ほんのりと怖い話
Part8
192 :名無しさん@おーぷん :2015/08/26(水)03:02:56 ID:0eb
うちの親父から聞いた話。
親父が大学3ー4年の間、男3人で小さくて古い一軒家を借りて住んでいた。
といっても、家賃をちゃんと払ってるのは、親父と鈴木さん(仮名)だけ。
もう一人の佐藤さん(仮名)はあまりにも貧乏なので、居候させる代わりに、
家の掃除、ゴミ出しなどをやってもらうことにしていた。
(親父と鈴木さんは、佐藤さんの困窮ぶりを助けてやろうということだったらしい)
間取りは3LDKで、LDK6畳・6畳・6畳に4畳半。佐藤さんが4畳半。
この佐藤さんの4畳半に「出た」。
親父も、鈴木さんも、何度も見たのが、恨めしそうに正座する白髪の老婆。
出るタイミングも、朝昼晩関係なし。多い時には一日に三回くらい見る。
4畳半の襖が開いている時、何気なく目をやると、中に白髪の老婆が恐ろしい形相で正座している。
来客の中にも見た人が5人ほどいたらしい。
ところが、その部屋で寝起きしている佐藤さんだけは、老婆の幽霊を見ない。
親父と鈴木さんが「佐藤、変なもの見たことないか?」というと、佐藤さんはきょとんとするばかり。
引っ越して1ヶ月し、親父と鈴木さんが黙っているのも悪いと思って、老婆の幽霊を佐藤さんに話した。
すると、佐藤さんは「うーん」と考えてから、みかん箱を部屋の中に置いて、上にワンカップを置いて、
「先に住んでいるおばあさん、ごめんなさい。でも、俺は貧乏だから、どこにも行き場がない。
だから、申し訳ないけど、大学を卒業するまでは、この部屋に住ませてもらえないでしょうか?
毎日、お供え物をするのは無理だけど、田舎からお茶とお米だけは送ってくるので、それだけは供えます。
バイト代が入った時には、お花を一輪と、ワンカップをひとつ買ってきます。
どうか、よろしくお願いします」
親父と鈴木さんは(なに、やってんだろうな、こいつ)と思ったが、
佐藤さんが真面目にやっていたので、一緒にそのみかん箱に頭を下げた。
193 :名無しさん@おーぷん :2015/08/26(水)03:03:28 ID:0eb
以来、老婆の霊は出なくなった…わけではなかった。
相変わらず、老婆の霊は出た。
しかし、佐藤さんがみかん箱に毎日お茶を置き、ご飯を炊いたら一膳のせ…を繰り返しているうち、
1ヶ月ほど経ったら、老婆の霊は、痩せこけた恨めしい姿から、
ふくよかな微笑みをたたえた表情になっていった。
ただし、やっぱり佐藤さんにだけは見えなかったらしいが。
やがて、親父たち3人は就職試験を受け、それぞれが望む職に付き、引っ越す日が来た。
遠方に住む大家さんに話をすると、親父たちが引っ越したら、その家は取り壊してしまう予定だから、特に大掃除などはしなくていい、という。
それでもやっぱり2年間お世話になった部屋だからと、最終日それなりに掃除を済ませると、もう夜中になっていた。
3人が最終電車に間に合うようにと、玄関を出て、最後に揃って振り返ると、
佐藤さんが「あっ!」と声を出した。
「お前らが言っていたおばあさんって、あの人か?」
やっと、佐藤にも見えたか! と、親父と鈴木さんも見たが、おばあさんはどこにも見当たらない。
「ほら、あそこ。俺の部屋で手を振ってるよ。ありがとう、おばあちゃん!」
そして、親父と鈴木さんが見えたのは、家の屋根からスゥーと上っていく人魂だった。
(人魂は、佐藤さんには見えなかったのが不思議)
今から30年前、東京都板橋区でのお話でした。
194 :名無しさん@おーぷん :2015/08/27(木)01:19:47 ID:val
>>193
ええ話しや
195 :名無しさん@おーぷん :2015/08/27(木)01:51:16 ID:LBL
私の住んでる地域には、あかずの扉、みたいないわくつきの場所があった
結構有名で、不思議なものを見た人も多く、扉をあけて入ってはダメなことになっている
普段は皆扉をあけないのに、外から来た馬鹿が扉を開けっ放しにして逃げ帰ることがあった
私が子供を連れてその側を通った時、何か嫌な冷たい気配がして、その時案の定扉が開いていた
開いていたら締めないといけないけれど、本能が警鐘を鳴らして近づけなかった
子供は家に帰ると「もう一回あの場所行こう」と言い出した
何度止めてもグズってきかない
このままだったら力づくで飛び出すかもしれないと思い、仕方なく連れて行くことにした
子供はその時、30センチくらいのコナンくんの2頭新フィギュアを持っていった
例の場所につくと、子供は扉の数メートル前にコナンくんを置いてもどってきた
そのまま私の手を取って「帰ろう」と引っ張った
そのまま手を引かれてあるいていくと、後で「パン!」と破裂音のような音がした
ぐいぐい私の手を引っ張る子供に転びそうになりながら後を振り向いたら
コナンくんの首から上が無くなっていた
鋭い何かでコナンくんの首をスッパリ切り落とされて、頭が横に転がっていた
その日の夜、扉が開いていたことをご近所に知らせたが、翌朝見に行った人たちによるとひとりでに閉まっていたそうだ
そんなところ好んで立ち寄って閉める人がいないので、けして村の人たちではない
コナンくんのことも聞いてみたが、どこにも落ちていなかったそうだ
それから数年後、コナンくんのことなんかすっかり忘れていたある日
扉の前を通りかかった私は見てしまった
あの日のコナン君が笑顔で扉の中からこちらを見つめているのを
197 :1/666 :2015/08/31(月)17:23:48 ID:wP7
フェイクを入れるので創作話として見て結構です。
私は卍市に住んで居ます。
今から20年前の話ですが、当時精神衰弱で鬱になって苦しんでいた頃に
G衛隊を定年退職した祖父が見舞いにと、話し相手として遊びに来て居ました。
祖父は来るたびに、まるで童を撫でるように私の頭を撫でながら
「あしはあちら〜よしはこちら〜、あしはあちら〜よしはこちら〜」
と、私の頭や背中に話しかけるように撫でてくれました。
そうしてくれる度に心や体に溜まった澱?の様な嫌な感じが、
煙を団扇で静かに煽ぎ出す様な感じで、少しずつ少しずつ晴れて行く感じがしました。
Gさんはよく私に話しかけてくれました。
カウンセリングの様に話を聞いてくれたり、昔話をしてくれたり、
Gさんが若い頃の当時の世相、時代の移り変わりで昔あったが今は無くなった建物や施設、
それに関した出来事や逸話、知り合いだった人物の逸話、等々。
そんな話を聞いたりしているうちにいつの間にか眠ってしまっていたそうです。
Gさんからすれば当時二十歳を過ぎていた私もただの童の一人にすぎなかったみたいです。
そんなGさんが関わった事件?出来事の一つをお話しします。
198 :2/6 :2015/08/31(月)17:26:08 ID:wP7
当時、卍市の『某高校下駅』付近に昔から出るという怪談の様な話がありました。
昔卍市には陸軍拠点が有り大勢の兵士やその施設に勤めていた人で賑わっていたそうです。
人集まるところには様々なイザコザ、事件、身分等の軋轢、人間模様。
中でも兵士間でのイジメ問題は日常的ながらも頭の痛い出来事だったそうです。
ある古参の下士官が事あるごとに新兵に集り酒の買い出しを命じていました。
金の代金は後で払うと言って買いに行かせますが払ったためしは無く、
何人も何人もひどい目にあっていました。
他の兵士は関わり合うのを避けたり、古参兵士に取り入って腰巾着になったりと...
上官に相談に行っても取り合ってもらえず、けんもほろろ。
かえって酷い目に合うと、昔も今とさほど変わらない有り様でした。
軍隊には身分階級と言ったものは有るのですが、軍隊の言い回しに
『星の数より味噌汁の数』と言うものがあり、上官といえども盾突けないほど
その古参兵は軍に居座っていたのでした。
199 :3/6 :2015/08/31(月)17:28:59 ID:wP7
そんな古参兵に酒の無心をされた新兵。
何度も何度も集られ、断れば古参兵だけでなく腰巾着からも袋叩きにあい
挙句には勝手に私物や備品を奪われ質草にされたり、
給金は出るたびに奪われ、家族への仕送りも奪われたそうです。
遂にはツケで買ってくることを強要され、無一文の新兵は空き瓶を手にしたまま
外の酒屋と施設の中ほどにある踏切の中で亡くなってしまいました。
別に世を儚んで汽車に飛び込んだのではなく、ただ生きる希望をなくしたのか静かに空瓶を抱きしめて
泣き疲れて眠るように事切れてしまったそうです。
もしかすると、古参兵と取り巻きからの暴行が原因になったのかもしれませんが。
それからと云うものその兵士の亡くなった辺りに空瓶を抱えた兵士が佇んだり
ふらふらと彷徨ったりした姿を見かけるようになったのです。
別に、出会ったからと言っても祟ったり何か悪い障りを起こしたりはしなかったのですが、
時が移り近くの繁華街では、出会ったり見かけたりすると酒にまつわるトラブルに合うとか、
人間関係のトラブルが巻き起こりイジメの対象にされたり、集られたりするという目に合うと
まことしやかに囁かれました
200 :4/6 :2015/08/31(月)17:32:09 ID:wP7
私が神経衰弱で鬱に為ったは先ほど書きましたが、実は偶然にも件の幽霊を見た事があり
過去の職場でのトラブルの対象に為った事が偶然とも思えず悶々として鬱状態を引きづっていました。
実は私はその幽霊とは何度も何度も見かけ、出会ったものでした。
私が就職する前の学生時代に高校通学でその電車を使っていたものですから。
月に一度は朝の登校時に見かけ、帰宅時の夜には高確率で。
当時はそんな怪談話は知らずただ、変わった人が居るなー、朝っぱらから酒瓶抱えているなー、
良くここらへんで見かけるけどこの辺に住んでるんだろうな。
夜も酒瓶抱えてる姿見かけるから余程の飲兵衛ぇなんだなー、と
三年間通学電車内から見かけたものでした。
遠からず其れが切っ掛けの一つだったのかと思い悩み十年目、ついにGさんにその話をしました。
Gさんは笑いもせず真面目な面持ちでその逸話と怪談、障りを聞くと私にその場所に案内しろ言いました。
私は真剣に聞いてくれた事に嬉しく思い、早速にもそこに案内しようと言った所
『ちょっと、準備する事が有るから先に儂の家に行こう』と言って、Gさんの家に行きました。
Gさんが家に入って暫くして出てきた時に私は唖然としました。
Gさんは旧日本軍士官の制服を纏って出てきたのです。
手には線香が入った箱と仏壇で鳴らす鐘の鉢を持って
『さ、案内してくれ』と言いました。
201 :5/6 :2015/08/31(月)17:35:08 ID:wP7
Gさんの姿は実に目立ち行く人すれ違う人は皆足を止めて見ていました。
私は恥ずかしさのあまりGさんのそばから離れたくなりましたが、
Gさんは真剣な面持ちで隣を歩くので離れられませんでした。
目的地へ行く途中、Gさんは花屋で花束を酒屋で1升瓶で酒を買いました。
件の踏切に着く頃にはGさんの奇行に興味を持った野次馬が20人ばかり付いてきました。
ついて来た野次馬はここに出る幽霊との関わりを予測してなのか『ああ、やっぱりか・・・』
と言う声が出ました。
Gさんは問題の踏切の側に立つと花束を供え、酒瓶をその側に置くと手にした鐘鉢を強く叩き始めました。
何度も何度も一定の間隔で強く高い音を叩き鳴らし続けました。
その音を聞きつけて更に野次馬は集まって来ました。
やがてGさんは鐘を鳴らすのを止めると手を合わせ朗々とお経を挙げ始めました。
その姿は真剣そのもので興味本位で集まって来た野次馬達にもその空気が伝わったのか
みんな神妙な面持ちで見つめ始めました。
中にはGさんと同じように手を合わせ黙とうしだす人も現れました。
十分ほどで経を唱え終わると、Gさんは其処に優しく話し掛けだしました。
『わたしは○○、身分は少尉である。私の話を聞きなさい。
貴君に如何な事が起きて此処に居るかは知りません。
ですが、あの日からもう60年過ぎ様としています。
人の一生で言うなら還暦一巡り分です。もう彷徨うことはおやめなさい。
あなたの還る所にあなたを待ち続けた人、家族の元へ帰りなさい。
もし、あなたを縛る用が有るならこれをお持ちなさい。
あなたを縛る者が居るなら、少尉の私が請け負いましょう。
さあ、行きなさい、帰りなさい』
まるでそこに人がいるかのように話し掛けていました。
202 :6/6 :2015/08/31(月)17:39:01 ID:wP7
Gさんは線香の束を取り出し火を付けると花束の側に置きました。
更にもう幾束取り出すと火を付け1,2本づつ取り分けると野次馬達、ひとりひとりに
『今、ようやく眠ることが、帰る事が出来る人が居ます。
どうか、あなた方も彼の方に供えて祈ってあげて欲しい』
と、わたし始めました。
野次馬達は幾分戸惑いながらも受け取り、供え、誰から言われるともなく手を合わせて行きました。
その日から、かの線路からは幽霊の話は消え目撃談も消え、代わりに
時折花や線香が供えられるようになりました。
Gさんは太平洋戦争時は戦地にはいかなかったそうです。
軍医見習いとして在籍、勉学中だったうちに終戦を迎えたそうです。
俺の鬱を癒し、霊を癒し成仏させたGさんは何者なんだろうか。
血の繋がった祖父なのは確かなのだが、不思議な人だと何時も思う。
207 :名無しさん@おーぷん :2015/09/04(金)00:56:40 ID:LEO
>>202
いい話だな。俺もGさんに会ってみたい
203 :1/4 :2015/09/02(水)09:31:13 ID:05g
今から十年以上前の話。
小学校からの帰り道の途中で友達の家に寄ったからだと思うのだけれど、
何故かその日はいつも通る側の歩道ではなく反対車線側の歩道を歩いていた。
反対側の家をまじまじ見るなんてそれまでなかったものだから、
家々を見ながら帰っていたのだと思う。一軒、目をひく家があった。
今でも外観を覚えているのだけれど、何というか、もの凄く可愛い家だった。
小さな女の子が一度は憧れるような家。
しみひとつない真っ白い壁に赤い屋根、
アーチ状の柱を持つ玄関のひさし、その真横に大きな窓があって
まるでシルバニアファミリーの家みたいな外観だった。
「凄く可愛いお家だなあ。こんな家あったんだ…最近建ったのかなあ」
と感動しながらその日はその侭通り過ぎた。
204 :2/4 :2015/09/02(水)09:31:36 ID:05g
次の日、またあの可愛い家の前を通ろうと思って、昨日通った側の道で下校していた。
果たしてその家はあった。
でも昨日と違うのは玄関の真横にある大きな窓が開いていて、
そこから人が上半身をのぞかせていた事だった。
その人は20代前半位の男性で、
綺麗な家には不釣り合いなほど薄汚いティーシャツを着ていたのだけれど、
特筆すべきなのはその見事なアフロ・ヘアー。
『アフロ田中』っていう漫画があるけど、まさにあの漫画の主人公みたいなアフロ・ヘアー。
今思い出しても、まさにあれこそアフロ・ヘアーっていう感じのアフロ・ヘアーだった。
12年間生きてきて初めてアフロを見た私は度肝を抜かれ、
「アフロの人って本当にいるのか…!」
と(失礼な話だけれど)その男性をガン見しながらその家の前を通り過ぎた。
でもその男性は私の存在に気が付いていないようで、
斜め上辺りの虚空を身動きもせずじっと見つめていた。
その何の感情も持っていないような男性の目が、少し怖かった。
205 :3/4 :2015/09/02(水)09:31:57 ID:05g
その次の日、またその家の前を通ることのできる道で下校した。
アフロの男性は少し怖かったけれど、あの可愛らしい家がどうしても見たかった。
さすがに二日続けてアフロさんはいないだろうと楽観的に考えていたのだけれど、
その綺麗な家の一歩手前で気付いた。窓から飛び出したアフロが見える事に。
アフロの男性は前の日と全く変わらない体勢で虚空を見つめていた。
怖くなって私は一旦立ち止まった。だが、しばらく見ていても男性は動く事もなく
私を無視して虚空を見つめているだけだ。
何だかその男性を怖く思ってしまった事を申し訳なく思い、私は再び歩き始めた。
その家の外観と男性のアフロを交互に見ながらその家の前を歩く。
相変わらず家は本当に可愛らしく、男性は身動きもせず虚空をじっと見つめている。
その様子に、「やっぱりこのアフロの人は危ない人じゃない」と安心した。
そしてその男性の前を通り過ぎようとした瞬間、
それまで虚空を見つめていた男性が突然私の方を見た。男性の虚ろな目と私の目が合う。
凄く怖かった。でも何故か目をそらす事が出来なかった。
男性は私の目を暫くじっと見つめ、突然
「おかあさあああああん…おかあさああああああああああああああああん…」
と私に向かって大声で繰り返し言い始めた。
私は本当に怖くて怖くて堪らなくなって走って逃げた。
男性の声がどんどん小さくなって、聞こえなくなっても走り続けた。
206 :4/4 :2015/09/02(水)09:32:19 ID:05g
それから一か月ほど、違う道を通って下校した。
前に使っていた道と比べるとかなりの遠回りになってしまうけれど、
またあの人がいたらと思うと怖くて通れるものじゃなかった。
しかし、その道を通らねばならない時は意外と早く来るもので、
何か用事があるので早く帰ってこいと親に言われてしまった。
あの道を通るのは本当に嫌だったけれど、違う道を通るとおそらく間に合わない。
反対側の車線を通れば大丈夫だと自分に言い聞かせながら下校する。
でもあの可愛らしい家ある場所に近付くほど憂鬱な気持ちになって、
またアフロの人がいたらどうしようと心配した。
だがそれは杞憂に終わった。アフロの男性はいなかった。
というか、そもそもあの可愛らしい家自体がなくなっていた。
あの家があった場所は月極駐車場になっていた。
因みに十年以上たった今もその場所は月極駐車場だ。
あのアフロの男性と可愛らしい家は何だったのか、未だに分からない。
207 :名無しさん@おーぷん :2015/09/04(金)00:56:40 ID:LEO
>>206
なんかせつなくなるな
209 :名無しさん@おーぷん :2015/12/05(土)12:31:05 ID:XIy
ものすごく地味な話だけど
この間ひさびさに実家に帰って、ふと昔のアルバムを見たら
子供時代に家族で外出した時に撮った写真に
高確率で同じオバさんが写っているのに気がついた。
遊園地、水族館、デパート、運動公園なんかで撮ってるんだけど
笑顔でピースとかしてる自分や姉や親の後ろの通行人に
同一人物としか思えないひっつめ髪の30代?の女の人がいるんだわ
両親に見せたら、親も初めて気がついたようで不思議がってたけど
つけ回される心当たりはないし、偶然似た人が写ってたんだろうって結論になった
電話で姉に話したら、「守護霊じゃないの?」とか言ってたけど嫌だよあんな守護霊。
もしかしたら知らんうちにストーカー被害に遭ってたりしてと想像したら
全然気が付かなかった自分たちの鈍感さが怖くなった
210 :名無しさん@おーぷん :2015/12/06(日)22:41:11 ID:phX
鉄筋コンクリ建のウチの集合住宅は、築40年以上。何度か住民同士
建て替えの話が出ては消え、出ては消えしてた。
そんな古い建物のうちの風呂場がとにかく家鳴りでうるさい。
入浴してるとプラスチックの定規でベニヤ板を思いっきり
叩くような音が何度もしてた。まあ古いからな、と特に気にしては
いなかった。
が、ここ最近湯に浸かっていても寒気がするようになり、そこまで
隙間風が吹くようになったかと戸惑っていた。
でも家族の話を聞くと、そんな大きな音がするのはどうやら
自分が入っている時だけ。ここの住人としてはまあ考えなくも
なかったけど、そういうこともあるかもしれんがないかもしれんし
まああってもおかしくないけどないだろう。みたいな。
ところで昨日は虫の居所が悪かった。呼応するように立て続けに
定規でベニヤをぶっ叩く音が響いたので、つい
「うるっせえんだよいい加減にしろよ!タダ住まいの分際でうるさくしてんじゃねえよ!」
と口に出してしまった。一度口に出すと止まらなくなり、ブツブツ
言いながらいつも通り風呂を済ませて引き出し奥を漁った。
以前友人にもらったホワイトセージの葉を引っ張り出し数枚に
火をつけモックモクに煙を焚きまくり、風呂場の扉を閉めた。
今日はとても静かだった。いつも5回はバッチンバッチン
鳴ってたのに1度も鳴らなかった。
家鳴りだと思い込みたかったけどそうじゃなかったのかもしれない。
うちの親父から聞いた話。
親父が大学3ー4年の間、男3人で小さくて古い一軒家を借りて住んでいた。
といっても、家賃をちゃんと払ってるのは、親父と鈴木さん(仮名)だけ。
もう一人の佐藤さん(仮名)はあまりにも貧乏なので、居候させる代わりに、
家の掃除、ゴミ出しなどをやってもらうことにしていた。
(親父と鈴木さんは、佐藤さんの困窮ぶりを助けてやろうということだったらしい)
間取りは3LDKで、LDK6畳・6畳・6畳に4畳半。佐藤さんが4畳半。
この佐藤さんの4畳半に「出た」。
親父も、鈴木さんも、何度も見たのが、恨めしそうに正座する白髪の老婆。
出るタイミングも、朝昼晩関係なし。多い時には一日に三回くらい見る。
4畳半の襖が開いている時、何気なく目をやると、中に白髪の老婆が恐ろしい形相で正座している。
来客の中にも見た人が5人ほどいたらしい。
ところが、その部屋で寝起きしている佐藤さんだけは、老婆の幽霊を見ない。
親父と鈴木さんが「佐藤、変なもの見たことないか?」というと、佐藤さんはきょとんとするばかり。
引っ越して1ヶ月し、親父と鈴木さんが黙っているのも悪いと思って、老婆の幽霊を佐藤さんに話した。
すると、佐藤さんは「うーん」と考えてから、みかん箱を部屋の中に置いて、上にワンカップを置いて、
「先に住んでいるおばあさん、ごめんなさい。でも、俺は貧乏だから、どこにも行き場がない。
だから、申し訳ないけど、大学を卒業するまでは、この部屋に住ませてもらえないでしょうか?
毎日、お供え物をするのは無理だけど、田舎からお茶とお米だけは送ってくるので、それだけは供えます。
バイト代が入った時には、お花を一輪と、ワンカップをひとつ買ってきます。
どうか、よろしくお願いします」
親父と鈴木さんは(なに、やってんだろうな、こいつ)と思ったが、
佐藤さんが真面目にやっていたので、一緒にそのみかん箱に頭を下げた。
193 :名無しさん@おーぷん :2015/08/26(水)03:03:28 ID:0eb
以来、老婆の霊は出なくなった…わけではなかった。
相変わらず、老婆の霊は出た。
しかし、佐藤さんがみかん箱に毎日お茶を置き、ご飯を炊いたら一膳のせ…を繰り返しているうち、
1ヶ月ほど経ったら、老婆の霊は、痩せこけた恨めしい姿から、
ふくよかな微笑みをたたえた表情になっていった。
ただし、やっぱり佐藤さんにだけは見えなかったらしいが。
やがて、親父たち3人は就職試験を受け、それぞれが望む職に付き、引っ越す日が来た。
遠方に住む大家さんに話をすると、親父たちが引っ越したら、その家は取り壊してしまう予定だから、特に大掃除などはしなくていい、という。
それでもやっぱり2年間お世話になった部屋だからと、最終日それなりに掃除を済ませると、もう夜中になっていた。
3人が最終電車に間に合うようにと、玄関を出て、最後に揃って振り返ると、
佐藤さんが「あっ!」と声を出した。
「お前らが言っていたおばあさんって、あの人か?」
やっと、佐藤にも見えたか! と、親父と鈴木さんも見たが、おばあさんはどこにも見当たらない。
「ほら、あそこ。俺の部屋で手を振ってるよ。ありがとう、おばあちゃん!」
そして、親父と鈴木さんが見えたのは、家の屋根からスゥーと上っていく人魂だった。
(人魂は、佐藤さんには見えなかったのが不思議)
今から30年前、東京都板橋区でのお話でした。
194 :名無しさん@おーぷん :2015/08/27(木)01:19:47 ID:val
>>193
ええ話しや
195 :名無しさん@おーぷん :2015/08/27(木)01:51:16 ID:LBL
私の住んでる地域には、あかずの扉、みたいないわくつきの場所があった
結構有名で、不思議なものを見た人も多く、扉をあけて入ってはダメなことになっている
普段は皆扉をあけないのに、外から来た馬鹿が扉を開けっ放しにして逃げ帰ることがあった
私が子供を連れてその側を通った時、何か嫌な冷たい気配がして、その時案の定扉が開いていた
開いていたら締めないといけないけれど、本能が警鐘を鳴らして近づけなかった
子供は家に帰ると「もう一回あの場所行こう」と言い出した
何度止めてもグズってきかない
このままだったら力づくで飛び出すかもしれないと思い、仕方なく連れて行くことにした
子供はその時、30センチくらいのコナンくんの2頭新フィギュアを持っていった
例の場所につくと、子供は扉の数メートル前にコナンくんを置いてもどってきた
そのまま私の手を取って「帰ろう」と引っ張った
そのまま手を引かれてあるいていくと、後で「パン!」と破裂音のような音がした
ぐいぐい私の手を引っ張る子供に転びそうになりながら後を振り向いたら
コナンくんの首から上が無くなっていた
鋭い何かでコナンくんの首をスッパリ切り落とされて、頭が横に転がっていた
その日の夜、扉が開いていたことをご近所に知らせたが、翌朝見に行った人たちによるとひとりでに閉まっていたそうだ
そんなところ好んで立ち寄って閉める人がいないので、けして村の人たちではない
コナンくんのことも聞いてみたが、どこにも落ちていなかったそうだ
それから数年後、コナンくんのことなんかすっかり忘れていたある日
扉の前を通りかかった私は見てしまった
あの日のコナン君が笑顔で扉の中からこちらを見つめているのを
197 :1/666 :2015/08/31(月)17:23:48 ID:wP7
フェイクを入れるので創作話として見て結構です。
私は卍市に住んで居ます。
今から20年前の話ですが、当時精神衰弱で鬱になって苦しんでいた頃に
G衛隊を定年退職した祖父が見舞いにと、話し相手として遊びに来て居ました。
祖父は来るたびに、まるで童を撫でるように私の頭を撫でながら
「あしはあちら〜よしはこちら〜、あしはあちら〜よしはこちら〜」
と、私の頭や背中に話しかけるように撫でてくれました。
そうしてくれる度に心や体に溜まった澱?の様な嫌な感じが、
煙を団扇で静かに煽ぎ出す様な感じで、少しずつ少しずつ晴れて行く感じがしました。
Gさんはよく私に話しかけてくれました。
カウンセリングの様に話を聞いてくれたり、昔話をしてくれたり、
Gさんが若い頃の当時の世相、時代の移り変わりで昔あったが今は無くなった建物や施設、
それに関した出来事や逸話、知り合いだった人物の逸話、等々。
そんな話を聞いたりしているうちにいつの間にか眠ってしまっていたそうです。
Gさんからすれば当時二十歳を過ぎていた私もただの童の一人にすぎなかったみたいです。
そんなGさんが関わった事件?出来事の一つをお話しします。
当時、卍市の『某高校下駅』付近に昔から出るという怪談の様な話がありました。
昔卍市には陸軍拠点が有り大勢の兵士やその施設に勤めていた人で賑わっていたそうです。
人集まるところには様々なイザコザ、事件、身分等の軋轢、人間模様。
中でも兵士間でのイジメ問題は日常的ながらも頭の痛い出来事だったそうです。
ある古参の下士官が事あるごとに新兵に集り酒の買い出しを命じていました。
金の代金は後で払うと言って買いに行かせますが払ったためしは無く、
何人も何人もひどい目にあっていました。
他の兵士は関わり合うのを避けたり、古参兵士に取り入って腰巾着になったりと...
上官に相談に行っても取り合ってもらえず、けんもほろろ。
かえって酷い目に合うと、昔も今とさほど変わらない有り様でした。
軍隊には身分階級と言ったものは有るのですが、軍隊の言い回しに
『星の数より味噌汁の数』と言うものがあり、上官といえども盾突けないほど
その古参兵は軍に居座っていたのでした。
199 :3/6 :2015/08/31(月)17:28:59 ID:wP7
そんな古参兵に酒の無心をされた新兵。
何度も何度も集られ、断れば古参兵だけでなく腰巾着からも袋叩きにあい
挙句には勝手に私物や備品を奪われ質草にされたり、
給金は出るたびに奪われ、家族への仕送りも奪われたそうです。
遂にはツケで買ってくることを強要され、無一文の新兵は空き瓶を手にしたまま
外の酒屋と施設の中ほどにある踏切の中で亡くなってしまいました。
別に世を儚んで汽車に飛び込んだのではなく、ただ生きる希望をなくしたのか静かに空瓶を抱きしめて
泣き疲れて眠るように事切れてしまったそうです。
もしかすると、古参兵と取り巻きからの暴行が原因になったのかもしれませんが。
それからと云うものその兵士の亡くなった辺りに空瓶を抱えた兵士が佇んだり
ふらふらと彷徨ったりした姿を見かけるようになったのです。
別に、出会ったからと言っても祟ったり何か悪い障りを起こしたりはしなかったのですが、
時が移り近くの繁華街では、出会ったり見かけたりすると酒にまつわるトラブルに合うとか、
人間関係のトラブルが巻き起こりイジメの対象にされたり、集られたりするという目に合うと
まことしやかに囁かれました
200 :4/6 :2015/08/31(月)17:32:09 ID:wP7
私が神経衰弱で鬱に為ったは先ほど書きましたが、実は偶然にも件の幽霊を見た事があり
過去の職場でのトラブルの対象に為った事が偶然とも思えず悶々として鬱状態を引きづっていました。
実は私はその幽霊とは何度も何度も見かけ、出会ったものでした。
私が就職する前の学生時代に高校通学でその電車を使っていたものですから。
月に一度は朝の登校時に見かけ、帰宅時の夜には高確率で。
当時はそんな怪談話は知らずただ、変わった人が居るなー、朝っぱらから酒瓶抱えているなー、
良くここらへんで見かけるけどこの辺に住んでるんだろうな。
夜も酒瓶抱えてる姿見かけるから余程の飲兵衛ぇなんだなー、と
三年間通学電車内から見かけたものでした。
遠からず其れが切っ掛けの一つだったのかと思い悩み十年目、ついにGさんにその話をしました。
Gさんは笑いもせず真面目な面持ちでその逸話と怪談、障りを聞くと私にその場所に案内しろ言いました。
私は真剣に聞いてくれた事に嬉しく思い、早速にもそこに案内しようと言った所
『ちょっと、準備する事が有るから先に儂の家に行こう』と言って、Gさんの家に行きました。
Gさんが家に入って暫くして出てきた時に私は唖然としました。
Gさんは旧日本軍士官の制服を纏って出てきたのです。
手には線香が入った箱と仏壇で鳴らす鐘の鉢を持って
『さ、案内してくれ』と言いました。
201 :5/6 :2015/08/31(月)17:35:08 ID:wP7
Gさんの姿は実に目立ち行く人すれ違う人は皆足を止めて見ていました。
私は恥ずかしさのあまりGさんのそばから離れたくなりましたが、
Gさんは真剣な面持ちで隣を歩くので離れられませんでした。
目的地へ行く途中、Gさんは花屋で花束を酒屋で1升瓶で酒を買いました。
件の踏切に着く頃にはGさんの奇行に興味を持った野次馬が20人ばかり付いてきました。
ついて来た野次馬はここに出る幽霊との関わりを予測してなのか『ああ、やっぱりか・・・』
と言う声が出ました。
Gさんは問題の踏切の側に立つと花束を供え、酒瓶をその側に置くと手にした鐘鉢を強く叩き始めました。
何度も何度も一定の間隔で強く高い音を叩き鳴らし続けました。
その音を聞きつけて更に野次馬は集まって来ました。
やがてGさんは鐘を鳴らすのを止めると手を合わせ朗々とお経を挙げ始めました。
その姿は真剣そのもので興味本位で集まって来た野次馬達にもその空気が伝わったのか
みんな神妙な面持ちで見つめ始めました。
中にはGさんと同じように手を合わせ黙とうしだす人も現れました。
十分ほどで経を唱え終わると、Gさんは其処に優しく話し掛けだしました。
『わたしは○○、身分は少尉である。私の話を聞きなさい。
貴君に如何な事が起きて此処に居るかは知りません。
ですが、あの日からもう60年過ぎ様としています。
人の一生で言うなら還暦一巡り分です。もう彷徨うことはおやめなさい。
あなたの還る所にあなたを待ち続けた人、家族の元へ帰りなさい。
もし、あなたを縛る用が有るならこれをお持ちなさい。
あなたを縛る者が居るなら、少尉の私が請け負いましょう。
さあ、行きなさい、帰りなさい』
まるでそこに人がいるかのように話し掛けていました。
202 :6/6 :2015/08/31(月)17:39:01 ID:wP7
Gさんは線香の束を取り出し火を付けると花束の側に置きました。
更にもう幾束取り出すと火を付け1,2本づつ取り分けると野次馬達、ひとりひとりに
『今、ようやく眠ることが、帰る事が出来る人が居ます。
どうか、あなた方も彼の方に供えて祈ってあげて欲しい』
と、わたし始めました。
野次馬達は幾分戸惑いながらも受け取り、供え、誰から言われるともなく手を合わせて行きました。
その日から、かの線路からは幽霊の話は消え目撃談も消え、代わりに
時折花や線香が供えられるようになりました。
Gさんは太平洋戦争時は戦地にはいかなかったそうです。
軍医見習いとして在籍、勉学中だったうちに終戦を迎えたそうです。
俺の鬱を癒し、霊を癒し成仏させたGさんは何者なんだろうか。
血の繋がった祖父なのは確かなのだが、不思議な人だと何時も思う。
207 :名無しさん@おーぷん :2015/09/04(金)00:56:40 ID:LEO
>>202
いい話だな。俺もGさんに会ってみたい
203 :1/4 :2015/09/02(水)09:31:13 ID:05g
今から十年以上前の話。
小学校からの帰り道の途中で友達の家に寄ったからだと思うのだけれど、
何故かその日はいつも通る側の歩道ではなく反対車線側の歩道を歩いていた。
反対側の家をまじまじ見るなんてそれまでなかったものだから、
家々を見ながら帰っていたのだと思う。一軒、目をひく家があった。
今でも外観を覚えているのだけれど、何というか、もの凄く可愛い家だった。
小さな女の子が一度は憧れるような家。
しみひとつない真っ白い壁に赤い屋根、
アーチ状の柱を持つ玄関のひさし、その真横に大きな窓があって
まるでシルバニアファミリーの家みたいな外観だった。
「凄く可愛いお家だなあ。こんな家あったんだ…最近建ったのかなあ」
と感動しながらその日はその侭通り過ぎた。
204 :2/4 :2015/09/02(水)09:31:36 ID:05g
次の日、またあの可愛い家の前を通ろうと思って、昨日通った側の道で下校していた。
果たしてその家はあった。
でも昨日と違うのは玄関の真横にある大きな窓が開いていて、
そこから人が上半身をのぞかせていた事だった。
その人は20代前半位の男性で、
綺麗な家には不釣り合いなほど薄汚いティーシャツを着ていたのだけれど、
特筆すべきなのはその見事なアフロ・ヘアー。
『アフロ田中』っていう漫画があるけど、まさにあの漫画の主人公みたいなアフロ・ヘアー。
今思い出しても、まさにあれこそアフロ・ヘアーっていう感じのアフロ・ヘアーだった。
12年間生きてきて初めてアフロを見た私は度肝を抜かれ、
「アフロの人って本当にいるのか…!」
と(失礼な話だけれど)その男性をガン見しながらその家の前を通り過ぎた。
でもその男性は私の存在に気が付いていないようで、
斜め上辺りの虚空を身動きもせずじっと見つめていた。
その何の感情も持っていないような男性の目が、少し怖かった。
205 :3/4 :2015/09/02(水)09:31:57 ID:05g
その次の日、またその家の前を通ることのできる道で下校した。
アフロの男性は少し怖かったけれど、あの可愛らしい家がどうしても見たかった。
さすがに二日続けてアフロさんはいないだろうと楽観的に考えていたのだけれど、
その綺麗な家の一歩手前で気付いた。窓から飛び出したアフロが見える事に。
アフロの男性は前の日と全く変わらない体勢で虚空を見つめていた。
怖くなって私は一旦立ち止まった。だが、しばらく見ていても男性は動く事もなく
私を無視して虚空を見つめているだけだ。
何だかその男性を怖く思ってしまった事を申し訳なく思い、私は再び歩き始めた。
その家の外観と男性のアフロを交互に見ながらその家の前を歩く。
相変わらず家は本当に可愛らしく、男性は身動きもせず虚空をじっと見つめている。
その様子に、「やっぱりこのアフロの人は危ない人じゃない」と安心した。
そしてその男性の前を通り過ぎようとした瞬間、
それまで虚空を見つめていた男性が突然私の方を見た。男性の虚ろな目と私の目が合う。
凄く怖かった。でも何故か目をそらす事が出来なかった。
男性は私の目を暫くじっと見つめ、突然
「おかあさあああああん…おかあさああああああああああああああああん…」
と私に向かって大声で繰り返し言い始めた。
私は本当に怖くて怖くて堪らなくなって走って逃げた。
男性の声がどんどん小さくなって、聞こえなくなっても走り続けた。
206 :4/4 :2015/09/02(水)09:32:19 ID:05g
それから一か月ほど、違う道を通って下校した。
前に使っていた道と比べるとかなりの遠回りになってしまうけれど、
またあの人がいたらと思うと怖くて通れるものじゃなかった。
しかし、その道を通らねばならない時は意外と早く来るもので、
何か用事があるので早く帰ってこいと親に言われてしまった。
あの道を通るのは本当に嫌だったけれど、違う道を通るとおそらく間に合わない。
反対側の車線を通れば大丈夫だと自分に言い聞かせながら下校する。
でもあの可愛らしい家ある場所に近付くほど憂鬱な気持ちになって、
またアフロの人がいたらどうしようと心配した。
だがそれは杞憂に終わった。アフロの男性はいなかった。
というか、そもそもあの可愛らしい家自体がなくなっていた。
あの家があった場所は月極駐車場になっていた。
因みに十年以上たった今もその場所は月極駐車場だ。
あのアフロの男性と可愛らしい家は何だったのか、未だに分からない。
207 :名無しさん@おーぷん :2015/09/04(金)00:56:40 ID:LEO
>>206
なんかせつなくなるな
209 :名無しさん@おーぷん :2015/12/05(土)12:31:05 ID:XIy
ものすごく地味な話だけど
この間ひさびさに実家に帰って、ふと昔のアルバムを見たら
子供時代に家族で外出した時に撮った写真に
高確率で同じオバさんが写っているのに気がついた。
遊園地、水族館、デパート、運動公園なんかで撮ってるんだけど
笑顔でピースとかしてる自分や姉や親の後ろの通行人に
同一人物としか思えないひっつめ髪の30代?の女の人がいるんだわ
両親に見せたら、親も初めて気がついたようで不思議がってたけど
つけ回される心当たりはないし、偶然似た人が写ってたんだろうって結論になった
電話で姉に話したら、「守護霊じゃないの?」とか言ってたけど嫌だよあんな守護霊。
もしかしたら知らんうちにストーカー被害に遭ってたりしてと想像したら
全然気が付かなかった自分たちの鈍感さが怖くなった
210 :名無しさん@おーぷん :2015/12/06(日)22:41:11 ID:phX
鉄筋コンクリ建のウチの集合住宅は、築40年以上。何度か住民同士
建て替えの話が出ては消え、出ては消えしてた。
そんな古い建物のうちの風呂場がとにかく家鳴りでうるさい。
入浴してるとプラスチックの定規でベニヤ板を思いっきり
叩くような音が何度もしてた。まあ古いからな、と特に気にしては
いなかった。
が、ここ最近湯に浸かっていても寒気がするようになり、そこまで
隙間風が吹くようになったかと戸惑っていた。
でも家族の話を聞くと、そんな大きな音がするのはどうやら
自分が入っている時だけ。ここの住人としてはまあ考えなくも
なかったけど、そういうこともあるかもしれんがないかもしれんし
まああってもおかしくないけどないだろう。みたいな。
ところで昨日は虫の居所が悪かった。呼応するように立て続けに
定規でベニヤをぶっ叩く音が響いたので、つい
「うるっせえんだよいい加減にしろよ!タダ住まいの分際でうるさくしてんじゃねえよ!」
と口に出してしまった。一度口に出すと止まらなくなり、ブツブツ
言いながらいつも通り風呂を済ませて引き出し奥を漁った。
以前友人にもらったホワイトセージの葉を引っ張り出し数枚に
火をつけモックモクに煙を焚きまくり、風呂場の扉を閉めた。
今日はとても静かだった。いつも5回はバッチンバッチン
鳴ってたのに1度も鳴らなかった。
家鳴りだと思い込みたかったけどそうじゃなかったのかもしれない。
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