Part2
48 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:07:47.12 ID:
oMUn57MG0
ぱらっ。……ぺらっ。
先輩「……」
男(さっきのちらっの視線なんてな。なんかあれですよ。
どうしてこの人喋ってるのかしら?
くらいの温度だったですよ! おいは凍えそうになったきに。
もう先輩は本に集中しちょるきに。方言出るほどだよ)
ぺらっ。ぱらっ。
先輩「……」
男「……」
ぱらりっ。――かたり。
男「ん?」
先輩「今日は先に帰らせてもらいます。鍵は職員室へ
返却をお願いします。それでは」
男「はい、先輩。また」
すたすたすたすた
男「結構、なんかキたな」
男「きついな」
男「……帰るか」
49 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/10/07(火) 06:08:44.36 ID:6ZcpIWpe0
あれこれ……嫌われてない、よな……?
50 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:12:25.78 ID:
oMUn57MG0
――自習時間
男「……」
友男「?」
男「……」
友男「ぼんやりしてんな。平気かよ」
男「ああ? うん。へーきへーき。俺大丈夫」
友男「ダメっぽいなお前」
男「んなことはない」
友男「だから三次元はやめておけって云ったのに」
男「全力後ろ向きなお前には言われたくないよ」
友男「いいんだって。おれには沢山の嫁が待ってるんだって。
そうだお前にも何本か貸して、あ」
男「ん?」
友男「お前の先輩だ」
男「どこ?」
友男「体育なんじゃね? ほら、校庭で」
男「あ」
51 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:17:07.65 ID:
oMUn57MG0
先輩「……っ。……っ」
友男「持久走かな」
男「らしいな」
友男「なんかいいな、女子の体育も」
男「おまえ二次元専門だろう」
友男「いいもんはいいじゃん。短パンからのびた脚っ」
男「おやじくさいぞ」
友男「なんとでも云えよ」
先輩「……っ。……っ」
男(先輩、やっぱスタイル良いのな。
つか、隠してるけど巨乳バレバレな)
友男「お前おっぱい星人だったのか?」
男「え?」
友男「先輩デカイな、と」
男「お前は見るな」
友男「いいじゃねぇか」
男「穢れるから見るな」
52 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/10/07(火) 06:19:25.68 ID:dUf1gYOQ0
みてるよ
53 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:21:11.19 ID:dTHLawlIO
俺も見てるぜ
54 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/10/07(火) 06:21:30.02 ID:6ZcpIWpe0
俺も見ている
55 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:22:13.97 ID:
oMUn57MG0
先輩「……っ。……っ」
男「なんかさ」
友男「なんだ?」
男「いっつも見てるだけの気がする、俺」
友男「そうか」
男「うん」
友男「俺はモニターに向かって話しかけて
気分を盛り上げているぞ。時代は双方向だぜ?」
男「一方通行だろそれ」
友男「つまりお前と同じだな」
男「ぐさっ」
先輩「……っ。……っ」
先輩友「……? ……!」
先輩「……♪」にこっ
男「……」
男(なんだ。あんな顔もできるんじゃん)
男(クラスメイトには
普通に微笑えちゃったりもするんじゃん)
57 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:28:30.10 ID:
oMUn57MG0
――放課後。屋上。
男「ん、しょっと」
男「空が高いなぁ……。秋だもんな。ヘッドホンが
あったけぇ感じだしな」
男(図書室は、なんか今日は行きづらいな。
ニ連ダメージ食らった感じだな。あー)
男(なんつか。こういうの、俺向いてないんだろな。
大変なのは全然判ってたんだけどさ〜。
なんかあいうのってさ。ああいうのってのはさー)
あんな風に微笑むなんてさ。
男(うっわ。だって可愛いじゃん。あんな風にさ。
俺向けじゃないわけですがっ! 俺疎外!!
わいには向けられてないきにっ! ほうたるかな、まったく)
男「……」
男「べっつにー。この学校、可愛い女の子は
先輩しかいないわけじゃないし? 年が明ければ
可愛い下級生だって入ってくるわけだし?」
がちゃ
先輩「!」
58 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/10/07(火) 06:29:11.55 ID:6ZcpIWpe0
!
59 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:30:54.84 ID:edYFLib9O
面白くなってきたな
61 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:34:10.06 ID:
oMUn57MG0
先輩「……」
男「……」
先輩&男「あの」
男「……」
先輩「……」
男「どしました」
先輩「いえ。紅茶を買ったらたまたまこちらへ歩くのを見て」
男「……」
先輩「……」
男「えと」
先輩「図書室を開ける関係もあるので、挨拶をしようかと」
男「は、はい」
先輩「来ますか?」
男「行きます」
先輩「……余ったからこれあげます」
男「缶紅茶」
先輩「先に行っていてください」
67 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:38:56.24 ID:
oMUn57MG0
――図書室
かちゃ、かちゃり。
先輩「開けました。どうぞ」
男「はい」
先輩「ご自由に」
男「勝手にやってます」
ぺらっ。ぱらっ。
男「……」
先輩「……」
ぺらっ。……ぱら。
男「……」
先輩「……」
ぱらりっ。
先輩(なんかやたらめったら嬉しくないですか。
あほか!? 俺はっ。缶紅茶一本で懐柔されて
小学生かよっ! 正真正銘バカですかっ!!)
68 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:39:26.37 ID:O8/sIvJg0
先輩落ち着け
69 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:40:38.65 ID:+mG+S3DRO
先輩たん可愛いよハァハァ
70 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/10/07(火) 06:41:16.66 ID:Qvvb2m3h0
最後の行は男じゃね ? って思った俺が正真正銘のバカというオチだったらどうしよう
71 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/10/07(火) 06:41:51.84 ID:ef8jtKwuO
先輩可愛すぎだろ
72 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:42:28.07 ID:nou1NVoWO
初バイトでやることないし仕事上がってもいいよっていわれたけど
今後のことを考えて時間まで待ってる真面目な男の物語かと思ったら違うのか
73 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:42:42.10 ID:
oMUn57MG0
あー、ごめん、それ男だわw
誤植、誤植w
74 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:44:40.80 ID:MSlTlZ9oO
追い付いた。
甘いです、すごく甘いです
76 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:46:56.98 ID:3Qi49h4ZO
おいついた
図書委員二人の話かと思ってたら男は違うのね
77 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:47:12.07 ID:
oMUn57MG0
男「♪」
先輩「……」
ぺらっ。ぱらっ。
男「ん」ぷしっ
先輩「……」
男(この缶紅茶。冷たくなってら。冷めてんのな)
ぱらりっ。
先輩「……」
男「……そっか」
ぺらっ。……ぱら。
男「先輩」
先輩「はい?」
男「俺、先輩の事好きですわ」
ぺ
78 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:48:50.69 ID:r63FewBc0
ヨンジュン
79 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:49:06.93 ID:ylZVnx1bO
いいよーいいよー
甘酸っぱいよー
80 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:49:23.11 ID:ef8jtKwuO
きたー
81 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:49:31.50 ID:MSlTlZ9oO
いきなり!?
83 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:51:24.50 ID:
oMUn57MG0
らっ。
先輩「……」
男「……」
ぺ、ぺ、ぺらっ。ぷるぷるっ。
先輩「わたしは」
男「はい」
先輩「なれなれしい男の人は好きではありません」
男「うっ」
先輩「……」じっ
男「……うぅぅ」
先輩「……」じぃっ
男「……は、はい」
先輩「判りましたか?」
男「はい……」
男(なんかもう、飛びたい。いや吊りたい。
樹海に行く手間も惜しんでレイルロードに
ダイブインしたいっ)
84 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:51:35.15 ID:edYFLib9O
紅茶………冷めてる…………わかったぞ!謎は全て溶けた!
86 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/10/07(火) 06:54:28.15 ID:DFDy+8Q00
うおおおお何だこれ。今追いついた滅茶苦茶クるなおおぅ
支援
87 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:54:53.15 ID:/fJJjn5r0
先輩「でもあなたはなれなれしくなかった」
男「……」
先輩「私もあなたのことが好きです…」
ぺらっ。
88 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/10/07(火) 06:55:40.65 ID:hWrlFLKKO
これは泣ける
89 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 06:55:59.91 ID:
oMUn57MG0
先輩「ですから。なれなれしくしなければ
……これからも図書室に来ても良いです」
男「え」
ぺらっ。ぱらっ。
男「……」
先輩「……」
ぱらりっ。
男「……」
先輩「……」
ぺらっ。……ぱら。
男「……」
男(じわじわ来た。やばい。嬉しい……かもしれない)
先輩「……」
男(……被弾率80%! 船長! 心臓がオーバーヒート
しそうです! なに!? バラストタンクがなくなった?
よく探せ! サーイエッサー!)
先輩「……」
ぱらりっ。
91 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/10/07(火) 06:57:08.41 ID:hWrlFLKKO
=図書室に来てもいいが決して話しかけるな
93 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 07:00:41.68 ID:
oMUn57MG0
りーん、ごーん。
先輩「時間です。鍵を閉めます」
男「いえっさー! 船長」
先輩「?」
男「なんでもないです」
がちゃん。
先輩「図書室の鍵を返しておきます」じっ
男「は、はい?」
先輩「……」じぃっ
男(そんな唇をかんで睨まないでも……)
先輩「昨日は」
男「はい?」
先輩「昨日は態度が悪かったと反省しています。
プライベートで人と会うことが少ないので、
動揺してしまいました。すみませんでした」
男「いえいえ、とんでもない。こちらこそすみません」
先輩「では」
男「あのっ」
先輩「?」
94 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 07:01:07.15 ID:G1pOaUSo0
素晴らしい……
俺はこのスレに出会うために生まれてきたんじゃなかろうか
95 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 07:01:32.57 ID:/fJJjn5r0
男「そうか、無言でちんぽ咥えさせればいいんですね、先輩も好きだなぁ」
ぱらりっ。
96 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 07:03:13.12 ID:O8/sIvJg0
>>87
これID違うじゃねーかw
97 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 07:04:13.52 ID:MSlTlZ9oO
>>95
激しく自重を求める
98 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 07:05:52.69 ID:
oMUn57MG0
男「一緒に帰りませんか? 送らせてください」
先輩「……」
男(云ったー。云ってやりましたぜ! 荒木先生っ!)
先輩「……」じぃっ
男「……」
先輩「なれなれしい男性は好きではない、と
云ったはずです」
男「うう。……はい」
先輩「判りましたか?」じっ
男「はい」
先輩「ので。駅前のミニストップまでなら良いです」
男「は、はい?」
先輩「職員室に鍵を返してきます。
先に玄関に行っておいてください」
99 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 07:08:09.27 ID:/PlW+2V70
このまったりした心地良さが理解できない奴とは口も利きたくない支援
101 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 07:10:13.31 ID:
oMUn57MG0
――下校路。駅までの道。
男「猫、飼ってるんですか?」
先輩「はい」
男「どんなのですか」
先輩「アビシニアン系ですが混じっているようです」
男「ふむ」
先輩「毎日沢山寝ています。動きは鈍い気がします」
男「猫なのに」
先輩「はい」じっ
男「う」
先輩「……どうしました?」じぃっ
先輩(睨んでる! 睨んではるっ!?
恐ろしい視線だ。目からビームを出せる種類の視線だっ。
や、やばいか? なれなれしすぎたか!?)
先輩「……」
男「ううう」
先輩「……?」じぃっ
男「あのー」
102 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 07:10:50.05 ID:ef8jtKwuO
じぃっ
これがまた何とも
103 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/10/07(火) 07:11:53.05 ID:Dcsy0a+MO
くるこれはくる
106 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 07:14:36.18 ID:
oMUn57MG0
男「ごめんなさい」
先輩「どうしました」
男「ちょっとフレンドリー過ぎました」
先輩「?」
男「いや。先輩睨むので」
先輩「睨んでいませんよ」じぃっ
男「いや、睨まれてました。っていうか、睨んでます。はい」
先輩「……」
男(うわ、何か考えてるっ。そんな難しい顔しないでもっ
なんかこう、癒しとは程遠い精神状態の下校だなぁ。
それが幸せな俺もかなりの変態なのか、もしかして)
先輩「……」
男「……」
先輩「わたしは」
男「はい」
先輩「目が悪いのです。近眼です」
男「眼鏡ですもんね」
先輩「人の表情が判りづらい時があり、
気がつくと注視してしまう癖があるようです」
男「ああっ」
107 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 07:18:55.38 ID:tB+7ZoPBO
良いよ良いよ
108 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 07:19:54.89 ID:
oMUn57MG0
先輩「ミニストップです」
男「あ、はい」
先輩「ではここで」
男「先輩っ」
先輩「?」
男「また明日っ!」
先輩「……また、明日」ぷいっ
すたすたすたすた
男「早いな。……ほんと先輩らしいや。
振り返りもしないってのなー」
男「でも、なんだ! 今日はいっぱい喋ったぞ!
今までの150倍くらい喋ったんじゃないか? うおすげぇ!」
先輩「それにだっ」
……俺、先輩の事好きですわ
男「ま。云ったしな。はははは。やっぱ、仕方ないや。
友男にごまかしたところで、本音は本音だもんな」
109 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/10/07(火) 07:21:16.72 ID:QKpIAd4xO
三次でこんな人がいたらな…
110 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 07:21:35.52 ID:p1fY9Dy60
先輩「それニダッ」
111 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 07:22:31.57 ID:/fJJjn5r0
どうせ先輩は一人の時はキャッキャッて感じのキャラなんだろ?
113 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 07:22:41.08 ID:f3CzYY2GO
いても話しかけたり通う勇気がないわ
114 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 07:22:43.77 ID:
oMUn57MG0
つっこみきびしいなぁ、すんません、もうしわけない
115 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 07:22:59.63 ID:ef8jtKwuO
先輩元気だな
116 :
VIPがお送りします: [] 2008/10/07(火) 07:24:18.00 ID:/fJJjn5r0
お前ら突っ込み厳しいんだよ、少し抑えろ