石田 雨竜×井上 織姫
BLEACH総合女の子ハァハァスレ 10th
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209 :石田×織姫:2008/02/20(水) 23:04:34 ID:5D0oTDUQ
「ねえ…石田君は朽木さんが好きなんだよね?」
突然の彼女の言葉に、僕の頭は滅却師の装束を思わせるほど白くなった。
それは彼女を家に送り帰る途中の静かな道で、一羽のカラスが夕日から背くように飛んで行った。
「…は?」
間の抜けた返事しかできず、僕は立ち止まった。頬が染まってしまったのは、恐らく夕焼けのせいだろう。
石田が足を止めると、少女――織姫も彼の少し前で、振り返るように足を止めた。
「僕が、朽木さんを…?」
眼鏡を押し直し、怪訝そうな表情にも見える瞳で織姫を捕らえた。びくりと少女の肩が跳ね、
大きな瞳が更に見開いた。
「あ…ご、ごめんね!私関係ないのに、いきなりそんな事聞いちゃって…!」
(――関係なく、無い)
わたわたと両手を大きく振る少女を、目を細めて、そして伏せるようにして視線を外した。
閉ざすその瞳は、哀しげな色を帯びて見えた。
「で、だからね石田く…わたたた・た…きゃあ!!」
「井上さん!」
苦笑いで弁解をしていた織姫が、逸らされた石田の瞳を追ってつまづいた。
鞄の中からノートが、教科書が、筆箱が飛び出した。
「……大丈夫?」
まだ笑っている少女を眼鏡越しに見つめながら、右手を差し出した。織姫は石田を見上げると、
えへへ、と舌を出した。
「大丈夫だよ〜。ほら、私って結構頑丈だから!」
手早くノートを拾い集め、滅茶苦茶に鞄に押し込んだ。そして自分の膝に両手をついて立ち上がる。
「…、……」
右手を静かに引き、鞄の紐を掴んだ。
「あ、私の家すぐそこだから、この十字路でお別れだよね」
「ああ」
「じゃあ、また明日。ばいばい!」
無邪気に笑って、織姫は手を振りながら駆けていく。オレンジの髪が夕陽に溶け合いながら、徐々に
彼女を飲み込んでいった。別れの言葉が、いやに頭に響いた。
小さく左手を振り返していた石田が、不意に地面に光るものを見つけた。何となく気になって、
しゃがみ込んでみる。
「これ…井上さんの……」
彼女の鞄につけられていた、ビーズでできた兎のストラップだった。先の拍子に紐が千切れたのだろうそれは、
夕陽の明かりに静かに照らされていた。
(…届けた方が良いよな)
小さくほほ笑む兎を拾い上げ、石田は夕陽の方角を向いた。背を向けたくなるほど眩しい夕焼けが、
眼鏡越しに彼の瞳を差した。
210 :石田×織姫:2008/02/20(水) 23:05:04 ID:5D0oTDUQ
「あ、あれー?!うさちゃんがいない〜!」
通学鞄の中から連絡帳を探していた織姫が、持ち手につけていたストラップが無くなっているのに気づき
声を上げた。
「あれ、朽木さんとお揃いだったのに……」
ぺたんと座りこみ、肩を落とした。伏せがちの瞳には涙が溜まりかけていた。
―ピンポーン。
「え?だ、誰?となりのおばさん??」
空も暗くなり始めた時間帯に訪れる人などほとんどいない。両目を袖で拭い、はーいと返事をした。
「はい…あ、石田君!どうしたの?何かあった?」
勢いよくドアを開くと、立っていたのは先ほどまで一緒にいた青年だった。眼鏡の中心を押し上げながら、
握っていた右手を織姫の前で開いた。
「井上さんのだと思って」
「っああー!うさちゃんだ!」
幼子のようにはしゃぐ織姫に、石田は少しだけ安堵に似た気持ちを覚えた気がした。
「さっき転んだ拍子に千切れたんだと思う。だから…」
「あ…」
左手で紐がよく見えるよう、つまみ上げた。織姫の瞳が切なげな色に染まる。
「編み込んであった紐が、解けてる」
織姫は悲しげな瞳を隠すように笑った。下がった眉で、大丈夫だよと、ありがとうと繰り返した。
「ほら、別につけてなくても、大丈夫…だから」
俯き加減な表情から、きっと願掛けか何かをしていたのだろう、と石田は悟った。己たちの命か、或いは、黒崎の――。
「…少し預けてもらえるなら、直せるよ」
「え、ホント?!」
ぱあっと表情が明るくなった。雨雲が払われて青空が覗くように、蕾が開いて花が咲くように。
「ああ、これくらいならすぐに直るよ」
「だったらうちで直す?石田君、家遠いし…あ、大丈夫!ちゃんと裁縫箱はあるから!」
「いや、裁縫箱は持ってるからいいけど……家?」
提案に、石田の思考が少しの間止まった。そろそろ月の出番だろう時間に、女の子独り暮らしの部屋に上がるなどどいうことは、
今まで一度たりとも考えたことが無かった。――必要が無かった。
(駄目だ、僕)
何故なら、自分はそれとは遠い存在で、望んではいけない想いだったから。
「…、いいのかい?」
(引き返せ、僕)
「石田君が問題ないならいいよ〜」
そうしてまた、太陽のように微笑んだ。どこか夜を思わせる彼からは、決して届きはしない太陽だ。
そして、届いてはいけない光だった。
「じゃあ、しばらく借りるよ。ありがとう」
靴を脱いで、冷たいフローリング、そして柔らかな絨毯を踏みしめた。
(もう引き返せそうにないな、僕)
座布団を掴む彼女の背中で、ほんの少しだけ口角を上げた。自らを嘲笑するように、何かを諦めたように。
211 :石田×織姫:2008/02/20(水) 23:05:59 ID:5D0oTDUQ
「…石田君ってやっぱり器用だよね〜」
「そうかい?」
「うん。だって私だって手芸部なのに、こんなの絶対できないもん」
一度すべてを解き、新たな紐を器用に紡いでいく。まるで子供がわたがしを見るように、織姫は
白く長い指から紡がれる紐を見つめていた。
(……近い、んだけど)
四角いテーブルの隣側から、身を乗り出してしげしげと眺めていた。ただでさえ目を引くその胸が、
交差させた両腕に乗りかかるように置かれている。きちんと上までボタンの留められた制服だから
良かったものの、否、それ故にぴったりと服についていて、石田の集中は時々途切れそうになった。
「…井上さんはさ」
紐だけに視線を集中させ、石田が口を開く。織姫の瞳が手先から瞳に向けられる。
「黒崎が…好き、なんだよね」
「え?」
きょとんとして、彼女は首をかしげた。恐らく、意味を解っていない。
(さっき僕に聞いたのと同じ言い回しなのにな…)
軽く息をつき、それでもなお紐だけを見据える。交差させ、通して、捻って、通し…。
「うーん……好き、だよ」
紐を紡ぐ手が、呼吸が止まった。静寂がやけにうるさく耳の中を飛んでいる。
「黒崎君もたつきちゃんも、千鶴ちゃんも朽木さんも、茶度君も、石田君も…」
ひーふーみーよー、と指折り数えながら言った。石田は息を大きくつくと、紐をテーブルの上に置いた。
眼鏡越しに、まだ手を見つめ数える彼女を見据えた。
「…ない」
「え?」
静けさが二人の間を隔てていた。織姫の眉が下がり、首をかしげる。
「石田く…」
「そうじゃないんだ!」
吐き捨てるように叫んだ。言ってからすぐに後悔した。長い睫毛に縁取られた瞳が、悲しげに伏せがちだった。
「ご、ごめん。別に怒ってるわけじゃないんだ」
また、静寂だけが部屋を支配する。押しつぶされそうな重みだった。その重みから逃げるためか、
石田はひたすらに紐を結っていく。早く終われと言わんばかりに。
紐にうさぎを通し、きゅ、と優しく結った。元と何も変わらぬストラップが、卓上に静かに置かれた。
「じゃあ、僕はこれで帰るから」
それだけ言うと立ち上がり、俯いた織姫を背に鞄を持ち上げようとした。
…ようと、した。
「井上…さん?」
いつ動いたのか、彼女は石田のカッターシャツの裾を俯いたまま掴んでいた。
「や…」
涙が溜まった瞳で石田を見上げる。切ない表情に胸が大きく鳴った。
「井上さ…うわっ!」
眼鏡をかけ直そうとした瞬間、織姫は石田の腕を思い切り引っ張った。石田は彼女の上に重なるように転んだ。
「痛…あ……ご、ごめん!」
自分が織姫の上に乗っかってしまっていることに気づき、耳まで真っ赤にして飛び起きる。
その飛び起こした上半身に、織姫はゆっくりと起きて抱きついた。
「な…ッ!」
発育が良すぎる彼女の胸が、石田の胸板に押し付けられる。柔らかな髪の匂いが、温かい肌の温もりが、
石田の理性を剥いでいく。
「あのね…。私、前から石田君と眼が合うとどきっとしたんだ」
胸に顔を押し付けているからだろう、籠りがちな声で語り始めた。
「でも、それは…石田君が少し、お兄ちゃんに似てるからだと思ってたの。綺麗な黒髪とか、羨ましいからかなって」
石田の胸を掴む両手に、ぎゅっと力がこもった。無言で、優しい色の髪を見つめる。
「違うの…違ったの……。さっきは、石田君は朽木さんのことが好きだろうから、何も言えなかったけど…。
でも、嫌…。このままだったら、言えないままにまたお別れしちゃう…。そんなの、嫌…!」
「井上さん…顔上げて」
片手を石田の背中から放し、ぐしぐしと涙を拭いた。そしてゆっくり彼を見上げる。
部屋の無機質な電気に照らされた二人の距離が、ゼロになった。
「あ…」
「…だれも、朽木さんのことを好きだなんて言ってないだろう」
(これなら、別に悪くないよな、僕)
212 :石田×織姫:2008/02/20(水) 23:06:22 ID:5D0oTDUQ
少し距離を置いて、二人は正坐で向き合っていた。
「え、えっと…とりあえず、こうかな」
シャツのボタンを全て外し、大きな胸を支える下着だけが露わになる。石田の瞳孔が思わず大きくなり、
目を地面に向けた。
「え、あ、そう…でいいんじゃないかな…」
二人ともが顔を真っ赤にして、間くらいの床を見つめていた。
「………」
「……石田君、もしかして…初めて?」
「ッ!」
目玉焼きができるんじゃないかというくらい、石田の顔が真っ赤になる。
「……ごめん」
「ああ、良かったー!」
ぱちんと両手を叩いて、織姫が笑顔になる。疑問符を飛ばして石田が彼女を見る。
「石田君慣れてたらどうしようかと思っちゃった」
(何でだ……)
思い、溜息をついた。一体どこまで天然なのか、考えると頭痛さえしてきそうだった。
「…知識が無いわけじゃないからな」
「え?…きゃう!」
言って、織姫の下着の留め具を、正面から外す。恥ずかしそうにこぼれる胸を両手で押さえたが、
その手を優しくどけて、突起に舌を這わせた。
「ん、うん…」
頭が痺れるような感覚が織姫を襲った。今までに感じたことのない痺れに、目が虚ろになる。
全身の力は抜けて、正坐が崩れ、だんだんと仰向けに近くなっていく。体を支えるために両肘を地面につく。
こぼれた両胸を、片方を石田の指が、片方を舌が襲い続ける。
「は・あ、んん…」
織姫の息が荒くなっていく。体も熱を帯びてきて、突起もより薄紅色に近くなっていた。
伴って、織姫の下着がべとべととしてきていた。だが不思議と、そう不快でもない感じだった。
「ふわあ…んぁ」
くたあ、と力なく織姫が仰向けになった。石田の息も上がり、熱を帯びた。
「…脱がすよ」
織姫が小さく頷いたのを確認し、スカートのホックを外す。中に履いていたショートパンツの紐を解き、静かに下ろした。
小さなリボンがついた、ピンクのボーダー柄の下着だった。やはり少し恥ずかしいのか、閉ざすように両足を重ねていた。
「大丈夫…。傷つけたりしないから」
怖がっている織姫の耳元で囁き、優しく口づけをした。不安も少しは和らいだのか、足の力が抜けた。
女の子らしいショーツを下ろすと、粘液が糸を引きながら伸びた。織姫は知らないというように、視線を明後日の方向に向けていた。
(胸、弱かったのか?)
あえて何も言わず、石田はショーツを足から抜いた。織姫が両手を胸の上で合わせ、握りしめた。
また不安が広がりつつある瞳に気づき、石田はネクタイをきゅ、と引き外すと、ファスナーを下ろして
カッターを脱いだ。そしてそれを、織姫の上に掛けた。
「風邪ひくといけないし……その、明かりの下だから…」
眼鏡を押し上げ、視線をそらす石田に、くすりと笑った。
「ありがとう」
心から嬉しそうに彼女は言った。石田が、思わず微笑み返した。
織姫がそっと足を開いた。膝がまだよりがちだが、それを見るには十二分だった。
そっと指を秘部へ這わせた。温かく、そしてねっとりとした感触が皮膚を刺激する。
(こ、これって…十分じゃないのか?)
そう思ったが、いきなり自分のモノを入れてしまっては織姫が痛がるに違いなかった。大きさにさほど自信は無いが、
初めての女の子に突き立てるには、あまりにも情けが無い気がする。心の準備も含め、はち切れそうな自身を
抑え込んで彼女の秘部に舌を近づける。
213 :石田×織姫:2008/02/20(水) 23:07:01 ID:5D0oTDUQ
「ひゃう!」
ざらりとした湿っぽい舌の感触に、思わず織姫が声を上げた。石田のシャツを強く握る。
粘液が舌の上を流れる。とめどなく溢れ出るそれの熱気に、眼鏡は曇りがちだった。
「んあ…ぁん……しだ、くん…」
甘い名前を呼ばれ、蠢く舌を止めた。見ると、何ともそそるような表情で石田を見つめていた。
黙っていると、織姫は熱く荒い息を吐きながら、途切れる言葉を繋いだ。
「その…わ、私、何だか体…が、熱く、って………も、もう…駄目、な…の」
視線はまっすぐのまま、ぷっくりとした唇を噛むように閉じた。真っ赤な頬をして、石田のことを見つめる。
が、自分の薄い陰毛が目に移り、そっと視線を逸らす。
石田は無言で頷いた。そして震える彼女の胸元に、シャツの上から口づけを落とした。
「…じゃあ、その……力を抜いておいた方がいいから」
言うと、石田は横を向いてベルトを引き抜いた。織姫は恐怖からか、気を使ってのことか、自分の髪が広がる
絨毯を見つめている。
すでに準備万端・9回裏ツーアウトで逆転満塁ホームランを打てそうな程にそそり立った自身を見て、ほんの少し息を吐いた。
(…なんか情けない……)
今まで一度たりとも、こうなった自身を見たことが無かったのだ。生理現象故の自慰行為の時だろうと、
修学旅行の夜の異常なテンションの中で、クラスメイトがこのような状態になっている時でも。――寝ていたからかもしれないが。
(まあ…、今はそれどころじゃないか)
見えないように、見なくてすむようにと思い、石田は織姫の上にゆっくりとかさばった。彼女の目が、細い瞳を恐々と見つめた。
「――じゃあ、いくよ」
念入りに確認をすると、織姫がこくんと頷いた。一度目を伏せ、そして腰をゆっくり・ゆっくりと沈めた。
「――ッ!んん…!」
強く目を食いしばり、端には涙すら浮かんでいた。余程の痛みが走ったのだろう。だが、石田はそれを和らげる
術を知らなかった。
「ごめん…ッ、井上、さん…!」
謝りながら、石田は更に腰を沈める。上半身は既に織姫の上に完全に乗っかっていて、柔らかな胸がシャツ越しに
密着していた。
「ん、だいじょ、うぶ…だか、ら…!」
片目を少し開き、織姫は石田を抱きしめた。母が赤子を抱き締めるように優しく、暖かに――。
熱気故か、人体故か、とにかく暖かな膣内で、石田の自身は更に肥大化していた。まとわりつく感覚は知ったことのない感覚で、
強いて言うならばこんにゃくに似ている気がした。そう言えば昨日の晩御飯は一人おでんだった。今晩は何に―、
(――あ、やば…ッ)
あまりの気持ちよさから、我を忘れかけていた石田が、ふっと我にかえった。いつの間にか織姫の涙交じりの声は
甘く艶のある声になっていて、膣内の熱は自身と擦れたからか、より熱を帯びていた。
「…、井上さん、ごめん、もう…!」
「い、いよ」
自身を抜こうとしたが、織姫の両足が彼の足を抑え、それを阻止した。
「え…ッ、あ!」
聞き返しや確認をする暇もなく、驚きに石田は果ててしまった。白濁が吐き出されると同時に、自身が少し
収縮したのがわかった。
「…あ……」
やり場のない視線を床に向け、ゆっくりと自身を引き抜いた。収まりきらなかった白濁が、どろりと膣から
溢れ出した。
「石田君」
申し訳なさそうに視線を泳がせていた石田を、起き上った織姫が優しい声で呼んだ。ちらりと彼女を見ると、
聖母か天使を思わせる笑顔を浮かべていた。
「ありがとう」
そう言い、織姫は石田の胸に飛び込んだ。あわあわと左右の壁を見た後、無言で彼女を抱きしめた。
強く、離さないと誓いながら――。
214 :石田×織姫:2008/02/20(水) 23:07:40 ID:5D0oTDUQ
(…あれ)
目の端に見覚えのある布が移り、視線を落とした。それは脱ぎ捨てられたようなシャツで、留め具はファスナーだった。
(…僕の、だよな)
「…――い、井上さん、とりあえず服を着よう。うん。それがいい、風邪を引いたらいけない。うん」
織姫の両肩を掴んで自分から離すと、視線を泳がせながら早口に言った。きょとんとする織姫に、辺りに置いていた
彼女の服を押し付けた。
「あ、ありがとう…」
背を向けてズボンのベルトを留める彼に、驚いたまま感謝を述べた。いつか見た、そしてこれからも見つめていたい
背中に向けて、愛おしそうに微笑んだ。
(…もう、黒崎も悪くないよな、別に……)
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209 :石田×織姫:2008/02/20(水) 23:04:34 ID:5D0oTDUQ
「ねえ…石田君は朽木さんが好きなんだよね?」
突然の彼女の言葉に、僕の頭は滅却師の装束を思わせるほど白くなった。
それは彼女を家に送り帰る途中の静かな道で、一羽のカラスが夕日から背くように飛んで行った。
「…は?」
間の抜けた返事しかできず、僕は立ち止まった。頬が染まってしまったのは、恐らく夕焼けのせいだろう。
石田が足を止めると、少女――織姫も彼の少し前で、振り返るように足を止めた。
「僕が、朽木さんを…?」
眼鏡を押し直し、怪訝そうな表情にも見える瞳で織姫を捕らえた。びくりと少女の肩が跳ね、
大きな瞳が更に見開いた。
「あ…ご、ごめんね!私関係ないのに、いきなりそんな事聞いちゃって…!」
(――関係なく、無い)
わたわたと両手を大きく振る少女を、目を細めて、そして伏せるようにして視線を外した。
閉ざすその瞳は、哀しげな色を帯びて見えた。
「で、だからね石田く…わたたた・た…きゃあ!!」
「井上さん!」
苦笑いで弁解をしていた織姫が、逸らされた石田の瞳を追ってつまづいた。
鞄の中からノートが、教科書が、筆箱が飛び出した。
「……大丈夫?」
まだ笑っている少女を眼鏡越しに見つめながら、右手を差し出した。織姫は石田を見上げると、
えへへ、と舌を出した。
「大丈夫だよ〜。ほら、私って結構頑丈だから!」
手早くノートを拾い集め、滅茶苦茶に鞄に押し込んだ。そして自分の膝に両手をついて立ち上がる。
「…、……」
右手を静かに引き、鞄の紐を掴んだ。
「あ、私の家すぐそこだから、この十字路でお別れだよね」
「ああ」
「じゃあ、また明日。ばいばい!」
無邪気に笑って、織姫は手を振りながら駆けていく。オレンジの髪が夕陽に溶け合いながら、徐々に
彼女を飲み込んでいった。別れの言葉が、いやに頭に響いた。
小さく左手を振り返していた石田が、不意に地面に光るものを見つけた。何となく気になって、
しゃがみ込んでみる。
「これ…井上さんの……」
彼女の鞄につけられていた、ビーズでできた兎のストラップだった。先の拍子に紐が千切れたのだろうそれは、
夕陽の明かりに静かに照らされていた。
(…届けた方が良いよな)
小さくほほ笑む兎を拾い上げ、石田は夕陽の方角を向いた。背を向けたくなるほど眩しい夕焼けが、
眼鏡越しに彼の瞳を差した。
210 :石田×織姫:2008/02/20(水) 23:05:04 ID:5D0oTDUQ
「あ、あれー?!うさちゃんがいない〜!」
通学鞄の中から連絡帳を探していた織姫が、持ち手につけていたストラップが無くなっているのに気づき
声を上げた。
「あれ、朽木さんとお揃いだったのに……」
ぺたんと座りこみ、肩を落とした。伏せがちの瞳には涙が溜まりかけていた。
―ピンポーン。
「え?だ、誰?となりのおばさん??」
空も暗くなり始めた時間帯に訪れる人などほとんどいない。両目を袖で拭い、はーいと返事をした。
「はい…あ、石田君!どうしたの?何かあった?」
勢いよくドアを開くと、立っていたのは先ほどまで一緒にいた青年だった。眼鏡の中心を押し上げながら、
握っていた右手を織姫の前で開いた。
「井上さんのだと思って」
「っああー!うさちゃんだ!」
幼子のようにはしゃぐ織姫に、石田は少しだけ安堵に似た気持ちを覚えた気がした。
「さっき転んだ拍子に千切れたんだと思う。だから…」
「あ…」
左手で紐がよく見えるよう、つまみ上げた。織姫の瞳が切なげな色に染まる。
「編み込んであった紐が、解けてる」
織姫は悲しげな瞳を隠すように笑った。下がった眉で、大丈夫だよと、ありがとうと繰り返した。
「ほら、別につけてなくても、大丈夫…だから」
俯き加減な表情から、きっと願掛けか何かをしていたのだろう、と石田は悟った。己たちの命か、或いは、黒崎の――。
「…少し預けてもらえるなら、直せるよ」
「え、ホント?!」
ぱあっと表情が明るくなった。雨雲が払われて青空が覗くように、蕾が開いて花が咲くように。
「ああ、これくらいならすぐに直るよ」
「だったらうちで直す?石田君、家遠いし…あ、大丈夫!ちゃんと裁縫箱はあるから!」
「いや、裁縫箱は持ってるからいいけど……家?」
提案に、石田の思考が少しの間止まった。そろそろ月の出番だろう時間に、女の子独り暮らしの部屋に上がるなどどいうことは、
今まで一度たりとも考えたことが無かった。――必要が無かった。
(駄目だ、僕)
何故なら、自分はそれとは遠い存在で、望んではいけない想いだったから。
「…、いいのかい?」
(引き返せ、僕)
「石田君が問題ないならいいよ〜」
そうしてまた、太陽のように微笑んだ。どこか夜を思わせる彼からは、決して届きはしない太陽だ。
そして、届いてはいけない光だった。
「じゃあ、しばらく借りるよ。ありがとう」
靴を脱いで、冷たいフローリング、そして柔らかな絨毯を踏みしめた。
(もう引き返せそうにないな、僕)
座布団を掴む彼女の背中で、ほんの少しだけ口角を上げた。自らを嘲笑するように、何かを諦めたように。
211 :石田×織姫:2008/02/20(水) 23:05:59 ID:5D0oTDUQ
「…石田君ってやっぱり器用だよね〜」
「そうかい?」
「うん。だって私だって手芸部なのに、こんなの絶対できないもん」
一度すべてを解き、新たな紐を器用に紡いでいく。まるで子供がわたがしを見るように、織姫は
白く長い指から紡がれる紐を見つめていた。
(……近い、んだけど)
四角いテーブルの隣側から、身を乗り出してしげしげと眺めていた。ただでさえ目を引くその胸が、
交差させた両腕に乗りかかるように置かれている。きちんと上までボタンの留められた制服だから
良かったものの、否、それ故にぴったりと服についていて、石田の集中は時々途切れそうになった。
「…井上さんはさ」
紐だけに視線を集中させ、石田が口を開く。織姫の瞳が手先から瞳に向けられる。
「黒崎が…好き、なんだよね」
「え?」
きょとんとして、彼女は首をかしげた。恐らく、意味を解っていない。
(さっき僕に聞いたのと同じ言い回しなのにな…)
軽く息をつき、それでもなお紐だけを見据える。交差させ、通して、捻って、通し…。
「うーん……好き、だよ」
紐を紡ぐ手が、呼吸が止まった。静寂がやけにうるさく耳の中を飛んでいる。
「黒崎君もたつきちゃんも、千鶴ちゃんも朽木さんも、茶度君も、石田君も…」
ひーふーみーよー、と指折り数えながら言った。石田は息を大きくつくと、紐をテーブルの上に置いた。
眼鏡越しに、まだ手を見つめ数える彼女を見据えた。
「…ない」
「え?」
静けさが二人の間を隔てていた。織姫の眉が下がり、首をかしげる。
「石田く…」
「そうじゃないんだ!」
吐き捨てるように叫んだ。言ってからすぐに後悔した。長い睫毛に縁取られた瞳が、悲しげに伏せがちだった。
「ご、ごめん。別に怒ってるわけじゃないんだ」
また、静寂だけが部屋を支配する。押しつぶされそうな重みだった。その重みから逃げるためか、
石田はひたすらに紐を結っていく。早く終われと言わんばかりに。
紐にうさぎを通し、きゅ、と優しく結った。元と何も変わらぬストラップが、卓上に静かに置かれた。
「じゃあ、僕はこれで帰るから」
それだけ言うと立ち上がり、俯いた織姫を背に鞄を持ち上げようとした。
…ようと、した。
「井上…さん?」
いつ動いたのか、彼女は石田のカッターシャツの裾を俯いたまま掴んでいた。
「や…」
涙が溜まった瞳で石田を見上げる。切ない表情に胸が大きく鳴った。
「井上さ…うわっ!」
眼鏡をかけ直そうとした瞬間、織姫は石田の腕を思い切り引っ張った。石田は彼女の上に重なるように転んだ。
「痛…あ……ご、ごめん!」
自分が織姫の上に乗っかってしまっていることに気づき、耳まで真っ赤にして飛び起きる。
その飛び起こした上半身に、織姫はゆっくりと起きて抱きついた。
「な…ッ!」
発育が良すぎる彼女の胸が、石田の胸板に押し付けられる。柔らかな髪の匂いが、温かい肌の温もりが、
石田の理性を剥いでいく。
「あのね…。私、前から石田君と眼が合うとどきっとしたんだ」
胸に顔を押し付けているからだろう、籠りがちな声で語り始めた。
「でも、それは…石田君が少し、お兄ちゃんに似てるからだと思ってたの。綺麗な黒髪とか、羨ましいからかなって」
石田の胸を掴む両手に、ぎゅっと力がこもった。無言で、優しい色の髪を見つめる。
「違うの…違ったの……。さっきは、石田君は朽木さんのことが好きだろうから、何も言えなかったけど…。
でも、嫌…。このままだったら、言えないままにまたお別れしちゃう…。そんなの、嫌…!」
「井上さん…顔上げて」
片手を石田の背中から放し、ぐしぐしと涙を拭いた。そしてゆっくり彼を見上げる。
部屋の無機質な電気に照らされた二人の距離が、ゼロになった。
「あ…」
「…だれも、朽木さんのことを好きだなんて言ってないだろう」
(これなら、別に悪くないよな、僕)
212 :石田×織姫:2008/02/20(水) 23:06:22 ID:5D0oTDUQ
少し距離を置いて、二人は正坐で向き合っていた。
「え、えっと…とりあえず、こうかな」
シャツのボタンを全て外し、大きな胸を支える下着だけが露わになる。石田の瞳孔が思わず大きくなり、
目を地面に向けた。
「え、あ、そう…でいいんじゃないかな…」
二人ともが顔を真っ赤にして、間くらいの床を見つめていた。
「………」
「……石田君、もしかして…初めて?」
「ッ!」
目玉焼きができるんじゃないかというくらい、石田の顔が真っ赤になる。
「……ごめん」
「ああ、良かったー!」
ぱちんと両手を叩いて、織姫が笑顔になる。疑問符を飛ばして石田が彼女を見る。
「石田君慣れてたらどうしようかと思っちゃった」
(何でだ……)
思い、溜息をついた。一体どこまで天然なのか、考えると頭痛さえしてきそうだった。
「…知識が無いわけじゃないからな」
「え?…きゃう!」
言って、織姫の下着の留め具を、正面から外す。恥ずかしそうにこぼれる胸を両手で押さえたが、
その手を優しくどけて、突起に舌を這わせた。
「ん、うん…」
頭が痺れるような感覚が織姫を襲った。今までに感じたことのない痺れに、目が虚ろになる。
全身の力は抜けて、正坐が崩れ、だんだんと仰向けに近くなっていく。体を支えるために両肘を地面につく。
こぼれた両胸を、片方を石田の指が、片方を舌が襲い続ける。
「は・あ、んん…」
織姫の息が荒くなっていく。体も熱を帯びてきて、突起もより薄紅色に近くなっていた。
伴って、織姫の下着がべとべととしてきていた。だが不思議と、そう不快でもない感じだった。
「ふわあ…んぁ」
くたあ、と力なく織姫が仰向けになった。石田の息も上がり、熱を帯びた。
「…脱がすよ」
織姫が小さく頷いたのを確認し、スカートのホックを外す。中に履いていたショートパンツの紐を解き、静かに下ろした。
小さなリボンがついた、ピンクのボーダー柄の下着だった。やはり少し恥ずかしいのか、閉ざすように両足を重ねていた。
「大丈夫…。傷つけたりしないから」
怖がっている織姫の耳元で囁き、優しく口づけをした。不安も少しは和らいだのか、足の力が抜けた。
女の子らしいショーツを下ろすと、粘液が糸を引きながら伸びた。織姫は知らないというように、視線を明後日の方向に向けていた。
(胸、弱かったのか?)
あえて何も言わず、石田はショーツを足から抜いた。織姫が両手を胸の上で合わせ、握りしめた。
また不安が広がりつつある瞳に気づき、石田はネクタイをきゅ、と引き外すと、ファスナーを下ろして
カッターを脱いだ。そしてそれを、織姫の上に掛けた。
「風邪ひくといけないし……その、明かりの下だから…」
眼鏡を押し上げ、視線をそらす石田に、くすりと笑った。
「ありがとう」
心から嬉しそうに彼女は言った。石田が、思わず微笑み返した。
織姫がそっと足を開いた。膝がまだよりがちだが、それを見るには十二分だった。
そっと指を秘部へ這わせた。温かく、そしてねっとりとした感触が皮膚を刺激する。
(こ、これって…十分じゃないのか?)
そう思ったが、いきなり自分のモノを入れてしまっては織姫が痛がるに違いなかった。大きさにさほど自信は無いが、
初めての女の子に突き立てるには、あまりにも情けが無い気がする。心の準備も含め、はち切れそうな自身を
抑え込んで彼女の秘部に舌を近づける。
213 :石田×織姫:2008/02/20(水) 23:07:01 ID:5D0oTDUQ
「ひゃう!」
ざらりとした湿っぽい舌の感触に、思わず織姫が声を上げた。石田のシャツを強く握る。
粘液が舌の上を流れる。とめどなく溢れ出るそれの熱気に、眼鏡は曇りがちだった。
「んあ…ぁん……しだ、くん…」
甘い名前を呼ばれ、蠢く舌を止めた。見ると、何ともそそるような表情で石田を見つめていた。
黙っていると、織姫は熱く荒い息を吐きながら、途切れる言葉を繋いだ。
「その…わ、私、何だか体…が、熱く、って………も、もう…駄目、な…の」
視線はまっすぐのまま、ぷっくりとした唇を噛むように閉じた。真っ赤な頬をして、石田のことを見つめる。
が、自分の薄い陰毛が目に移り、そっと視線を逸らす。
石田は無言で頷いた。そして震える彼女の胸元に、シャツの上から口づけを落とした。
「…じゃあ、その……力を抜いておいた方がいいから」
言うと、石田は横を向いてベルトを引き抜いた。織姫は恐怖からか、気を使ってのことか、自分の髪が広がる
絨毯を見つめている。
すでに準備万端・9回裏ツーアウトで逆転満塁ホームランを打てそうな程にそそり立った自身を見て、ほんの少し息を吐いた。
(…なんか情けない……)
今まで一度たりとも、こうなった自身を見たことが無かったのだ。生理現象故の自慰行為の時だろうと、
修学旅行の夜の異常なテンションの中で、クラスメイトがこのような状態になっている時でも。――寝ていたからかもしれないが。
(まあ…、今はそれどころじゃないか)
見えないように、見なくてすむようにと思い、石田は織姫の上にゆっくりとかさばった。彼女の目が、細い瞳を恐々と見つめた。
「――じゃあ、いくよ」
念入りに確認をすると、織姫がこくんと頷いた。一度目を伏せ、そして腰をゆっくり・ゆっくりと沈めた。
「――ッ!んん…!」
強く目を食いしばり、端には涙すら浮かんでいた。余程の痛みが走ったのだろう。だが、石田はそれを和らげる
術を知らなかった。
「ごめん…ッ、井上、さん…!」
謝りながら、石田は更に腰を沈める。上半身は既に織姫の上に完全に乗っかっていて、柔らかな胸がシャツ越しに
密着していた。
「ん、だいじょ、うぶ…だか、ら…!」
片目を少し開き、織姫は石田を抱きしめた。母が赤子を抱き締めるように優しく、暖かに――。
熱気故か、人体故か、とにかく暖かな膣内で、石田の自身は更に肥大化していた。まとわりつく感覚は知ったことのない感覚で、
強いて言うならばこんにゃくに似ている気がした。そう言えば昨日の晩御飯は一人おでんだった。今晩は何に―、
(――あ、やば…ッ)
あまりの気持ちよさから、我を忘れかけていた石田が、ふっと我にかえった。いつの間にか織姫の涙交じりの声は
甘く艶のある声になっていて、膣内の熱は自身と擦れたからか、より熱を帯びていた。
「…、井上さん、ごめん、もう…!」
「い、いよ」
自身を抜こうとしたが、織姫の両足が彼の足を抑え、それを阻止した。
「え…ッ、あ!」
聞き返しや確認をする暇もなく、驚きに石田は果ててしまった。白濁が吐き出されると同時に、自身が少し
収縮したのがわかった。
「…あ……」
やり場のない視線を床に向け、ゆっくりと自身を引き抜いた。収まりきらなかった白濁が、どろりと膣から
溢れ出した。
「石田君」
申し訳なさそうに視線を泳がせていた石田を、起き上った織姫が優しい声で呼んだ。ちらりと彼女を見ると、
聖母か天使を思わせる笑顔を浮かべていた。
「ありがとう」
そう言い、織姫は石田の胸に飛び込んだ。あわあわと左右の壁を見た後、無言で彼女を抱きしめた。
強く、離さないと誓いながら――。
(…あれ)
目の端に見覚えのある布が移り、視線を落とした。それは脱ぎ捨てられたようなシャツで、留め具はファスナーだった。
(…僕の、だよな)
「…――い、井上さん、とりあえず服を着よう。うん。それがいい、風邪を引いたらいけない。うん」
織姫の両肩を掴んで自分から離すと、視線を泳がせながら早口に言った。きょとんとする織姫に、辺りに置いていた
彼女の服を押し付けた。
「あ、ありがとう…」
背を向けてズボンのベルトを留める彼に、驚いたまま感謝を述べた。いつか見た、そしてこれからも見つめていたい
背中に向けて、愛おしそうに微笑んだ。
(…もう、黒崎も悪くないよな、別に……)
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