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勇者「魔王は一体どこにいる?」
Part31



413 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/28(木) 22:50:45.17 ID:AzB9GwmC0
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囚人2「おい!おい!目ぇ覚ませ」パシパシ
囚人3「ぅぅぅぅぅ」
囚人2「急にどうした?何されたぁ!?」
囚人3「わ、わからねぇ・・急に力が抜けた・・今も全身だるい」
囚人4「くぁぁぁ・・」
囚人2「お前もか?囚人4!!」
囚人4「俺は体が急に動かなくなった・・今も関節が動かしにくい」
囚人2「あの新入り何かやったのか!?」
囚人4「わからん・・」
囚人2「気味悪りぃな・・・今日はもう止めとくか?」
囚人3「少し横にさせてくれぇ・・」
囚人4「俺もだ・・少し関節曲げるの手伝ってくれんか?」
囚人2「めんどくせぇ・・自分でやれ」

414 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/28(木) 22:51:35.07 ID:AzB9GwmC0
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看守「衛兵!奥にある足枷と手枷を引っ張ってきてくれ・・」
衛兵「またかよ・・」
看守「新入りが暴れるらしい」
衛兵「怪我人は?」
看守「放っておいて良い・・枷を付ける事は隊長には内緒にしておいてくれ」
衛兵「はぁ?」
看守「枷を付けるなという指示なんだ・・」
衛兵「くつわに足枷と手枷ってどんだけ罪人なんだ?」
看守「暴れて問題起こすよりは良い」
衛兵「・・・仕方が無い」

415 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/28(木) 22:52:01.30 ID:AzB9GwmC0
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ズルズル ズルズル ガチャリ
騎士「・・・」---結局こうなるか---
衛兵「暴れるとこうなる・・悪く思うな」
看守「・・もう騒ぎを起こすな・・俺が責任取らされる」
騎士「・・・」
看守「ん!?お前・・体を起こせるのか?」
騎士「!!ハッ・・・」---そういえば体が少し動かせる---
看守「全身骨折だった筈だが・・おかしいな・・」
衛兵「じゃぁ俺は外に出るぞ」
看守「わかった・・新入りもおとなしくしてろ」

416 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/28(木) 22:52:43.05 ID:AzB9GwmC0
---1週間後---
看守「囚人1、囚人2、囚人3、囚人4!!条件付きで釈放が決まった」
囚人1「条件付きだとぉ〜!?何の条件だ!?」
看守「大きな声では言えん・・」
囚人2「小さな声で言ってくれよぅ」
看守(エルフを狩ってくるのが条件だ)
囚人1「ぐぁーっはっははぁ〜・・・早く足枷を外せぇ」
囚人2「ひゅ〜〜〜〜魔物狩りは俺達の専門だ!!最高の条件だな」
看守「外で執政が待ってる・・詳しい話はそっちで聞いてくれ!!」
囚人1「またエルフが食えるぜぇ〜〜!!ひゃっほ〜う」
看守「大きな声でソレを言うな・・」
ガシャーン!! ドカーン!!

417 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/28(木) 22:53:29.98 ID:AzB9GwmC0
看守「な、なんだ!?」
囚人2「おい!あの気味の悪りぃ新入りが動いてるぜ?」
騎士「ががが・・や・めろ」ズル ズル
看守「しゃべった!?」
囚人1「おい!!早く足枷外せゴラ!!」
看守「分かってる!!」カチャ カチャ
囚人2「・・・あいつ足枷と手枷引きずって近寄ってくるぞ・・」
看守「新入り!!動くなぁ!!それ以上動くと衛兵を呼ぶぞ!!」
騎士「エル・・フ・・がりを・・やめ・・ろ」ズル ズル
囚人2「あいつ動けるのか!?」
看守「よし!足枷を外した」
囚人1「・・・やんのか?ゴラ・・ギッタギタのボッコボコにすんぞ!?」
看守「お前らもここで問題起こすのは止めろ!」
囚人1「だまってろ!!おい!囚人2!あいつを羽交い絞めにしろ」
囚人2「ひゅ〜〜〜おい!囚人3と囚人4も手伝え!!」
囚人3「俺は力が出ねぇよ・・」
囚人4「まだ関節が動かしにくい」
囚人2「ちぃ・・・役立たずだな」
看守「新入り!!牢に戻れ!!」
騎士「ぐがが・・」グイ ブン ガシャーン!
看守「手枷の鉄塊を投げた・・・衛兵!!!!衛兵!!!!」ダダダダ
囚人1「おうおう危ねぇ事しやがる・・だがさすがに足枷の鉄塊は重いだろ」
騎士「ゆ・・る・・さ・・ん」ズルズル
囚人2「あんなバケモノ羽交い絞めできねぇぞ?」
囚人1「かまうか!!やっちまえ!!」ボカン ボカン
騎士「ヴォオオオ」グイ ブン ガシャーン!
囚人2「ぐはぁぁ・・」
囚人1「ボケっと見てるな避けろ!!」
囚人2「なんなんだ?こいつ・・てててて」
衛兵「おい!!止めろ!!」
看守「あの新入り囚人を止めろ・・手枷の鉄塊を投げてくる」

418 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/28(木) 23:06:45.73 ID:AzB9GwmC0
ダダダダダダ
衛兵「押さえろ!」グイ
囚人1「ぐあっはっはぁ〜形勢逆転かぁ!?」ボカ ボカ
看守「囚人1!!お前も止めろ!!さっさと外に出ろ」
騎士「うがぁ!!」グイ ブン ドスン!!
囚人1「あぎゃああぁぁ」
囚人2「衛兵!!武器使えよ!!」
衛兵「もっと押さえろぉ!!」
騎士「ぐぐぐ・・」
囚人1「・・っつつつ・・こんなバケモノ相手してられるか・・」
看守「早く行けぇ!!」
騎士「・・ま・・て」
囚人1「おい!お前らこんなの放っておいて行くぞ」
囚人2「おう!最後に一発・・・」ボカッ
囚人3「あへ」
囚人4「うい」
騎士「んがががが」---もっと力を---
囚人2「!!?はう・・」ドタリ
囚人1「!!また始まった・・囚人2!!しっかりしろ・・」
衛兵「押さえろおぉぉぉ!!」
看守「早く行けと言ってるだろうが!!」グググ
囚人1「いくぞ・・囚人2!肩を貸す!!来い!!」
騎士「ぐぐぐ・・」---力を---
看守「!!?あへ・・」ドタリ
囚人1「逃げろ逃げろ逃げろぉ!!」
衛兵「んむむむ押さえ切れん・・」

419 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/29(金) 00:27:56.46 ID:b7VZlaGbo
ドキドキ

420 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/29(金) 00:34:59.06 ID:YNdxfiXM0
ワクワク

421 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/29(金) 00:45:50.67 ID:J0I3X1aqo
ハラハラ

422 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/29(金) 01:57:13.74 ID:6CkQ30mDo
騎士いい

424 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/29(金) 20:49:26.21 ID:oPY1sYd50
---数週間後---
スタスタスタ
隊長「・・私が不在の間何があったのか説明しろ」
衛兵「ハッ!例の新入りが他の囚人と揉めまして・・その・・暴れだしました」
隊長「被害は!?」
衛兵「・・いや・・ありません・・」
隊長「看守はどうした!?」
衛兵「血圧が上がったかどうかで倒れました・・今は静養しています」
隊長「私はどうしろと命令した!?」
衛兵「・・・・新入りには枷を付けるなと」
隊長「新入りが暴れたときには枷を付けていたのか?」
衛兵「はい・・・」
隊長「新入りが暴れた理由は何だ?」
衛兵「詳しくは分かりませんが4人の囚人にチャカされていた様です」
隊長「囚人同士の揉め事は囚人同士で解決させれば良いのでは無いか?」
衛兵「・・・・はい」
隊長「新入りを独房に入れた理由は何だ!?」
衛兵「・・・暴れた際に押さえつけるのに20人必要でした」
隊長「もう一度言う・・何か被害はあったのか?」
衛兵「あ、ありません・・数名血圧が上がって倒れたくらいです」
隊長「衛兵が上官の命令に背く事を何と言う!?」
衛兵「は、反逆罪・・です」
隊長「反逆罪はどうなる!?」
衛兵「・・・・・」
隊長「これは連帯責任だ!!衛兵全員に100日間の強制強化訓練を命ずる」
衛兵「ゴクリ・・」ブルブル
隊長「終身刑では無い分易しいと思え!!新入り1人抑えるのに20人掛かる腑抜けが問題だ!!」
衛兵「ハッ!!」
隊長「下がれ!!」

425 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/29(金) 20:50:01.94 ID:oPY1sYd50
---独房---
ピチョン ピチョン
隊長「・・・」スタスタ
騎士「・・・」
隊長「・・せめて・・くつわを外してやる」ガチャ ガチャ ドサリ
隊長「手にも足枷と同じ重さの鉄塊を付けられてるのか・・」
隊長「気の毒だが・・独房は私の管轄では無い・・・国王直下なんだ」
隊長「私に出来るのはくつわを外してやる事位しか出来ない・・」
隊長「模範的な囚人をしていろと言ったはずだ・・なぜ騒ぎを起こした?」
騎士「がが・・エ・ルフ・・がり・・をやめさ・・・・せろ」
隊長「!!?何ぃ・・・どういう事だ!?」
騎士「し・・っせい・・が・・エ・・ルフが・・りを・・しき・・してい・・る」
隊長「執政だと!?・・・」---私に隠れて何か動いているな---
隊長「・・なるほど囚人を釈放する条件でエルフ狩りをやらせているな?」
騎士「・・・」コク
隊長「フフフお前には出来る限り会いに来てやる」
騎士「ぐっぐっぐっぐっぐ・・」
隊長「・・その笑い方・・衛兵の言う通りお前はバケモノかも知れんな」
騎士「・・・」
---少しずつ自分がバケモノになって行くのを感じる---
---怒り、悲しみ、恨み、憎しみ、復讐心、憎悪---
---だが絶望は感じ無い---

426 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/29(金) 22:03:42.15 ID:oPY1sYd50
---中立の国のとある倉庫---
囚人「材料が入ったぞ」
商人「よし!じゃぁこの図面の通り組み立てて欲しい」
僧侶「あぁ・・商人立ったらダメ〜ェ・・」
商人「ハハ少しくらい平気さ」
囚人「こでれ最後だな?」
商人「そうだよ・・完成だよ」
僧侶「座ってて〜〜」グイ
商人「じゃぁ僕は又古文書でも解読するかな・・また凄い事を発見したんだ」
僧侶「今度はなに〜ウフフでもわたしには理解できないかなぁ〜」
商人「見てよこれ・・祈りの指輪って項」
僧侶「えーと・・他人から魔力を吸う?」
商人「その後だよ・・他人から命を吸うとも書いてある」
僧侶「へぇ〜魔女の指輪の事かなぁ?」
商人「この指輪は他人からあらゆる力を吸えるらしい・・製法はエルフの秘伝だってさ」
僧侶「じゃぁエルフの長老とかが知ってるかもね〜」
商人「古代の魔術師達はこの指輪で魔物達から魔力を吸ってたみたいだ」
僧侶「・・ねぇ商人・・少し休憩すれば〜?」
商人「大丈夫だよ」
僧侶「もうわたしよりずっと体重軽いよ〜?」
商人「回復魔法してくれれば良いよ」
僧侶「回復魔法!」ボワー

427 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/29(金) 22:04:13.87 ID:oPY1sYd50
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女海賊「はぁい!!」
囚人「女海賊か・・丁度良い所に来た・・手伝え」
女海賊「あたしは忙しいの!!」
僧侶「あ!女海賊〜眼帯変えたの〜?」
女海賊「パパが変えろってうるさくってさぁ・・あたしはハート型が良かったのに」
僧侶「キャプテンって感じ〜ウフフ似合ってるかも〜」
商人「やぁ女海賊!調子はどうだい?」
女海賊「中立の国の外の海域はもうあたし達の物だよ・・海路の封鎖は完璧!!」
商人「順調だねハハハ通った商船は全部奪って良いよ・・民間船は通してあげてね
女海賊「海路の物流を止めてしまって良かったのかい?」
商人「良い・・どうせ王国は僕に泣きついて来る・・そこで君のパパ海賊王が運搬役になれば良いのさ」
女海賊「・・・バレないかな?」
商人「空から襲撃する君達と海賊王が繋がってるとは考えにくいんじゃないかな?」
女海賊「気球はまだ有る?」
商人「買い占めた気球が大量にあるよ・・全部持っていくかい?」
女海賊「帆付きなら全部貰う」
商人「じゃぁ囚人を少し手伝った方が良いかなハハ」
囚人「おい!!女海賊!!手伝って行けぇ!!」
女海賊「ダメダメェ〜あたしはこれから弓矢の仕入れに行くの!!」
囚人「帆付き気球と弓矢はセットになってる・・手伝え!」グイ
女海賊「・・・間違った煙玉と閃光玉だった」
囚人「それもセットだ」グイ

428 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/29(金) 22:04:53.49 ID:oPY1sYd50
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女海賊「・・じゃぁ気球全部貰うね!!アレ?奥にある変な形の気球は?」
商人「アレは僕達の気球だよ・・砂漠の砂嵐でも飛べるように改造してるんだ」
女海賊「・・もう一つ作って?あたしも欲しい」
商人「作戦が全部済んだら君にあげるよ」
女海賊「!!?聞いたよ!!約束だかんね!?」
商人「約束してあげるよ」
女海賊「野郎共ぉ〜〜気球に乗り込めぇ〜〜!!」
野郎共「おう!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ フワフワ
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商人「さぁ僕達は商人ギルドに戻ろう!」
僧侶「は〜い」
囚人「背中に乗れ・・」ヨッコラ
商人「いつもすまないね・・囚人」

429 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/29(金) 23:04:11.22 ID:oPY1sYd50
---商人ギルド---
ブルルルル ヒヒ〜ン
僧侶「あ!!あの馬は!!盗賊が帰ってきてる〜」
商人「!!?」
盗賊「よう!!待ってたぜ」
商人「盗賊!!やっと帰ってきたか」
盗賊「・・・商人・・・お前痩せたな・・・体は大丈夫なのか?」
商人「大丈夫さ」
僧侶「ねぇ盗賊〜騎士はどうだった?」
盗賊「あぁ・・良い男だった・・最高の弟子だ」
僧侶「うわぁ〜ん・・わたしも会いたいよ〜ぅ」ポロポロ
盗賊「まぁ・・中に入って話そう」
商人「そうだね今日はもう商人ギルドを閉めよう」
囚人「ベットに運ぶぞ?」
商人「あぁそうして」

430 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/29(金) 23:06:37.84 ID:oPY1sYd50
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カクカクシカジカ
盗賊「・・・で辺境の村は子供達だけで生活している」
僧侶「うぇ〜ん・・」シクシク
盗賊「まぁそんなに泣くな・・騎士はドラゴンの耐性があるから簡単には死なん」
囚人「ドラゴンの耐性は生きている内は驚く程の回復力を持つ・・心臓を貫かない限り死ぬことは無い」
商人「騎士のしぶとさはソコから来てたんだね・・予定通りといえば予定通りかぁ」
盗賊「商人!お前の情報収集はどうだ?」
商人「あぁ・・結論から言うと騎士はまだ見つかっていない」
何から話そうかな・・女盗賊から行くか
彼女は始まりの国の防具屋に扮して情報収集してくれている
防具の交換で城に入った時に間違ったフリをして牢屋に行ったそうだ
火傷を負った囚人はもう居なかったらしい
変わりに城の詳細見取り図を作ってくれた
あと最近では衛兵の間で奇病が流行っているとの事
ある日突然衰弱するんだって
僧侶「!!!それ知ってる〜」
商人「お!?そういえば君も始まりの国の衛兵だったね」
僧侶「牢屋の他に監獄塔というのが有ってね・・そこの看守になると病気になるとか」
商人「え?監獄塔!?女盗賊が書いてくれた見取り図でいうと何処になる?」パサ
僧侶「本当は王室が使う塔なんだけど・・姫が居ないから監獄として使ってるの〜ここだよ」
商人「・・それは一般人では分からない情報だね」
僧侶「それでね〜衛兵の皆は看守になりたがらないんだ〜呪いだとかの噂もあったよ」
商人「ふ〜む・・なんか気になるなぁ」