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クロコダイル×ビビ

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Part1
647 :クロコダイル×ビビ1:2010/09/18(土) 22:52:43 ID:rrNgWw5T
「こんな…リ…ダ…、コーザ…ああぁ…!!」
青い髪を振り乱し、青年の亡骸にすがりつき涙を流すのはこの国の美しき王女、ネフェルタリ・ビビであった。
白ひげとエースの死後、世界の闇が急速に現れ始めた。
アラバスタも例外ではない。
毎日のように海岸には様々な海賊船が現れ、アラバスタを襲う機会を伺っていた。
ある程度の海賊達にはチャカやペル、国王軍ですぐに鎮圧する事ができたが今回は違った。
ルーキーまでとは言わずとも、それなりに懸賞金のかかった海賊団がアラバスタに奇襲をかけたのだ。
船長やクルー数人が悪魔の実の能力者であった事も災いし、入国した事に気づくのが遅れたのが致命的だった。
最悪な事にその海賊団は一般人を襲い殺人、盗み、陵辱の限りを尽くし、一夜で小さな村が壊滅した。
国中が厳戒態勢の中、次に襲われたのは再建されたばかりの「ユバ」だった。
元反乱軍の精鋭部隊にいた者達が多く住むこの街で海賊達も多少苦戦したのか
街の者に交じって多くの海賊達の死体が転がっていたが
能力者達には歯が立たなかったのか、街の者達の抵抗も空しく再び大きな悲劇を生んだのだ。
国王軍が街の者達の亡骸に布をかけていく。
その中にはビビの幼馴染達や顔見知りの者達、そして父親を庇うように永遠の眠りについた最愛の青年にも…。
「いやよっ…!目をあけてよ。りーダー!『砂砂団』は私を死んでも守ってくれるんじゃなかったの…?!」
青年の亡骸を激しく揺らすビビをイガラムが優しく制する。
「ビビ様…。この付近で生き残ったのはこの子供だけのようです。」
チャカが目を赤く腫らした少年を抱えながらビビの前に出る。
「ビビ様…!父ちゃんが危ないから洗濯物の山の中に隠れてろって…
コーザ兄ちゃんはトトおじさんを盾にとられて手が出せなかったんだ…!
トトおじさんもコーザ兄ちゃんも殺されちゃって…それからすぐにナットー兄ちゃん達も…父ちゃんも…
おかめ姉ちゃんは男達に抱えられて、そこの家畜用の藁置き納屋に連れていかれて…
暫らくしたら凄い悲鳴が聞こえて…、でもオレ、洗濯物の中で震えてる事しかできなくて…ううっ。」
少年がチャカの肩にしがみつき肩を震わす。
ビビは震えながら納屋に近づき取っ手に手をかける。
「ビビ様、中は見ない方が…!」
ペルがビビを静止させようと声を荒げる。
チャカが少年の背をさすりながらその場から離れるのと同時に納屋の扉が開いた。
奥の藁の上で一糸纏わぬ少女が一人、脚をだらしなく大きく開いた格好で倒れていた。
酷く殴られたのか顔は原型を留めていない。
性器や髪、肌には白い液体が大量にかかっておりそれは陵辱の酷さを物語っている。
既に事切れているのは明白だった。
「…そんな…!こんな酷い事が…!!」
ビビは涙を流しながらその場にへたりこむとイガラムが慌ててビビへと駆け寄った。
やっと…やっとアラバスタに平和が戻ったと言うのに…!!

649 :クロコダイル×ビビ2:2010/09/18(土) 23:10:44 ID:rrNgWw5T
賊団の偵察と弾圧に向かっていた一団の一人が城に戻ったのは「ユバの悲劇の夜」から3日後であった。
海賊団からの書状を携え、暴行を受け息も絶え絶えの兵士の顔は生気を失っていた。
「たった三百人足らずの海賊団にここまで追い詰められるとは…!」
コブラ王が円卓を激しく叩くと周りの空気が一瞬にして張り詰めた。
「ですが、王!奴らは最初に村を。次は街を…!今後要求を呑まない限り更に犠牲者は増えるばかりですぞ!」
「偵察に向かわせた千人の兵がたった3日で1人に…!」
大臣達が心痛な面持ちでコブラに訴えかける。
「奴らの能力なのか王国中のデンデン虫達の機能が停止しております。海軍に助けを請う時間はありません。王、一刻を争います。決断を…!」
「我々とてこんな事は申したくないのです!」
大臣達の目にはそれぞれ涙が浮かんでいた。
「なりませぬ。ビビ様にこんな犠牲を強いるなど…!我が軍全ての兵力を挙げて奴らを殲滅する…!」
「その必要はないわ…イガラム。」
ビビが会議の間の扉を開けて中に入る。
「聞いてたのか?!」
「戦が起こればまた多くの命が失われます。兵士達にも家族がいるわ…。
…大好きだったユバの人達のような悲劇を生みたくないの。
私一人が犠牲になるだけで多くの人が助かるんですもの。その話を受けると伝えて下さい。」
ビビの瞳は真っ直ぐコブラを見据えた。迷いはない。
リーダー達が命をかけて守ろうとしたこの国を、私は命を賭けてでも心を殺してでも守らなきゃいけない。
「ルフィ君達に連絡さえつけば…!」
コブラは自分の拳を堅く握ると手中から円卓にポタリと血が滴り落ちた。

650 :クロコダイル×ビビ3:2010/09/18(土) 23:16:39 ID:rrNgWw5T
海賊団の要求は「ビビ」であった。
チャカとぺルの二人のみで根城にしている占拠した村にビビを送り届ければ即アラバスタを去るという。
要求を呑まなければ毎週一つの村か街を襲い続ける旨が書状に綴られていた。
人目を忍んで城から街へ、街から一団が根城にしている死んだ村へと着いた時には既に日が傾きかけていた。
ビビ、チャカ、ペルの三人が村の広場へと向かうと下卑た笑いを浮かべた沢山の海賊達が出迎えた。
骸骨のモチーフがあしらわれた帽子を被った豚のような巨漢の男が前に進み出る。恐らくこの船の船長だろう。」
「ブヒヒ…!写真で見るより可愛いなぁ…!」
船長らしき男はビビをそのまま抱え上げると大きな舌で頬を舐め上げる。
「きゃあっ!」
「貴様!ビビ様になんて事を…!」
チャカとペルが反射的に剣を抜くがそのままドサリと前に倒れ込む。
「ブヒヒ!ひっかかったぁ…。足元をよく見なぁ。海楼石を混ぜた睡眠香を焚いてる
んだぜぇ。悪魔の実の能力者には特に効く。」
チャカとペルが立っている所は風下。クルー達が仰いでいる団扇は船長に向けてではなく
香が船長達の方に向かうのを防ぐためだったのだ。
クルー達がチャカとペルを縛り上げどこかへと担いでいく。
「やめて!チャカ達は要求に入ってない筈よ!早く放して!」
ビビが船長の肩の上でもがく。
「ブヒヒ!海賊が約束守ると思ってるのかぁ?あいつら二人は悪魔の実の能力者で厄介だから先手を取らしてもらったぁ。
明日にでもまとめて処刑だぁ。あとは残るは一般人だからなぁ。おれ達の能力さえあれば何百万人いても同じだぁ。
アラバスタを縄張りにして国民は奴隷として売り飛ばすブヒヒ。最後は夏島全体を天竜人にでも売りつけるブヒ。
でも安心しろぉ。お前は今夜から俺の妻になる女だから殺さないぃ。」
「…そんな!!」
ビビは逃れようと何度も拳を船長の背中へと打ちつけるが全くダメージを受けてないようだった。
何百人ものクルー達がいやらしい目つきでビビを凝視する。
船長はビビを担ぎあげたままその村で一番大きな家に入ると大きなベッドにビビを放り投げる。
「ブヒヒ。後でたっぷり可愛がってやるぅ。今から宴だから暫らく待ってろぉ。」
外から施錠する音が聞こえてくる。ビビは完全に閉じ込められた。

651 :クロコダイル×ビビ4:2010/09/18(土) 23:23:55 ID:rrNgWw5T
脱出を試みようと何度も扉に体当たりを繰り返すも効果は無かった。
部屋に付いてる外に続く窓に気づくも、華奢なビビの身体が抜け出せる大きさではなく
窓を開けたままビビは放心していた。
「チャカもペルも殺されちゃう…」
ここにルフィさん達が来てくれたら…リーダー達が生きてくれてたら…
私はこの国の王女なのに、皆を幸せに導かないといけないのに、一人じゃ何もできない。
私はあまりにも非力すぎる…。
ビビが涙を流し、嗚咽を漏らす。
ふと気づくと目線の先の窓から砂が流れこんでいた。
こんな所に砂嵐…?いいえ、私はこれに見覚えがある!!
砂は瞬く間に大柄な男を形成し始める。
「…クハハ!久しぶりだな。ミス・ウェンズデー、いや、ビビ王女。」
「クロコダイル…!何故、あなたがここに…!?」
ベッドの上にはビビとこの国の宿敵だった男、クロコダイルが腰かけていた。
新聞でルフィ達と共闘したと書かれてはいたが、クロコダイルへの憎しみが消えたわけではない。
ビビは眉間に皺を寄せると身構えた。
「そう身構えるな。もうこの国に興味はねェ。以前、レインベースの一角に万が一のために以前金塊を隠しててな…。
それを取りに来たってわけよ。そしたらこの国がまたおかしくなっちまってるって聞いたもんで元凶を確かめに来たらこのザマだ。
つくづく運のねェ国だな…。」
クロコダイルは葉巻を吸うと煙を天井へと吐き出した。
「…だったらもう気は済んだでしょう?ここであの船長に抱かれる私を見ていくつもり?」
ビビは精一杯虚勢を張るが身体は小刻みに震えていた。
クロコダイルはふらりと立ち上がるとビビの前にかがみ込み、ビビの顎を掴み顔を上に向かせた。
「んン?BWに潜入した頃はションベン臭えガキだと思ったが、数年経ってすっかりイイ女になったじゃねェか…。」
ビビは咄嗟にクロコダイルを後ろへと突き飛ばす。
「気が変わった…。この海賊団をブッ潰してお前と親衛隊のあの2人を助けてやっても良いぜェ。」
クロコダイルは再びベッドに腰掛けると葉巻を近くのテーブルに押し付けて火を消す。
「な、何を…?」
「俺に一晩、その身体を捧げろ。」
ビビの目が大きく開いた。

652 :クロコダイル×ビビ5:2010/09/18(土) 23:30:52 ID:rrNgWw5T
「たった一晩でお前もあいつらも助かって更に厄介者の海賊達を片付けられる。悪くねェ条件だと思うが…?」
「誰がアンタなんかに…!!」
「宿敵の俺に一晩抱かれるか…、大事な者達を失い続けながら一生あの豚の奴隷として過ごすか、究極の選択だな…クハハ!」
「私は…!!」
脳裏に殺された仲間達や陵辱されたおかめの姿が映し出される。
そうだ、あんな悲劇をもう繰りかえさせてはいけない…。
「本当に…約束を守ってくれるの…?」
「疑うのは無理もねェからな…どうだ、後払いなら納得だろ…俺が心変わりする前に決めた方が良いぜェ。」
暫しの沈黙の後、ビビが口を開く。
「…いいわ。あいつらをやっつけて私達を助けてくれる…なら。」
ビビはゴクリと唾を飲み込む。
悪魔に魂を売り渡した気分とは、きっとこんな気分に違いないと思いながらビビは下唇を噛んだ。
「交渉成立だ。奴らを消す前に、まずは手付金を貰おうか。モチベーションを高めねェと良い仕事はできねェ。」
「なっ…!後払いだって。」
ビビが後ろに後ずさるとスナスナの力で切り離され、宙に浮いた鉤爪がビビの細い腰をすくいクロコダイルの方へと引き寄せた。
「何も今とって喰おうってわけじゃあねェ。その可憐な口で一発抜けって事だ。それとも交渉不成立か?あぁ?」
「わ、分かったわ…。どうすれば…良いの?」
ビビとてクロコダイルが何を望んでいるかは知識としては分かっているつもりだが、
経験が全くないためどうしたら良いか分からない。
ビビは赤面しながらうろたえるとその姿を見ながらクロコダイルの口角が上がった。
「こいつは面白れェ…!さすが清楚な王女様だ。『男』を知らないとはな。興奮してきたぜェ…!クハハ!」
クロコダイルは笑いながらズボンのチャックを降ろすと半立ちのペニスを取り出した。
「これをその小さいお口で咥えな。アイスキャンディーを舐めるように舌を動かせ。」
「…きゃっ!…んぐぅ…」
本で書かれていた男性平均勃起時サイズの13cm〜14cmよりも半立ち状態ではるかに太く長いペニスを目前に固まっていると
クロコダイルはビビの青い髪と頭を乱暴に掴み、ビビの口に「それ」をぶち込んだ。

653 :クロコダイル×ビビ6:2010/09/18(土) 23:37:52 ID:rrNgWw5T
「歯を立てるなよ…。そうだ、舌を優しく動かせ。」
ビビは頭を捕まれ上下に動かされながらも賢明に舌を動かし続けると
クロコダイルのペニスが序々に熱を帯び、固さと大きさが増してきている事にビビは気がついた。
なんて…大きいの…?!
「初めてにしちゃ、まあまあだ。お楽しみは次って事でそろそろ出すぞ…!」
上下に動かされるスピードが増すと更にクロコダイルのペニスの先端の大きさが増し、ビビの口の中と喉の奥にねっとりとした液が放出された。
「…っ!ゴホっ!ゲホッ…!!」
ビビはむせながら口の中に放出された白い液を吐き出す。
苦く酷い味が口の中を占め、ビビの目頭に涙が滲む。
「オイオイ、全部吐いちまうとは、さすがの俺もちょっとだけショックを受けたぜ。」
クロコダイルは何事もなかったかのようにすぐに身支度を整え、小さな窓に手をかけると少しずつ砂へと身を変え外に出ていく。
「『次』は全部飲めよ。俺はレインベースにいる。…楽しみにしてるぜェ。」
そう言い終わると同時にクロコダイルは砂になり消えた。
ビビはベッドに突っ伏して嗚咽を漏らしながら悔し涙を流す。
海賊団の要求を呑んだ時に同じような目に遭う覚悟はしていたが予想外の展開だった。
愛しき者達を救うためとはいえかつての宿敵に助けを請うなど、本来ならあってはならない事だ。
いくらチャカやペル、人々のためだと言ってもとても辛い決断だった。
それに、以前約束を破った男だ。今回も約束を守るとはとうてい信じ難い。
自分はまたクロコダイルに弄ばれただけなのではないのか?
そう考えるとビビは自分が情けなく、悔しく思えてどうしようも無かった。
パパ…チャカ…ペル…!何もできなくて、ごめんなさい…。
自分にルフィさんやクロコダイルのような「力」があれば、大好きな皆を守れるのに、守れたのに…!
ビビの握り占めたシーツが大きな皺を造り出した。
まるで世界の歪みまでも表現したかのように…。

654 :クロコダイル×ビビ7:2010/09/18(土) 23:53:13 ID:rrNgWw5T
ビビが目を開けると窓からは朝日が差し込んでいた。外には水色の雲ひとつない青空が広がっている。
「寝て…たの?」
昨日の事は夢だったの?…チャカやペルは…?!
ドアの先から大きな足音が響き、勢いよく扉が壊れ2人の大柄な男達が中に雪崩れ込んでくる。
「ビビ様!ご無事ですか?!」
「あいつらに何か酷い事を…?!」
ペルがビビを抱え、手足を取り傷がないか確かめる。
「まだ何もされてないわ…「あいつら」には…。それよりどうやって逃げたの?!海賊団は?!」
ペルの腕を掴むビビの手に力が入る。
まさか、あの男が約束を守ったというの…?!
三人が屋敷の外に出ると数百人にも及ぶ死体の山が転がっていた。
半分はミイラのように干からび、半分は鋭利な刃物で切り刻まれたかのようにバラバラで人の形を留めていなかった。
宴の最中だったようで死体と共に料理や酒瓶が転がっている。
隅では慰みものにされるために攫われて来た二十数名の女達が肩を寄せ合いながら泣いていた。
「ビビ様、奴らが…!いえ、クロコダイルとミスター1が我々を助けたのです。我等も信じがたい光景で…混乱しております。」
チャカが頭を抱えてうずくまる。
「クロコダイルはまだこの国を狙っているのか…?」
ペルが腰に刺している剣の鞘に手をかけながら船長だった干からびた巨大なミイラに視線を送った。
「真意はどうであれ、クロコダイルが私を、あなた達を助け、海賊団を始末しこの国の危機を救った…それだけは紛れもない真実。」
後は、私が約束を果たすだけ…。
「皆、帰りましょう…。」
これでまた、アラバスタに平和が戻る…!
ビビが宮殿に戻り数日経った頃、アラバスタの中では「クロコダイルが罪を償いにアラバスタに戻った。」という噂でもちきりだった。
助け出された女達がクロコダイルに助けられたと証言し、海賊達の死体がミイラ化しているのを目撃した者が少なくなかったからだ。
コブラは人々に「現在調査中」という事だけを伝え
真実を知る城内の者達には口外しないようきつく戒めたが効果はなかった。

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