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百物語2010

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Part1
8 :昨日の人 ◆3wiF1V29nQ :2010/08/20(金) 21:06:04 ID:521mjkXPP
「夏の風景」
 少女の肌は小麦に焼けて、白のブラウスが良く似合っていた。
一重の狐目、小さな鼻、少し痩せてはいたが反って凛として見える。
雲一つない青空、緑立つ土手の上。
時折吹く風が少女のオカッパの髪と藍に染まったモンペを揺らしていた。
「母さんがね、今日来るはずなの」少女がポツリと言う。
「迎えに来たん?」少女に尋ねた。川の向こうをずっと見つめ続ける、遠い眼差し。
「うん、でも・・・」少女の胸がボッという音と共に真っ赤に染まった。
「あぁ、母さんがくれた服が・・・」泣きそうな顔で自分の胸元を見ながら、静かに静かに消えて逝った。
 今は無い橋の袂で少女は母を待っていた。早く会いたいと言う思いが橋を渡らせる。
橋の中ほど、突然の飛来音。振り向く瞬間に物凄い衝撃が少女を川面へと弾き飛ばした。
意識はある。(ヒコーキ?あれ?胸が息が?母さんの服が!あれ?あれ?あたし・・・)
 物心つく頃から人とは違うものを見ているのかな。そう感じていた。
少女の追体験をしたのは小学四年の夏。おそらく少女も同年代だったと思う。
 年をとるに連れて、色々な事を覚えるに連れて少女の悲しみは複雑なものになった。
今もまだ母を待ち続けているのだろうか・・・
        終

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