百物語2010
Part92
Part1<<
Part88
Part89
Part90
Part91
Part92
Part93
Part94
Part95
Part96
>>Part100
評価する!(7881)
百物語一覧に戻る
評価する!(7881)
百物語一覧に戻る
305 :歩兵 ◆T4kE1oY42E :2010/08/21(土) 03:51:25 ID:cO4JpPB50
『新聞』(1)
昔あるボロアパートに住んでいた頃
なぜか一週間ほど契約もしてない新聞が届いていた時期があった
「なんだ?こういう勧誘もあるのか?」くらいに思っていたのだが
とある朝、なんだか外が騒がしいので外に出てみると、警察官が大勢いた
「あ、隣の部屋に住んでいる方ですか?」警察官に尋ねられた
「はぁ、そうですが」
「実はここに住んでいるお爺さんが無くなってましてね」
「・・・」
朝からとんでもない話を聞かされるものだと思った
隣の老人とはたまに挨拶をするくらいでほとんど会話をすることもなかった
それにしても死んでいたとは
たしか独り身だったはずだ、世にいう孤独死というやつらしい
306 :歩兵 ◆T4kE1oY42E :2010/08/21(土) 03:53:05 ID:cO4JpPB50
『新聞』(2)
このままここにいても邪魔になりそうなので
部屋に戻ったはいいが、なんとなく落ち着かないでいると
一階に住んでいる大家さんの奥さんが訪ねてきた
「ごめんねぇ、なんかとんでもないことになって」
「いえ、ちょっと驚きましたけど」
「それにしても最近姿を見ないと思ったら、まさか死んでるなんてねぇ」
「はぁ・・」
「死んで一週間くらいなんですって、そういえばその頃から見ないと思ったのよ」
「へぇ・・」
誰かに話したくてしょうがないみたいだった
「・・・でね、新聞配達の子がね、若い子なんだけど、ウチに血相変えてきたのよ『なんか新聞受けの中から変な匂いがするんでけど』って」
「新聞も溜まってなかったし、まさか死んでるとは思わなかったって」
「え?新聞が溜まってなかったんですか?」
「そうなのよぉ、誰か持っていってたのかしらねぇ」
そこで話をする気が無くなった
307 :歩兵 ◆T4kE1oY42E :2010/08/21(土) 03:54:04 ID:cO4JpPB50
『新聞』(3)
後で聞いてみるとこのアパートで毎○新聞をとっていたのは、あの老人だけだったそうだ
そして、私の部屋に届いていた新聞も毎○新聞だった
若い新聞配達の子が配達する部屋を間違えたのか?
それはありえない、あの日もちゃんとあの老人の部屋に新聞を配達し、そして新聞受けから漏れる異臭に気がついたのである
それ以上は深く考えないことにした
ただ、あの早朝に新聞が差し込まれる「ガサッ」という音だけは忘れられない
完
『新聞』(1)
昔あるボロアパートに住んでいた頃
なぜか一週間ほど契約もしてない新聞が届いていた時期があった
「なんだ?こういう勧誘もあるのか?」くらいに思っていたのだが
とある朝、なんだか外が騒がしいので外に出てみると、警察官が大勢いた
「あ、隣の部屋に住んでいる方ですか?」警察官に尋ねられた
「はぁ、そうですが」
「実はここに住んでいるお爺さんが無くなってましてね」
「・・・」
朝からとんでもない話を聞かされるものだと思った
隣の老人とはたまに挨拶をするくらいでほとんど会話をすることもなかった
それにしても死んでいたとは
たしか独り身だったはずだ、世にいう孤独死というやつらしい
306 :歩兵 ◆T4kE1oY42E :2010/08/21(土) 03:53:05 ID:cO4JpPB50
『新聞』(2)
このままここにいても邪魔になりそうなので
部屋に戻ったはいいが、なんとなく落ち着かないでいると
一階に住んでいる大家さんの奥さんが訪ねてきた
「ごめんねぇ、なんかとんでもないことになって」
「いえ、ちょっと驚きましたけど」
「それにしても最近姿を見ないと思ったら、まさか死んでるなんてねぇ」
「はぁ・・」
「死んで一週間くらいなんですって、そういえばその頃から見ないと思ったのよ」
「へぇ・・」
誰かに話したくてしょうがないみたいだった
「・・・でね、新聞配達の子がね、若い子なんだけど、ウチに血相変えてきたのよ『なんか新聞受けの中から変な匂いがするんでけど』って」
「新聞も溜まってなかったし、まさか死んでるとは思わなかったって」
「え?新聞が溜まってなかったんですか?」
「そうなのよぉ、誰か持っていってたのかしらねぇ」
そこで話をする気が無くなった
307 :歩兵 ◆T4kE1oY42E :2010/08/21(土) 03:54:04 ID:cO4JpPB50
『新聞』(3)
後で聞いてみるとこのアパートで毎○新聞をとっていたのは、あの老人だけだったそうだ
そして、私の部屋に届いていた新聞も毎○新聞だった
若い新聞配達の子が配達する部屋を間違えたのか?
それはありえない、あの日もちゃんとあの老人の部屋に新聞を配達し、そして新聞受けから漏れる異臭に気がついたのである
それ以上は深く考えないことにした
ただ、あの早朝に新聞が差し込まれる「ガサッ」という音だけは忘れられない
完
百物語2010
Part1<< Part88 Part89 Part90 Part91 Part92 Part93 Part94 Part95 Part96 >>Part100
評価する!(7881)
百物語一覧に戻る
怖い系の人気記事
百物語
→記事を読む
本当に危ないところを見つけてしまった
スレタイの場所に行き知人が一人行方不明になってしまったHINA ◆PhwWyNAAxY。VIPPERに助けを求め名乗りでた◆tGLUbl280sだったが得体の知れないモノを見てから行方不明になってしまう。また、同様に名乗りでた区らしき市民 ◆34uqqSkMzsも怪しい集団を目撃する。釣りと真実が交差する物語。果たして物語の結末は・・・?
→記事を読む
短編シリーズ
→記事を読む
毒男の怖い話とか音楽とか雑談とか
音楽をお供に、上質な怪談を味わってみませんか?
→記事を読む
師匠シリーズ
→記事を読む
唯一の友達の性癖が理解できない。
唯一の友達に唾液を求められ、VIPPERに助けを求める>>1。しかし運が悪いことに安価は「今北産業」で、スレの存在を友達に知られてしまう。そして事は予想だにしなかった展開に…!!
→記事を読む
守護霊「ゴルゴマタギ」
かのゴルゴそっくりなマタギの守護霊が憑いている友人を持つ報告者。そしてたびたび危機に巻き込まれるが、そのゴルゴよって救われる友人。愉快な心霊話に終わるかと思いきや、事態は予想外に大きくなっていき、そして…
→記事を読む
屋根裏から変な音する。獣害に詳しいやつ来てくれ
いっそ獣害だった方が救いはあった。
→記事を読む
笑い女
あなたは最近いつ人に笑われましたか?その声は耳に残ってはいませんか?居た。居た。居た。
→記事を読む
【都市伝説】都市伝説を語る会管理人が選ぶ【50選】
→記事を読む