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勇者「魔王は一体どこにいる?」
Part19



215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/11(月) 21:03:47.03 ID:F8mhqKxG0
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僧侶「むにゃ〜まだ眠いよ〜ぅ」
騎士「奇襲する・・準備を!!」
盗賊「甲板に6人!間違いない!海賊だ」
商人「エルフの娘!!合図したら射撃お願い!!」
僧侶「え!?え!?え!?」アタフタアタフタ
商人「魔女は合図したら船に当てないように派手な魔法をお願い!」
盗賊「もうすぐこっちの射程に入るぞ・・5・4・3・2・1・入った」

216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/11(月) 21:04:22.71 ID:F8mhqKxG0
商人「エルフの娘撃って!!」
シュン シュン シュン シュン
スト! スト! スト! スト!
海賊「ぐぁ・・」
盗賊「す、すげぇ・・4発全部ヘッドショット・・」
海賊「な、なんだ!!?」
商人「続けて!!」
シュン シュン
スト! スト!
海賊「がぁ・・」
盗賊「一瞬で6人やっちまった・・」
商人「魔女!!魔法をお願い!!」
魔女「爆炎魔法!」ゴゥ ドカーン!
商人「もっと!!」
魔女「爆炎魔法!爆炎魔法!」ドカーン ドカーン
商人「エルフの娘!!出てきた海賊をどんどん撃って」
海賊「なんだなんだぁ敵襲か!!お前ら起きろおぉぉ」
商人「騎士と囚人は突撃準備!!」
騎士「いつでも行ける!」
囚人「まだ高すぎる!」
海賊「見つけたぞぉ!!降りてこ・・」
シュン スト!
海賊「・・い」
商人「少しずつ高度下げて!!」

217 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/11(月) 21:05:08.95 ID:F8mhqKxG0
ゾロゾロ
海賊「上だあぁ!!弓はねぇのか!!」
商人「騎士!囚人!マストに飛べるかい?」
騎士「やってみる!」
商人「海賊を甲板に誘き出して!」
騎士「わかった!トウッ」ドササ
海賊「降りてきやがった!!囲めえぇ!!」
シュン シュン シュン シュン
スト! スト! スト! スト!
海賊「ぐぁ・・」
騎士「この船は貰う!!」
海賊「なんだとぉ!!この船は俺達が先に見つけたんだ!!俺達の物だ!!」
船長「お前ら一体何者・・」
シュン スト!
海賊「せ、船長!!」
囚人「命が惜しかったら海へ飛び込め・・」
海賊「なんだとおぉ!!」
シュン スト!
海賊「がは・・」
騎士「もう止めろ!!逆らうな!!」
海賊「他の仲間がこの騒動に気づいて・・」
シュン スト!
海賊「くぅ・・」
騎士「もう良い!!!!早く逃げてくれぇぇ!!」
海賊「た、た、たすけてくれぇ・・」ダダダ
シュン スト!
海賊「ぐぁ・・」
騎士「エ、エルフの娘!!もう良い!!撃たなくて良い!!」
シュン シュン シュン シュン
スト! スト! スト! スト!
海賊「ぎゃぁ・・」

218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/11(月) 21:05:45.59 ID:F8mhqKxG0
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魔女「エルフの娘や・・もうお止め・・」
エルフの娘「ハァハァ・・・」ポロポロ
魔女「我を忘れてしまったね・・・囚われたエルフの心を感じたかの?」
エルフの娘「ううぅぅ・・魔女様・・」ポロポロ
盗賊「・・・こりゃとんでもねぇな・・・一瞬で20人全部やっちまった・・」
商人「エルフの怒り・・か・・驚いた」

219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/11(月) 23:59:49.55 ID:F8mhqKxG0
---海賊船---
フワ フワ ドッスン
盗賊「船の中にもう海賊はいねぇか?」
騎士「全員ヘッドショットで死亡したのを確認した・・」
盗賊「よし!騎士は気球をたたんでくれ!囚人は死体の処理を頼む!血を吸っても構わん!」
商人「他の海賊船にはまだ気づかれていないみたいだ」
盗賊「早くこの海域から出よう・・・とりあえず幽霊船のポイントまで進める」
商人「僧侶と魔女とエルフの娘は掃除をお願い」
僧侶「は〜い・・・その前にお祈りだけさせて〜」
魔女「そうじゃな・・死者を弔わんといかんのぅ」
エルフの娘「・・」
商人「わかった」
盗賊「船を進めるぞおぉ!!フン!!」

220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/12(火) 00:00:21.88 ID:IRJ6gl380
---船長室---
商人「この船には航海日誌が無い・・なんでだろう」ブツブツ
僧侶「あ〜始まった〜ブツブツターイム」
商人「海図も無い・・これはもしかして!!」ブツブツ
盗賊「おい商人!!この船おかしいぜ・・軍船のくせに武器が一つも載ってない」
商人「積荷は?」
盗賊「食料が少しだけだ」
僧侶「お酒は〜?」
盗賊「それは安心しろ」
僧侶「ウフフ〜」
商人「寝室は?」
騎士「お〜い大変だ〜!!ハァハァ」
盗賊「どうした!?」
騎士「寝室に・・勇者の証が置いてあった・・」
商人「やっぱりそうか・・これは勇者達が乗っていた船だ」
盗賊「・・なるほど・・魔王城へ行く為だけの装備しか無いって事か」
商人「勇者達はもう幽霊船に乗っている事になる・・直接魔王城へ向かう進路に変えよう」
盗賊「分かった・・囚人!!来てくれ!!海図に魔王城の場所を書いてくれ」

221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/12(火) 00:00:49.87 ID:IRJ6gl380
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僧侶「この船すごーく早いね〜ウフフ」
騎士「船底は頑丈で浅い・・その他に重たいものは一切乗ってない」
盗賊「そうだ・・・だが船底が浅い分嵐が来たら転覆しやすい」
僧侶「転覆する前に気球で〜」
盗賊「嵐にならなければ良いが・・」

222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/12(火) 00:01:18.99 ID:IRJ6gl380
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盗賊「おい!こんな陸沿いを航海してて良いのか?座礁するぞ?」
囚人「フフこの海域の沖は遠くまで浅い。岩礁だらけでそっちの方が危ない」
商人「なるほど・・幽霊船と言われる理由はそういう事か」
盗賊「おまけに霧が深くて前が見えねぇ」
商人「これは裏航路を知らないと航行できないね・・」
盗賊「普通はこんな陸沿いを航行しない」
商人「あそこに見えてる陸地はどこなんだろう」
囚人「地図には乗っていない島だ」
商人「結構大きい島だね」
囚人「かつてはドワーフが住んでいた島らしい・・行った事は無い」
商人「ココだったのか・・聞いたことがある」
盗賊「ドワーフは機械の国の先祖・・だったな」
商人「人間に滅ぼされた・・とか」
囚人「この島を抜けたら進路を変える・・そこから天候が悪くなる」

223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/12(火) 00:01:49.26 ID:IRJ6gl380
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ビュー ビュー
盗賊「帆を畳まなくて良いのか!?転覆するぞ!!」
囚人「畳んだらだめだ・・海流に流される」
盗賊「騎士!!マストが折れないように反対側からロープで引っ張れ!!」
騎士「ええええ!!?」
盗賊「命綱つけてりゃお前なら行ける!!」
僧侶「罠魔法!罠魔法!罠魔法!」ザワザワ シュルリ
盗賊「おおおお!やるじゃねぇか」
僧侶「ツタを伝って行って〜なんてね〜ウフフ」
騎士「・・・結局僕がやらないと・・」
盗賊「行ってこ〜い!!」
騎士「分かったよ・・フン!フン!フン!フン!」

224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/12(火) 00:02:17.52 ID:IRJ6gl380
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ビュー ビュー
盗賊「・・・何日この風が続くんだ?」
囚人「あと2〜3日で着くはずだ」
僧侶「ねぇ!!大変!!商人の具合が悪いの」
盗賊「なにぃ!!ここにきて心臓が・・」
僧侶「薬は持ってきてないの〜?」
盗賊「商人はもう全部飲んだのか?」
僧侶「え!?」
盗賊「チッ・・商人・・今まで薬でごまかしてやがったな・・」
騎士「無理してたんだ・・」
盗賊「今回ばっかりは商人の命は無いかもしれん・・」
僧侶「え〜〜〜困るぅ〜」

225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/12(火) 00:03:01.51 ID:IRJ6gl380
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僧侶「ねぇ大丈夫〜?」
商人「へ、平気さ・・少し横になれば・・」
僧侶「どうして欲しい〜?」
商人「ト、トランプでもやろうか」
騎士「大変だあぁぁぁ!!幽霊船が向かって来るうぅ!!」
盗賊「どこだ!!?」
騎士「正面!!」
商人「ハハ休んでいれないねぇ・・」ヨッコラ
僧侶「起きても平気なの〜?」
商人「平気さ・・ハハ」
盗賊「ニアミスする!!幽霊船をよく見ておけ!!」ボエーーーーー
魔女「ん、なんじゃ・・・耳鳴りが」ボエーーーー
騎士「幽霊船に誰も乗って居ない!!もうすぐ交差する!!」ボエーーーー
商人「何だ?この音?」ボエーーーー
騎士「!!!!!みんな伏せて!!!!!」ボエーーーー
盗賊「な、なんだぁ!!」ボエーーー
騎士「砲台がこっち向いてる!!」
盗賊「伏せろおおおぉぉ!!」
騎士「交差!!!!!!」
ドカン!! ドカン!! ドカン!! ドカン!!
ドカン!! ドカン!! ドカン!! ドカン!!

226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/12(火) 00:03:37.91 ID:IRJ6gl380
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騎士「み、みんな生きてるかあぁぁ!?」
盗賊「気球に集〜〜〜合!!!」
僧侶「商人!肩につかまってぇ〜」
商人「ハァハァ・・ゼェゼェ」
魔女「エルフの娘や・・手を離すでないぞ?」
エルフの娘「はぃ・・」
囚人「クックックうわっはっは」
騎士「おい囚人・・大丈夫かい?」
囚人「あいつらどこまでもおちょくってくれる・・」
盗賊「船の損傷は分かるかぁ!!?」
騎士「甲板と胴体に穴が多数!!深刻な水漏れは無さそうだ!!」
盗賊「寝室と積荷室が逝った程度だな?」
商人「よ、よし・・まだ行けるね」
盗賊「今日から仲良く気球で寝泊りだ・・あと2日位で着く」
僧侶「商人は気球の中で横になって〜〜」

227 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/12(火) 00:04:10.88 ID:IRJ6gl380
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ビュー ビュー
騎士「霧が晴れた・・・」
盗賊「な、なんだここは・・・船の墓場・・か?」
囚人「過去の勇者達の船だ・・沈没船には近づくな」
騎士「ゴクリ」---不安になってきた---
囚人「見えてきたぞ・・・魔王島だ・・中央にあるのが魔王城だ」
盗賊「あれが・・」
僧侶「・・ねぇ・・何か変〜」
騎士「ん?どうした?」
僧侶「船が右に傾いてる気がするの〜」
盗賊「!!?騎士!!寝室見て来い!!」
騎士「分かった」ダダダ

228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/12(火) 00:04:44.07 ID:IRJ6gl380
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騎士「だめだぁ!!寝室まで水が浸かってる!!」
盗賊「ギリギリまで行って後は気球しか無いな」
騎士「気球の準備を始めるよ」
盗賊「そうだな・・気球の準備は俺がやる。お前は上陸用のボートを気球の前まで引っ張って来い!」
騎士「行って来る!!」
ボボボボボボボ ボー ボー

229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/12(火) 00:05:16.18 ID:IRJ6gl380
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騎士「ボートは3人しか乗れない・・往復しないと・・」
盗賊「いや・・商人はもう動けん・・俺と商人は気球に残る・・それなら2往復だ」
騎士「分かった・・最初は僕と魔女とエルフの娘で行く」
盗賊「ふむ」
騎士「その後僧侶と囚人を迎えに来る。これで良いね?」
僧侶「は〜い」
盗賊「気球は船の船尾にロープで結んでおく。必ず戻って来いよ」
騎士「分かってる」
僧侶「わたしもちゃんと迎えにきてね〜ウフフ」
騎士「あぁ・・ちゃんと迎えに来るよ」
ガコン!!ギギギギギギー

230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/12(火) 00:12:49.05 ID:IRJ6gl380
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盗賊「座礁したな・・ここまでだ・・後はボートで」
騎士「魔女とエルフの娘は準備良いかい?」
魔女「早よう行くぞ・・愛しい人が危ない」
エルフの娘「魔女様・・」
騎士「よし!行こう!ボートに乗って・・」
僧侶「気をつけてね〜」ノシノシ
騎士「多分すぐ迎えに来れるよ」
ギシギシ バキバキ ボキン!!バシャー
騎士「あ!!船が割れた・・」
盗賊「おい!早く行け!沈没する!」
騎士「フン!フン!フン!フン!」
盗賊「くっそぅロープが間に合わねぇ!!僧侶!罠魔法で繋いでくれ!」
僧侶「罠魔法!罠魔法!罠魔法!」ザワザワ シュルリ
盗賊「だめだ!!もう沈没する!!気球を上げる!!」グイ
ボボボボボボボボボー フワフワ
ブチブチブチ プツン
僧侶「あ〜〜風がぁ〜」

232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/12(火) 23:14:33.15 ID:IRJ6gl380
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騎士「・・・あぁ船が沈む・・・」
魔女「船と気球を繋ぐロープも切れておるのぅ・・」
騎士「風が止むまでこっちには来れそうにない・・かな」
魔女「わらわ達だけで行くしか無さそうじゃのぅ・・急がんと間に合わんぞよ」
騎士「・・そうだね・・僕達だけで勇者の後を追おう」
魔女「心配じゃ・・愛しき人が助けを求めておると思うと・・」
騎士「・・気になってる事が・・その・・2日前に幽霊船とすれ違っている・・」
魔女「分かっておる・・アレは愛しき人を魔王島に下ろして帰る船に違いない」
騎士「2日・・僕達が遅れてる」
魔女「早よう行かねば・・」
騎士「よし!着いた!行こう!」
バシャ バシャ

233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/12(火) 23:15:08.32 ID:IRJ6gl380
---魔王島---
ヒュー ヒュー
騎士「・・気球はまだ見えるな・・留まってくれる事を祈る!」
魔女「向こうにもわらわ達が見えてる筈じゃ・・行くぞよ」
エルフの娘「来る!」
プギャー プギャー
騎士「な、なんだこいつは!?見た事ない魔物だ!!」
ギリリ シュン! トス!
魔物「グギャ・・」
魔物は倒れた
騎士「エルフの娘!矢の数に注意して!みんな僕の後に!」