Part9
301 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 17:21:40.32 ID:
bYbY9aRN0
さくっさくっ
幼馴「置いてかないでよっ。まだ靴はいてないんだから」
男「お前が悪い」
さくっさくっ
幼馴「……」
男「……」
幼馴「……うん。悪かった。反省する」
男「ならよし」
ぴたっ
幼馴「ごめん」
男「早く拭け。ほら、ここつかまっていいぞ」
幼馴「あんね、あんね。
苺オレあげっから機嫌をなおしてね。
うわぁん、まじで謝るからさぁ」おろおろ
男「別に、ものがほしくて肩貸してるわけじゃないだろ。
女はそうやって墓穴を掘りすぎだぞ」
幼馴「すまぬー」むー
302 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 17:26:04.06 ID:
bYbY9aRN0
男「OKか? 帰るか」
幼馴「うん……」
ざざーん。
ざざーーん。
男「そろそろ夕暮れだな」
幼馴「うん。山のふちが、赤くなるね」
男「あ」
幼馴「?」
男「タイムセールだ」
ざざーん。
ざざーーん。
幼馴「うはははっ。なによ、男!
主婦みたいなこと言って!! あはははっ」
男「だって主夫だし」
幼馴「あははははは」
男「むかつくな。この馬鹿女」
幼馴「あははははっ」
男「帰るぞ」
幼馴「あー、わぁった。判った。待ってよ。あははは」
303 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 17:30:35.97 ID:
bYbY9aRN0
――男のアパート。
男「おいーっす。ただいま」
末姫「お帰りなさいです。兄様♪」
とててててっ。だきっ。
男「どうしたんだよ。末姫。なんかあったか?」
末姫「なんでもないでーっす♪」ぎゅーっ
男「そか?」
末姫「はいですっ♪」
男「お、なんか可愛い格好してるな」
末姫「お姉様のお古です。でも、すごく素敵なのです」
男「へぇーーーっ」
末姫「どうしたのです?」
男「いや、あいつこんなの持ってたのか」
末姫「?」
男「いや、あいつとは古い付き合いなんだ。
狭い街だし、家も近所だしな。
あいつは昔から結構おてんばで、男と遊ぶことも多かったし
元気の良い格好しか覚えがないんだけどなぁ」
304 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 17:34:46.82 ID:
bYbY9aRN0
末姫「レースのリボンでふりふりー♪ って云ってました」
男「内緒でこういうのを持っていたとはね」
末姫「こういうのばっかりですよ?」
男「あー」
(つまりはあれか。
あいつのロマンチック妄想癖は、
こっそり服を買って鏡の前でひとりにニヨニヨとする
レベルにまで高まっていたのか)
末姫「えへへ♪」くるくる
男「ほかに何か云ってたか?」
末姫「姫は似合っていいなぁって。
あれれ。ちょっとぐすぐすいってました」
男(半べそかよ)
末姫「宇宙の海は〜♪ おれのー海〜♪
おれのはてしな〜い〜憧れ〜さ〜♪」
男「おお、ハーロック!」
末姫「地球の歌は〜おれの歌〜♪」
男「おれのぅ捨てきれーぬーふるさとさ〜♪」
306 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 17:41:05.01 ID:
bYbY9aRN0
末姫・男「友よ♪ 明日のない星と知っても〜♪
やはりー守って戦うのだー♪
命を捨てて〜おれは生きる〜♪」じゃん!
男「いぇーい♪」
末姫「いぇーい♪」
男「相変わらず渋いぜ」
末姫「えへへー」
男「んじゃ。もう良い時間だし、ご飯作るか!」
末姫「あいあいさー」
男「水兵さんか?」
末姫「はいです♪ セーラーですっ」
男「そういや、襟がそうだな」
末姫「あいあいさー♪」
男「と、いって本日は簡単だ。
アジフライを買ってきましたっ」
末姫「あじふらい」
男「アジのフライだ。で、このまま食べても美味しいのだが」
末姫「ふむふむ」
男「このアジフライを、ご飯の上に乗っける!!
そしておもむろにサルサソースと温泉卵をかける!!」
末姫「おお!」
307 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 17:49:05.65 ID:
bYbY9aRN0
男「彩として、お皿のわきにレタスとトマトを乗っける!」
末姫「かっこいいです!」
男「夏の簡単ご飯! 5分調理!!」
末姫「はやいですー♪」
男「いただきますっ!」
末姫「いただきますです♪」
男「もぐもぐ」
末姫「もきゅもきゅ」
男「美味いか?」
末姫「もきゅ♪」こくこくー
男「お前なー」
末姫「はいです?」
男「口の周りが、サルサソースだぞ?」
末姫「はうはう」
男「あははは」
末姫「うぅ」拭き拭き
308 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 18:00:27.56 ID:
bYbY9aRN0
男「まだまだレディーには遠いか?」にこっ
末姫「チビじゃないですもん。兄様は今日の
姫のリニューアルを見て何か判らないのです?」
男「服が変わった?」
末姫「そうです。もぐもぐ
……ちがいますっ!!」
男「ソースふけって」
末姫「はうはう」
男「ご馳走様でした!」
末姫「ごちそうさまでした〜!」
かちゃかちゃ
末姫「兄様、兄様っ♪」
男「どした?」
末姫「じゃーん」ぴらっ
男「……」
末姫「♪」にこにこ
男「スカート下ろそうな」
末姫「はう?」
309 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 18:05:55.99 ID:
bYbY9aRN0
男「で、何がしたいんだ?」
末姫「リニューアル足なのです!!
大破した下半身を新造したいわば姫Mk2なのです!!」
男「何で今日に限ってこいつら脚を
見せびらかそうとするんだちきしょうどもめ」
末姫「?」
男「いや、末姫。そういうのはみだりに見せちゃいけません」
末姫「兄様に見てもらいたかったのですもの」
男「あのね」
末姫「姫も一人前ですっ!」
男「そうかなぁ」
末姫「脚なんて飾りだとは云いますが、
結果ジオングは負けたのです。負け犬の遠吠えです。
世界は脚を中心に回っているのは明白です。
むしろ腕なんて飾りですっ。
頭の弱い子にはそれが判らないのです」
男「ビグザムは脚あっても負けただろ」ぼそ
310 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 18:09:39.37 ID:27mSSB+30
横にそれすぎだろwwwwww
311 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 18:10:44.65 ID:
bYbY9aRN0
末姫「この脚さえあればっ!」すくっ!
男「はぁ……」
末姫「姫は『お姉さんの誘惑脚線美 黒タイツ編』
なんかにはもはや負けないのでっ」
ぺちんっ!
末姫「あぅっ!?」
男「君は一度脳を分解整備したまえ」
末姫「では『妹聖騎士 踏み踏みロックンロール』
などはもはや恐れるにたりっ」
ドぺちんっ!
末姫「おでこに彗星拳がーっ」
男「とりあえず食器洗おうな」
末姫「あいあいさーっ」
312 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 18:23:17.56 ID:
bYbY9aRN0
――男のアパート。居間。
末姫「えへへ〜」
男「どうしたんだ?」
末姫「一緒にDVD見るのです♪」
男「おう、いいぞ。何が見たいのだ?」
末姫「えーっと、えーっと」
男「?」
末姫「これです」
男「掃除してて見つけたのか」
末姫「はいです♪」
男「お前ほんと好きだなぁ」
末姫「はいです♪」
ロッチナ「最も危険な罠それは不発弾。
たくまずして仕掛けられた地中の闇に眠る殺し屋。
それは突然に目を覚まし、偽りの平穏を打ち破る。
ウドは巨大な罠の街。そこかしこで、
信管をくわえた不発弾が目を覚ます!」
末姫「わくわく♪」
313 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 18:27:40.81 ID:
bYbY9aRN0
ドカーン。チュドーン。
末姫「〜♪」
男「むー。これ、ちゃんと楽しんでるのか?」
末姫「はいですっ♪」
男「それならいいんだが」
末姫「〜♪」
男「えっと、末姫」
末姫「はいです?」
男「なんで膝の間に入る?」
末姫「特等席です」
男「ふむ」
末姫「兄様も麦茶飲むです?」
男「うん」
末姫「どうぞです♪」
男「……」
末姫「膝のまんなか〜特等席〜」
男「むー」
末姫「??」
男(どういう意図があるんだ。こいつのは?
つまり、天然なのか? 天然なのか!?)
314 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 18:31:51.21 ID:
bYbY9aRN0
ちゅドーン。ドダダダダダ。グギャー。
ロッチナ「次回、素体っ。
ヂヂリウムのシャワーの中から、美女が微笑む!」
末姫「はうはう」
男「夢中だな、ちび」
末姫「はいです?」
男「楽しかったな」
末姫「はいです♪」
男「んー。お風呂はいってくるか?」
末姫「えーっと」
男「?」
末姫「もうちょっと」
男「もうちょっと?」
末姫「このままで麦茶飲むです♪」ぺとっ
男「そか」
末姫「えへへ」にぱー
男「甘えたい気分なのか?」
末姫「はいです♪」
315 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 18:36:50.19 ID:
bYbY9aRN0
ちりーん
男「いい風だな」
末姫「はい。お姉様の風鈴です」
男「覚えたか」
末姫「もちろんですっ」すりすり
男「わんこみたいなヤツだな」
末姫「?」
男「いや」
ちりーん
男「週末は、祭があるぞ」
末姫「お祭ですか?」
男「うん、地元のな。一緒に行くか?」
末姫「はいです♪」
男「初めてだろ」
末姫「日本のは初めてです♪
でもちゃんと知ってますです。タコの入ってないたこ焼きと
あたりの無いクジをやってお賽銭を上げて初日の出を見ます!」
男「微妙だな」
末姫「屋台でご馳走が出ます! カレーの屋台もありますか?」
男「カレーのは無いよ」
末姫「がっかりです」
男「まったくだな」
316 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 18:41:04.75 ID:
bYbY9aRN0
末姫「でも行きたいです!
兄様と一緒にお祭ですっ!」くるくる
男「よし、んじゃいくか。俺らは地元だからな。
末姫もお祭エリートの遊びに混ぜてやるぞ」
末姫「セレブですか!?」
男「おお、セレブだぜ! ……あれ、そうなのか?」
末姫「わーい♪」
男「まぁ喜んでるみたいだしいいか」
末姫「お祭でもアニソンあると良いです!」
男「そういえば、カラオケ大会もあったぞ」
末姫「うわぁ」きらきら
男「出たいのか?」
末姫 こくこく
男「そう云うだろうと思ったけど」
末姫「出たいです♪」
男「わーったわーった。まぁ、今日は風呂に入って寝るぞ」
末姫「あいあいさー♪」
317 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 18:48:26.15 ID:
bYbY9aRN0
切りが良いところまでキター
QKしてくるー。つかアホほど書いた気がするよ
こんなん読んでるやつ居るのかよ
でもな、田舎町はいいぜ。
318 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 18:50:09.51 ID:cQ2ieXcq0
読んでるよー
のんびりやってくれー
322 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/09/20(土) 19:25:32.90 ID:ZYhaRk/R0
お子様にボトムズは不味くないかね?
324 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 20:03:02.82 ID:4iKbcFxNO
ホントよんでないし
しかもつづきなんか期待してないから
ゆっくり休憩してていいよ
でも、最期までちゃんと書いてよね
すごくwktkして待ってたりなんかしないからね
335 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/09/20(土) 22:30:52.62 ID:8dCWjQir0
じぃ「どうも、ひもじぃです」
336 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/09/20(土) 22:40:03.17 ID:Eg/A2nsw0
俺が前住んでたトコの祭りは近くのタイ料理店が屋台を出店しててカレーもあったぞ。
本格的なグリーンカレーだったんで姫にはカレー称号不足だろうけど。
337 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 22:44:40.18 ID:4iKbcFxNO
めずらしい出店っていったら
ドネルケバブが一回来たことかな
あれマジうまくて好きになったよ
338 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/09/20(土) 22:45:30.20 ID:ZYhaRk/R0
シーフードカレーは和風よりココナッツミルクの入ったアジアンカレーの方が好きだ
345 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/21(日) 01:15:00.75 ID:cXM8RIq7O
まあ皆で田舎の風景でも見てアレな気分になってくれ
俺の実家だけどな
http://imepita.jp/20080921/043080
http://imepita.jp/20080921/043550
359 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/09/21(日) 10:43:15.35 ID:bnF8cLTAO
まだかなー
360 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/21(日) 11:21:22.40 ID:zMgCm6cBO
ホントにいつまで休憩してんだ
しかたないやつだな
ゆっくりにもほどがあるぜ
366 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/09/21(日) 12:19:51.92 ID:oDjOvQ4v0
投下する時はほぼ独りで頑張ってたからな
全部書き溜めてあって投下するだけでも疲れるよ
373 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/21(日) 15:00:52.34 ID:8J1C5oMRO
別に>>1の文が格別面白いとは言わんが
途中まで読んだら最後まで読まないとな
375 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/09/21(日) 15:54:45.75 ID:oDjOvQ4v0
いつも思うんだけど、続き読みたいのに何でやる気無くさせるような事書くの?馬鹿なの?
376 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/09/21(日) 16:22:23.72 ID:yEhyGlgJO
おれは何か惹かれるものがあったよ
保守
377 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/21(日) 16:32:55.73 ID:
pdtnIq000
――お祭。古いかき氷屋。
男「おっす」
友「やー」
男「おじさんー。俺も宇治金時〜」
〜♪ 〜〜♪
友「今年も盛況だね」
男「ああ、すごいなー」
友「姫ちゃんどうしたの?」
男「あー。女が連れてった。
なんか、余ってる浴衣があるんだってさ」
友「サイズ合うのかな?」
男「もともと和服っては、そこそこフリーサイズなんだ。
帯のところとか、前あわせで調節するようになってる」
友「ふーん。そうなんだ」
しゃく、しゃく。
男「うめぇーっ」
友「美味しいね」
男「さすがに夏しか商売しないだけのことはある」
友「いや店だけでしょ、それは」
379 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/21(日) 16:49:12.86 ID:
pdtnIq000
うっわ、378みすみす。うひゃー。忘れろ。
展開飛んでる。書き溜めておくと
コピペミスしますよ。
>>318-376
すげーお待たせして申し訳ない。
おわらねぇぇ。書きすぎたー。
ラノベの半分くらい書いちまった。
あほかよおれ。
ぽにょ「ソースケ、ばかばーか」
381 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/21(日) 16:57:44.55 ID:
pdtnIq000
>>377から
子供A「おじさーん。ブルーハワイー」
子供B「おれ、レモンー」
男「くそ汚い店なのに結構子供来るのな」
友「あははは。それは云っちゃダメだって。
大体、僕らだって小学校のときから来てたじゃない」
男「そういやそうか」
友「うんうん」
男「あの頃とまったく変わらないな。あのへんの
メニュー短冊とか、10年間変化無しだ」
友「きっと剥がしたら、壁の色が昔のまま残ってるね」
男「街の新陳代謝が遅いんだ。
田舎だなぁ、俺らのところ。とこうゆう時に思う」
友「そう? 僕は好きだよ」
男「俺も嫌いじゃない」
しゃく、しゃく。
友「美味しいしね」
男「ブルーだレモンだは子供だ。男は宇治金時だ」
友「うっわ。差別発言だ」
男「美味いからいいんだよ」
友「うん。あー、なんかお祭っぽくなって来たー」