メイド「傭兵王女の冒険」
Part8
97 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:35:24.63 ID:/wdWO4NAO
姫「皆、これからもよろしく頼むぞ!」
「おおおおおおっ!!!」
姫「乾杯!」
「かんぱ〜〜い!!!」
宴は大いに盛り上がった
みんなとにかく食って、飲んで、楽しんだ
魔導師「もう立派な傭兵だね」
姫「うむ、なんとか傭兵らしくなったようじゃな」
女騎士「これからが大変です」
姫「頼むぞ、騎士様」
シスター「お肉が焼けましたよ〜!」
姫「肉食教万歳じゃ!」
料理人「姫様たちには別にも料理と宴席を用意するよ」
姫「楽しみじゃの!」
草原姫「助けてくれて有り難うね〜」
姫「これから女王として王位を継ぐんじゃろ?」
草原姫「できるかな〜……助けてね?」
姫「おう、友達じゃからな!」
私たちが盛り上がっている所に、勇者が神妙な面持ちで現れた
勇者「姫様、メイドさんが話があるとか」
姫「ん……なんじゃ?」
メイドに呼び出されて私は人の少ない場所へ向かう
なんじゃろう?
待ち合わせ場所に着いてからしばらく、メイドは黙っていた
メイド「…………」
メイド「姫様、お別れです」
姫「!!」
メイド「この度、東の港から帰還命令が来ました」
98 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:36:44.43 ID:/wdWO4NAO
姫「な……なぜじゃ?」
メイド「王命でございます」
姫「お前は私の家臣じゃろ……?」
メイド「私がずっと王命で動いていたのはご存知のはずです」
姫「そんな……」
メイド「一段落ついた所で帰ることは決まっていたのです」
メイド「勇者よ、後は任せましたよ」
勇者「え、でも……」
メイド「手を出したらナマスです」
勇者「ひえっ!?」
姫「メイドよ……どうしても行くのか」
メイド「はい」
メイド「姫様……お達者で」
メイド(こうして……私は姫様の元を離れることになりました)
99 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:39:14.57 ID:/wdWO4NAO
大きな戦も終わり、南西草原では聖騎士が聖王以下邪神教徒を捕縛、草原姫が女王位に着き聖騎士たちは国の安定と蛮族との戦いのために走り回った
メイドが国に帰ってから私は南西草原の要請で派兵したり、商人の警護のため街道に兵舎を築き、流通を加速させ
やがて南西草原東の五つの砦を買い取り、私たちの傭兵国家は国家としての形をなしてきた
そんなある日
勇者「大変です、姫様!」
姫「な、なんじゃ?」
勇者「……東の港国がメイドさん中心の大部隊で」
勇者「侵攻して来ました!」
姫「な、なんじゃと!?」
中央砦はあっと言う間に東の港国精鋭騎士団約五万に囲まれた
姫「これは……東の港国の最強の騎士団か!」
魔導師「姫、とりあえず砦の奥に」
魔導師「少人数なら女騎士さんや勇者さんの方が強いはず」
姫「わ、分かった」
魔導師「聖騎士には守備に徹させる」
姫「すまんな」
姫「……いったいどういう事じゃ……!?」
100 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:41:35.71 ID:/wdWO4NAO
勇者に攻められる魔王とはこんな気分なんだろうか
階下から激しい剣戟の音が響く
メイドが一人で乗り込んできたようだ
女騎士の悲鳴が響く
姫「くっ……!」
シスターと魔導師をいつでも逃がせるように部隊長に預ける
次には勇者とメイドのぶつかり合う声が響きはじめた
勇者……大丈夫だろうか……
散々良いように扱ったのにこんな所で死なれたら……
……嫌だ……!
しかし
やがて扉が開き、入ってきたのは
……メイドだった
…………何故…………
……何故じゃ!
姫「これはいったいどういう了見じゃ!」
メイド「……姫様を王国に連れ戻しに参りました」
姫「な、なぜ今更!?」
メイド「姫様……」
メイド「王宮にあれば、旅の空で凍える思いをすることも、嵐に怯えることも、傷を負って戦うことも有りません」
メイド「ましてや仲間を失うことなど……」
メイド「なんの不満があるのですか?」
姫「……!」
メイド「嫌と言われても無理矢理連れ帰るように言われております」
メイド「……お答を」
姫「……わ、私は……」
101 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:43:46.97 ID:/wdWO4NAO
姫「……そうじゃな」
メイド「!」
姫「確かに旅に出た折は何故こんなに寒いのか、寝辛いのかと嫌気が差したこともあるわ」
姫「恐竜に投げられた時は、なんで王女なのに……とも思った」
姫「戦とは言え沢山の命を奪ったことに後悔や心痛が無いはずもない……」
姫「本当の自由を得ることで分かった」
姫「自由とは責任と言う、より重い棘で自分を縛ること」
姫「自分の頭で考え、自分の足で歩き、自分の手で掴むと言うこと」
姫「だが、だからこそ」
姫「自分が生きているという実感を得ることができた」
姫「私はもう…………籠の鳥に戻ることは」
姫「…………できん!!」
メイド「私と戦うことになっても?」
姫「……当然じゃ!!」
私は覚悟を決めた
勇者をも上回るメイドと剣を交えても勝てるはずもないが……
負けるわけには、いかない!
……次の瞬間、メイドの姿は消えた
102 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:45:57.19 ID:/wdWO4NAO
なんという速さ!
首を生暖かい感触が包む……
一撃で首を……はねられた?
いや
メイド「すりすりすりすりすり…………」
すりすりされている
メイド「すりすりすりすりすりすりすりすり…………」
めっちゃほっぺたすりすりされている
メイド「すりすりすりすりすりすりすりすりすりすり………………」
ちょっ、ま、おまっ
メイド「姫様あ〜、ご立派で御座いまぁすうぅ〜〜〜っ!!」
メイドは声を上げて泣き始めた
姫「ちょっ、どういうことじゃ〜っ!?」
私が混乱しているとメイドは真相を語った
メイド「今回のことは国王陛下から出された試験でございます」
メイド「もし国に戻るならよし」
メイド「そうでなく、私に救いを求めるなら引きずってでも連れて帰る」
メイド「私と戦っても帰らないと言うなら独立を認める、と」
姫「そんなことであんな大軍団動かしたのか…………お父様…………」
メイド「まあその辺りは訓練も兼ねてです」
メイド「今日からまたお世話になりますね」
姫「……うん」
メイド「姫様?」
姫「ぐすっ……うん」
メイド(姫様が私のために涙を…………!)
103 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:47:48.50 ID:/wdWO4NAO
姫「お帰り…………お帰り!」
メイド「姫様ああああああっ!!」
メイド「すりすりすりすりすりすりすりすりすりすり…………」
姫「す、すりすりはやめい!」
精鋭騎士団は国に帰還し、魔導師たちも帰ってきた
私以外全員が一枚噛んでいたらしい…………無事だった……
怒るよりほっとした
勇者「すみません、姫様」
姫「うん」
魔導師「良かったね」
姫「うん」
姫「やっと私は独立できたんじゃな……」
姫「みんな、有り難う!!」
今までの短い人生で一番焦ったわ
妖精たちも敵を調べるのに忙しくて味方までは見張れなかったし、仕方ないが…………
しかし、皆が無事で、本当に良かった…………
料理人「……そういう訳で、ご馳走を用意した!」
シスター「やったあ!」
姫「落ち着いたらお腹空いたのじゃ!」
女騎士「私も食べますよ〜!」
メイド「あなた達ももっと強くなって下さいね?」
勇者「全く」
104 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:48:52.12 ID:/wdWO4NAO
その後私は独立国家の盟主として、お父様と同盟を締結
数百年続く大陸の平穏の礎を築いて行く
戦いの中で私はたくさんの傷を負い、痛みを味わった
しかし私は手に入れた
たくさんの仲間と、たくさんの思い……
……そして自由を
ーー終わりーー
105 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:52:56.34 ID:/wdWO4NAO
めっちゃ詰め込んだので分かりづらい所があったらすみません
レスが飛んでないと良いんですが
自分が書きたいことは書けたのでひとまず満足です
では最後、ほんとただのおまけですが、恒例のおまけです
106 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:54:29.28 ID:/wdWO4NAO
ーーおまけーー
料理人「さてさて、流通の中心地になった我が国、食材はなんでも手に入る」
料理人「みんな何を食いたい?」
魔導師「鳩」
勇者「魚ですかね」
女騎士「貝が食べたいです」
シスター「お肉ですよね、お肉!」
メイド「海老が食べたいな〜」
姫「恐竜ハム」
料理人「よし、承った!」
魔導師「また恐竜でも狩る?」
姫「良いのう」
メイド「いっそ家畜として飼育します?」
姫「餌が大変そうじゃな」
女騎士「これからは色々養殖や畜産なんかに力を入れていかないとですね」
姫「剣を取るよりそっちのが合うんじゃないか?」
メイド「それじゃ困りますけどね〜」
シスター「そう言えば教会も作らないと」
姫「ついでみたいに言うな」
魔導師「色々とやることは多そうね」
姫「うん、これからもよろしく頼むぞ!」
魔導師「で、姫はいつ勇者と結婚するの?」
姫「ぶっ!」
勇者「はい?!」
姫「……まだ早い!」
メイド「私に勝てたら良いですよ」
姫「それ一生独身なんじゃ……」
料理人「ご飯出来たぞ〜」
姫「おう、美味そうじゃ!」
107 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:55:31.33 ID:/wdWO4NAO
大きな海老とあさりの入ったスパイシーな香りの海鮮のスープに
恐竜ハムを山盛りにしてさっぱりしたドレッシングをかけたサラダ
柑橘系ソースの鳩のソテーと香草の効いた猪のステーキ
大きな脂の乗った鯛の塩焼きとビール……
この料理も今までの旅の結晶だ
私は両手を合わせて食事の始まりを告げる
姫「いただきます!」
「いただきま〜っす!!」
ーーおまけ、終わりーー
108 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:59:30.20 ID:/wdWO4NAO
今回はこれで終わりです
メイドの冒険記も書いてみたいかな
次回作は恋愛バトルコメディの予定です
全然違うスタイルのお話です
今からロロナのアトリエをやるので来月くらいになるかも
よければ今後ともよろしくお願いします
ではまた
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/01/05(月) 22:40:20.64 ID:K7NMHMgio
飯テロの人乙
面白かった
次回も必ず読ませていただきます
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/01/05(月) 23:18:58.24 ID:Zmz2iW9SO
乙
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/01/06(火) 01:15:50.66 ID:fuihS3Hg0
物語の疾走感がすごく良かった
乙乙!
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/01/06(火) 14:45:43.12 ID:KdmK8qyAO
今回も面白かった
おつでした
姫「皆、これからもよろしく頼むぞ!」
「おおおおおおっ!!!」
姫「乾杯!」
「かんぱ〜〜い!!!」
宴は大いに盛り上がった
みんなとにかく食って、飲んで、楽しんだ
魔導師「もう立派な傭兵だね」
姫「うむ、なんとか傭兵らしくなったようじゃな」
女騎士「これからが大変です」
姫「頼むぞ、騎士様」
シスター「お肉が焼けましたよ〜!」
姫「肉食教万歳じゃ!」
料理人「姫様たちには別にも料理と宴席を用意するよ」
姫「楽しみじゃの!」
草原姫「助けてくれて有り難うね〜」
姫「これから女王として王位を継ぐんじゃろ?」
草原姫「できるかな〜……助けてね?」
姫「おう、友達じゃからな!」
私たちが盛り上がっている所に、勇者が神妙な面持ちで現れた
勇者「姫様、メイドさんが話があるとか」
姫「ん……なんじゃ?」
メイドに呼び出されて私は人の少ない場所へ向かう
なんじゃろう?
待ち合わせ場所に着いてからしばらく、メイドは黙っていた
メイド「…………」
メイド「姫様、お別れです」
姫「!!」
メイド「この度、東の港から帰還命令が来ました」
98 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:36:44.43 ID:/wdWO4NAO
姫「な……なぜじゃ?」
メイド「王命でございます」
姫「お前は私の家臣じゃろ……?」
メイド「私がずっと王命で動いていたのはご存知のはずです」
姫「そんな……」
メイド「一段落ついた所で帰ることは決まっていたのです」
メイド「勇者よ、後は任せましたよ」
勇者「え、でも……」
メイド「手を出したらナマスです」
勇者「ひえっ!?」
姫「メイドよ……どうしても行くのか」
メイド「はい」
メイド「姫様……お達者で」
メイド(こうして……私は姫様の元を離れることになりました)
99 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:39:14.57 ID:/wdWO4NAO
大きな戦も終わり、南西草原では聖騎士が聖王以下邪神教徒を捕縛、草原姫が女王位に着き聖騎士たちは国の安定と蛮族との戦いのために走り回った
メイドが国に帰ってから私は南西草原の要請で派兵したり、商人の警護のため街道に兵舎を築き、流通を加速させ
やがて南西草原東の五つの砦を買い取り、私たちの傭兵国家は国家としての形をなしてきた
そんなある日
勇者「大変です、姫様!」
姫「な、なんじゃ?」
勇者「……東の港国がメイドさん中心の大部隊で」
勇者「侵攻して来ました!」
姫「な、なんじゃと!?」
中央砦はあっと言う間に東の港国精鋭騎士団約五万に囲まれた
姫「これは……東の港国の最強の騎士団か!」
魔導師「姫、とりあえず砦の奥に」
魔導師「少人数なら女騎士さんや勇者さんの方が強いはず」
姫「わ、分かった」
魔導師「聖騎士には守備に徹させる」
姫「すまんな」
姫「……いったいどういう事じゃ……!?」
100 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:41:35.71 ID:/wdWO4NAO
勇者に攻められる魔王とはこんな気分なんだろうか
階下から激しい剣戟の音が響く
メイドが一人で乗り込んできたようだ
女騎士の悲鳴が響く
姫「くっ……!」
シスターと魔導師をいつでも逃がせるように部隊長に預ける
次には勇者とメイドのぶつかり合う声が響きはじめた
勇者……大丈夫だろうか……
散々良いように扱ったのにこんな所で死なれたら……
……嫌だ……!
しかし
やがて扉が開き、入ってきたのは
……メイドだった
…………何故…………
……何故じゃ!
姫「これはいったいどういう了見じゃ!」
メイド「……姫様を王国に連れ戻しに参りました」
姫「な、なぜ今更!?」
メイド「姫様……」
メイド「王宮にあれば、旅の空で凍える思いをすることも、嵐に怯えることも、傷を負って戦うことも有りません」
メイド「ましてや仲間を失うことなど……」
メイド「なんの不満があるのですか?」
姫「……!」
メイド「嫌と言われても無理矢理連れ帰るように言われております」
メイド「……お答を」
姫「……わ、私は……」
101 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:43:46.97 ID:/wdWO4NAO
姫「……そうじゃな」
メイド「!」
姫「確かに旅に出た折は何故こんなに寒いのか、寝辛いのかと嫌気が差したこともあるわ」
姫「恐竜に投げられた時は、なんで王女なのに……とも思った」
姫「戦とは言え沢山の命を奪ったことに後悔や心痛が無いはずもない……」
姫「本当の自由を得ることで分かった」
姫「自由とは責任と言う、より重い棘で自分を縛ること」
姫「自分の頭で考え、自分の足で歩き、自分の手で掴むと言うこと」
姫「だが、だからこそ」
姫「自分が生きているという実感を得ることができた」
姫「私はもう…………籠の鳥に戻ることは」
姫「…………できん!!」
メイド「私と戦うことになっても?」
姫「……当然じゃ!!」
私は覚悟を決めた
勇者をも上回るメイドと剣を交えても勝てるはずもないが……
負けるわけには、いかない!
……次の瞬間、メイドの姿は消えた
なんという速さ!
首を生暖かい感触が包む……
一撃で首を……はねられた?
いや
メイド「すりすりすりすりすり…………」
すりすりされている
メイド「すりすりすりすりすりすりすりすり…………」
めっちゃほっぺたすりすりされている
メイド「すりすりすりすりすりすりすりすりすりすり………………」
ちょっ、ま、おまっ
メイド「姫様あ〜、ご立派で御座いまぁすうぅ〜〜〜っ!!」
メイドは声を上げて泣き始めた
姫「ちょっ、どういうことじゃ〜っ!?」
私が混乱しているとメイドは真相を語った
メイド「今回のことは国王陛下から出された試験でございます」
メイド「もし国に戻るならよし」
メイド「そうでなく、私に救いを求めるなら引きずってでも連れて帰る」
メイド「私と戦っても帰らないと言うなら独立を認める、と」
姫「そんなことであんな大軍団動かしたのか…………お父様…………」
メイド「まあその辺りは訓練も兼ねてです」
メイド「今日からまたお世話になりますね」
姫「……うん」
メイド「姫様?」
姫「ぐすっ……うん」
メイド(姫様が私のために涙を…………!)
103 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:47:48.50 ID:/wdWO4NAO
姫「お帰り…………お帰り!」
メイド「姫様ああああああっ!!」
メイド「すりすりすりすりすりすりすりすりすりすり…………」
姫「す、すりすりはやめい!」
精鋭騎士団は国に帰還し、魔導師たちも帰ってきた
私以外全員が一枚噛んでいたらしい…………無事だった……
怒るよりほっとした
勇者「すみません、姫様」
姫「うん」
魔導師「良かったね」
姫「うん」
姫「やっと私は独立できたんじゃな……」
姫「みんな、有り難う!!」
今までの短い人生で一番焦ったわ
妖精たちも敵を調べるのに忙しくて味方までは見張れなかったし、仕方ないが…………
しかし、皆が無事で、本当に良かった…………
料理人「……そういう訳で、ご馳走を用意した!」
シスター「やったあ!」
姫「落ち着いたらお腹空いたのじゃ!」
女騎士「私も食べますよ〜!」
メイド「あなた達ももっと強くなって下さいね?」
勇者「全く」
104 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:48:52.12 ID:/wdWO4NAO
その後私は独立国家の盟主として、お父様と同盟を締結
数百年続く大陸の平穏の礎を築いて行く
戦いの中で私はたくさんの傷を負い、痛みを味わった
しかし私は手に入れた
たくさんの仲間と、たくさんの思い……
……そして自由を
ーー終わりーー
105 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:52:56.34 ID:/wdWO4NAO
めっちゃ詰め込んだので分かりづらい所があったらすみません
レスが飛んでないと良いんですが
自分が書きたいことは書けたのでひとまず満足です
では最後、ほんとただのおまけですが、恒例のおまけです
106 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:54:29.28 ID:/wdWO4NAO
ーーおまけーー
料理人「さてさて、流通の中心地になった我が国、食材はなんでも手に入る」
料理人「みんな何を食いたい?」
魔導師「鳩」
勇者「魚ですかね」
女騎士「貝が食べたいです」
シスター「お肉ですよね、お肉!」
メイド「海老が食べたいな〜」
姫「恐竜ハム」
料理人「よし、承った!」
魔導師「また恐竜でも狩る?」
姫「良いのう」
メイド「いっそ家畜として飼育します?」
姫「餌が大変そうじゃな」
女騎士「これからは色々養殖や畜産なんかに力を入れていかないとですね」
姫「剣を取るよりそっちのが合うんじゃないか?」
メイド「それじゃ困りますけどね〜」
シスター「そう言えば教会も作らないと」
姫「ついでみたいに言うな」
魔導師「色々とやることは多そうね」
姫「うん、これからもよろしく頼むぞ!」
魔導師「で、姫はいつ勇者と結婚するの?」
姫「ぶっ!」
勇者「はい?!」
姫「……まだ早い!」
メイド「私に勝てたら良いですよ」
姫「それ一生独身なんじゃ……」
料理人「ご飯出来たぞ〜」
姫「おう、美味そうじゃ!」
107 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:55:31.33 ID:/wdWO4NAO
大きな海老とあさりの入ったスパイシーな香りの海鮮のスープに
恐竜ハムを山盛りにしてさっぱりしたドレッシングをかけたサラダ
柑橘系ソースの鳩のソテーと香草の効いた猪のステーキ
大きな脂の乗った鯛の塩焼きとビール……
この料理も今までの旅の結晶だ
私は両手を合わせて食事の始まりを告げる
姫「いただきます!」
「いただきま〜っす!!」
ーーおまけ、終わりーー
108 : ◆J9pjHtW.ylNB :2015/01/05(月) 21:59:30.20 ID:/wdWO4NAO
今回はこれで終わりです
メイドの冒険記も書いてみたいかな
次回作は恋愛バトルコメディの予定です
全然違うスタイルのお話です
今からロロナのアトリエをやるので来月くらいになるかも
よければ今後ともよろしくお願いします
ではまた
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/01/05(月) 22:40:20.64 ID:K7NMHMgio
飯テロの人乙
面白かった
次回も必ず読ませていただきます
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/01/05(月) 23:18:58.24 ID:Zmz2iW9SO
乙
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/01/06(火) 01:15:50.66 ID:fuihS3Hg0
物語の疾走感がすごく良かった
乙乙!
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/01/06(火) 14:45:43.12 ID:KdmK8qyAO
今回も面白かった
おつでした