女剣士「目指せ!城塞都市!」魔法使い「はじまりのはじまり」
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186 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 18:43:44.91 ID:TV5Fn+xAO
……一時間後……
傭兵(次は女剣士か僧侶か……)
傭兵(ん?)
傭兵(女剣士……宿に帰るのか)
女剣士「あいつどこに行ったんだ?」
女剣士「久しぶりに二人で屋台巡りしようと思ったのに」
女剣士は誰も居ない宿に帰り、扉を開ける
女剣士「真っ暗だな」
かたっ
女剣士「ん?」
傭兵は毒矢を放った!
キンッ
女剣士「刺客かっ!」
傭兵「……さすがに化け物」
女剣士「……お前は……」
ナイフ使い「この暗がりで毒針みたいな小さな物をかわすとは……」
女剣士「ナイフ使いか!」
ナイフ使い「死んでもらうぜ……俺の百万Gのために、な……!」
女剣士「貴様っ!」
ナイフ使いは実力を隠してはいたものの、女剣士には明らかに及ばない
ナイフを投げつけてもかわされ、マントで目隠しをしようとも軽くかわされ、そこを狙い毒針を放つも、弾かれた
ナイフ使い(……やはりこれでは駄目か!)
女剣士「そこまでだっ!」
女剣士が一気に間合いを詰める!
ナイフ使い「魔法使いは死んだぞ!」
女剣士「……なっ!」
その瞬間、ナイフ使いが振るったのは、毒の鞭であった
女剣士「ぐあっ」
187 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 18:49:21.03 ID:TV5Fn+xAO
女剣士「くっ、くそっ」
女剣士は袂に手を差し込み、小さな瓶を取り出し、一息にあおった!
女剣士はそのまま、その場に倒れ込んだ
ナイフ使い「……今、何を飲んだ?」
ガチャ
ナイフ使いの後ろで扉が開く
その瞬間、部屋に魔法の明かりが広がった
僧侶「……」
僧侶「魔法使いちゃんが……」
僧侶「魔法使いちゃんが目を覚まさないのぉっ!!」
ナイフ使いは振り返りつつ僧侶にナイフを振り下ろした
キンッ
見えない壁に弾かれるナイフ
ナイフ使い「?!」
僧侶「あなたが殺したの……?」
僧侶「あなたが魔法使いちゃんを!!」
僧侶は
女神のメイスを振り下ろした
振り下ろした
振り下ろした
振り下ろした
蘇生魔法を唱えた
ナイフ使い「や……やめっ」
振り下ろした
振り下ろした
振り下ろした
振り下ろした
蘇生魔法を唱えた
ナイフ使い「やめでぇ……」
僧侶「あなたが殺したの?」
ナイフ使い「そ、そうだ」
僧侶はナイフ使いの魔法抵抗を封印魔法を応用した魔法で打ち消した
僧侶は即死魔法を唱えた
ナイフ使いは息絶えた
188 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 18:52:37.54 ID:TV5Fn+xAO
僧侶は蘇生魔法を唱えた
女神のメイスを振り下ろした
振り下ろした
振り下ろした
蘇生魔法を唱えた
僧侶「なんでええっ!!」
僧侶「なんでええっ!!」
振り下ろした
蘇生魔法を唱えた
女剣士「……僧侶、そこまでにしておけ!」
ナイフ使い「ひいっ、ひいいい!」
ナイフ使いは持ち前の武器を次々に放った
それらは僧侶に届くことすらなく壁に当たったかのように弾かれた
完全物理防御結界、完全魔法防御結界の自動発動……
ナイフ使い「しゅっ、しゅみましぇええええっっえっ!」
僧侶が女神のメイスをもう一度振り上げた時、ナイフ使いは泣き喚き失禁した
女剣士「あいつだって竜の秘薬を飲んでるはずだ」
女剣士「絶対助かる!」
僧侶「目を……覚まさないんだよっ」
…………
魔法使いは魔法の眠りについたように目を開かなかった
賢者「とりあえず心臓は動き出してます」
賢者「僧侶さんが蘇生から解毒、解呪、覚醒、回復、麻痺解除、石化解除、ありとあらゆる考えられる限りの回復魔法を、彼女の魔力を大部分使い果たすほどぶつけたのですが……」
189 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 18:55:19.06 ID:TV5Fn+xAO
女剣士「そんな……」
女剣士「……嘘だろっ!」
女剣士「魔法使いっ!」
女剣士「嘘だあっ!!」
僧侶「……とりあえず、まだ生きてる……生きてるけど……」
魔王「……駄目だな」
魔王「オレもいろいろやってみたが目を覚まさない」
魔王「とりあえず栄養は与えていき、目を覚ますまでは時間をかけるべきだ」
女剣士「……」
賢者「ありがとうございます」
魔王「魔物のやったことなら俺もここにいられなかったな……」
僧侶「……」
僧侶「……目を……覚ますのかな?」
魔王「……わからん」
魔王「しかし、じゃあ、聞こう」
魔王「あきらめるのか?!」
女剣士「あきらめるわけない!」
僧侶「そうだよっ!」
賢者「そんなわけない」
商人「当たり前です、あきらめません!」
盗賊「助けたい……助けたい!!」
魔王「……俺も全く同じ気持ちだ」
…………
メイド長「身内の不始末で、申し訳ない」
メイド長「こいつは必ずその大元と一緒にヤマナミ法において裁きにかける」
メイド長「……なんにもならないかも知れないけど……すまない」グスッ
娘主「なんとか女神の薬を調達して来よう」
190 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 18:57:52.08 ID:TV5Fn+xAO
女剣士「本当か!」
女剣士「頼む……」
僧侶「一緒に行こうか?」
娘主「いや、必要ない」
娘主「効くかどうかもわからんからな……」
女剣士「すがれるものにはすがりたい」
娘主「ああ、わかっておる」
…………
メイド長「ウチの部隊が、あんたからナイフ使いに流れた金の流れをつかんだ」
メイド長「ナイフ使いの証言とも合致……覚悟してもらおうか、ゴミ野郎」
大臣「だ、誰がゴミだ!」
大臣「ワシは一国の大臣じゃぞっ! 先王にも仕えた……」
メイド長「全く関係ないね」
メイド長「捕縛!」
メイド「はっ」
ヤマナミ王「ヤマナミ法に基づき、大臣は殺人教唆の罪で極刑、財産は没収、親族は国外追放とする」
ヤマナミ王「没収した財産はオリファンに対し謝罪金として全額送ろう」
メイド長「えっ?いいの?」
ヤマナミ王「?」
メイド長「あのゴミ野郎横領して二億もため込んでたんだけど」
ヤマナミ王「」
ヤマナミ王「余に二言はない」
メイド長「今回だけ二言あることにしようよ」
ヤマナミ王「くどい」
メイド長「あいつらもこれだけの額は受け取らないって」
ヤマナミ王「考えはある」
191 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 18:59:16.94 ID:TV5Fn+xAO
メイド長「さすが兄ちゃん……でもなあ」
ヤマナミ王「魔法使いのことは心配ではあるが、魔法使い以上の薬師がいないのでは手を尽くしても無駄であろう」
ヤマナミ王「聖獣様を信じ、女神の秘薬を待つ」
…………
賢者「冷血と思われるやも知れませんが、魔法使いさんの志を無にせぬためにも、城塞都市計画を進めます」
女剣士「……ああ」
女剣士「……すまん、私がこんな調子では駄目だな」
僧侶「……魔法使いちゃんが目を覚ましたらびっくりするようなお城を作ろう?」
女剣士「ああ!」
女剣士「どの道私にはこういう生き方しかできない」
女剣士「やるぞ!魔法使いをびっくりさせてやる!!」
賢者「よい覇気です」
賢者「では」
…………
商人「僕はどうせ四天王と戦うことができない」
商人「なら、僕は僕にできる戦いをやる!」
商人は各都市を走り回り、寄付を求めた
大半は金に汚い商人で、オリファンの名を聞くだけで追い払われたりもした
しかし中には意気を汲み、資産を半額出すような豪傑もいた
商人は走った
食糧備蓄のために日持ちのする食材を購入順に箱詰めし、日付をラベリングするまで一人でこなした
192 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:00:34.03 ID:TV5Fn+xAO
商人「戦争に必要な武器や食糧は僕が集める!」
…………
冒険者たちは北の森を開拓し、道を作り、北の山で石を切り出し始めた
…………
タイガン王子は国に一旦帰った
彼も覚悟を決めていた
タイガン王子「いざあの野郎が動き出したら、僕が一番に動かねばならん」
タイガン王子「騎士隊は民の逃亡のために演習をしておけ!」
タイガン王子「僕たちが殿だ!」
…………
盗賊「はあっ!」
女剣士「いい動きだ!」
女剣士は盗賊の首に腕をまわし投げつける
女剣士「まだまだ!」
盗賊「くっそおお!」
簡単に足をかけ転ばされる
盗賊「うおおおおっ!」
盗賊は必死だった
今まで役にたたなかった自分
守られていた自分
自分と同じ街で同じ悲運に見舞われた魔法使い
弱い自分
そしてきっと自分は……
女剣士の剣は簡単にはかわせない
ドガッ
盗賊「……くっ……!」
…………
狼主「おい、糞女神」
女神「zZZZ……」
狼主「死ね」超級閃光魔法
女神「おわっ!あぶっ!」
女神「誰、いきなり戦場を丸焦がしにする魔法放ったの!」
狼主「わしじゃ」
女神「あらぁ、懐かしい」
193 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:02:26.88 ID:TV5Fn+xAO
女神「女神は留守にしています」
娘主「目の前におるじゃろが!」
女神「石像です、美しい女神の石像です」
狼主「砕けろ!」
狼主の魔獣闘技!
会心の一撃!
女神は死ぬ気でかわした!
女神「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
女神「相変わらず無茶するのねえ狼主ちゃん」
狼主「やかましい」
狼主「どうせ破壊神対策もしとらんのだろ」
女神「だってあれ人間が作ったものでしょ?」
女神「光の力も人間が破壊神に対抗するためにつくったんでしょ?」
女神「私がなんかする必要ないじゃん」
狼主「この糞ニートがっ!」
女神「なんでそんなに怒ってるの〜?」
狼主「あいつらはそんなお前を信望し今も祈りを捧げておるのだぞ?」
狼主「わかっておるのか?!」
女神「でも私は基本的に人間の自業自得な事には手を貸さないわよ」
女神「滅びてもそれが一つの結果に過ぎないの」
女神「人間は馬鹿でした、それだけなのよ」
狼主「上手いこと言って怠けとるだけではないか」
狼主「とりあえず女神の秘薬をよこせ、今回はそれで許してやる」
女神「はい」ポンッ
狼主「」
狼主「いやいや、簡単すぎるじゃろ」
194 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:04:25.39 ID:TV5Fn+xAO
女神「効かないからねえ」
狼主「はあ?」
女神「それもうお酢になってます」
狼主「死ぬか?神は死ぬか試すか?」
女神「でもさあ、あの娘に使うんならどっちにしても効かないわよ」
狼主「分かるのか?」
女神「あれ病気って言うのかね?」
女神「まああれも自業自得だからねえ」
狼主「」
狼主「そうなのか」
女神「そうだよ〜」ゴロゴロパリパリ
狼主「ベッドに寝転んでポテチ食うな!」
女神「だってもう用は終わったでしょー」ゴクップカァ
狼主「ワイン飲むな!タバコふかすな!」
狼主「……不健全じゃのう、主は……」
女神「神様なんてそんなもんよ! エロエロ神話とか多いしょ!」
狼主「いっぺん死ね!」魔獣闘技!
女神「ぐはっ」
女神「まああの娘が助かるかは五分五分かねえ」ドクドク
狼主「出血止めてから話せ!」
狼主「仕方ないのう……わしは今回あいつらに手を貸すぞ」
狼主「黙って見ておけ」
女神「それくらい許さないとさすがに信者居なくなるよね」
狼主「じゃろうな」
女神「んじゃおっけ!」ペラペラ
狼主「漫画読むな! せめて血を止めい!」
……一時間後……
傭兵(次は女剣士か僧侶か……)
傭兵(ん?)
傭兵(女剣士……宿に帰るのか)
女剣士「あいつどこに行ったんだ?」
女剣士「久しぶりに二人で屋台巡りしようと思ったのに」
女剣士は誰も居ない宿に帰り、扉を開ける
女剣士「真っ暗だな」
かたっ
女剣士「ん?」
傭兵は毒矢を放った!
キンッ
女剣士「刺客かっ!」
傭兵「……さすがに化け物」
女剣士「……お前は……」
ナイフ使い「この暗がりで毒針みたいな小さな物をかわすとは……」
女剣士「ナイフ使いか!」
ナイフ使い「死んでもらうぜ……俺の百万Gのために、な……!」
女剣士「貴様っ!」
ナイフ使いは実力を隠してはいたものの、女剣士には明らかに及ばない
ナイフを投げつけてもかわされ、マントで目隠しをしようとも軽くかわされ、そこを狙い毒針を放つも、弾かれた
ナイフ使い(……やはりこれでは駄目か!)
女剣士「そこまでだっ!」
女剣士が一気に間合いを詰める!
ナイフ使い「魔法使いは死んだぞ!」
女剣士「……なっ!」
その瞬間、ナイフ使いが振るったのは、毒の鞭であった
女剣士「ぐあっ」
187 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 18:49:21.03 ID:TV5Fn+xAO
女剣士「くっ、くそっ」
女剣士は袂に手を差し込み、小さな瓶を取り出し、一息にあおった!
女剣士はそのまま、その場に倒れ込んだ
ナイフ使い「……今、何を飲んだ?」
ガチャ
ナイフ使いの後ろで扉が開く
その瞬間、部屋に魔法の明かりが広がった
僧侶「……」
僧侶「魔法使いちゃんが……」
僧侶「魔法使いちゃんが目を覚まさないのぉっ!!」
ナイフ使いは振り返りつつ僧侶にナイフを振り下ろした
キンッ
見えない壁に弾かれるナイフ
ナイフ使い「?!」
僧侶「あなたが殺したの……?」
僧侶「あなたが魔法使いちゃんを!!」
僧侶は
女神のメイスを振り下ろした
振り下ろした
振り下ろした
振り下ろした
蘇生魔法を唱えた
ナイフ使い「や……やめっ」
振り下ろした
振り下ろした
振り下ろした
振り下ろした
蘇生魔法を唱えた
ナイフ使い「やめでぇ……」
僧侶「あなたが殺したの?」
ナイフ使い「そ、そうだ」
僧侶はナイフ使いの魔法抵抗を封印魔法を応用した魔法で打ち消した
僧侶は即死魔法を唱えた
ナイフ使いは息絶えた
188 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 18:52:37.54 ID:TV5Fn+xAO
僧侶は蘇生魔法を唱えた
女神のメイスを振り下ろした
振り下ろした
振り下ろした
蘇生魔法を唱えた
僧侶「なんでええっ!!」
僧侶「なんでええっ!!」
振り下ろした
蘇生魔法を唱えた
女剣士「……僧侶、そこまでにしておけ!」
ナイフ使い「ひいっ、ひいいい!」
ナイフ使いは持ち前の武器を次々に放った
それらは僧侶に届くことすらなく壁に当たったかのように弾かれた
完全物理防御結界、完全魔法防御結界の自動発動……
ナイフ使い「しゅっ、しゅみましぇええええっっえっ!」
僧侶が女神のメイスをもう一度振り上げた時、ナイフ使いは泣き喚き失禁した
女剣士「あいつだって竜の秘薬を飲んでるはずだ」
女剣士「絶対助かる!」
僧侶「目を……覚まさないんだよっ」
…………
魔法使いは魔法の眠りについたように目を開かなかった
賢者「とりあえず心臓は動き出してます」
賢者「僧侶さんが蘇生から解毒、解呪、覚醒、回復、麻痺解除、石化解除、ありとあらゆる考えられる限りの回復魔法を、彼女の魔力を大部分使い果たすほどぶつけたのですが……」
189 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 18:55:19.06 ID:TV5Fn+xAO
女剣士「そんな……」
女剣士「……嘘だろっ!」
女剣士「魔法使いっ!」
女剣士「嘘だあっ!!」
僧侶「……とりあえず、まだ生きてる……生きてるけど……」
魔王「……駄目だな」
魔王「オレもいろいろやってみたが目を覚まさない」
魔王「とりあえず栄養は与えていき、目を覚ますまでは時間をかけるべきだ」
女剣士「……」
賢者「ありがとうございます」
魔王「魔物のやったことなら俺もここにいられなかったな……」
僧侶「……」
僧侶「……目を……覚ますのかな?」
魔王「……わからん」
魔王「しかし、じゃあ、聞こう」
魔王「あきらめるのか?!」
女剣士「あきらめるわけない!」
僧侶「そうだよっ!」
賢者「そんなわけない」
商人「当たり前です、あきらめません!」
盗賊「助けたい……助けたい!!」
魔王「……俺も全く同じ気持ちだ」
…………
メイド長「身内の不始末で、申し訳ない」
メイド長「こいつは必ずその大元と一緒にヤマナミ法において裁きにかける」
メイド長「……なんにもならないかも知れないけど……すまない」グスッ
娘主「なんとか女神の薬を調達して来よう」
190 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 18:57:52.08 ID:TV5Fn+xAO
女剣士「本当か!」
女剣士「頼む……」
僧侶「一緒に行こうか?」
娘主「いや、必要ない」
娘主「効くかどうかもわからんからな……」
女剣士「すがれるものにはすがりたい」
娘主「ああ、わかっておる」
…………
メイド長「ウチの部隊が、あんたからナイフ使いに流れた金の流れをつかんだ」
メイド長「ナイフ使いの証言とも合致……覚悟してもらおうか、ゴミ野郎」
大臣「だ、誰がゴミだ!」
大臣「ワシは一国の大臣じゃぞっ! 先王にも仕えた……」
メイド長「全く関係ないね」
メイド長「捕縛!」
メイド「はっ」
ヤマナミ王「ヤマナミ法に基づき、大臣は殺人教唆の罪で極刑、財産は没収、親族は国外追放とする」
ヤマナミ王「没収した財産はオリファンに対し謝罪金として全額送ろう」
メイド長「えっ?いいの?」
ヤマナミ王「?」
メイド長「あのゴミ野郎横領して二億もため込んでたんだけど」
ヤマナミ王「」
ヤマナミ王「余に二言はない」
メイド長「今回だけ二言あることにしようよ」
ヤマナミ王「くどい」
メイド長「あいつらもこれだけの額は受け取らないって」
ヤマナミ王「考えはある」
メイド長「さすが兄ちゃん……でもなあ」
ヤマナミ王「魔法使いのことは心配ではあるが、魔法使い以上の薬師がいないのでは手を尽くしても無駄であろう」
ヤマナミ王「聖獣様を信じ、女神の秘薬を待つ」
…………
賢者「冷血と思われるやも知れませんが、魔法使いさんの志を無にせぬためにも、城塞都市計画を進めます」
女剣士「……ああ」
女剣士「……すまん、私がこんな調子では駄目だな」
僧侶「……魔法使いちゃんが目を覚ましたらびっくりするようなお城を作ろう?」
女剣士「ああ!」
女剣士「どの道私にはこういう生き方しかできない」
女剣士「やるぞ!魔法使いをびっくりさせてやる!!」
賢者「よい覇気です」
賢者「では」
…………
商人「僕はどうせ四天王と戦うことができない」
商人「なら、僕は僕にできる戦いをやる!」
商人は各都市を走り回り、寄付を求めた
大半は金に汚い商人で、オリファンの名を聞くだけで追い払われたりもした
しかし中には意気を汲み、資産を半額出すような豪傑もいた
商人は走った
食糧備蓄のために日持ちのする食材を購入順に箱詰めし、日付をラベリングするまで一人でこなした
192 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:00:34.03 ID:TV5Fn+xAO
商人「戦争に必要な武器や食糧は僕が集める!」
…………
冒険者たちは北の森を開拓し、道を作り、北の山で石を切り出し始めた
…………
タイガン王子は国に一旦帰った
彼も覚悟を決めていた
タイガン王子「いざあの野郎が動き出したら、僕が一番に動かねばならん」
タイガン王子「騎士隊は民の逃亡のために演習をしておけ!」
タイガン王子「僕たちが殿だ!」
…………
盗賊「はあっ!」
女剣士「いい動きだ!」
女剣士は盗賊の首に腕をまわし投げつける
女剣士「まだまだ!」
盗賊「くっそおお!」
簡単に足をかけ転ばされる
盗賊「うおおおおっ!」
盗賊は必死だった
今まで役にたたなかった自分
守られていた自分
自分と同じ街で同じ悲運に見舞われた魔法使い
弱い自分
そしてきっと自分は……
女剣士の剣は簡単にはかわせない
ドガッ
盗賊「……くっ……!」
…………
狼主「おい、糞女神」
女神「zZZZ……」
狼主「死ね」超級閃光魔法
女神「おわっ!あぶっ!」
女神「誰、いきなり戦場を丸焦がしにする魔法放ったの!」
狼主「わしじゃ」
女神「あらぁ、懐かしい」
193 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:02:26.88 ID:TV5Fn+xAO
女神「女神は留守にしています」
娘主「目の前におるじゃろが!」
女神「石像です、美しい女神の石像です」
狼主「砕けろ!」
狼主の魔獣闘技!
会心の一撃!
女神は死ぬ気でかわした!
女神「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
女神「相変わらず無茶するのねえ狼主ちゃん」
狼主「やかましい」
狼主「どうせ破壊神対策もしとらんのだろ」
女神「だってあれ人間が作ったものでしょ?」
女神「光の力も人間が破壊神に対抗するためにつくったんでしょ?」
女神「私がなんかする必要ないじゃん」
狼主「この糞ニートがっ!」
女神「なんでそんなに怒ってるの〜?」
狼主「あいつらはそんなお前を信望し今も祈りを捧げておるのだぞ?」
狼主「わかっておるのか?!」
女神「でも私は基本的に人間の自業自得な事には手を貸さないわよ」
女神「滅びてもそれが一つの結果に過ぎないの」
女神「人間は馬鹿でした、それだけなのよ」
狼主「上手いこと言って怠けとるだけではないか」
狼主「とりあえず女神の秘薬をよこせ、今回はそれで許してやる」
女神「はい」ポンッ
狼主「」
狼主「いやいや、簡単すぎるじゃろ」
194 : ◆J9pjHtW.ylNB :2014/01/30(木) 19:04:25.39 ID:TV5Fn+xAO
女神「効かないからねえ」
狼主「はあ?」
女神「それもうお酢になってます」
狼主「死ぬか?神は死ぬか試すか?」
女神「でもさあ、あの娘に使うんならどっちにしても効かないわよ」
狼主「分かるのか?」
女神「あれ病気って言うのかね?」
女神「まああれも自業自得だからねえ」
狼主「」
狼主「そうなのか」
女神「そうだよ〜」ゴロゴロパリパリ
狼主「ベッドに寝転んでポテチ食うな!」
女神「だってもう用は終わったでしょー」ゴクップカァ
狼主「ワイン飲むな!タバコふかすな!」
狼主「……不健全じゃのう、主は……」
女神「神様なんてそんなもんよ! エロエロ神話とか多いしょ!」
狼主「いっぺん死ね!」魔獣闘技!
女神「ぐはっ」
女神「まああの娘が助かるかは五分五分かねえ」ドクドク
狼主「出血止めてから話せ!」
狼主「仕方ないのう……わしは今回あいつらに手を貸すぞ」
狼主「黙って見ておけ」
女神「それくらい許さないとさすがに信者居なくなるよね」
狼主「じゃろうな」
女神「んじゃおっけ!」ペラペラ
狼主「漫画読むな! せめて血を止めい!」
女剣士「目指せ!城塞都市!」魔法使い「はじまりのはじまり」
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