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勇者「魔王は一体どこにいる?」
Part24



299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/19(火) 21:52:04.78 ID:Bw0IFnCi0
---船長室---
商人「・・・娘さんが戻って来たら話が聞きたい」
海賊王「ところでこの幽霊船はどないするんや?」
商人「ハハ僕はこんな荷物は要らないよ。海賊が好きに使えばいい」
海賊王「そらあかん!上の娘がが始まりの国の衛兵隊長や。捕らわれの身と同じ様なもんや」
商人「・・ならこうしよう。僕達魔王軍から海賊が幽霊船を取り戻した事にすればいい」
海賊王「!!ええなぁ」
商人「この船には武器が沢山積んである。全部海賊船に積み替えてしまおう」
海賊王「わっはっはボロ儲けやなぁ!!」
商人「幽霊船に乗ってた衛兵は牢に入れてある。これが牢の鍵だよ」ポイ
海賊王「これで王国に対しては義を尽くした事になるわけやな?。たんまり金せびれるなぁ」
商人「じゃぁ僕達はこれで引き上げるよ」
盗賊「裏航路の海図は貰っていくぜぇ!」
商人「あ・・そうだ・・海賊王にもう一つ。機会の国で作っているゴーレムの話は知ってるかな?」
海賊王「ゴーレム?」
商人「・・知らない様だね・・質問を変える。トロールが何処に運ばれてるか知ってるかな?」
海賊王「あぁ・・トロールは馬鹿でかい船に積まれとる。あの馬鹿でかい船で何か作っとるらしいが・・」
商人「なるほど・・ありがとう」
海賊王「ゴーレムちゅうもんを作っとるんか?」
商人「ただの噂だよ・・気にしなくて良い」
海賊王「じゃぁわいらは今からこの船の武器をあさってくるわ」
商人「また連絡するよ」
海賊王「そうや!!これを持って行け・・・海賊のバッチや・・これを見せれば襲われんで済む」
商人「助かるよ」
海賊王「ほんじゃぁ・・うまくヤレな」

300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/19(火) 21:52:39.43 ID:Bw0IFnCi0
---甲板---
海賊王「おっしゃぁ!!お前らぁ!!幽霊船から武器全部移し替えろぉぉ!!」
海賊「うおぉぉぉぉ!!頭ぁ!!金目の物取っていーっすか!!?」
海賊王「好きにしろぉぉぉ!!但し!!積荷室の牢には近づくなぁ!!」
海賊「ひゃっほ〜ぅ!!」
海賊王「照明弾上げて仲間を集めろぉ〜〜!!」
ヒュルルルルル〜 ピカーーーー!!
商人「じゃぁ僕達はこれで引き上げる・・あとは海賊王に任せた」
海賊王「任せとけぇ!!
盗賊「薬の箱だけは貰っていくぜ」
海賊王「好きにせぇ!!そんなもんワイらには要らん」

301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/19(火) 21:53:08.88 ID:Bw0IFnCi0
---気球---
ヒョーゥ ギシ
僧侶「・・・結局騎士たちの行方は分からなかったね・・」ショボン
商人「あとは・・魔女を追うしかないね」
盗賊「始まりの国か・・」
商人「魔女が幽霊船に乗ってたって事は魔王島で過去に戻ったのは間違いなさそうだね」
盗賊「なにか引っかかるな・・」
商人「・・逃げた2人っていうのが・・誰なのか・・」
僧侶「心配だなぁ・・」
商人「きっと大丈夫さ・・僕の情報網で必ず探してあげる」
僧侶「うん」
商人「取りあえず魔女を追おう」

302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/19(火) 21:53:48.59 ID:Bw0IFnCi0
---港町---
盗賊「おい!?何か様子が変だぞ?」
商人「本当だね・・衛兵が慌しいね」
僧侶「顔隠しておいた方が良いかな〜?」
商人「そうだね・・」
衛兵「おい!お前達!顔を見せろ!旅商人か?」
商人「どうしたんですか?」ファサ
衛兵「男か・・違うな・・他のやつも顔を見せろ!」
盗賊「・・・」ファサ
囚人「・・・」ファサ
僧侶「ウフフ」ファサ
衛兵「む・・・違うな・・・通って良いぞ!」
商人「誰か探しているんですか?」
衛兵「魔女狩りだ!始まりの国に魔女が現れて逃げている」
僧侶「!!!」
衛兵「!!?どうした?顔色が変わったぞ?」
僧侶「お、おなかが・・・生まれるぅぅぅ」
盗賊「ぶっ・・・」
衛兵「おい!!何が生まれるんだ!!」
商人「す、すいません・・・生まれそうなんで少し宿屋で休憩を・・」

303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/19(火) 22:36:00.08 ID:Bw0IFnCi0
---宿屋---
盗賊「ぶはははは・・あそこで生まれるは無いだろ・・くっくっく」
商人「新手の回避技だね」
盗賊「・・で何が生まれるんだ?」
僧侶「たまご〜ウフフ」
盗賊「ところで魔女が逃げているという事だが・・」
商人「情報がそれだけじゃ何とも動けないね」
盗賊「港町にも捜索がきているという事は行方が分かっていないと見るか・・」
商人「だろうねぇ・・」
僧侶「あのね・・私の知ってる過去の話なんだけどね〜」
商人「話して」
僧侶「魔女騒動があったとき沢山の兵隊さんが死んじゃうの〜」
商人「それで?」
僧侶「それで兵隊さんが不足したからわたしが始まりの国の衛兵に召集されたの〜」
商人「魔女が何処に行ったとかは分からないかな?」
僧侶「それは知らない〜・・でもね・・魔女の塔が壊されるのは知ってる〜」
商人「・・・それだね」
僧侶「騎士との待ち合わせ場所が無くなっちゃうね〜どうしよ〜?」
商人「!!!!!!ハッ!!!!!!!!しまったぁ・・・・」ブツブツ
盗賊「???どうした???」
僧侶「ブツブツた〜いむ!!ウフフ」
商人「・・・僕達はミスをしてる・・・」
僧侶「え?」
商人「魔王城に待ち合わせの場所について書置きを残してしまった・・」
盗賊「まさか・・」
商人「書置きが渡った先は・・きっと始まりの国だ・・」
盗賊「王国にとっての内通者の待ち合わせ場所を消すつもり・・か?」
商人「王国からみると僕達は色んな事を邪魔をする内通者に見えてる・・」
盗賊「・・・」
商人「今回の幽霊船の件もそうだ・・内通者・・もしくは魔王軍がやっている様に見える」
僧侶「わたしたちってさぁ〜魔王軍なの?」
商人「魔王城に不可解な書置きが残ってればそういう風にしか見えない・・現に囚人の姿も見られてる」
囚人「切っても切っても死なない不死者・・」
盗賊「・・この流れをどうやって変える?」
商人「黙って見ててもきっと魔女の塔は壊される」
盗賊「魔女の塔はそんなに簡単に壊せる物なのか?」
僧侶「すご〜〜〜く大きい塔だよ〜〜始まりの国のお城より立派〜ウフフ」
商人「・・・キマイラだ・・キマイラで破壊するに違いない」
僧侶「魔女を探さないと〜」
商人「そうだね・・盗賊!!薬の売人にもう少し情報を聞き出せないかな?」
盗賊「おう!!聞いてきてやる・・薬はたっぷり有る!」

304 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/19(火) 23:29:43.04 ID:Bw0IFnCi0
---表街道---
売人「いらっしゃ・・・」
盗賊「儲かってるかい?」
売人(今はマズイ・・衛兵がこっちを見てる)
盗賊「・・・このアクセサリーは誰が作ってるのかな?」
売人「・・・私が家で作って居ます」
衛兵「・・・・・」ジロジロ
盗賊「作ってるところを見せてほしいんだが・・」
売人「見せるのは作る所だけで良いでしょうか?」
盗賊「ヌハハ他に見せる物があれば見たいな」
売人「お高いですよ?」
衛兵「・・・・・」ケッ
盗賊「家には誰か居るのかい?」
売人「私一人なのでご心配なさらず・・」
盗賊「じゃぁ少し見せてもらいたい」
売人「・・・先払いで」
衛兵「・・・・・」ヤレヤレ

305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/19(火) 23:30:22.05 ID:Bw0IFnCi0
---売人宅---
バタン ガチャリ
売人「薬が不足してて衛兵が張り付いてんだ・・」
盗賊「お前は薬をやらんのか?」
売人「私は薬は止めた」
盗賊「正解だ」
売人「闇商人が何を・・」
盗賊「薬を欲しがっているのは主に衛兵だろう?」
売人「・・・なぜそれを?」
盗賊「いらん詮索はするな・・・今日は協力してもらいたくて来た」
売人「私を信用していいのかい?」
盗賊「終わったら薬を一箱やる・・5年は楽して過ごせる金になる」
売人「そんなに危ない仕事は御免だね」
盗賊「信用しろ・・いざとなったら守ってやる」
売人「・・・」
盗賊「しかし殺風景な部屋だな・・男は居ないのか?」
売人「金が溜まったら中立の国で商売するつもりだよ」
盗賊「ヌハハ丁度良い・・仕度して宿屋に来い」
売人「・・・」
盗賊「心配するな取って食ったりはしねぇ」

306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/19(火) 23:31:39.69 ID:Bw0IFnCi0
---宿屋---
盗賊「連れてきたぜ」
商人「やぁ・・」
僧侶「はろ〜ウフフ」
囚人「信用出来る奴だろうな?」
盗賊「信用できるかは置いておいて腕は確かだ」
売人「・・・」
盗賊「世間じゃ売人って事になってるが・・女盗賊だ隠密を専門にしてる」
売人「これは一体・・お前は闇商人じゃなかったのか?」
盗賊「そこらへんの詮索は無しだ・・女盗賊への報酬は先に払う。あそこの木箱の薬全部持っていって良い」
女盗賊「こ、こんなに・・」
盗賊「さて・・その辺に掛けてくれ・・・ゆっくり話がしたい」
女盗賊「何が知りたいんだ?」
盗賊「始まりの国の情勢、最近の噂、知っている事全部だ」
女盗賊「フフフどこから話して良いか・・質問に答える形で良いかしら」

307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/20(水) 23:11:37.65 ID:sok2bgxx0
---
盗賊「・・・魔女が複数人居るだって!?」
女盗賊「目撃情報がバラバラで少女から中年女まで魔女の仲間が数人いるらしいわ」
盗賊「んーむ・・・」
女盗賊「共通するのは瞳の色が赤いのが特長だそうよ」
僧侶(魔女の瞳は赤だったよ〜)ヒソ
盗賊「なるほど・・それで衛兵は赤い瞳の女性を魔女狩りと称して追ってる訳か」
女盗賊「始まりの国では相当数の衛兵が高位魔法で焼かれたみたい」
盗賊「・・次の質問だが・・キマイラは知っているか?」
女盗賊「キマイラ?」
盗賊「質問を変える・・最近大型の戦車の様な物が王国に運ばれた話は聞いてないか?」
女盗賊「2ヶ月程前に大きな物を運んでるのは見たわ」
盗賊「始まりの国にそれを何処に保管するか分かるか?」
女盗賊「潜入しないと分からないわね」
盗賊「出来るか?」
女盗賊「それは無茶・・第一何処に置くかの目星も無いわ・・危険すぎる」
僧侶「それ私しってるかも〜ウフフ」
盗賊「何!?」
僧侶「衛兵宿舎の裏に大きな武器庫があってね〜大砲とかみんなそこに置いてるの〜」
囚人「牢屋の場所は?」
僧侶「衛兵宿舎の地下だよ〜」
女盗賊「・・・この子は・・衛兵の関係者か何かかい?」
盗賊「・・まぁそんな所だ」
女盗賊「それにしても衛兵宿舎の近くじゃぁ・・どちらにしても手が出せないわ」
囚人「・・・俺が潜入してやる」
盗賊「!!?どうやって?」
囚人「簡単だ・・俺一人で正面から城に入る」
商人「ハハハハその作戦面白いね・・囚人!別室で僕と作戦を話そう」

308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/20(水) 23:12:06.69 ID:sok2bgxx0
---別室---
商人「正面から城に入る作戦気に入った!」
囚人「俺は終わりの国衛兵隊長で顔が通ってる・・だから城には入れるだろう」
商人「うん」
囚人「城内で武器庫まで走って中を確認して騒ぎを起こす」
商人「ワクワクするね」
囚人「衛兵に捕まって牢屋行きだろう・・・次に死んだフリをする・・どうせ俺の心臓は止まっている」
商人「ハハハハ」
囚人「死んだ囚人はどうなるかというと・・」
商人「墓地に埋葬されて無事帰還する・・完璧だね」

309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/20(水) 23:13:59.43 ID:sok2bgxx0
---宿屋---
商人「戻ったよ・・囚人が始まりの国の城に潜入する作戦で決まったよ」
盗賊「大丈夫か?」
囚人「問題ない」
女盗賊「・・・」
商人「女盗賊!始まりの国の墓地の場所は分かるかな?」
女盗賊「墓地?・・分かるけど・・どうして?」
商人「墓地の管理人に成りすませれるかな?」
女盗賊「いや・・それは簡単だけど」
商人「じゃぁ決まりだ・・みんなで墓地の管理人をやる」
僧侶「ウフフ〜なんかおもしろそ〜う」
盗賊「ついでに魔女の近況情報も探れるな」
商人「始まりの国までは気球使えば1日くらいかな?」
盗賊「女盗賊!気球を隠しておける場所は無いか?」
女盗賊「始まりの国の少し北の森なら人目には付かない・・・魔女捜索隊に見つかる可能性は・・」
商人「いや・・この際堂々と町の近くに置こう」
盗賊「・・変に怪しまれない方が良いか」
女盗賊「私は案内すれば良いのかしら?」
盗賊「そうだな・・僧侶の面倒も見てくれると助かる」
僧侶「・・・ねぇねぇどういうこと〜?」
女盗賊「フフフ今日は一緒に寝ましょ」

310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/20(水) 23:44:56.87 ID:sok2bgxx0
---翌日気球---
盗賊「じゃぁ出発するぞ!!」プシュ ゴゴゴゴゴゴ
僧侶「オッケ〜♪ウフフ」
盗賊「女盗賊!薬は良かったのか?」
女盗賊「あの薬は私が帰ってからの財産にするわ」
盗賊「空き巣に入られないのを祈るんだなヌハハ」
女盗賊「私にはあなた達の秘密を教えてもらえないのかしら?」
盗賊「まぁ付いてくりゃ時期に分かる」
女盗賊「今裏切られて情報を流されるのが怖いって事かしら・・」
盗賊「怖くはねぇがお前もフードで顔は隠しておいた方が良い事は確かだ」

311 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/20(水) 23:45:24.90 ID:sok2bgxx0
ヒョーーゥ ギシ
僧侶「始まりの国が見えてきたよ〜すごく早いね〜」
盗賊「陸地の上だと普通の気球より早いのが良くわかるな」
商人「1日かかる予定だったのに日が落ちる頃には付きそうだね」
盗賊「そうだな・・高度下げ始める」
商人「まぁ・・人目に付きにくいし丁度良かった」
女盗賊「それなら墓地に直接降りましょう」
商人「良いね」

312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/20(水) 23:45:53.93 ID:sok2bgxx0
---墓地---
フワフワ ドッスン
盗賊「結局誰にも見つからず到着したな」
商人「都合が良い!墓地に隠しておこう」
盗賊「急いで気球をたたむ!囚人も手伝ってくれ!」
囚人「・・・」
僧侶「ねぇねぇよく見て〜新しいお墓がいっぱ〜い」
商人「・・そうか・・魔女騒動で亡くなった人はみんなここに・・」
僧侶「ん〜でも魔女がこんなに沢山の人を殺しちゃうのってなぁ〜本当かなぁ?」
商人「そういえば・・そうだね・・何か引っかかるね」
盗賊「よっし終わった!今晩は宿屋だな」

313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/21(木) 22:54:10.89 ID:n77lBLsf0
---始まりの国宿屋---
カランコロン
店主「いらっしゃいませ旅のお方・・今夜は休んで行かれますか?」
盗賊「5人だ・・」
店主「失礼ですがお顔を拝見させてもらってよろしいでしょうか?」
盗賊「・・・」ファサ
店主「ホッ・・物騒な事に危険な魔法を使う魔女達が居るそうですので・・」
商人「そんなにひどかったのかな?」
店主「それはもう・・爆音と閃光が轟きましたわ」ガクブル
商人「へぇ・・」
店主「3分程で納まりましたがお城の城壁は穴だらけ・・兵隊さんも沢山亡くなりました」
商人「3分!!?・・・」
店主「もう城壁は復旧したのですが穴の開いた城壁から魔女が脱走したそうです・・怖いですねぇ・・」
商人「ハハ・・そうですね・・部屋に案内してもらって良いかな?」
店主「あら失礼しました・・こちらになります」
商人「ありがとう」