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黒髪娘「そんなにじろじろ見るものではないぞ」
Part17


196 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 17:41:44.85 ID:.SHbYS2o
――左京、野寺小路、右大臣下屋敷
男「こんばんわー」
下の兄「おや」
男「や、こんばんはっす」
下の兄「こんな時間に珍しい」
男「やはり、色々気になりますからね」
下の兄「あがりませんか? 今日は鮎が届いていますよ」
男「鮎ですか?」
下の兄「ええ。鮎です。召上がったことはありますか?
 香りの良い川魚です」
男「食べたことはありますが、ご馳走ですね」
下の兄「一緒に食べましょう。酒もありますし」
男「ではご馳走になります」
下の兄「誰か! 誰かある。酒肴の準備をいたせ」
下級女房「はい、ただいま」

197 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 17:42:45.75 ID:.SHbYS2o
男「世話になりますね」
下の兄「いやいや。道士さまのご機嫌伺いをするのも
 我が右大臣家のこれからのため。
 お気になさることはありませんよ」
男「下兄さんは、顔に似合わず黒いですよね」
下の兄「そんな事はありません。
 そもそもこの都とて唐から渡った四神相応で選ばれた場所。
 焼き物も、紙も、詩も先達の技を受け継ぎ
 作ったものですよ。
 道士と云えば、それら技術の優れたる後継者。
 客人として招き遇するは、名家の処世術です」
男「じゃ歓待ついでにもう一つ。
 俺のことは男と呼んで下さいよ」
下の兄「では、男さん」
男「その方が有り難いですね」
かたかた、しずしず。
下の兄「鮎が来ましたね」
男「ああ、上手そうな匂いだ」
下の兄「初夏の月を見ながらと行きましょう」
男「それはいいや」

198 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 17:46:55.90 ID:.SHbYS2o
男「ああ、これは美味い」
下の兄「いかがです?」
男「最高ですね」
下の兄「それは良かった」
男「……頼んでおいた銅鍋、どうです?」
下の兄「あがっておりますよ。ずいぶん大きいですね」
男「有り難いです」
下の兄「あの鍋をどう使うのです?」
男「米ではなく、麦から飴を作ろうかと思います」
下の兄「麦から? 米でなくとも水飴を作れるのですか?」
男「ええ、出来ますよ。麦の方が甘みの強い上質なものが
 作れると思います。反応精度の問題なんですけどね。
 ――いま程度の水飴だと甘味としてはちょっと
 不便ですからね」
下の兄「水飴ですか。面白いですね」
男「この館の皆さんにも手伝ってもらう予定ですから。
 作り方が確立したらその方法は右大臣家の財産と
 すると良いかと思いますよ」
下の兄「良いんですか?」

200 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 17:48:30.34 ID:.SHbYS2o
男「良いも悪いも。モノの作り方なんて
 秘していたところでいずれ漏れてゆくモノでしょう」
下の兄「しかしそれは……。秘法、秘術に類するモノです」
男「前にも云いましたが、故あって右大臣家に
 肩入れをするって決めてますからね」
下の兄「それは有り難いです。
 吉野の山で修験されていた男さんを
 引き合わせてくれたのは、やはり妹ですか?」
男「……」
下の兄「あれはわたし達の中ではもっとも聡明ですから。
 そういう意味で男さんの見立てに叶ったのですね」
男「どうでしょう。……そもそも俺は
 道士を語って這いますけれど、違うかもしれませんよ?」
下の兄「え?」
男「狐狸や妖怪の類かも知れない」
下の兄「ふむ……」

202 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 17:50:55.87 ID:.SHbYS2o
男「あはははっ」
下の兄「しかし、時にそのように思えることもあります。
 唐渡りの道士というよりも、ふだらく、須弥山のような
 なにか人界を越えた何かを感じます」
男「ないっすよ、そんなの」
下の兄「そうですか?」
男「狐狸かも知れないけれど、やっぱり人間ですよ」
下の兄「……」
男「依怙贔屓しますしね」
下の兄「……」
男「右大臣家ならば、桐壺のちょっかいからも
 一人娘を守りきれるでしょう?
 これは、そのための道具貸しだと思って貰えれば」
下の兄「肩入れだと考えておきます」
男「はい。……我ながら面倒くさいヤツだとは
 思うんですけど」
下の兄「道士でもままなりませんか?」
男「全然ですね。面倒くさいばかりですよ。
 というか、諦めないって云うのは
 どうあれ茨の道って気がしてます」

203 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 17:54:37.44 ID:.SHbYS2o
――藤壺、編纂のための借り部屋
二の姫「――道の辺の草深百合の花
     咲みに咲まししからに妻といふべしや」
黒髪娘「万葉七、作者未詳っ」
二の姫「はいっ」
友女房「墨すりあがりましたっ」
ばたばたっ
黒髪娘「――竹の葉に霰ふる夜はさらさらに
     独りはぬべき心地こそせぬ」
二の姫「ちょっと良いですね。霰(あられ)が
 竹の葉に当たるサラサラという音と
 “更(さら)に”がかけてあるんですね。
 一人では寝られない、なんてちょっと艶めかしい」
黒髪娘「そうであるな。和泉式部だが……。
 一人では寝られない、というのは感慨深い」
二の姫「ふふっ。一人では寝られないなんて気持ち
 一人“以外”で寝琉気持ちを識らなければ
 詠めない詩ですからね」
黒髪娘「むぅ」
二の姫「姫はどこでお知りになったのですか?」くすくすっ

204 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 17:59:36.59 ID:aD88/UAO
なんでだろ…女同士のエロトークを盗聴してる気分
支援

208 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 18:16:29.25 ID:.SHbYS2o
黒髪娘「二の姫は最近わたしを虐める」 どーん
二の姫「そんな事はありません。黒髪の姫のことは
 親友だと思っていますから」
黒髪娘「大人っぽいからと云ってひどいな」
二の姫「あら。まだ13ですから。わたしの方が年下です」
黒髪娘「え?」
二の姫「年下ですよ?」
黒髪娘「と、友よ……。
 わたしはやはり愚かだった……。
 書物の産みに溺れて人として重要なことを
 何一つ学んではいなかった……」
友女房「姫、お気を確かにっ」 おろおろっ
しずしず。
藤壺の君「いかがですか? 黒髪の姫。二の姫。
 あら……これは……」
黒髪娘「ああ。藤壺の君」
二の姫「これは藤壺さま。
 このようなはしたない姿で、申し訳ありません」

210 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 18:17:44.57 ID:iWLG4dwo
にのひめさんじゅうさんさいですねわかります

211 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 18:19:24.43 ID:VPQv6l6o
これは友経験済み?

212 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 18:21:00.05 ID:.SHbYS2o
藤壺の君「ふふふっ。もう、姫達。
 墨がついて、お転婆娘のようですよ」
友女房「済みません。わたしがついていながら」しゅん
藤壺の君「良いのですよ。姫が元気を出して下さって
 わたしもほっとしました」
黒髪娘「藤壺の君……」
二の姫「……」
藤壺の君「元はと云えば、わたしが歌会に
 無理にお招きしたがために持ち上がった撰者の仕事。
 姫には……想いを寄せる殿方もいたとの話。
 尚侍として本格的に出仕をしなければならぬとなれば
 縁も遠くなってしまいましょう……。
 わたしを恨めしく思われるのも仕方ないと
 諦めていたのです……」
黒髪娘「そんな。藤壺の君は、四阿に引きこもり
 俗世をたっていたわたしにも何くれと無く
 気遣って下さった恩人だ。
 感謝こそすれ、恨みに思うなどと」
二の姫「そこは恨んでも良いところです」
黒髪娘「二の姫っ!?」
藤壺の君「くすくすっ」

213 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 18:22:57.83 ID:HSEOQOco
にのさん可愛いんですけど!

214 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 18:25:23.24 ID:.SHbYS2o
黒髪娘「そもそも恋の歌の恨み言など
 八割方は八つ当たりではないですか。
 境遇や相手の心変わりを恨むだけならまだしも
 神仏や天気や風や雪まで逆恨みする始末。
 挙げ句の果てには“月が綺麗で恨めしい”とか。
 そこまで取り乱すのが恋の歌です。
 撰者として、歌集に取り上げる
 恋の歌を撰ぶに当たって、
 それくらいの恋心は理解すべきでしょう。
 ね? 藤壺様」
藤壺の君「そうですねぇ……。
 つらい恋をしていれば神仏にすがり、
 恨みを抱いてしまうこともあるやも知れませんね」
黒髪娘「そうはいうが……」
二の姫「もう、秋の声が聞こえます。
 時もずいぶんおきましたが……黒髪の姫?」
黒髪娘「ん?」
二の姫「あちらの方はどうなっているのですか?」
黒髪娘「……相変わらずだ。
 同じ庵にいるし話しかければ雑談は出来るのだが。
 どこかぎくしゃくしてしまって……。
 やはり、嫌われてしまったのかも知れない」

215 :パー速民がお送りします [] :2010/01/24(日) 18:26:28.34 ID:DrNjB4Qo
黒髪ヤキモチ焼いたらむっちゃ可愛いんだろうなー

216 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 18:28:17.64 ID:HSEOQOco
>>214の最初はにのひめ?

217 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 18:29:53.11 ID:.SHbYS2o
>>216
Yes.わお。
誤植多いよ、切腹するよにょろん。

218 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 18:30:40.79 ID:VPQv6l6o
落ち着けwwwwがんばれwwww
しかし友かわいい

219 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 18:31:09.56 ID:3jBQjt2o
黒髪が可愛すぎてつらい
この時代に切腹はマダない
やめるんだ

220 :パー速民がお送りします [] :2010/01/24(日) 18:31:56.01 ID:7v.NxT20
>>219
切腹っていつからやってるの?

222 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 18:32:26.21 ID:.SHbYS2o
藤壺の君「……どのような方なのですか?
 官位はいかがなのでしょう?
 忍んでいらっしゃるのですか?※」
黒髪娘「いや。官位はない」
二の姫「まさか!? 無冠なのですか!」
友女房「いえ、そのぅ……。男殿は何と言いますか」
黒髪娘「無冠と云えば、無冠なのだろうな。
 でも、それは云っても仕方ない。
 そもそも宮中に治まるような人ではないのだ」
藤壺の君「どういう事なのです?」
黒髪娘「うぅん。説明が難しいが……。
 ――狐狸か、神仙の類だな」
二の姫「それは……」
黒髪娘「冗談や韜晦ではないぞ」
※当時の恋愛は基本は家デートだった。男性は女性の
家へやってきて、女性の部屋で逢い引きした。
希に牛車デートやお出かけもあった模様。

223 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 18:34:13.84 ID:JyxaU2co
※このスレはタイムパトロールが監視しております

224 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 18:39:12.59 ID:.SHbYS2o
藤壺の君「……」
黒髪娘「いや信じられぬのも仕方がないし
 信じて頂けなくとも、無理もない」
二の姫「わたしは信じます」
黒髪娘「信じて、くれるのか?」 ぱぁっ
二の姫「ええ。あれだけ表に出なかった黒髪の姫の
 頑なだった性格を花咲かせるように
 綻びさせてくださったのですから。
 それは神仙のような殿方だと思います」
友女房「それは二の姫と云え、余りに失礼なっ」
黒髪娘「は、は……花開く、というか……。
 その……触れたら、花開いてしまった。と云うか……」かぁっ
二の姫「黒髪の姫自身は照れ照れですわ」
友女房「あぅ。姫ぇ」
藤壺の君「そのような深い思いを抱いていらっしゃるなんて」
二の姫「心を決めたのならば
 向き合ってみればいいのです。
 真実の想いが伝わらないなんてあり得ません。
 伝わった後のことは、
 それこそ神仏しかご存じありませんけれど……」

225 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 18:48:43.56 ID:3jBQjt2o
>>220 初めてしたのが源為朝らしい
     つまり頼朝のおじさん

228 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 18:54:40.70 ID:iWLG4dwo
この惚気空間に俺は十秒耐えられない自信があるぜ

229 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 18:57:01.91 ID:GarFG7so
やべぇみんな可愛すぎる…

232 :パー速民がお送りします [] :2010/01/24(日) 19:03:00.20 ID:Rsa9SMQ0
現代の女性もこの人達くらい知性や恥じらいがあって欲しいものだね

234 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 19:06:55.05 ID:UkKEKC.o
現代の女性たちはもっと黒髪のすばらしさに気づいてもらいたい
染めなくたっていいじゃないか

236 :パー速民がお送りします [] :2010/01/24(日) 19:08:17.19 ID:DrNjB4Qo
自分が知性ある存在になることも大切だよな
女性に見合う男性にならなければ

245 :パー速民がお送りします [] :2010/01/24(日) 19:13:48.54 ID:EEAT4oSO
もうなんていうか消えて無くなりたい
俺には一生こういう女の子と話す機会はないんだから

247 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 19:15:03.13 ID:4Ah8WUAo
鬱スレでござったか

248 :パー速民がお送りします [] :2010/01/24(日) 19:17:31.05 ID:9pJG9YAO
このスレを見てはじめて、平安時代の貴族に生まれたかった…とか思った。
そんな俺はロリコン。

250 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 19:18:24.03 ID:zTorxEgo
平安時代の喪は現代の不遇さを超えるぞ

251 :パー速民がお送りします [] :2010/01/24(日) 19:19:10.28 ID:ZciN4MYo
無駄に歳ばっか食ったガキが多い現代とは逆だよなぁ

252 :パー速民がお送りします [] :2010/01/24(日) 19:21:37.41 ID:Rsa9SMQ0
平安に生まれたいとは思わないけどww
この物語の女性は魅力的だね

253 :パー速民がお送りします [] :2010/01/24(日) 19:22:47.63 ID:9pJG9YAO
でも、十二単を着てる女って、用を足す時いちいち脱げないし、廊下とかでも構わずやってたんだよな確か…。
臭いのなんのって。

255 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 19:29:25.04 ID:zTorxEgo
>>253
その辺は中世は全般的に世界中同じだな
体臭を誤魔化すために発達したのがお香や香水

256 :パー速民がお送りします [] :2010/01/24(日) 19:29:51.63 ID:XVeuBQAO
>>253
そうなの!?
便器の→∩_この部分って、用を足す時に着物を掛けてたやつの名残じゃなかったっけ?

260 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 19:38:38.94 ID:UULEmzEo
平貞文は人妻に恋したが、どれだけ口説いても全くうまくいかない
その人の排泄物を見れば流石に恋も冷めるだろうと思って、尿筥(しのはこ:便器)を盗み、その中身を食べた
すると、なんとそこにはお香を練ってう○こ状にしたものが入っていた
彼女は貞文のアブノーマルな考え方を見越して、そのようなものを用意したのだ……
という話が今昔物語集にある
どうみてもスカt(ry

262 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 19:42:29.89 ID:.SHbYS2o
――黒髪の四阿、夜
男「……三箱、四箱、五箱。っと」
男(こんなもんでいいか?
 ……っても、もう梅の季節じゃないしなぁ。
 何か新しいデザート考えないとな)
黒髪娘「男殿」ぽそり
男「うわぅっ!?」
黒髪娘「……こんな夜更けに」
男「って、起きてたのか。黒髪」
黒髪娘「?」
男「なんだ? どうした?」
黒髪娘「それは何だ?」
男「何でもないぞ?」 さささっ
黒髪娘「……」ひょいっ
男「何でもないってば」
黒髪娘「梅饅頭ではないか。また作ったのか。
 わたしだって食べたいのだからくれれば……。
 ……中納言家あて? こっちは……梨壺あて?」
男「……むぅ」

265 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 19:49:53.13 ID:.SHbYS2o
黒髪娘「なんでこんなにあるんだ?
 あちこちに送ろうとして……」
男「それは、その。さ。……ほら、例の歌会の時に
 あちこちの雑色さんや女房さんに知り合いが出来たから。
 お礼状というか。――つまり、付き合いだ」
黒髪娘「付き合いならば、雑色当てにすれば良いではないか」
男「ほら。あっちの主人の顔も立てないと」
黒髪娘「……」じとぉ
男「……」
黒髪娘「……最近編纂が忙しくて藤壺に
 泊まることも多かったから気が付かなかったけれど
 もしかして、ずっとやっていたのか?」
男「ずっとじゃないぞ」
黒髪娘「でも、初めてじゃないんだな?」
男「まぁ、……うん」
黒髪娘「なんでなんだ?」
男「判ってるなら聞くなよなー」

267 :パー速民がお送りします [] :2010/01/24(日) 19:52:00.95 ID:qvp1FGko
ワカランから
解説お願いします
男様

268 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 19:52:13.33 ID:.SHbYS2o
黒髪娘「判ってる“から”聞きたいんだ」
男「……」
黒髪娘「男殿……」とてっ
男(近い。うう。こいつ、ちっさい。
 腕にすっぽり過ぎて、こ、困る……)
黒髪娘「髪の毛に、触ってくれ」
男「……」
黒髪娘「触ってもらうために、わたしは何をすればいい?」
男(そういう瞳でこっち見るなよなぁっ!?)
黒髪娘「……」じぃっ
男「わかった。触るからっ」
黒髪娘「ん……」
男「……」
なでっ
黒髪娘「……んぅ」
男(何でこんなに緊張してるんだよ、おれっ)

270 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 19:57:38.15 ID:.SHbYS2o
黒髪娘「ずっと寂しかったぞ……」
男「……」
黒髪娘「嫌われたと思ってた」
男「それはない」
黒髪娘「……」
男「……」 なで、なでっ。
黒髪娘「いつぞやは、済まなかった。
 わたしが、子供だったから」
男「そんなこと、ないぞ」
黒髪娘「いや男殿の優しさにつけ込んだのだ。
 責められても当然だ。悔いている」
男「黒髪はちょっと自罰的すぎる。
 謙虚なのは良いことだけど、
 行き過ぎると身動き取れなくなるぞ。
 もうちょっと、ゆるくても良いと思うな」
黒髪娘「ゆるすぎて引きこもったのだ」
男「きつすぎて引きこもってたくせに」
黒髪娘「……言い合うのはいやだ」きゅ
男「判ったよ」

271 :パー速民がお送りします [] :2010/01/24(日) 19:59:44.94 ID:DrNjB4Qo
言葉出にできないことばでにきない
誰かこのきもちをだいべんしてくれ

272 :パー速民がお送りします [sage] :2010/01/24(日) 20:00:28.31 ID:iWLG4dwo
このイチャイチャ空間に俺はもう2秒持たない
3秒目の空気を吸った瞬間アイキャンフライする自信がある