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百物語 第二回

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Part100
334 :黒 ◆9fw1ZntG8Y :2006/08/12(土) 07:08:04 ID:yNwqTCvu0
「里帰り」 1/2
小学生ぐらいの頃は、毎年夏休みには田舎の祖父母の家へ遊びに行ってました。
田舎で過ごす時間は、何かと楽しかったと覚えています。
近所の子供達ともすぐ仲良くなって、一緒に遊んでいました。
でも、夜になると一人で退屈なことが多かったです。
見たいテレビ番組がないと、おもちゃも漫画もなかったので退屈でした。
ある日、村の集会で祖父母が外出してた日がありました。
私は一人留守番です。
テレビにも見飽きたわたしが興味を持ったのは、蚊取り線香でした。
ライターで蚊取り線香に火を付けました。
先じゃなくて途中から火を付けてみたり。
上に紙切れを置いて、次第に焦げていくところを眺めてみたり。
そのうち、炎の上がらない蚊取り線香よりも、紙を燃やしたほうが楽しいと思い始めました。
新聞紙をちぎって灰皿の上で燃やしました。
何度か繰り返すうちに、もっと長く燃やせないかと考え始めました。
そして、新聞紙を丸く筒状に加工しました。
下から火を付けてゆっくり燃える様を見ようと。

335 :黒 ◆9fw1ZntG8Y :2006/08/12(土) 07:09:45 ID:yNwqTCvu0
「里帰り」2/2
わくわくしながらライターで点火しようとしたとき、ふと後ろから手を押さえられました。
ふりかえると、知らないおばあさんが座っていました。
少し怒った顔をしていたけど、優しそうな顔をしたおばあさんでした。
”そんなことをしてはいけない”と言うおばあさんに、退屈でしょうがないと文句を言いました。
おばあさんはどこからかお手玉を取り出して、やってみせてくれました。
見たことがないくらい上手なお手玉でした。
わたしにも教えてくれました。
祖父母が帰宅するまでの間、夢中になって練習したりおばあさんに見せてもらったりしました。
そのうち、玄関で祖父母が帰ってきた音がしました。
わたしは喜んで出迎えに行きました。
が、二人を連れて居間に戻ったとき、あのおばあさんはいませんでした。
一人で留守番できて偉いねと言う祖父母に、おばあさんと遊んでいたことを話しました。
お手玉が上手なおばさんというと、おじいさんは納得したようでした。
○○のばあさんだなと。(○○は多分地名だと思います)
そのおばあさんはお手玉が上手でよく見せてくれたそうです。
 おじいさんが子供の頃に。
きっと、お盆で里帰りしていたおばあさんなんだと思います。
【完】

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