男「だって普通逆じゃない?主人が前でメイドとか使用人は後ろにいるもんだろ」
メイド「それ、いつの時代の常識ですか?」
男「いや、最近だけど」
メイド「ご主人様、もう使用人が後ろで控えているという時代は終わったのです」
男「どんな時代だよ」
85: 1:2012/3/3(土) 22:28:22 ID:Eck057iku.
男「しかし、お前が気づかないなんて珍しいよな…そんなに爆睡してたのか?」
メイド「ご主人様の影があまりにも薄過ぎて認識が遅れました」
男「ぶっ飛ばすぞ?」
メイド「嘘です。疲れていたみたいです」
男「そっか…昨日は俺のために一日中ついててくれてたんだろ?」
メイド「何故それを?」
男「昨日メイド長さんから聞いた」
メイド「・・・ああ」
86: 1:2012/3/3(土) 22:35:12 ID:Eck057iku.
男「とにかく、今日は休め」
メイド「そういうわけには参りません、また昨日のような襲撃者が来ないとは限らないので」
男「俺なら大丈夫だって」
メイド「そういって昨日小鹿のようなプルプル加減を発揮したのはどこの誰ですか?」
男「う…と、とにかく!!休め!!」
メイド「お断りします」
男「じゃあ命令、今日は屋敷で休め」
メイド「くっ!!卑怯です!!」
男「とにかく命令!!じゃ、行ってきます!!」
87: 1(投下終了):2012/3/3(土) 23:45:58 ID:7wr.oJxR/c
メイド「く…迂闊でした…」
メイド「ご主人様の命令は絶対という弱点を突かれました…」
メイド「命令違反は減給…いえ、下手したら解雇」
メイド「減給はともかく…解雇だけは…そうだ!!」
メイド「ご主人様は私の変装を一瞬気づかなかった…つまり変装に力を入れれば!!」
メイド長「お止めなさい」
メイド「!!」
メイド長「貴女は力んだら失敗するじゃないですか、昔みたいに」
メイド「ぐっ…!!」
メイド長「大人しく男様のご命令を聞いてなさいな」
メイド「・・・わかりました」
メイド長「男様の警護には別の者を当たらせます」
88: 1:2012/3/4(日) 13:35:53 ID:2SudqHvQ.s
〜〜〜学校〜〜〜
男「うーん…ああは言った手前引き下がれないけど…」
男「昨日の一件以来妙に周りが気になるし…」
男「見られてないとこんなに不安なのか…」
友「よう男」ポン
男「のわあああ!?」
友「うおおおお!?」
男「お、おおおお前か!!びっくりさせんなよ!!」
友「びっくりしたのはこっちだ!!いきなり奇声あげやがって!!」
89: 1:2012/3/4(日) 13:41:08 ID:pWE5oakQ0w
友「朝からどうした?ビクビクしてっけど」
男「し、してねーよ」
友「足、震えてんぞ」
男「誰が産まれたての小鹿だ!!」
友「?」
男「あ、悪い…」
友「よくわかんねーけど…教室いこうぜ」
男「ああ」
90: 1:2012/3/4(日) 14:27:51 ID:2SudqHvQ.s
友「今日はどうする?」
男「俺、今日は家の用事で早く帰んなきゃいけないんだ」
友「家族が病気か?」
男「まあ…それもある」
友「ふーん、まあいいけどな、俺もあんま居残れねーし」
男「珍しいな、お前が残らないなんて」
友「何を隠そう…今日は作戦の実行日だからなぁ!!」
男「作戦?」
91: 1:2012/3/4(日) 14:30:43 ID:pWE5oakQ0w
友「お前…もう忘れたのかよ…」
男「・・・ああ、先生にお近づき作戦?」
友「なっ!?違っ!!」
男「ま、頑張れよ」
友「いや、そうじゃな…」
先生「二人とも〜早く入らないと遅刻にしちゃいますよ〜」
男「は〜い」
友「は、はい!!」
92: 1:2012/3/4(日) 14:39:48 ID:2SudqHvQ.s
〜〜〜授業中〜〜〜
先生「その時、Aの心中はBへの心配でいっぱいだったのです。ですがCの心中から言えばAには嫉妬しか沸き上がらず、この事をある程度理解しているBは楽観的に見ている事がわかります」
男「先生って違う授業も兼任してるけど…毎回内容がオリジナルが多いよな」
友「そのくせ簡単だもんな〜」カリカリ
男「何してんだ?」
友「塾で出された課題、今日の作戦に使おうと思って」
男「やらない方がいいんじゃないのか?」
友「挑戦したけど駄目だった雰囲気を出したいんだよ」
男「・・・そうか」
先生「そこ二人〜ちゃんと聞いてくださ〜い」
93: 1:2012/3/4(日) 15:08:20 ID:o72b0oGpnA
〜〜〜昼休み〜〜〜
先生「先生はね、新しい教育システムを導入したいと思ってるの」
先生「でも学校だと出来る事は決まってるし、三年間という短い期間にどれだけのことをまなばせられるかに教師の力量が問われるのね」
先生「でも君達はもう三年生で卒業も目標に入ってるでしょ?」
先生「やっぱりこの高校をでてよかったっていう教育をしたいと私は思うわけですよ」
男「・・・」ゴクゴク
先生「そこで、学年成績優秀者の男君に聞きたいなぁ…って」
男「お、この卵焼き美味しい」
先生「無視ですか!?」
94: 1:2012/3/4(日) 15:15:47 ID:o72b0oGpnA
男「んなもん、先生のやりたいようにやればいいじゃないですか」
先生「あう…それはそうだけど…」
男「そもそも学生なんて大半はそういう勉学が嫌いなものですし、中にはその勉学を利用して良からぬ事を企む輩もいますし」
友「ギクッ!!」
男「特に先生はまんまはまりそうなタイプなんで」
友「ギクッギクッ!?」
男「それに生徒に意見を求めるのはどうかと思いますよ、先生には先生なりの教育方法があるはずですし」
先生「私の…教育方法」
男「少なくとも今の先生のやり方は俺は好きですよ(簡単だし)」
先生「ふふ、ありがとう」
友「オノレオトコ、オレハァクサマヲヌッコロス」
男「やめろ」
95: 1:2012/3/4(日) 15:20:25 ID:natgQ1jqzA
男「時に先生、友がわからない問題があるそうで」
友「!!」
先生「どれどれ」
友「こ、これです!!(Gj男!!)」
男「(ま、頑張れよ)」
先生「ここはね、この公式をこう当てはめて…」
友「いまいち分かりにくいですね〜(キター!!)」
先生「そうね〜じゃあこれをこうして…」
友「先生、もっと時間があってゆっくりした時にでも…」
先生「そうだね…じっくり説明しないと」
友「じ、じゃあ!!放課後n…」
先生「時間が空いたら教えてあげるね」ニコ
友「・・・へ?」
96: 1:2012/3/4(日) 15:29:23 ID:o72b0oGpnA
友「へ…いや…え?」
先生「先生これから成績会議とかでかなり多忙になっちゃうの…だからなんとか時間をつくるから…ね」
友「・・・はい」
先生「ごめんね〜友君」
友「ハハハ、ダイジョウブデスヨ、ボカァマチマスカラ」
男「駄目だなこりゃ」
97: 1:2012/3/4(日) 17:35:57 ID:AeHidzNwG.
〜〜〜放課後〜〜〜
男「さて…どうするかな〜」
男「メイドが早く帰ってこいって言ってるし…帰るかな」
「そこの君」
男「?」
「男君…だね?」
男「…誰だ?」
「安心してくれ、君の味方さ」
「ここで話すにはあれだから、あのカフェに入ろう。ついてきてくれるかい?」
男「・・・少しだけなら」
「ありがとう、いこうか」
男「(悪いメイド…ちょっとこの人が気になる)」
98: 1:2012/3/4(日) 17:39:57 ID:9sGKXaBDYg
〜〜〜カフェ〜〜〜
「カプチーノを」
男「カフェオレで」
店員「かしこまりました〜」
「ほう、カフェオレをたしなむのかい、お父さんにそっくりだね」
男「父さんを知ってるんですか?」
「これは失礼、私としたことが紹介が遅れてしまった」
「私はこういう者だ」
男「菅野コンツェルン代表取締役 菅野大地」
男「菅野コンツェルンって、あの菅野コンツェルン!?」
菅野「その通り、自分でいうのもなんだが代表企業の一つだと自負しているよ」
99: 1:2012/3/4(日) 17:45:55 ID:AeHidzNwG.
男「そんなお偉いさんがなんで俺なんかに…」
菅野「君のお父さんには日頃お世話になっているし、投資もしてるからね」
菅野「これは部下から聞いたんだが…昨日君は襲われたそうだね…」
男「っ!?何故それを…」
菅野「しっ」
店員「カプチーノとカフェオレお待たせしました〜」
菅野「ありがとう」
菅野「話を戻そう、その件で君に色々聞きたい事があってね…」
男「・・・」
菅野「私なら君に何か力になれるかもしれない、それに君のお父さんには少なからず恩がある。是非恩返しをさせてくれないか?」
男「・・・わかりました」
男「昨日・・・」
100: 1:2012/3/4(日) 17:49:52 ID:9sGKXaBDYg
〜〜〜屋敷〜〜〜
メイド「・・・遅い」
メイド「やっぱり迎えに!!」ガチャ
メイド長「この期に及んでまだ逃げ出すつもりですか?」
メイド「くっ!!」
メイド長「解雇されてもいいんですか?」
メイド「それは…!!」
メイド長「貴女が男様のお側にいたいという気持ちはよくわかります。しかし、命令は絶対です」
メイド「・・・」
メイド長「と、言いたい所ですが…行きなさい」
メイド「!!」
メイド長「先程、監視のメイドから男様が菅野大地と接触したとの情報がはいりました」
メイド「菅野…大地!?」
101: 1:2012/3/4(日) 17:54:29 ID:9sGKXaBDYg
メイド長「まあ、十中八九菅野コンツェルンの代表取締役でしょうね」
メイド「何故それで私が?」
メイド長「菅野大地…あの男は信用なりません」
メイド長「旦那様は信頼の置ける人物だと仰ってますし、お二人の関係も良好」
メイド長「しかし…それが綺麗過ぎる」
メイド長「菅野は確実に旦那様を利用してきます。そして男様はその道具」
メイド「!!」
メイド長「くれぐれも油断はしないように」
メイド「はい!!」
102: 1:2012/3/4(日) 17:59:42 ID:9sGKXaBDYg
〜〜〜カフェ〜〜
男「・・・というわけです」
菅野「ふむ…」
菅野「察するにその襲ってきた中年は一般人だろうな」
男「そうなんですか?」
菅野「ああ、腕に自信があるなら路地に追い詰めるように動くはずだ、まあ君が路地に突っ込んだこともあるが」
男「・・・」
菅野「そして、君の話を聞く限り…その中年は金で雇われたか…もしくは薬か」
男「薬?」
菅野「様子がおかしかったのだろう?恐らく薬を服用したことによる一時的な恍惚状態、最近の言葉でラリってる、と言うのかな?」
男「ああ…」
103: 1:2012/3/4(日) 18:05:08 ID:AeHidzNwG.
菅野「だが…金か薬かである程度絞れるな…」
男「え?」
菅野「金の場合、資産があまり少ない企業がとりそうな手段だが、自分の資産額を隠す為にあえて一般中年を雇ったという二つの過程がある」
菅野「しかし、薬の場合あまりにもローリスクハイリターン、用が済んだら捨てればいいし、役目を果たせなくてめ捨てる」
菅野「薬は意外に高額だが、その分取得できる企業も少ない…さらに大っぴらには売買出来ないから自然と水面下での売買となる」
菅野「そんな汚い真似が出来るのは…数社しかない」
104: 1:2012/3/4(日) 18:14:17 ID:AeHidzNwG.
菅野「男君、もしよかったらでいいから、私の部下に君を警護させてくれ」
男「・・・」
菅野「・・・まだ信用はしきれてないかい?」
男「少し…」
菅野「わかった…」
菅野「一つだけいいことを教えてあげよう…」
男「?」
菅野「私達は今囲まれている」
男「!?」
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