」
囚人「よし・・5番塔の下は俺が守ってやる・・盗賊だけで上の大砲を処理しろ」
衛兵「見つけたぞぉ!!」
囚人「盗賊!早く行け!!」
盗賊「5分で片付ける・・持ちこたえてくれ」ダダダ
囚人「・・・ここは通さん」グイ ドサッ
衛兵「!!!お、お前は・・・」
囚人「元・終わりの国衛兵隊長だ・・顔に見覚えがあるだろう」
衛兵「この騒ぎ・・すべてお前が仕組んだのか!?」
囚人「借りを返して貰いに来ただけだ」
衛兵「全員弓を持てぇ!!」
囚人「クックック・・賢い選択だ・・」グワシ
衛兵「盾持ちか・・構わん!撃てぇ!!」
スン スンスン シュン ススン スンスン スン フォンスススススン
ドス カンカン ドス カカン ドスドス カン ドドドカカカン
囚人「クックック・・それだけか?」
衛兵「なにぃ・・まだ立ってる」
囚人「俺は死なん・・いや俺は不死者だ・・お前らでは倒せん」
衛兵「もっと撃てぇ!!」
ドラゴン「ギャオース」 バッサ バッサ ドッスーン
衛兵「うお!!ドラゴン・・」
囚人「逃げんとブレスが来るぞ?」
衛兵「散開!!散開!!」
ゴゥ! ボボボボボボボ
衛兵「うがぁぁぁぁ・・衛生兵!!衛生兵!!」
衛生兵「建物の影に!!」
盗賊「囚人!!大砲を下ろしてくれぇ!!」
囚人「・・・・」ガラガラガラガラ

477 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/31(日) 18:03:14.11 ID:PDJX4b4O0
---
盗賊「つつつ・・火傷しちまったぜ・・」
囚人「手は無事か?」
盗賊「あぁ手だけは無事だ・・魔法師が2人居て反撃された」
囚人「子ドラゴンを引きずり出すぞ」ズルズル
盗賊「お前はハリネズミみたいだな・・よくそれで生きてる」ズルズル
囚人「無駄口を叩くな・・あと1つだ」
盗賊「そういえば・・俺達の避難はどうする?」
囚人「聞いて居ないな」
盗賊「早くしないと船に乗り遅れるな・・行こう!!」

478 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/31(日) 18:03:44.36 ID:PDJX4b4O0
---6番塔---
隊長「この大砲だけは死守しろ!!」
衛兵「ハッ!!」
隊長「来たな!!」
衛兵「あの2人に間違いありません」
隊長「大砲を放て!!」
ゴゥ ゴーン
盗賊「うお!ブレス!!」ヒラリ
囚人「最後の大砲には近づけんな・・」
盗賊「ちぃ・・ここまでか・・」
囚人「考えがある・・来い!!」ダダダ
衛兵「逃げたぞ!!」
隊長「追うな!!今はこの大砲を守る事が優先だ」
衛兵「しかしあの先には姫君が・・」
隊長「んむむ・・精鋭兵が居る筈だ・・」
衛兵「くぅ・・」

479 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/31(日) 18:04:22.71 ID:PDJX4b4O0
---姫君の間---
姫「ハラハラ・・ソワソワ」
ゴゥ ゴーン ガガーン
ゴトリ・・
姫「!!?ハッ・・」
囚人「姫・・お助けに参った」
姫「・・あなたは・・元衛兵隊長様・・よくぞご無事で」
囚人「今は囚人だ・・囚人と呼んでくれ」
姫「なぜ秘密の裏口から?」
囚人「この国はもう終わりだ・・俺の理解者である姫だけは助けてやる」
姫「ついにお父様の悪行が払われるのですね?」
囚人「・・未練は無いか?」
姫「一般民が心配に御座います」
囚人「その心配は要らん・・船に避難を始めている」
姫「船に?」
囚人「そうだ・・すべての一般民を収容できる船を用意している」
姫「私はどうすれば良いのでしょう?」
囚人「囚われたドラゴンを解放している・・付いて来れるか?」
姫「はい・・やっと解放されるのですね?」
囚人「あと1匹だ」
盗賊「姫には捕らわれたフリをしてもらいたい・・・少々手荒になるが・・」
姫「終わりの国の業は謹んでお受けします・・」
囚人「業を受けるのは姫では無い・・姫の父君だ」
姫「・・・・」ポロ
囚人「心配するな・・民が生きてる以上この国はまだ復興が出来る」
姫「行きますわ・・私にも復興のお手伝いをさせて下さい」
盗賊「ようし!!姫の命預かった!!」
囚人「行くぞ・・裏口から出ろ」
ゴトリ・・

480 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/31(日) 18:05:03.97 ID:PDJX4b4O0
---6番塔---
ゴゥ ゴーン
スン スンスン シュン ススン スンスン スン フォンスススススン
隊長「ドラゴンは弓に弱い!!休まず撃てぇ!!」
衛兵「隊長!!例の2人が姫君を!!」
隊長「何ぃ!!?」
囚人「大砲を明け渡してもらおう」
隊長「ハッ・・お前は・・元衛兵隊長・・さては裏口から姫君を・・」
囚人「クックックその通りだ」
隊長「くぅ・・抜かった」
囚人「えらく出世したな」
隊長「だまれぇ!!このままだとこの国は滅ぶぞ!!」
囚人「もう遅い・・ドラゴンとゾンビの怒りはもう収まらん」
隊長「お前こそ不死者の癖に・・」
囚人「そうだ・・この国は不死者の怒りを買っている・・特にお前にな」
隊長「お前の家族を殺したのは・・国王の指示だ」
姫「・・・・」
囚人「もう失ったものは戻らない・・お前への信頼ももう戻らない」
隊長「姫をどうするつもりだ!?」
囚人「人質以外に何に見える?」
盗賊「大砲を渡さないと殺すぞ!?」
隊長「お前達にそれが出来るか?姫を育てたのはお前だろう!!」
囚人「・・・・」
盗賊「俺はこんな女に未練は無ぇ!」グサッ ポタポタ
姫「きゃあぁぁぁ・・痛いぃ」
衛兵「!!!姫ぇ!!!」
隊長「ま、待て・・分かった・・衛兵!!大砲から離れろぉ・・」
盗賊「さっさとどいてりゃ良いんだよ・・」---くぁぁ痛てぇぇ---
囚人「・・・・」---姫を刺すフリで自分を刺したか---

481 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/31(日) 18:05:42.10 ID:PDJX4b4O0
盗賊「ようし!!最後のドラゴンだ・・」---ちぃ出血が多い---
囚人「引きずりだすぞ」ズルズル
隊長「お、お前達・・なんと卑怯な」
囚人「クックックお前に言われたくないがな」
盗賊「大砲無しでドラゴンと戦う事を考えた方が良いぜ?」
隊長「姫君を放せ!!」
囚人「残念だが今放すと俺達の命が危ない」
ギャオース
盗賊「ドラゴンとやり合ってな!!」
囚人「行くぞ!!・・振り切ったら姫は自分の足で付いて来い!」
姫「は、はい・・」
盗賊「傷は痛むか?」
姫「かすり傷です・・あなたは?」
盗賊「ちぃと刺しすぎた・・力が入りすぎちまった」ボタボタ
ゴゥ ゴーン
スン スンスン シュン ススン スンスン スン フォンスススススン