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百物語 第一回

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Part34
252 :manpokei ◆/7NFIgGZNc :2006/07/23(日) 01:44:55 ID:plB+D/6T0
「第34話」
いわゆる峠の走り屋をやってた友達から聞いた話です。
その友達はAといい、同じ車好きの走り屋仲間Bとともに
週末の夜になると地元の峠で走り屋をやっていたそうです。
二人とも熱狂的な三菱フリークでラリー選手権(よく砂利の峠道をセダン型の四駆車に 乗った二人が、
助手席の相方が地図をみながら進路の支持を出し、
運転手はそれに従いつつ ハイスピードで砂利道や木々に覆われた狭い峠道を車体を振り回しながら駆け上がっていき、
たまに人が轢かれる衝撃映像とかがあるあれ)を見にいったりするぐらいの熱の入れようでした。
ある日二人はとうとう見るだけでは飽き足らず、実際にラリーの真似事をしてみたくなり、
警察の目もあるということで、今は新しい舗装された峠道のおかげで廃道になった旧道の
まさにラリーで使われるようなふるい舗装されていない峠道を夜中に訪れることにしました。

253 :manpokei ◆93WF8mwQTU :2006/07/23(日) 01:45:50 ID:plB+D/6T0
Aが自慢の愛車の運転席に座り、Bがナビゲーターとして助手席に乗り込み、
いざ廃止された 旧道の峠に車を走らせました。
峠の中ごろに近づくにつれて道がよりいっそううねり始め、
雰囲気が徐々に出てくるとAは徐々にスピードを上げていきました。
この旧道はガードレールもほとんどなく
街頭も数えるほどしかないため非常に事故が多い峠として地元に名をはせていました。
こうなるとBのナビゲーターとしての指示が非常に重要になってきます。
右に左に鋭く切れ込むようなカーブがこれでもかと続く地帯に突入してきました。
Bの「右、左、右、」というある一定のリズムの掛け声を頭に叩き込みつつ 
Aは同じく「右、左、右‥」と まるで追っかけ漫才のようにBの指示を仰ぎつつハンドルをせわしなく切り込んでいきます。
B「左」A「左」、 B「右」A「右」、  B「右」A「‥右」、 B「‥‥‥右‥」 ‥A「‥‥!?」
‥Aは急ブレーキを踏みました。   
A「‥‥左‥だろ‥?」 
  B「‥‥ちくしょう‥」 
最後のは女性の声だったそうです。
【完】

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