Part6
193 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 01:28:28.78 ID:
bYbY9aRN0
末姫「兄様、兄様は皆さんとカレーたべたですか?」
男「すぅー。すぅーっ」
末姫「もしかして姫が居ないところで
ご馳走カレー大盛りでしたかっ?
姫はカレー検定受け損なってしまいましたかっ?
カレー浪人ですか? 落ちこぼれですかっ?」
男「すぴー。すぴぴー」
末姫「うぅぅ。そんな兄様はタオルケット没収です」
がばっ。
男「くー。くー」
末姫「姫のご飯抜きなんかするからです♪
とはいえ、ちょっと可愛そうです。
姫が一緒に寝るです♪」
男「すぴー」
末姫「兄様暖かいです……。
一姉様……。人間は暖かいです……」
末姫「カレーは……美味しい……です……」
194 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 01:32:36.02 ID:
bYbY9aRN0
――朝。男のアパート。
ごちんっ!
末姫「はうっ!?」
男「末姫ーっ」
末姫「はうう。おでこが痛いです!?
何故ですかっ? 三姉様の投げた高速サザエが
おでこに大リーグボールしましたかっ!?」
男「末姫はなんで俺のところで寝てますか?」
末姫「はう?」
男「末、姫、は、な、ん、で」
末姫「はうはう」
男「――」
末姫「夜中に……その、おトイレに……」
男「おトイレに」
末姫「それで、あの……帰ってきたら」
男「帰ってきたら」
末姫「姫の布団に……」
男「布団に?」
195 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 01:37:07.91 ID:
bYbY9aRN0
末姫「巨大な妖怪人間ベムが……」
男「指三本かっ」
末姫「白イタチのノロイ様が……」
男「怖いわっ」
末姫「お寝み中のカビゴンが……」
男「たべのこしくれるわっ」
末姫「ふぇええ」
男「まったく」
末姫「お兄様と一緒に寝たら
どんな気分かなぁって思ったのです」
男「最初からそう云いたまえ」
末姫「許してくれるですか♪」
ぺちんっ。
男「それとこれとは別っ」
末姫「おでこヒリヒリするです」
196 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 01:42:04.18 ID:
bYbY9aRN0
男「とにかく。人間社会、じゃなくて、えーっと
『日本』では、男女は同じベッドに入らないのっ」
末姫「姫は兄様居なかったからよく判らないです」
男「まぁ、今回は許す。でもそういう決まりなの」
末姫「兄様、兄様」
男「なに?」
末姫「でも、兄様のNet_jpgフォルダには」
ドぺちんっ!!
末姫「はうぅうー!?」
男「ううう。プライバシーの尊重を主張するぞっ。
仮にも年頃の男子としてだなぁっ!!」
末姫「ううぅ。一姉様、やっぱり人間は
残虐超人かもしれません……」
197 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 01:44:48.64 ID:YeOwM069O
白イタチw ガンバww
198 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 01:47:13.18 ID:
bYbY9aRN0
男「いただきまーっす」
末姫「いただきます♪」
男「早寝したから早起きしちまったなぁ」
末姫「はいです」
男「なんだまだ拗ねてるのか?」
末姫「おでこヒリヒリです」
男「しょうがないなぁ」
末姫「なんで一緒に寝ちゃ駄目です?」
男「……」ぎろり
末姫「あ、いや。あの。もうしないです!
本当ですよ。でも、姫は、嵐が来た夜とかには
姉様と一緒に寝たりしていました。
なんで兄様とは駄目なんですか?」
201 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 02:23:44.93 ID:
bYbY9aRN0
男「んー」もぐもぐ
末姫「……」もきゅもきゅ
男「そういうのはさ、恋人とすることになってるの」
末姫「恋人……」
男「姫の歳だとまだちょっと早いけどさ。
そろそろ準備の年齢でしょ。
だから、そういうのは姉妹とか女性とならいいけど
男性とはやっちゃダメ」
末姫「掟ですか?」
男「違うよ。――そういうんじゃないよ」
末姫「?」
男「説明難しいな。でも、そのうち判るよ。
姫に恋人が出来て、大好きな人が出来て、
その大好きな人が他の女の子と仲良くしてたら
胸がちくちくして『しちゃいけない』って
わかる時が来るよ」
末姫「……??」
男「まぁいいや。ほら、末姫も朝ごはん食べよう」
末姫「はいです♪」
203 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 02:28:25.88 ID:
bYbY9aRN0
――昼。男のアパート。
きゅっ。きゅっ。
末姫「だばだば♪ だばだば♪」くるくる
末姫「びろんびろ〜ん♪」にぱー
きゅっ。きゅっ。
末姫「おトイレぴかぴかです!」
末姫「お風呂よーし、おトイレよーし、
台所よーし、お部屋よーし♪」
末姫「今日もぴかぴかです♪」
末姫「お留守番帝国の丞相兼、参謀長兼、清掃将軍として
この家のぴかぴかを一手に引き受けるのです。
あ。汚れ発見♪」
ごしごし。きゅっ。きゅっ。
末姫「次は何をしますか? うーん」
末姫「食器を磨くです♪」
205 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 02:32:30.62 ID:
bYbY9aRN0
きゅ、きゅっ。
末姫「赤い色はあまえんぼうの夕焼けよ♪
ほらねお山におんぶしてるでしょう〜♪」
末姫「これは兄様のカレー皿です。
大きいです。姫の顔が全部映るですっ。
兄様はカレーが大好きです♪」
末姫「だいだい色は真冬に燃える♪
暖炉の火、ほらね淋しい心あたためる♪」
きゅ、きゅっ。
末姫「こっちは姫のカレー皿です。
買ってもらいました♪ あんまり大きくないです。
でも水色のギザギザ模様が波みたいで可愛いです」
末姫「黄色はあの娘がお皿割った音♪
ほらね黄色い可愛い声がする♪」
末姫「――姫はお皿割ったりしないのです。
プロフェッショナルですもん。
お皿磨きならいますぐ検定一級なんですけど……」
206 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 02:38:04.70 ID:
bYbY9aRN0
きゅ、きゅっ。
末姫「ぴかぴかです。いいなぁ。
早くこのお皿にカレーよそいたいなぁ〜。
姫の顔が映るくらいピカピカですのに」
きゅ、きゅっ。
末姫(にぱー)
末姫「お皿の中もにこにこしてます♪
やっぱり兄様にカレーを作ってもらうのです」
末姫「兄様早く帰ってこないかなぁ」
くー。きゅるるん。
末姫「お昼ごはんです! お昼がやってまいりました!
冷蔵庫の中に、大根おろしうどんがあるって
兄様が云ってましたっけ」
ごそごそ、がちゃ。
末姫「兄様早く帰ってこないかなぁ。
今日は一緒にテレビ見て、遊ぶのです♪」
207 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 02:43:24.67 ID:
bYbY9aRN0
――昼。男のアパート。
末姫「一緒に踊ろよ♪ 手を叩いて♪
私たちがやってるみたいに♪」きゃっきゃ
かちゃり。
末姫「左にいくつかステップ踏んで♪
聴いて覚えて、チャンス逃さないで♪」きゃっきゃ
男「ただいまー。って、夢中だね」
末姫「私たち今〜Caramelldansen〜♪」んぅー
くるくるりん。しゅたん。
末姫「う〜う〜っうま♪ うまっ♪
う〜う〜っうま♪ うまっ♪ あぁぅ♪」くるくる
末姫「う〜う〜っうま♪ うまっ♪
う〜う〜っうま♪ うまっ♪ あぁぅ♪」にぱっ
男「末姫は踊りも上手なのな」
末姫「兄様だ〜♪ お帰りなさい♪」
208 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 02:48:45.05 ID:
bYbY9aRN0
男「ただいまだぞー」
末姫「う〜う〜っうま♪ うまっ♪」
男「ご機嫌だな」にこ
末姫「はいです♪ 今日も楽しかったです」
男「踊ってたのか?」
末姫「ようつーべで勉強しました♪」
男(まさか、生ウマウマが見れるとは。
末姫、GJ。お前は末恐ろしいヤツだ)
末姫「う〜う〜っうま♪ うまっ♪」ぴょこぴょこ。
男「お気に入りか?」
末姫「はいです♪」
男「じゃぁ、俺はカレー作るか」
末姫「あ。姫も一緒に作りますっ」
男「遊んでてもいいぞ?」
末姫「カレー作るの楽しそうです」
男「そっか」
末姫「兄様と一緒です」にぱ
209 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 02:54:22.83 ID:
bYbY9aRN0
男「えっと、では」
末姫「はいです」
男「今日はトマトとアスパラの夏野菜カレーを
作ることにする」
末姫「??」
男「以前にも話したが、この地球上の食の王様といえる
カレーには、数万、数億のレシピがある。
季節ごとの食材を使いこなしてこその
カレー道だと云えよう」
末姫「はいです」
男「トマチとアスパラは、カレーに入れには
比較的ポピュラーな野菜だ。他にもカボチャ、
ジャガイモ、なす、ウリ、なんてのも美味い」
末姫「はうはう」
男「とりあえず、野菜を洗う」
末姫「はいです! 洗うのは得意です」
男「では、末姫にお願いする」
末姫「了解なのです♪」
211 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 02:59:04.01 ID:
bYbY9aRN0
男「肉は控えめに豚バラにする。安いし」
末姫「はうはう?」
男「で、野菜が洗い終わったら」
末姫「終ったのです」
男「こうやって切る」
しゅたたん。
末姫「早いです」
男「慣れだな」
末姫「スロー再生でもう一度お願いです」
し…ゅ…た…た……ん………。
男「って、何をやらせるんだ!!」
末姫「えへへへ〜」にぱ
男「油断も隙も無いな。とにかく切ったら、
こっちの豚バラを炒めてたフライパンで
一緒に炒める」
末姫「鍋じゃないですか?」
212 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 03:03:57.59 ID:
bYbY9aRN0
男「本日は炒めカレーだ。二人だったら量も手ごろだし
大振りなフライパンで作ったほうが
火の回りも速いということはある。
ジャガイモは茹でてあるのがあるしな」
末姫「はいです♪」
男「んで、粉カレー粉をいれてひととおり炒まったら
お湯とブイヨンの元を入れてちょっと煮る」
末姫「はうはう」
男「少し待っててな」
末姫「う〜う〜っうま♪ うまっ♪」
男「美味そうか?」にこっ
末姫「美味しい匂いがしてきました!」
男「そうだな」
末姫「う〜う〜っうま♪ うまっ♪」ぴょこぴょこ。
男「煮立ったら、カレールーをいれるんだけど」
末姫「はいです?」
男「むー」きらん
末姫「??」
男「いや、ここが試験官としての腕だ」
末姫「はう?」
男「本日はバーモント中辛とするっ!!」
213 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 03:08:46.96 ID:
bYbY9aRN0
男「バーモントカレーは
アメリカ・バーモント州のバーモント健康法を取り入れて
作られたリンゴと蜂蜜によるマイルドな味わいの
カレールーだっ!!!」
男「昭和38年の発売開始時から爆発的な勢いでヒット!
生産が間に合わないほどの人気を博した!
子供の口にも合いながら本格的なコクをももつ
日本を代表するカレールーと云えよう!」
末姫「はうっ」
男「しかも、その『中辛』ッ!!!
甘口はなんだかプライドに触るが辛口はちょっとね、
という日本人特有の消費者心理を狡猾に射抜く
そのネーミングセンスにはもはや
ただただ恐れ入るしかないこの商品は
日本のカレー市場の中心核、本丸とも言える価値があるっ」
男「このあいだの『星の王子様カレー』が
サン=テグジュペリの同名傑作のイメージを巧みに借りた
子供向けカレーだとすれば、このバーモントは家族のカレーだ」
末姫「えへへ。家族ですっ」
214 :
VIPがお送りします: [sage] 2008/09/20(土) 03:11:48.97 ID:GFceT5U40
カレー食いたくなった
215 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 03:12:54.18 ID:
bYbY9aRN0
男「本日は末姫のカレー修行第二段階として、
この普及の傑作カレールー、バーモント中辛を
採用することにした!!」
末姫「わーい♪ 家族カレーですっ♪」
男「では投下ッ」
とぷん、とぷん。
末姫「うわぁ、カレーの匂い〜」
男「すぐ出来るからな。お皿にご飯盛ろう」
末姫「姫が出すです!」
男「おう。……ああ。お皿、ぴかぴかじゃないか」
末姫「えへへ〜」
男「偉いぞ、末姫」撫で
末姫「はいです♪」にこーっ
男「ご飯をよそって〜」
末姫「わくわく」
男「カレーを乗っける。上にトマトが来ると綺麗だ」
216 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 03:17:19.36 ID:
bYbY9aRN0
男「いただきますっ!」
末姫「いただきますです♪」
男「もぐもぐ」
末姫「もきゅもきゅ」
男「もぐもぐ」
末姫「もきゅ♪」にこー
男「美味いか?」
末姫「美味しいです♪」
男「これくらいの辛さはどうだ?」
末姫「この間の王子様よりは、ちょっと。
でも、全然美味しいから平気です。
もっと辛くても大丈夫です!」
男「お。大きく出たじゃないか。大人だからか?」
末姫「そうです。ちびすけじゃありません」むー
男「そうだな」にこっ
末姫「トマトは美味しいです♪」
男「勉強したなー。ちびっこ」
217 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 03:22:31.23 ID:
bYbY9aRN0
末姫「昼間、インターネットでお野菜を調べました。
トマトは果物ではありませんです」
男「そだな」
末姫「もきゅ♪」にこー
男「もぐもぐ」
末姫「海に沈む夕焼けみたいな色です」
男「随分雄大なカレーになった!」
もぐもぐ。
もぐもぐ。
おかわり!
男「うむ、美味かった!」
末姫「美味しかったです!!」
男「ご馳走様」
末姫「ご馳走様♪」
男「よいせっと。ん。腹いっぱいだな」
末姫「後片付けするです」
男「そうだなー。先に水に沈めないとな」
218 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 03:26:57.88 ID:
bYbY9aRN0
末姫「兄様!」
男「なんですか、末姫」
末姫「姫のカレー検定です♪」
男「あー。そうかそうか。そうだよな」
末姫「はいです♪」
男「はじめてのバーモントカレーだもんな」
末姫「♪」
男「よし! バーモントカレー中辛を
完食できた功績を讃えて、末姫には
カレー称号『バーモントカレー中辛』を与えよう!」
末姫「やりました! 大人の階段上ったです♪
姫はまだシンデレラです♪
カレーは兄様がきっと運んでくれると信じています♪」
男「なんだか釈然としない云われようだが
まぁいいや。めでたいぞ。励めよ!」
末姫「はいです♪」
男「で、あとはプリンを」
末姫「ぷっちんですか!?」
男「ああ、そうだけど」
末姫「はうはう♪」きらきら
219 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 03:29:05.70 ID:VttP8rWq0
うp主書き溜めしてないのかな?
まったりでいいしがんばってくれー
220 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 03:34:52.86 ID:
bYbY9aRN0
いや、書き溜めしてるんだけどさ
4分に一度以上投稿すると、
サル規制に引っかかって30分強制規制になっちゃうんだ。
じれったいぜー。じぶんでも。
221 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 03:39:06.90 ID:
bYbY9aRN0
男「食べたいのか?」
末姫「はいです♪」
男「風呂の後な」
末姫「75秒で入ってきます」
男「いや、そんなに早いと食べさせない」
末姫「うー」
男「おちつけ」
末姫「うー」そわそわ
男「末姫は子供ですか」
末姫「ちがいますです。レディですっ」
男「じゃぁ深呼吸」
末姫「うー」ぱくぱく
男「あははははっ」
末姫「あ」
男「ん?」
末姫「兄様、笑ってます」
男「どうして?」
223 :
VIPがお送りします: [] 2008/09/20(土) 03:43:27.51 ID:
bYbY9aRN0
末姫「ちゃんと笑うのは珍しいです」
男「そうかな」
末姫「はいです」にぱ
男「……」
末姫「はう?」
男「まぁいいや。よし、末姫は風呂!」
末姫「はいです、兄様!」
男「新しいパンツもってけよ」
末姫「了解です」
とてててて。
男「なんだかなー」
とてててて。
末姫「兄様! 兄様!
ふりふり付きのパンツ見せてませんでした!!」
男「いいから風呂はいれっ!!」